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INTERVIEW

2022.05.25

【インタビュー】高槻かなこ、『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』エンディングテーマ収録のシングルリリース! 希望という願いを込めた「Before the Nightmare」、“Love myself”がテーマのカップリングについて語る

【インタビュー】高槻かなこ、『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』エンディングテーマ収録のシングルリリース! 希望という願いを込めた「Before the Nightmare」、“Love myself”がテーマのカップリングについて語る

2007年にhukeのイラストが発表されて以来、フィギュアやアニメ、ゲームなど様々な展開が行われてきた「ブラック★ロックシューター」。そんな人気コンテンツの、すべてを一新した新アニメプロジェクト『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』が始動!そのエンディングテーマ「Before the Nightmare」を高槻かなこが担当、さらにカップリング2曲を加えた3rdシングルが5月25日(水)にリリースされる。シングルに収録の全3曲について、話を聞いた。

エモいバンドのような歌い方を意識したタイトル曲

――huke氏のイラストから色々な展開を見せている「ブラック★ロックシューター」に対して、どんなイメージがありましたか?

高槻かなこ 知ったのはryoさんの楽曲「ブラック★ロックシューター」からでした。中学生の頃から聴いてきて、カラオケでもいつも歌っていたんです。その後アニメ化されたのは知っていたんですけど、こうやって時を経て新たな展開があるとは思っていなかったので、話を聞いたときはどのようなものになるのか全然想像ができませんでしたね。まったく新しいものになると聞いていたので、どんな世界観になるのだろうとワクワクしていました。

――今回のTVアニメ『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』は、荒廃した世界が舞台になっていますが、その設定を聞いたときはどんな感想を持ちましたか?

高槻 ryoさんの楽曲の世界観である、ちょっと青春ロックっぽい感じをイメージしていたので、ここまでダークな世界になるんだ!と驚きました。

――「Before the Nightmare」ですが、曲作りはどのようにしていったのでしょうか。

高槻 作・編曲はebaさんが担当してくださっているんですけど、私がebaさんと一緒にやりたいと思いお願いしまして、ebaさんが数パターン送ってくださった曲の中から選ばせていただきました。

――この曲にした決め手はあったのですか?

高槻 イメージを持っていたロックな楽曲だったのと、爽快感があるけどダークな感じで、アニメのイメージそのままだったんです。私が選んだというよりは、割と満場一致で決まりましたね。

――エンディングテーマだけど、オープニングで流れていてもいいくらい激しくてかっこいい曲でした。“Nightmare”というワードチョイスも良くて、作品をよく表しているなと思いました。

高槻 私、夢をよく見るんですけど、悪夢を見ることが多くて……。いつも書きたいテーマをメモしているんですけど、そのなかで“Nightmare”というワードがあり、そんな時期にこの話をいただいたんです。楽曲を『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』とどうリンクさせていくのか、そして曲の物語をどうしていくのかを考えていたときに、荒廃した世界という話を聞いて。「ブラック★ロックシューター」というコンテンツには色々な世界線があるけど、そのなかでもかなり悪夢のような世界観だと思ったので、ちょうどリンクできるような気がしたんです。

――タイアップの作詞をするうえでは、作品のことを考えつつ自分の想いも入れると思うのですが、その辺りで大事にしているのはどんなことですか?

高槻 TVアニメ『100万の命の上に俺は立っている』でも歌詞を書かせていただいていて、タイアップは2作目なのでノウハウはあるんですけど、今回はまず一番は主人公の気持ちを重視しました。主人公と自分をクロスさせ、キャラクターソングにはならないように視野を広げて、思いついた言葉をたくさん書き出す。そこからパズルみたいに曲の物語を作っていくような書き方をしています。

――自分とクロスするところはどんな部分ですか?

高槻 言葉ではあまり言い表せないんですけど、エンプレスの記憶を無くしながらも何かを守ろうとしているところとかは私的にすごくグッとくるところだったんですよね。作品のプロットを読ませていただいて、元の「ブラック★ロックシューター」の歌詞をもう一度深く読んでみて、どこか追いかけていて手を伸ばしても届かないけれど、それを儚く追いかけている感じがしたので、そういう面も盛り込みたいなと思いながら書いていきました。

――歌詞についてはリテイクもなく?

高槻 リテイクはなかったです。アニメのテーマになる曲の作り方として、最初にアニメの1コーラスを作って、それがOKだったら2番を書いていくという流れがあるんですけど、それがいつも難しいなと思っていて……。

――一度そこで完結してしまったりしますよね。

高槻 そうなんです、だからそこもいつもパズルのようだなって思います。結構悩んだのですが、しっかりとまとめることができました。

――歌詞の最後にもありますが、タイトルを「Before the Nightmare」にしたのは?

高槻 そこは願いも込めて、ですかね。現実か夢の中かわからないごちゃまぜ感を表現したくて、それだったら“Nightmare”だけではなく、希望がある感じを出したいなと思って出てきた言葉です。

――最初、“Woh”から始まっている感じが、とても熱かったです。

高槻 ebaさんからいただいたときから、あの始まり方だったかなと思うんですけど、ライブで盛り上がりそうでいいな!と思いました。

――拳を突き上げたくなりますよね。

高槻 早く声を出してライブがしたいです(笑)。

――ボーカルもかなりロックでかっこ良かったですが、意識したところはどんなことですか?

高槻 この曲はエモバンドみたいな歌い方を意識しようと思ったので、サビで泣き叫んでいる感じも入れたいと思い、きれいにしすぎないようにしようと意識しました。元々こういう歌い方をしてみたいとは思っていたので、レコーディングは早く終わりました。

――ラフで粗粗しい感じは出ていて、本当のバンドのような感じがしました。MVでも歌っている姿がすごく様になっていて。MVはロケーションも良かったですね。

高槻 はい、撮影で廃墟に行きました。建物がお化けが出そうな感じだったので悪夢のような雰囲気もありました。プロジェクターの映像を投影しながら撮ったんですけど、朝撮った映像をそのまま編集して、それを映し出していたので、すごいなぁって(笑)。プロジェクターで色んな映像がパッパッパッと切り替わっていく感じも、夢の中という感じがするんですよね。そのアイデアは監督が考えてくれたんですけど、この歌にぴったりだなと思いました。最後も光に向かって、起きたのか、まだ夢の中なのか?という終わり方をしていて、何度繰り返して観ても繋がるMVになったと思うので、たくさん観てほしいです。MVの映像も1つの物語として、この曲を良くしてくれているので!

――個人的には、バンドのボーカリストとしての動きがすでにできているなと思いました。

高槻 以前は「自由に動いて」って言われるのが苦手だったんですけど、最近楽しくて。好きなようにやろうと思って色んな動きを入れたりしていました。アドリブで動くことができるようになってきたんですかね?でも、MVでは何度も何度も撮るので結構体力が必要でした……(笑)。

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