サンライズミュージック・リスアニ!・Spotify合同企画「Spotifyガンダムシリーズプレイリスト・テイクオーバー」 第8回 THIS IS JAPAN

1979年に放送がスタートしたTVアニメ『機動戦士ガンダム』から40年以上にわたりファンを楽しませているガンダムシリーズ。そのガンダムシリーズの楽曲が、サンライズミュージックより順次サブスク解禁され、現在ほぼ全シリーズの主題歌・挿入歌・劇伴・キャラクターソングが各音楽サービスで配信されている。

動く実物大ガンダム『GUNDAM FACTORY YOKOHAMA』や、現在大ヒット公開中の新作映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』などが盛り上がりを見せる中で、ガンダムソングもより多くの方に楽しんでいただこうということで、サンライズミュージックが、Spotify、リスアニ!WEBとタッグを組み、『ガンダム』好き著名人やガンダムにゆかりのある方におすすめプレイリストを作成してもらう連載企画。

第8回は、アニメ『SDガンダムワールド ヒーローズ』第2クールOPテーマ「ボダレス」を担当しているロックバンド、THIS IS JAPANが選んだプレイリストを紹介する。

プレイリストタイトル
「おれたちのガンダム」

①「JUST COMMUNICATION」TWO-MIX(『新機動戦記ガンダムW』)
なんといっても、我々がチームのかっこよさを1番初めに覚えたのは間違いなく『ガンダムW』。今観たら間違いなく色々問題がある言動もあるだろうヒイロに憧れ、いつかヒロインから渡されたパーティの招待状を破るエージェントになる日が訪れると思っていたんですが、ついに来なかったんですよね。この曲を聴くと、『ガンダムW』の躍動する登場人物たちが一瞬で蘇ります。登場人物がパンチラインを連発するこの作品が大好きです。(かわむら)

②「サンダーボルト・メインテーマ用」菊地成孔(『機動戦士ガンダム サンダーボルト』)
ドラムとガンダムが好きなら『サンダーボルト』を語ることを避けられない。なにより戦争のリアルな悲惨さを淡々と描いた『サンダーボルト DECEMBER SKY』において、何のドラマもなく命が失われる冒頭の戦闘で、イオがMS内でかけているメインテーマのフリージャズは戦争の雰囲気とミスマッチしているようでぴったりにも思え、背筋が凍ります。
フリージャズとアメリカンポップスの対比で連邦軍とジオン軍の両主人公を追っていく陰鬱ともいえるストーリーの中、イオが「戦争の中で生きていることを実感する」ことをどこか共感してしまうような迫力がありますね。(かわむら)

③「RONALD REAGAN OTHER SIDE」DCPRG(『機動戦士ガンダム サンダーボルト』)
こちらも『サンダーボルト DECEMBER SKY』から。エンディング、全てを失った両主人公がやけくそになって戦闘の狂気に飲まれるシーンで流れる、菊地成孔バンマスのビッグバンド、DCPRGによる無機質な警告音のような電子音から始まるアヴァンギャルドなジャズです。
電子音とパーカッションによって高揚感が収まらず、悲惨としかいえない『DESEMBERSKY』のラストを鼻息荒く体験してしまったのを思い出します。
自由なフリージャズとウェットなアメリカンポップスの大きい振り幅から、かっこいいとしか言えないこの曲で締めるこの映画、ほんと好です。胸が苦しくて気軽には見られないけど。フルアーマーガンダムも、サイコ・ザクも最高にかっこいいんだけど、結局戦争の道具なんだよ。(かわむら)

④「Groovy Duel」菊地成孔(『機動戦士ガンダム サンダーボルト』)
『サンダーボルト BANDIT FLOWER』から。イオとビアンカがベースもいないのにドラムとピアノで急にセッションし始めるフリージャズ。ただ奔放なフリージャズの中にメインのテーマリフがあって、それがそのままこの作品のテーマになっていると思います。とにかく陰鬱な『DECEMBER SKY』に比べ、『BANDIT FLOWER』は多少ゆとりのある演出が多く、特に胸がほっこりするこのシーンはサンダーボルトの癒し。仲間を忘れないように全身に刺青を入れ、フリージャズが好きで明るいビアンカにメロメロです。(かわむら)

⑤「戦争(feat.Sara Yoshida)」菊地成孔(『機動戦士ガンダム サンダーボルト』)
『サンダーボルト BANDIT FLOWER』から。タイトルが全てを表しているけれど、アッガイによる潜入戦で戦争が激化した際に突如流れるのどかな曲(歌詞は戦争中に現実逃避するお姫様の話)サンダーボルトは戦争の悲惨な描写と、それにミスマッチするチョイスの楽曲が最高にクールなんだけど、この曲はその極地です。日本語歌詞の「戦争」をBGMに、苛烈な戦闘を行うアッガイはめちゃくちゃな量の武装を展開しながらどこか可愛らしく、見ているこちらの頭がクラクラします。(かわむら)

⑥「色悪(feat.The Yellow Tricycle)」菊地成孔(『機動戦士ガンダム サンダーボルト』)
『サンダーボルト BANDIT FLOWER』ED曲。あくまで大きな歴史 の切り取りの中でそこに置かれた人間たちのドラマを楽しむ、というガンダムの楽しみ方をする自分にとって、サンダーボルトのEDがこれで良かった、と心から思える清涼感と痺れるサウンドが備わった曲だと思うんですよね。諦めの中で前を向く、やっぱ音楽ってこれだよなあって心から思います。「あなたにどんな酷い傷があるのか知らないけどね 私はその傷を舐めさせてもらうからね くちづけでね」て最後のエンドロールが上がってフェードするんです。これぞED。やられました!(かわむら)

⑦「Z・刻をこえて」鮎川麻弥(『機動戦士Ζガンダム』)
『機動戦士Ζガンダム』OP曲。
僕の中で最も大きく影響を受けたガンダム作品は『機動戦士Ζガンダム』(1985-)でした。
数多くあるガンダム作品のなかでもΖはかなり生々しい内容だと思います。容赦無くキャラクターは死んでいくし、その死に方も「あ……」という感じで本当にあっけない。僕は戦争を知りませんが、人が死ぬことの恐ろしさ、戦争の恐ろしさはそういうところにあるんだと思います。それが初代ガンダムの続編ですよ??カミーユの激昂に何度も泣きました。
この曲はNeil Sedaka氏の作曲で、富野監督がロサンゼルスまで作曲の依頼に足を運ばれたそうです。当時からそんなグローバルな動きをされているセンスの高さが光ります。今聴いてもGroovyでかっこいい。(koyabin)

⑧「アニメじゃない〜夢を忘れた古い地球人よ~」新井正人(『機動戦士ガンダムΖΖ』)
『機動戦士Ζガンダム』に続く『機動戦士ガンダムΖΖ』OP曲。秋元康先生の作詞された「アニメじゃない」という言葉に衝撃を受けた覚えがあります。アニメのオープニング曲で「アニメじゃない」って普通言いますかね……!?
面白いなと思うと同時に、このワードはかなり深刻なメッセージでもあるように思えます。
主人公のジュドーをはじめMSに乗り込む10代の少年少女たちは突然戦争に巻き込まれ、嫌が応にも戦わなければならない状況に置かれるなかで、大切な人を失い、現実を知り、迷い、選択しながら成長していきます。自分だったらどうだろうか、戦えるだろうかという以前に、こんなことは絶対に起きるべきじゃない。これはSF作品でありながらフィクションじゃない。過去に実際に起こったことであるし、現実に起きていることであり、今後も起こりうることなんだと原作/総監督である富野由悠季先生のリアルな思いが投影されている気がします。(koyabin)

⑨「FLYING IN THE SKY」鵜島仁文(『機動武闘伝Gガンダム』)
『機動武闘伝Gガンダム』は、自分にとっての初めてのガンダム。同時に自分の憧れる「カッコイイもの」の原体験がシャイニングガンダムであり、ドモン・カッシュでした。師弟とは、兄弟とは、愛とは…子供にもわかる形で多くのことを教えてもらっていたんだなぁ…と思います。
この曲を聴くと「俺のこの手が光って唸る!お前を倒せと輝き叫ぶ!」と、友達と言い合っていたあの頃を思い出します。シャイニングフィンガー!!!!!(杉森ジャック)

⑩「嵐の中で輝いて」/米倉千尋(『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』)
『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』との初めての出会いは、小学生の頃にプレイしていたゲーム「SDガンダムジージェネレーション・ゼロ」でした。ゲーム中のシロー・アマダの声やビジュアルにとにかく惚れてしまい、作品を見てからはその熱い生き様にやられました。
大人になってからも見返したのですが、気がついたのは08小隊のチーム力。それぞれの人生があって、葛藤があって、それでも尚お互いを信頼することの大切さ。彼らの奮闘を思うと、バンドマンとしても背すじを正されます。
主題歌の「嵐の中で輝いて」というフレーズは、たった一行で劇中の様々な場面が蘇る大好きな一節です。(杉森ジャック)

⑪「Survivor」BLUE ENCOUNT(『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』)
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』も大好きな作品です。まずガンダム・バルバトスの戦闘兵器然としたビジュアルに惹かれたのですが、「仁義」や「漢」をこれでもか!と感じさせてくれる物語展開で完全にはまりました。
先のことはどうなるかなんてわからない、それでも前に進み続ける…鉄華団の背中に励まされます。クライマックスに劇中で流れる「Survivor」は、物語と一体となって記憶に刻まれています。(杉森ジャック)

⑫「ignited -イグナイテッド-」T.M. Revolution(『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』)
僕がはじめてガンダムの世界に触れたのは大学生になってからです。小学校のとき友達の佐藤くんが「『ガンダムSEED』めちゃくちゃ面白いよ」って言ってました。その時はアニメにまったく興味がなかったため、「へー」という感じでしたが、高校大学と次第にアニメにも興味を持ち始め、いろいろなアニメも観るようになりました。
そんなとき、佐藤くんの言葉を思い出し「よしガンダムデビューだ!」と思い見たのが『ガンダムSEED』シリーズでした。そんな僕にとってガンダムとの出会いの曲です。(水元太郎)

<THIS IS JAPAN コメント>

・今回のリスト全体についてのコメントをお願いします。

ガンダムは我々の成長の過程で大きな影響を与えています。我々は音楽をやっているので、その中でも特に自分に影響 を与えた、刺激を受けた曲たちをメンバーそれぞれが好き勝手に選びました。

・『ガンダム』シリーズへの思い出や想いをお聞かせください。

きっとガンダムに詳しい人はほかにたくさんいるでしょうし、そんななかで想いを語るなんておこがましい……と少し思いましたが、『SDガンダムワールド ヒーローズ』の第2クールOPテーマ曲「ボダレス」を制作した我々には想いを語る権利があります。

ガンダムは、とにかく人間ドラマです。
それは『SDガンダム』でさえもそうです。曲の中で人間を描こうとしている我々からしたら、本当 にその緻密さと込められた感情には尊敬の念しかありません。

これ 以上は思いが募りすぎて言葉が出てこないので、メンバー各々が好きなMSを言って終わろうと思います。

かわむら「フルアーマーガンダム」
koyabin「アッシマー」
杉森ジャック「ガンダム試作2号機(サイサリス)」
水元太郎「ストライクルージュ」

「Spotify公式ガンダムプレイリスト」はこちら

リスアニ!編集部によるプレイリスト解説

2011年に大学のサークルの先輩後輩で結成された4人組ロックバンド・THIS IS JAPAN。2020年2月にメジャーデビューを果たした彼らは、2021年7月にアニメ『SDガンダムワールドヒーローズ』のオープニング曲「ボダレス」でガンダムの世界とコネクト。重厚なロックンロールがメロディックに疾走する1曲が悟空、劉備、諸葛亮らの旅路に熱を加えた。
そんな彼らがセレクトするプレイリストは「おれたちのガンダム」。Vo&Gtの杉森ジャック、Gtのkoyabin、Baの水元太郎、そしてDrのかわむらがそれぞれに想い入れ深い楽曲を選ぶ。かわむらの選曲した『新機動戦記ガンダムW』の主題歌・TWO-MIXによる稀代の名曲「JUST COMMUNICATION」から幕を開ける本リスト。続けてかわむらが選ぶのは全編に於いてフリージャズとオールディーズのようなアメリカンポップスが響いた『機動戦士ガンダム サンダーボルト』からの5曲。日本が世界に誇るジャズアーティスト・菊地成孔の綴る音楽が『ガンダム』シリーズに新たな楔を打つ、その象徴的な楽曲を堪能させる。ガラリと世界を変えるのはkoyabinセレクトの2曲。『機動戦士ガンダム』の息吹が息づく「Z・刻をこえて」、「アニメじゃない~夢を忘れた古い地球人よ~」で富野由悠季監督の想いの強いナンバーが、かわむらの選んだガンダムサウンドとのコントラストが鮮やかだ。続く杉森ジャックは自身にとっての最初のガンダム作品である『機動武闘伝Gガンダム』の第1期オープニング曲「FLYING IN THE SKY」。必殺技「シャイニングフィンガー」が歌詞に出てくるなど、当時のアニソンの流れを踏襲する1曲から米倉千尋の「嵐の中で輝いて」、さらにBLUE ENCOUNTの「Survivor」、と振り幅大きく新旧のガンダム作品から主題歌をセレクトし、戦いに身を投じる少年兵たちの変わらぬ瞳を蘇らせる。ラストは水元の選ぶ1曲。多くの人々をガンダムへと導いた『機動戦士ガンダムSEED』の続編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の第1話、戦火のはじまりからの疾走する近未来型デジタルロック「ignited -イグナイテッド-」。T.M.RevolutionとSEEDの世界観は多くのアーティストに影響を及ぼしたことを改めて感じさせるプレイリストである。

TEXT BY えびさわなち

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INFORMATION

THIS IS JAPAN
アニメ『SDガンダムワールド ヒーローズ』第2クールOPテーマ
「ボダレス」

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品番:KSCL 3310-3311
価格:¥1980(税込)

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M1. ボダレス
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2. アニメ「SDガンダムワールド ヒーローズ」ノンクレジットOP

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『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』公式サイト
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