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2021.09.05

【ライブレポート】色とりどりの音楽を思いっきり楽しみ、未来へと繋げたバトン。 “Animelo Summer Live 2021 -COLORS-”DAY3 レポート

【ライブレポート】色とりどりの音楽を思いっきり楽しみ、未来へと繋げたバトン。 “Animelo Summer Live 2021 -COLORS-”DAY3 レポート

2021年8月27日から29日の3日間、さいたまスーパーアリーナにて“Animelo Summer Live 2021 -COLORS-”が開催。昨年から延期となり、2年ぶりの開催となったアニソンの祭典“アニサマ”。本稿ではそのうちDAY3の模様をお届け。普段とは違うスタイルのなかではあったものの各アーティストがそれぞれの魅力的なカラーを発揮し、未来へとバトンを繋げる大事なステージを形作ってくれた。

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ハッピーなパーティチューンからバラードまで、この日も多彩な“COLORS”が!

この日もテーマソング「なんてカラフルな世界!」の1フレーズ“オマエナニサマ!?オレアニサマ!”とともに出演アーティストが次々紹介される華やかなOP映像が上映。その後場内には「あんなに一緒だったのに」のイントロが流れ、2階ステージにバイオリニスト・NAOTOが現れバイオリンを奏でるなか、メインステージには森口博子・TRUE・鈴木このみが登場して歌唱。Bメロからハモリを入れていくなど、とりわけ高い歌唱力をもつこの三人ならではの歌声がDAY3の始まりを告げた。

続いては、ソロでは初出場となる仲村宗悟がアコギを携え登場。それを自ら演奏しながら歌ったサマーソング「Here comes The SUN」は、夏曲らしい爽やかさながらどこか温かさも感じる点が魅力的。そしてもう1曲、自身で作詞・作曲を手がけた「壊れた世界の秒針は」を青に染まった客席を前に静かに歌い始めると、徐々に明るさをもち始める楽曲に合わせて仲村の歌声も少しずつ陽転。アニメ主題歌でありながら今の世の中にもハマるナンバーを通して、エネルギーを届けてくれた。

『SHOW BY ROCK!!』はまずシアン(CV:稲川英里)のセリフ入りの映像を経て、DOKONJOFINGERのヤス(vo、g)を演じる伊東健人が下手ステージ端に登場しママチャリでメインステージまで爆走。到着後はスタンドマイクを用いて、「移動手段はバイクです」を力いっぱいに熱唱する。それに続くMashumairesh!!は、実際に演奏しながらのライブを披露。「キミのラプソディー」では会場での演奏がED映像の各キャラのソロと並べて映し出されて現実とアニメがリンクし、サビでは客席を埋め尽くすピンクのペンライトが左右に揺れる。そして、ほわん(g)を演じる遠野ひかるの「音楽の力で少しでも元気になれるように、私たちからエールを送ります!」との言葉に続いて、演奏されたのは「エールアンドレスポンス」。

 

言葉通りに全力でエールソングを届けると、大サビでは稲川・伊東も登場して「フレーフレー」の大合唱を響かせる。最後はMashumairesh!!も楽器を置いて六人で「アノカナタリウム」を歌唱。サビ明けのハーモニーなど美しい合唱も聴かせて、出番を締め括った。

続いて登場したのは、伊藤美来。サビに強い開放感をもつ「Plunderer」は、サウンドに合わせて歌声にも飛翔感をもたせた楽曲。強さという要素を歌声に付加することで、新たな魅力を感じさせると、ダンサーを従えTVアニメ『戦闘員、派遣します!』OPテーマである「No.6」へ。イントロ中に一旦ステージを降りダンサブルなこの曲にマッチした衣装へと早替えし、キュートかつ華麗に観客を魅了。2サビ明けにはダンサーに囲まれながら、観客へのクラップ煽りも盛り込んだダンスも披露し、楽しさで場内を巻き込んでくれた。

自身の名義としてはソロ初出場の楠木ともりは、バンドメンバーとともにスペシャルステージでパフォーマンス。最初にピアノの音のみを背負って「ハミダシモノ」のサビを独唱し、ロングトーンを長く長く伸ばして歌声の力強さを示すと、バンドサウンドが加わってからは単なる強さだけではなく感情を吐露するような歌声で観客を魅了。さらに「私は“アニサマ”の海が見たいです!」との言葉で客席が青の輝きに染まったところで、さユりの「航海の唄」をカバー。スピード感ある曲に涼感とパワーを兼ね備えた歌声を精一杯ぶつけ、ラストのロングトーンも極限まで絞り出し、自身の100%を出し尽くした。

舞台は再びメインステージに戻り、fhánaの四人が登場。すべてのクリエイターへの敬意を込めた「星をあつめて」を1曲目に披露する。これを最初に持ってきたこともメッセージの1つと考えるのは、深読みのしすぎだろうか。演奏後、佐藤純一(key)が改めて開催への感謝を述べると、「今日は最大出力でハッピーなステージをお届けします」と決意表明し「愛のシュプリーム!」へ。

程よい脱力感のあるtowana(vo)とkevin mitsunaga(PC、sampler)のラップの掛け合いやダンスもステージを彩るなか、Dメロで2階ステージに『小林さんちのメイドラゴンS』のメインキャストによるユニット・スーパーちょろゴンずが登場!大サビではfhánaと合流してのパフォーマンスを繰り広げる。さらに、トール役・桑原由気の「夏の思い出に、もう1曲踊りたくなっちゃってませんか?」との呼びかけに続いて、「青空のラプソディ」も披露。kevinがセンターでのわちゃわちゃに巻き込まれるなどのカオスな光景に、笑ってしまったtowanaが歌えなくなるという超絶レアな場面も。大サビではfhánaのメンバーも楽器を置いて九人でダンスを行ない、ハッピーさに溢れる有限実行のステージを見せた。

その余韻残るなか、ステージには森口博子が。まず「君を見つめて -The time I’m seeing you-」を通じて歌声で惹き込んでいき、直前とはまた違う色を会場にもたらすと、ピアノ一本だけをバックに「一千万年銀河」を歌唱。青がメインの照明の中スポットライトに当たり、青く輝くサイリウムの海を前に、ときに力強くときにそっと寄り添うように歌い上げて幅の広い歌唱表現で魅了する。そして最後にもう1曲、初めての“アニサマ”で彼女が歌った「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」を、酒井ミキオを呼び込み彼のピアノに合わせ歌唱。編成により厚みを増させて大きく包み込むような歌声を響かせていくと、終盤には2階ステージに、女性声優四人によるボーカルユニット・Healer Girlsがコーラスとして登場。森口がMCを務める音楽番組「Anison Days」のメンバーたちとともに名曲を彩り、前半戦を締め括ったのだった。

 

後半戦は、アクションドールコンテンツから誕生した「アサルトリリィプロジェクト」発の声優ユニット・一柳隊のステージから。1曲目「君の手を離さない」では舞台での殺陣の映像も背負いつつ、華麗なパフォーマンスで観客の心を掴むと、続くアイドルポップス調の「GROWING*」はトロッコ曲に。

二手に分かれて通路を一周すると、スペシャルステージには“十人目”の一柳隊、一柳結梨役・伊藤美来がサプライズ登場。メインステージに戻って歌い踊る九人をじっと見守るような姿は、ファンの胸を熱くさせたことだろう。そして最後にTVアニメ『アサルトリリィ BOUQUET』のEDテーマ「Edel Lilie」へ。スピード感あるナンバーを、フォーメーションチェンジなども巧みに交えつつ、力強くもシリアスに歌い踊ってステージをあとにした。

 

それに続いて同作のTVアニメ第1話のオープニング前映像が上映されると、そのままアニメ通りに「Sacred world」の演奏で、RAISE A SUILENのライブが幕開け。相変わらずすさまじいパワーをもつRaychell(b、vo)の歌声を筆頭に、とにかく強い音をビシバシ響かせてくる。2曲目に披露したデビュー曲「R·I·O·T」も同様に熱く強く届けきると、そのまま続いた「EXPOSE ‘Burn out!!!’」では夏芽(ds)が笑顔でクラップを煽り、観客もヒートアップ。また、直前まで一柳隊にも安藤鶴紗役として参加していた紡木吏佐(DJ)は表情をガラリと変え、RASのチュチュらしくDJ台に足を乗せて小悪魔的なパフォーマンスを見せる。こうしてメンバーそれぞれが遺憾なくパフォーマンスを発揮できるのも、各々の高い技術に加えRaychellの歌声が大黒柱のように存在しているからこそだろう。ラストのフェイクも力強く歌い上げて、熱いステージを終えた。

次ページ:強く、熱く、優しく、かわいく……“COLORS”が繋がった先に待つ大団円

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