アーティストデビューから2年。斉藤朱夏が25回目の誕生日当日となる8月16日に、Zepp Tokyoにて東名阪Zeppツアー“朱演2021 LIVE HOUSE TOUR『真夏のハイウェイ』”のファイナル公演を開催した。

本来は2019年11月に1stシングル「36℃／パパパ」をリリース後、2020年3月に東名阪Zeppツアー“朱演2020 LIVE HOUSE TOUR『手つかずの明日』”の開催を予定していたが全公演が中止。2021年6月3日には、自身最大規模となる東京ガーデンシアターで“斉藤朱夏レコ発ワンマンライブ『セカイノハテ』”を行い、本ツアー最終日の2日後となる8月18日には1stアルバム『パッチワーク』のリリースも控えていたが、アルバム収録曲を中心としたセットリストではなく、あくまでもZeppツアーのリベンジ公演という内容となっていた。

開演時間になると紗幕越しに、西野恵未（key、bandmaster）、今村 舞（ds）、伊藤千明（b）、ひぐちけい（g）というお馴染みのバンドメンバーがパンクロックナンバー「Your Way My Way」をインストで演奏。続いて、斉藤の姿がシルエットで映り、「月で星で太陽だ！」を1フレーズ歌ったところで幕が降り、彼女のテーマカラーである赤いTシャツにデニムのショートパンツを合わせ、コンバースのスニーカーを履いた彼女が姿を表した。「月で星で太陽だ！」では“君”の月に星、太陽になる！と笑顔でピースサインを掲げ、クラップが湧き起こった「リフレクライト」ではステージで輝く存在となって“君”を照らしたいと願い、コール&レスポンスの代わりに拳が上がった「ゼンシンゼンレイ」では、“君”の悩みや不安、ストレスをすべて解放するかのようなパフォーマンスを見せた。この冒頭の３曲は彼女から“君（＝ファン）”に向けた手紙のようなものだろう。

最初のMCでは、まるでサプライズを制するかのように早くも「今日は朱夏のお誕生日だよ。25歳になりました！」と語り、満員の観客から温かい拍手の祝福を受けた。そして、「“君”と誕生日が迎えられて嬉しいです。ここにいる“君”の時間を私はいただいてます。1分1秒、無駄にしないように最高の夏の思い出を一緒に作ります」と挨拶。観客を座らせ、「誰よりも弱い人でかまわない」「シャボン」と切ないバラードを続け、ゆるめのラップにチャンレジした「親愛なるMyメン」ではステージ上にラーメンが到着！ドラの響きと共に届けられた二郎系ラーメンに対して「もやし多くない？」「麺、太いな……」と呟きながら試食。

そして休むことなく、最新アルバム『パッチワーク』に収録された新曲のスカ「ぴぴぴ」へ。「スタッフにプレゼントしてもらいました。超ハッピーで超ニコニコです」という朱色の専用マイクスタンドを前に、観客と一緒に手でツノを立てるように踊り、TVアニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』のOPテーマ「パパパ」でも手を花のように開くフリで会場が1つとなって大きく盛り上がった。特筆すべきはやはり、ヒップホップとスカというジャンルへの挑戦だろう。個人的には、ダンス経験者である彼女のリズム感の良さを再確認した。斉藤朱夏＝ポップロックというイメージが強いかもしれないが、もっと色んなビートを、色んなキャラクターで歌う彼女も見たいと思わせる中盤だった。

ここで、延期・中止となってしまった昨年3月のZeppツアーを振り返り、「約束を果たせなかったのがどうしても悔しくて悔しくて。でも、やっとリベンジが叶いました。色んな嫌なことあったけど、この景色が見れて、全部もう忘れました。やっとリベンジができて、“君”に会えて、すごく今、幸せです、本当に」と実感を込めて話した。続けて、「リベンジが叶わなかったから、もう無理だと思って、色んなことを諦めていたかもしれないけど、リベンジするぞって意気込んで走ってきて。何回も転んで、本当にたくさん転んだけど、体中にいっぱい絆創膏を貼ったけど、今、形になったのが本当に良かったなって思うし、頑張れば頑張ったぶんだけ返ってくるんだなって思いました。でも、それはここにいる“君”がずっと信じて待ってくれていたからです。“君”にも色んな悔しいことがたくさんあったと思うけど、一緒にここまで走ってきてよかったね」と呼びかけ、「この先の未来がどう変わっていくのかわからないけど、私たちで一緒に最高の未来を作っていきましょう。これからも“君”のことを信じて、ずっとずっと走り続けます」と意気込みを語った。

下を向き、地面を蹴り、真っ直ぐに前を向いて、空高く手を伸ばして歌った「セカイノハテ」。そして、オーディエンスのペンライトを赤と青に分けた旗揚げゲームを導入した「Your Way My Way」を披露し、幸せな笑顔と熱気で包まれたなか本編は終了した。

アンコールでは、新曲「ワンピース」を歌い出そうとした瞬間にバンド演奏が止まり、バースデーケーキが登場！ろうそくの火を消し、「25歳になりました。ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えた彼女は、目に溜まった涙を拭きながら、「2年前のことを思い出して、心臓が止まりそうでした」と語った。

今から2年前となる2019年8月16日に、彼女はソロアーティストとして初の人前でのライブとなる“斉藤朱夏 Birthday Free Live『8401』”をZepp Tokyoの隣にあるお台場ヴィーナスフォートのパレットプラザで行い、その日もスタッフとファンのサプライズに対して大粒の涙を流していた。当時はファンが“S”というマークの入った真っ赤なうちわを用意していたが、この日は２階席に誕生日を祝う横断幕がかけられており、「ファンの皆さんからいただいた写真を繋ぎ合わせて作られた」という「HAPPY BIRTHDAY SHUKA」の文字を目にした斉藤は再び号泣。「歌えないよ〜」と言いながら、気を取り直して「ワンピース」を披露。ステージの前方、ギリギリに立って、涙をこらえながら“走り続けるよ まっすぐに まっすぐに”という決意を表明。

最後に、“この先にあるのは 手つかずの明日だ”というメッセージとともに音楽を通した「ハイタッチ」を交わし、観客全員でホールが揺れるくらいの大ジャンプを行い、笑顔に満ちたリベンジツアーは締め括られた。そして彼女は「“君”と出会えて本当に幸せです。私と出会ってくれてありがとう」という感謝の言葉を送ってステージを後にした。1stシングル「36℃／パパパ」のインタビュー当時に「ライブの最後に歌うって決めてるんです」と語ってくれていた「ハイタッチ」をライブのラストナンバーとして聴けたことがなによりも嬉しい、そんな一夜だった。

PHOTOGRAPHY BY Viola Kam（V’z Twinkle）
TEXT BY 永堀アツオ

朱演2021 LIVE HOUSE TOUR
「真夏のハイウェイ」

＜セットリスト＞
01. 月で星で太陽だ！
02. リフレクライト
03. ゼンシンゼンレイ
04. 誰よりも弱い人でかまわない
05. シャボン
06. 親愛なるMyメン
07. ぴぴぴ
08. パパパ
09. セカイノハテ
10.Your Way My Way
―ENCORE―
EN01. ワンピース
EN02. ハイタッチ

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●ライブ情報
朱演2021 HALL TOUR
「つぎはぎのステージ」

11月28日（日）グランキューブ大阪
OPEN 17:00 / START 18:00

12月10日（金）パシフィコ横浜 国立大ホール
OPEN 18:00 / START 19:00

チケット料金：指定席 ￥8,800（税込）
※未就学児入場不可
※枚数制限 2枚

＜FCサイト『しゅかランド』会員限定抽選受付＞
斉藤朱夏FCサイト『しゅかランド』会員を対象にしたチケット最速先行受付を実施中！
チケット受付期間：8月4日（水）22:00～8月16日（月）23:59
詳細はFCサイト『しゅかランド』をご確認ください。

●リリース情報
斉藤朱夏 1st アルバム
『パッチワーク』
8月18日（水）発売

【パッチワーク盤(完全生産限定盤、CD＋BD＋フォトブック）】

品番：VVCL-1903～1905
価格：￥7,700（税込）

＜Blu-ray＞
1.くつひも -Music Video-
2.パパパ -Music Video-
3.セカイノハテ -Music Video-
4.ワンピース -Music Video-
5.もう無理、でも走る -Music Video-
6.レコ発ワンマンライブ「セカイノハテ」
くつひも
リフレクライト
あと１メートル
シャボン
秘密道具
Your Way My Way
しゅしゅしゅ
パパパ
セカイノハテ
止まらないで

【初回生産限定盤（CD＋BD）】

品番：VVCL-1906～1907
価格：￥4,730（税込）

＜Blu-ray＞
1.くつひも -Music Video-
2.パパパ -Music Video-
3.セカイノハテ -Music Video-
4.ワンピース -Music Video-
5.もう無理、でも走る -Music Video-

【通常盤（CD）】

品番：VVCL-1908
価格：￥3,850（税込）

＜CD＞※全形態共通
01.もう無理、でも走る
作詞・作曲：ハヤシケイ（LIVE LAB.）編曲 : 黒須克彦
02.パパパ
作詞・作曲：ハヤシケイ（LIVE LAB.）編曲：堀江晶太
03.恋のルーレット
作詞 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）作曲 : にお　編曲 : 小松一也
04.ぴぴぴ
作詞 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）作曲・編曲 : 村田祐一（LIVE LAB.）
05.くつひも
作詞：ハヤシケイ（LIVE LAB.） 作曲：にお 編曲：sugarbeans
06.あめあめ ふらるら
作詞 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）作曲・編曲 : 山口隆志
7.ワンピース
作詞 : 斉藤朱夏, ハヤシケイ（LIVE LAB.）作曲 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）編曲 : 小松一也
8.よく笑う理由
作詞 : 斉藤朱夏, ハヤシケイ（LIVE LAB.）作曲 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）編曲 : 村田祐一（LIVE LAB.）
9.またあした
作詞 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）作曲 : 秋葉広大（LIVE LAB.）編曲 : 小松一也
10.セカイノハテ
作詞・作曲 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）編曲 : 毛蟹（LIVE LAB.）
11.ヒーローになりたかった-Acoustic Ver.-
作詞・作曲 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）編曲 : 山口隆志
12.声をきかせて
作詞・作曲 : ハヤシケイ（LIVE LAB.）編曲 : 村田祐一（LIVE LAB.）

関連リンク

斉藤朱夏 オフィシャルサイト
http://www.saitoshuka.jp

斉藤朱夏 オフィシャルTwitter
https://twitter.com/Saito_Shuka

斉藤朱夏 オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/channel/UCNZixANYOD3NyepS2lsAArg

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