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INTERVIEW

2021.10.09

【インタビュー】原作に寄り添った楽曲に――。『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。~スペイン編~』主題歌「変わりゆくもの変わらないもの」を歌うDEEP SQUADより宇原雄飛と比嘉涼樹に話を聞く。

【インタビュー】原作に寄り添った楽曲に――。『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。~スペイン編~』主題歌「変わりゆくもの変わらないもの」を歌うDEEP SQUADより宇原雄飛と比嘉涼樹に話を聞く。

EXILEのATSUSHIを中心に結成され、2004年に活動を開始したコーラスグループ・COLOR。2009年にDEEPと名を改め、2019年からTAKA、YUICHIRO、KEISEIの三人に。そんなDEEPによる新プロジェクトとしてオーディションで選ばれた宇原雄飛、杉山亮司、比嘉涼樹を加えた六人組で始動したDEEP SQUADがシングル「変わりゆくもの変わらないもの」をリリース。『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。~スペイン編~』の主題歌であり、彼らにとっては初のアニメタイアップとなる今回のシングル曲について宇原雄飛と比嘉涼樹に話を聞いた。

音楽を目指すきっかけと活動スタートから時を経た現在の想い

――リスアニ!WEB 初登場となるDEEP SQUADですが、ここまでの活動についても教えてください。お二人は2019年のオーディションで1万2千人という応募者の中から選ばれて、現在の活動をされていますが、そもそも音楽の世界を目指したきっかけはなんだったのでしょうか。

宇原雄飛 小さい頃からLDHのグループの音楽を聴いて育ってきたので、EXILEさんや三代目 J Soul Brothersさんをかっこいいなぁ、と思っている中で自分もこんなふうになりたいなと思うようになっていきました。元々は内向的で、自分の意志をはっきりと伝えられないような子供だったのですが、LDHの音楽に触れたことで目標を持つことができましたし、それをきっかけに自分自身を変えることもできたんです。そんな経緯で歌を始めて、中学、高校と過ごしてきました。

比嘉涼樹 僕も小さい頃から音楽が好きで。音楽の道以外の将来を考えることができないくらいの子供時代でした。高校卒業と同時に東京に出てきて、美容の専門学校に通いながらアシスタントとして美容室で働いていたのですが、その間も音楽をやりたいという気持ちは強くて。やっぱり音楽に挑戦しよう、と美容師の道をすっぱりと止めてオーディションを受けるようになりました。

宇原雄飛

――お二人を今の道へと導くこととなったDEEP SQUADのオーディションで印象的だったことを教えてください。

宇原 オーディションを受けたとき僕は18歳だったのですが、年齢も国籍も不問だったこともあって、それこそDEEPの皆さんと同世代の方もいらっしゃったんです。年齢差や経験値からも「受かることはないだろう」と覚悟をしたほどのオーディションだったのですが、結果的に選んでいただけて本当に嬉しかったです。ファイナル審査は7人のファイナリストによる合宿審査だったのですが、その合宿が一番印象的で。約10日間、みんなでリハをしてトレーニングして、と毎日やってきたのですが、生きてきたなかでこんなに色濃く音楽漬けとなった日々はなかったなと思いますし、僕にとっては一生忘れられない大切な思い出になっています。

比嘉 僕もファイナルの合宿審査が一番印象に残っています。最終審査では赤坂BLITZで実際にお客さんの前でライブをする形式だったのですが、そのときステージから見えた景色が特に忘れられません。今まであれだけたくさんの人たちの前で歌う経験もなかったので、これまでに感じたことのない緊張感や「ここで人生が決まる」という大きな想いを背負っていたこともあって、とても印象に残っています。

比嘉涼樹

――そのオーディションを経てデビューされてから1年が経過をしました。活動をしてきたことで音楽への意識や見え方、感じ方などに変化はありましたか?

宇原 考え方はとても変わりました。最初はただ歌が上手くなりたい、プロになりたいという想いでがむしゃらに走っていて。自分のためだけに歌っていた感覚だったのですが、この世界に入ってからは聴いてくれる人のためにどう歌うか、歌でどう伝えたらいいのかを考えるようになったのは大きな変化だと思います。

比嘉 僕も同じです。それまでは上手く歌うことやかっこ良く歌うことを重視していたのですが、それよりも歌を届けることや伝えることを大事にするようになりました。あとは1人で歌っているわけではなく、グループで歌っていることも大きな変化のきっかけになっています。これまでグループで歌うことはなかったので、自分一人ではなく六人で歌を作っていくんだ、ということを意識するようになりました。

忘れられないアニメソング・映画主題歌

――そんなお二人に、今回は印象に残っていたり忘れられないアニメソングを教えていただこうと思っています。いかがですか?

宇原 今、観ているアニメなんですが、『東京卍リベンジャーズ』の主題歌で、Official髭男dismさんの「Cry Baby」です。アニメとすごくリンクしていて、この曲が響くだけで東京卍リベンジャーズだ!となるくらいのマッチ具合で。この歌が作品の象徴になっているなと感じていますし、鮮烈に印象的なアニメソングだと思っています。

比嘉 僕は『化物語』の「恋愛サーキュレーション」です。この曲がめちゃくちゃ好きなんです。すごくかわいいんですよね。歌詞にも遊び心があって。カラオケでこの曲を歌っている女の子がいたら注目しちゃうなってくらい好きです。それともう1曲。アニメ『メジャー』のOPテーマでロード・オブ・メジャーの「心絵」がすごく好きです。子供の頃から野球をやっていたこともあって、小学生の頃にこのアニメが始まってからずっと観ていたんですよ。この曲に関してはカラオケに行くと絶対に歌います。今歌ってもとても熱くなれる曲ですし、メンバーでカラオケに行っていたときには全員で大熱唱していました。

――今回、アニメ主題歌を歌われているお二人です。特に比嘉さんはそもそもアニメがお好きだそうですがアニメ作品に影響を受けたり、アニメの音楽で心に残るものなどはありますか?

比嘉 先ほど挙げた曲もそうですが、特にここ2、3年のアニメでいうと、アニソンだけどアニソンっぽくない楽曲が増えているように思うんです。お洒落な楽曲も多いですが、ポップスとは少しニュアンスの違う独特のかっこ良さのある曲も多くて、アニメとリンクしているからこそ印象的な曲もありますし、ジャンルに囚われない感じがしています。

――注目しているクリエイターさんはいらっしゃいますか?

比嘉 Mrs.GREEN APPLEさんはバンドでは爽やかな曲を歌っているのですが、アニソンでは普段と違うカラーの楽曲を出してくるんですよね。ボーカルの大森元気さんはソロでも活動されていますが、非常に幅広い音楽を作られるクリエイターさんだなと思っています。

――ニューシングル「変わりゆくもの変わらないもの」は『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。~スペイン編~』の主題歌でもあります。宇原さんは映画がお好きだそうですが、映画における主題歌はどんな存在だと思われますか?

宇原 欠かせない存在です。映画が主役だとしたら、めちゃくちゃ良いスパイスで、から揚げにマヨネーズのような感じというか。主役を引き立たせる存在だなと思っています。

――忘れられない映画主題歌はありますか?

宇原 「タイタニック」が大好きなので、セリーヌ・ディオンの「マイ・ハ―ト・ウィル・ゴー・オン」は忘れられない1曲です。あの曲がかかったら一瞬で泣けるくらい好きです。

――比嘉さんはいかがですか?忘れられない映画主題歌というと?

比嘉 『STAND BY ME ドラえもん2』の、菅田将暉さんが歌っていた「虹」です。あの曲で胸が熱くなりました。映画単体でも良かったのですが、曲が流れたことでさらに胸が掴まれたような感覚がありました。

――ちょうど菅田将暉さんの「虹」のお話も出ましたが、アニメソングに必要な要素はどんなものだと思われますか?

宇原 内容に寄り添うことが大事なのかなと思っています。曲を聴いて、観た人がどう感じるのか、を大切にしたいなと。僕もスポーツ系のアニメをよく観るのですが、曲を聴くことで心が熱くなりますし、自分も励まされたりもするんです。例えば、恋愛モノなら切ない気持ちや温かい気持ちになるような楽曲だったり。今回、僕らもアニメの楽曲を歌っていますが、作品を観た人たちの感情に寄り添える歌を作りたい、と向き合いました。

比嘉 そのアニメを見ている人たちやその作品にどんなジャンルの曲が合うのかをよく考えながら、作品を意識して作ることが大事だと思います。その作品の世界観をよく理解したうえで感じたものを出していくことを大切にしたいですね。

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