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INTERVIEW

2021.06.09

山下大輝が待望のアーティストデビュー!これまで辿ってきた音楽の道と1st EP「hear me?」について聞く

山下大輝が待望のアーティストデビュー!これまで辿ってきた音楽の道と1st EP「hear me?」について聞く

「弱虫ペダル」の小野田坂道、「僕のヒーローアカデミア」の緑谷出久といった熱血的な主役キャラクターから、「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE」シリーズの天草シオンGrowth(ツキプロ)の桜庭涼太、「アイドルマスター SideM」に登場する彩の猫柳キリオなどの幅広い表現を聞かせる声優・山下大輝。歌唱に定評ある彼は、なんと音楽の世界を志し、音楽専門学校に通った経歴をもつ。そんな山下がアーティストとしてメジャーデビュー。音楽に出会い、夢を抱き、声優となるまでの道程を中心に、デビューの心境を聞く。

――山下さんの音楽経歴を教えてください。

山下大輝 遡ること小学生時代になりますが、当時お母さんがディズニー作品のビデオを買ってきたことが始まりでした。ビデオの中でキャラクターたちが歌って踊りながら気持ちを伝え、想いを吐露しているのをすごく魅力的だなと思ったんです。そこからディズニーミュージカルを見漁って、好きな場面は何回も巻き戻したりして見ていましたし、真似をして歌ったり声色を変えて遊んでいたりしていたのですが、それが声優の道へと繋がる最初の一歩だったようにも思いますね。

――そうなると幼少の頃から山下さんのベースに流れていたのはアラン・メンケンの音楽だったのですね。

山下 まさにそうです。アラン・メンケンです!

――その後、音楽の専門学校にも通われたということですが、将来的に音楽の道を、と考えていらっしゃったのでしょうか?

山下 そのときはまだ曖昧でした。高校までテニスをやってきたけれど、卒業を前に「自分が本当にやりたいことってなんだろう」と思ったときに、楽しいと思うことが歌うことや声で何かをすることだったんですよね。友達とカラオケに行くと、僕がディズニーメドレーを歌うんです。それを聴いてみんなが喜んでくれたり楽しんでくれたり笑ってくれたので、こういうことが向いているのかもしれないと思いました。でも、最初は「音楽ってかっこいいでしょ」という単純な理由で(笑)、思春期ならではの“イキリBOY”が東京に出てきて、音楽を学ぶべく扉を叩きました。

――音楽を学びに上京してきた山下青年ですが、そこからどのような経緯で声優へと辿り着くのでしょうか?

山下 専門学生でいた2年の間に色々と考えていくうちに、自分の声の個性を活かせるのは声優なのではないかと思い始めたんですね。声優もキャラソンなどを歌いますし、ゴン役の竹内順子さんやキルア役の三橋加奈子さんをはじめとした「HUNTER×HUNTER」の当時の声優さんたちが同作のミュージカルをやっていらしたのもあって、声優さんだったら色んなことができると思ったんです。それから夢が声優へとシフトしていきました。きっと音楽の勉強をしながらも、それまでもずっとどこかに「声優」という選択肢はあったんですよね。何かのきっかけで夢が少し変わったり、そのときそのときに見ているものによって目標が変わったり、変遷しながらも今に至っています。

――専門学校で歌を学んだことが今に活きているなという感覚はありますか?

山下 あります。本当に基本的なことだと思うのですが、人前で自分の声を使って表現をする、歌を披露するということは度胸がなければダメなのを学びました。専門学校でみんなに見られながら評価されることでメンタル的に鍛えられたかなと思います。あとは技術的な部分でもプロの先生が教えてくださるので、「こういうアプローチの仕方があるのか」とか「こういう曲があるのか」と知識を深められましたし、楽器隊と一緒に歌うこともあったので、楽器の音を聴きながら歌うことも学びましたし、色々な経験をさせてもらったなと思います。今の、何人もの役者さんと一緒に1つの作品を作らせてもらうことは、いろんな楽器の人たちと1つの世界観を作っていくことにも通じていますし、コミュニケーションの部分でも学びが大きかったと思っています。

――そんな山下さんが声優になり、活躍されていたなかで一人のアーティストとしてデビューされます。お話を聞いたときにはどのようなことを感じましたか?

山下 1年以上前にお話をいただいたのですが、そのときはまだまだ声優としてキャラクターを表現することに集中していきたいという想いがあって。そこをベースにほかのことをたくさん自分の中に入れてしまうと、キャパオーバーになってしまうのではないかという怖さがありましたし、声優として色んなキャラクターをやらせてもらっていることに対して中途半端な気持ちにはなりたくないと思っていたんです。色々なことにチャレンジするということは、枝葉が分かれてしまいますし、それぞれに対して自分の集中力をもっていかなければいけないから、それが果たして自分にはできるのだろうかと感じていました。でもその頃にコロナ禍がきて、業界全体がストップしてしまい、僕ら声優って本当にやることがなくなったんですね。

そんなときだからこそ「何かできないかな」と思っていたら、アーティスト活動をされている方はSNS上やご自身のファンサイトといった発信できる場所から歌を届けて、エールを共有して送り合えている姿を見たんです。それを羨ましく思いました。もしかしたら僕にも同じようにエールを届けることができるのではないだろうか。もしかしてデビューの話によって、そのチャンスが目の前にあるのではないだろうかと感じて、やらせていただくことにしました。

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