オーイシマサヨシの音楽的思考回路に迫る! スランプの末に辿り着いた、『SSSS.DYNAZENON』『ドラゴン、家を買う。』のダブルOP主題歌リリースインタビュー

――コロナ禍の影響で生まれて初めてのスランプを経験したというお話でしたが、奇しくも10年前には、東日本大震災の発生をきっかけにTwitterを始められてもいます。エンタメの貴公子であるオーイシさんとしては、何か現状に対して思うところはありましたか?

オーイシ そういう意味では、10年前に誰かと繋がりたくてTwitterを開設したように、コロナの閉塞感から抜け出すべく、個人のYouTubeチャンネルを強化し始めたというところはありました。たくさんの方々と繋がりたくて、お金を取るってこともなく、ただただ弾き語りの夜を垂れ流すということを頻繁にやっていましたからね。ちょうどあのときがスランプのピークだったんですよ。だから、抜け出したくてアウトプットしたい、というところからああいうことを始めたわけですし、実際来てくださる方に助けられました。結局、僕が音楽をやっているのって人と繋がりたいからなんだな、って思いますね。一人で面白いことをしたいわけではなくて、皆と御神輿を担ぎたくてやってるようなもので、僕の場合、たまたま得意だったのが音楽だったということです。でも、それがエンタメの神髄なのかな、とは最近すごく思うんです。

――ただ、それほどエンタメに対する想いが強いにも関わらず、コロナ前に、「オーイシマサヨシ」としての活動を終える可能性も口にされていました。コロナを経験した今、心境に変化はありましたか?

オーイシ いや、なくなってないです、なくなってないです。いつでも辞めるつもりでいます。40歳になるときもなんとなく発言が流されましたけど、本気でしたからね。

――逆に今も辞めていない理由は何ですか?

オーイシ 必要とされているから。その1点だけですね。

――では、必要とされる限りは活動を続けてもらえる可能性もあるわけですね。

オーイシ もちろんありますね。でも、必要とされなくなったら、いつでも眼鏡を置いて普通の大石昌良に戻ります。マイクを置く、キャンディーズ方式です(笑)。チーム内でもよく言っているんですよ。「今、全力を出さなくてどうするんですか?」「3年後はオーイシがいるかわかんないすよ」って。別に脅し文句ではなくて本気で。やっぱり、それくらいインターネットのニーズって今は激流の中にいる気がしているんですよ。日に日に環境が変わっていますから。

僕、20年前にデビューしてから今までの間に3回くらい必要とされなくなる「引き波」を体感していて、その虚しさもすごく感じているので、そのときが来たら何かが終わるっていうのもよく知っているつもりです。だから、守りに入るのではなく、アグレッシブに攻めの体勢で動き続けるためにも、オーイシマサヨシはいつでも辞めます、というスタンスでいようと思っています。

――あるいは、必要とされたらまた戻ってくる可能性もあるわけですね。

オーイシ かもしれないですね。「帰ってきたウルトラマン」よろしく「帰ってきたマサヨシくん」(笑)。結局、アニソンシンガーというエンタメのコンテンツとして立ち上げたのがオーイシマサヨシであって、やっぱりそれは枝葉でしかないんですよね。大石昌良が幹としてあって、そこからやりたいこと、やらなきゃいけないことが枝分かれして、現状の色々なアカウントがあるって感じです。オーイシマサヨシもあくまで枝葉の1つで、たまたまこうやってインタビューしていただく機会や、メディアに出させていただくことが多いので、きれいな花が咲いているように見えますけど、僕としてはもっと重要なものがあるので。そこを見紛ってしまったらダメだと自分的にはずっと思いながら活動しています。

――活動の場所が少なくなるなか、「アニソンに救われた」というアニソン歌手やアーティストもいますが、オーイシさんとしてはどのような気持ちを抱いていますか?

オーイシ 僕もそうですよ。「遅咲きの大石」と言われているように、30歳を過ぎてからアニソン業界に入り、そこで救われて、様々な景色を見させていただきました。ただ、そこも1点、必要とされたからだと思うんですよね。Tom-H@ckに呼ばれたとか、必要とされる窓口が多くなっていっただけで。むしろ、必要とされない場所で活動していくということはとても大変なことなので、必要とされる自分であり続けようというモチベーションに繋がってはいます。「アニソンに恩返し」ってめちゃくちゃ素敵ですし、僕もそういう気持ちはありますし、美談ですよね。でも、もうそこだけではない現代にきているとは感じていて。やっぱり「延命」するのは嫌なんですよ。だから、本当に大切なものをちゃんと持っていたら、いつでも眼鏡を置ける瞬間を意識しながらやれるという気持ちなんです。

――大石昌良としての音楽活動という幹を大事に。

オーイシ そうですね。音楽家としては続けたいと思っているので。自分にはっぱをかけるためにも、1つのノルマとして持っておきたいですね。必要とされるというのは。

――制作でのスランプはありつつも、コロナ禍でもアグレッシブに活動されていました。振り返ることなどはしていましたか?

オーイシ 振り返ることよりも先のことを考えることが多かったですね、1月にやったオンラインワンマンライブの企画を練るか、未来へのモチベーションしかなかったです。それに、スランプ中は足踏みしていたので、溜まってしまった宿題がスランプを脱した今も実はまだ続いているんです。結構大渋滞というか、玉突き事故を起こしてしまっていて、かなり大変な感じです。

――やはり今のアニメ界には不可欠な存在なので、眼鏡を置く日が来るとしてもかなり遠そうです。最後に2020年を踏まえた、2021年の目標をいただけますか?

オーイシ メンテナンスですね。先日公表したようにこのシングルの発売日である4月21日に声帯ポリープの手術をするんですよ。2019年のツアーを回っている最中に声が出なくなったことがあって、病院で診断を受けたらポリープということでした。本当は去年の4月に手術する予定だったんですけど、緊急事態宣言からあれよあれよという間に1年経ってしまって。そんなに難しい手術ではないと言われているので多少の安心感はありますけど、不安は不安ですし、それまでにやりたいことはやりきりたいですね。それに、本当の声を取り戻すには何ヵ月もかかると言われているので、それこそ自分のこれまでを振り返ったり、これからやりたいことを見つめ直したりできる時間になるとは思っています。だから、4、5月はフィジカルとメンタルのメンテナンスを。そのためにも今、締切の迫った仕事を必死で頑張っています(笑)。

INTERVIEW & TEXT BY 清水耕司(セブンデイズウォー)


●リリース情報
TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』OP主題歌
6thシングル
「インパーフェクト」
2021年4月21日(水)発売

【通常盤】

品番:PCCG-01996
価格:¥1,400(税込)

【アニメジャケット盤】

品番:PCCG-01997
価格:¥1,400(税込)

【ピザラジ・きゃにめ限定盤】

品番:SCCG-00072
価格:¥1,900(税込)

<収録曲>
M1.インパーフェクト
M2.パワフルバディ
M3.インパーフェクト (TV Edit)
M4.インパーフェクト (Instrumental)
M5.パワフルバディ (Instrumental)


TVアニメ『ドラゴン、家を買う。』OP主題歌

7th シングル
「ロールプレイング」
2021年4月21日(水)発売

【通常盤】

品番:PCCG-01998
価格:¥1,400(税込)

【アニメジャケット盤】

品番:PCCG-01999
価格:¥1,400(税込)

<収録曲>
M1.ロールプレイング
M2.キンカンのうた2020
M3.ロールプレイング (TV Edit)
M4.ロールプレイング (Instrumental)
M5.キンカンのうた2020 (Instrumental)

関連リンク

オーイシマサヨシ 公式サイト
https://www.014014.jp/

オーイシマサヨシ 公式Twitter
https://twitter.com/Masayoshi_Oishi

オーイシマサヨシ 公式YouTube channel
https://www.youtube.com/channel/UC6FmznwRG0CpdjtNyHucmTA

TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』公式サイト
https://dynazenon.net/

TVアニメ『ドラゴン、家を買う。』公式サイト
https://doraie.com/

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