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INTERVIEW

2021.04.09

愛美がソロアーティスト活動をリスタート!全曲の歌詞を自らが書いたニューシングル「ReSTARTING!!」リリースインタビュー

愛美がソロアーティスト活動をリスタート!全曲の歌詞を自らが書いたニューシングル「ReSTARTING!!」リリースインタビュー

愛美のダークサイドがここに!? 己の闇を解放した「MAYDAY」

――続いてカップリング曲のお話を。まず「MAYDAY」は、リスタートへの決意と希望ある未来を描いた表題曲から一転、かなり闇の部分が出た楽曲ですね。

愛美 この曲は、人に言えない悩みや心の叫びを解放する歌になればいいなと思いながら書きました。この3年ぐらいやってきた「愛美のPerfectWoman」という配信番組に「闇ポエム」というコーナーがあったんですけど、この曲はその集大成みたいな歌詞になっています(笑)。これも私が闇の感情をポエムにする「闇ポエム」を面白いと言ってくれたファンの方がいたからこそできたことで、私も一世一代の「これだ!」っていう闇ポエムを書きました(笑)。

――ハハハ(笑)。普段の愛美さんの活動からは、あまり闇を感じることはないですけど、結構自分の中に闇を抱えているものなんですか?

愛美 いや~、多分、皆さんが思っているよりもかなりネガティブ人間なので(笑)。デビューしてからは社交性を身に付けたり、人前でお話をする技術とかも考えるようになって、かなり明るくなったと思うんですけど、根底にあるものはだいぶ暗いので、この曲はそこをチラ見せしてみた感じですかね(笑)。

――この曲の歌詞では、人間関係のすれ違いや誰とも分かち合えない孤独な気持ちが描かれていて、「MAYDAY」というタイトルどおり、救いを求めるような切迫感があります。特に“死にたくなるんだよ”というショッキングなワードには驚きました。

愛美 私はキングレコードの方々がこれをOKしてくださったことが嬉しかったです。 “死にたくなるんだよ”は言葉が強いので、私も保険をかけて「もしダメだったら変更します」とひと言添えて歌詞を送ったんです(笑)。でも「これでいきましょう!」と言ってくださったので、これからも色んなことが表現できるなと思って、すごく楽しみになりました。

――アレンジ的にはどこか陰のあるピアノロックで、次々と展開していくメロディやテンポの速さなどを含め、今っぽさを感じさせる曲調ですね。

愛美 これはシンプルに楽曲がいいなと思って選びました。聴いたときに、難しくて歌えるかわからないけど、すごく歌ってみたい気持ちになったんです。それとカップリングには「ReSTARTING!!」と違った系統の曲を入れたかったので、「ReSTARTING!!」は明るいからこそ、ダークな曲を入れたかったですね。

――ちなみに、愛美さんがファンを公言しているBUMP OF CHICKENにも「メーデー」という楽曲がありますけど、もしかして「MAYDAY」はそれを意識した部分もある?

愛美 このタイトルは歌詞を書いたあとに決めたんですけど、この曲の歌詞を書いているときに、サビの最後に“メーデー”というワードを入れたらすごく合うなあと思ったんですね。意味的にも“救難信号”なので、助けを求める意味だしいいなあと思ったんですけど、「あれ? メーデーってめっちゃ聞いたことあるけど……BUMPだ!」ってなって(笑)。でも、BUMPと出会ってなかったら、自分の中から“メーデー”という言葉は生まれてなかったと思うし、BUMPから影響を受けた部分が無意識に出たのかなと思います。

すべては恩返しのために――尽きせぬアイデアと武道館という夢

――もう1曲の「ラブレター」についても伺わせてください。この曲、ファンの方の反応を見ていると、愛美さんからのラブレターを期待している人が多かったですけど……。

愛美 全然違いましたね(笑)。 この曲はラブソングの歌詞を書きたいと思って出来た曲で。デモを聴いた瞬間に、これは絶対に失恋ソングが合うだろうなと思ったので、そういう歌詞を書いてみました。

――ゆったりしたテンポの切ないロックバラードになっていますね。

愛美 失恋ソングって、別に自分が失恋したわけじゃないのに、感情移入してしまってめちゃめちゃ泣いたりしちゃうじゃないですか。そういう楽曲を作りたい憧れがあったので、今回チャレンジしてみました。

――内容的には、1つの恋愛が終わったあとの未練と言いますか、忘れられない想いのようなものが描かれています。このシチュエーションはどのように生まれたのでしょうか?

愛美 これは完全に妄想の世界で、私の頭の中で繰り広げられた架空のドラマの主人公たちを動かしながら書きました誰にでも当てはまるように、あまり性別を感じさせないようにしたんですけど、一本筋はあったほうがいいかなと思って、歌詞を書くときも歌うときも男性目線をイメージしました。

――歌声にも哀切感がこもっていて、エモーショナルな楽曲になっていますが、それにしても意外なラブレターが届いたなと思いました。

愛美 たしかに「ラブレター」というタイトルだけ聞くと、ハッピーなラブソングだと思いますよね(笑)。直接だと言えない想いとか、素直になれない気持ちとかも、手紙や文章だったら伝えられることがあると思うので、今回は「ラブレター」を題材にしてみました。

――その意味では、愛美さんが過去に自分で作詞した「LOVE」(2013年)にも通じるところがあるように感じました。あの曲も“「大好きだ」”という素直な気持ちをなかなか言い出せないという内容だったので。

愛美 たしかに。あの楽曲に関しては、当時のファンの皆さんから見た愛美の姿だったり、ファンの方の気持ちを代弁したような歌詞にしてみたんです。なので逆にあっちのほうがラブレターっぽかったかもしれないです。

――さて、今回の3曲はいずれも愛美さんのやりたいことを形にしたものになりましたが、改めてどんなシングルになったと感じていますか?

愛美 胸を張ってお届けできる、最高の1枚になりました! 色んな楽曲を詰め込んだからこそ、この3曲を無限にリピートしても飽きないようなシングルになったと思いますし、明るいのに泣ける、感情を開放して泣ける、想像して泣ける、色んな種類の泣ける要素が入った曲になったと思います。

――個人的に思ったのは、全曲の作詞やMVでギターを弾いていることはもちろん、VLOGを自分で編集してYouTubeにアップしていたり、声優やYouTube活動といった今までの経験がちゃんと還元されていますよね。

愛美 それもこれも私を受け入れてくれた愛美スタッフの皆さんのおかげです。VLOGに関しても、自分で編集することを含めて私から提案したら「ぜひやりましょう」と言ってくださって。自分のやりたいことを受け入れてくれるのがすごく嬉しいし、ありがたいです。それと私は限りある時間を愛美に費やしてくれるファンの皆さんに、もっともっと恩返しをしたいと思っているので、今自分が出来ることは余すことなくやっていきたくて。

――きっと今は、以前のアーティスト活動では考えつかなかったようなアイデアや、やりたいことがたくさん生まれているのではないでしょうか。

愛美 たしかに色々経験させてもらったからこそ、できることも確実に増えていると思いました。色んな活動で、色んな現場を見て、色んなライブ作りを見てきたからこそ、出てくる発想があると思っていて。なので今までの全部の活動に意味があったと思います。あと、このコロナ禍の期間は人生最大にアンテナを張って、時代に取り残されないように何をすべきかをすごく考えて。今、目の前で、1つの時代が終わって、新たな時代が始まるのを目の当たりにしていると思うんですけど、そこで立ち止まってしまう人と、新しいことを始めて前に進む人がいると思うんです。時代が変わる節目だからこそ、ここで立ち止まると置いて行かれると思うので、やれることは何でもやったほうがいいなと強く思って。何かを変えたいと思ったら、まず自分が行動しなくてはいけないということを、すごく感じた期間でした。

――そんな愛美さんが、今後のアーティスト活動でチャレンジしたいことは?

愛美 今回、作詞がすごく楽しかったので、今後もどんどん書いていきたいですし、ゆくゆくは誰かに詞を提供してみたいです。まだ自分のアーティスト活動を再開したばかりなので、遠い未来かなとは思いますけど(笑)。あと、私の夢の1つに、ソロでギターを持って日本武道館のステージに立ちたいというのがあって。過去にも「バンドリ!」や「アイマス」でギターを持って武道館に立ったことがあって。それこそリスアニ!さんのライブでも、ミリオンスターズ!として出演したときにギターを持たせていただいたことがあるので、あの景色をソロとしてまた見たいなと思っています!

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創(リスアニ!)

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