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INTERVIEW

2021.01.25

「ここぞ」の機会で世に放つべく温めてきたわくバンの名曲が「シャドウバース」の熱とリンクする!ゲーム実況者わくわくバンド、ニューシングル「心誰にも」リリースインタビュー

「ここぞ」の機会で世に放つべく温めてきたわくバンの名曲が「シャドウバース」の熱とリンクする!ゲーム実況者わくわくバンド、ニューシングル「心誰にも」リリースインタビュー

1stシングル「デンシンタマシイ」で、ボーカル&ギター・湯毛の「アニソンを歌う」という夢を叶えたゲーム実況者わくわくバンドが今度はTVアニメ『シャドウバース』のEDテーマ「心誰にも」を歌う。彼らが温めていた1曲を最高のタイミングで世に出すという夢を叶えることになった今回のタッグ。そんな「心誰にも」について話を聞いた。

――TVアニメ『シャドウバース』のEDテーマ「心誰にも」が出来たときのことを教えてください。

せらみかる 3年くらい前に出来た曲で、「ここぞ」というリリースの機会までずっと温めてきた1曲です。作ったけれど「でも出すのは今じゃない」と思う曲って過去にもあったんですが、「心誰にも」はその気持ちがとにかく強かったんです。それくらい会心の1曲で。

湯毛 ライブでお披露目するのもなんとなくもったいない気がしていて。チャンスがあるならどこかで、すごくいい環境で出したいと思っていたんです。

フジ そんなときに『シャドウバース』の話があって。先方からのリクエストに合いそうな曲を何パターンか出したんです。「心誰にも」自体は「オーダーにある感じとは違う曲かもしれないけど」と思ったのですが、自分たちの中ではずっと「ここぞ」で使いたいと思っていた曲だったので、意を決して提出しました。

せら 実はそれまでこの曲はワンコーラスが出来た状態で止まっていたのですが、今回『シャドウバース』の制作サイドの方が作品に向けて提出した数曲の中からこの曲を見出してくれたことで、ようやくきちんと形に出来るな、という嬉しさがありました。決まってからは「いざ!進もう!」とアレンジをしていきました。

――そんな1曲。タイアップが決まったときにはどのようにブラッシュアップしていったのでしょうか。

せら 今回、『シャドウバース』自体が、物語の最初を彩る楽曲ということではなかったんですね。第二期で、これから強い敵に立ち向かっていこうという主人公たちの成長を描いていく展開に差し掛かっていたので、敵に打ち勝つという意味でのアレンジになっていきました。曲自体に力強さが既にありましたし、立ち向かっていくというアレンジはもちろん、歌詞も自然と乗っていきましたね。

――ゲーム実況者わくわくバンドはやはりバトルものが似合いますね。

湯毛 元々僕自身にそういった作品が根付いていることや、アニメソングが好きですし、バトルアニメの曲をやりたくてバンドをやっているというのは、そのイメージに大きく作用しているように思います。

せら 響くだけで王道感のある湯毛のボーカルがあるからこそだと思います。

――この曲でタイアップは3曲目になりますが、ご自身たちの中で「タイアップのセオリー」は出来てきましたか?

フジ そんなに計算をして出せるほど器用ではないですね(笑)。

湯毛 たしかに(笑)。ただ『BORUTO』や『NARUTO』もそうですし、今回の『シャドウバース』もそうですが、主人公の年齢が高くなく、バトル要素もあり、迷いながらも自分の道をいくというアニメの中でも少年向けの王道のラインがタイアップ作品の共通項としてあるんですね。そういったジャンルは楽曲をイメージしやすいんです。子供の頃からジャンプアニメなどで育っているので、そこは音楽性にも出てきますよね。

せら 少年マンガで育ちましたからね。

湯毛 我々のバンド自体がみんな少年マンガで育っていますし、アニメも観てきていますから。沁みついてもいると思うので、セオリーというかはわからないですが、「風呂敷を広げすぎない」ですね。現実感がありつつちょっとだけポジティブ、という感じかもしれないです。

せら サウンド部分で言うと、基本はロックなんですけど、僕らの中で常にあるのが、今までにないことに挑戦をしたい、ということです。

湯毛 だから……セオリーはまだないです。

フジ ないですね(笑)。そこまでの数もこなしていないですし。

せら まだまだ試していきたいときですね。

フジ 次にタイアップがあったとして、その作品に向けて曲を作っていくときに何か見えるものがあるかもしれないですね。

湯毛 もしかしたら、今までの楽曲を並べてみて思うのは、タイアップで作った曲はメロディアスな展開の量が多いかもしれないです。わかりやすいし、かっこいい要素がパッと伝わる。でもきっと微々たる違いだとは思いますが。

せら 「僕たちの渾身の1曲を聴いてくれ!」という気持ちが前面に出ていると思います。

湯毛 僕らのバンドの曲のテーマとして、ほぼ全曲がA面曲であることなので。

――今回、黒沢ダイスケさんがアレンジャーとして参加されています。ご自身の手癖だけではない、新しいフレーズなども黒沢さんの手で加わってきたのではないかと思いますが、いかがでしたか?

湯毛 もちろん自分たちで曲を作っていっていますが、黒沢さんのアレンジが入ることによって、我々の引き出しではないところが絶対に出てくるんです。それが本当に勉強になるし、俺らの中ではいい感じに完成していたものが、黒沢さんが入ることでさらに魅力的になるものだなということを感じました。ちゃんと音楽で仕事をされている人の“仕事”を見せていただきました。

せら 自分にはないコード感がたくさんあったんです。ここがこう変わるのか!?という驚きを、黒沢さんのアレンジでは毎回感じさせてもらっていて、いつも勉強させていただいています。

フジ 実際にレコーディングにも来てくださって、色々とアドバイスをもらったりもしたんですが、同じ音を弾くのにも1つアドバイスをもらうだけですごく印象が変わるんです。今後も生かせる引き出しを作ってもらったなと思っています。

――そんな「心誰にも」ですが、「シャドウバース」とのコラボだからこそ出たものはありますか?

せら サウンドについては、最初に作ったときのワンコーラスで固まっていて、そこを基調にフルコーラスを作っていったので、土台はほぼ完成していたんです。

湯毛 そこは完全に我々のものですね。

せら 戦いがテーマにあるけれど、その中に繊細な駆け引きを感じさせるのがカードゲームで。心理戦でもありますし、互いのカードの読み合いでもあるので、熱いなかにもちょっと冷静さも兼ね備えるという要素はアレンジをしながら取り入れていきました。

フジ 2番のAメロの歌詞なんてカードゲームの世界観にシンクロしますよね。

湯毛 そういう意味では歌詞で『シャドウバース』とのコラボレーションになったと思います。ちょうど僕とフジくんが、「リスアニ!」本誌のFLOWさんの連載に呼んでいただいたときに、オープニングのFLOWの光感と、エンディングの我々の闇感によって偶然だけれどもカードゲームの光と闇の感じが曲調でもついたというのは改めて感じました。並べて聴くと、すごくそれを感じます。

フジ FLOWさんの曲が青くて、僕らが赤いというお話をしてくださったんですけど、本当にあの日からそう感じてしまいます。

湯毛 曲調もそうですが、「心誰にも」を選んでいただいたときに「激しすぎるのではないだろうか」と思っていたけれど、結果的にアニメーションを観ると、エンディングとしてしっかり『シャドウバース』の世界を支えられているとも感じて。みかるくん、本当にすごいなって思いました。バトルマンガに嵌りやすい歌詞ですが、みかるくんが紡いだ言葉が多いぶん、楽曲と作品の親和性を高めているなと思います。

――実際にアニメで流れたときの感想をお願いします。

せら ど頭から気に入っているフレーズだったので、しっかり絵を音にはめてくださっているのが純粋に嬉しかったです。

湯毛 音に合せて作ってくださっているんですが、しっかり音と動きがはまっていることは本当に嬉しいんですよね。

せら 一緒に作っている感があるから。汲み取ってもらっている感じが嬉しいですよね。

湯毛 エンディングとしての絵もあるし、『シャドウバース』は曲演出も非常にしっかり考えられているアニメなので、EDテーマとして流れるだけではなく、演出でバトルの佳境に流れ出すというシーンもあったんですね。挿入歌のように。そのときにはテンションがアガりました。

フジ 嬉しいよね。

せら 物語の一部になっていたからね。

湯毛 エンディングって、ちゃんとエンディングとして始まるけれど、挿入歌的になると興奮します。

フジ 中に組み込まれている感があったよね。

湯毛 そうそう。

せら より深く。

湯毛 テンションがアガるんですよ、あれ。演出にこだわっている作品なんですよね。そこでのオープニングとエンディングの扱いも、大事にしてもらっているなと感じます。

――これでまたわくわくバンドを聴く世代が広がっているのではないでしょうか。

湯毛 広がってくれると嬉しいですね。もちろんゲーム実況で知ってくださっている方もいるでしょうし、さらにアニソンファンの皆さんが聴いて「これ、いいじゃない」って思ってもらえたら嬉しいです。あわよくば。

INTERVIEW & TEXT BY えびさわなち


●リリース情報
「心誰にも」
2021年1月27日発売

【完全生産限定盤(CD+Blu-ray+グッズ)】

品番:SRCL-11656~11658
価格:¥4,000(税込)

<CD>
M1.心誰にも
M2.Masterkey
M3.毎分毎秒
M4.心誰にも -Instrumental-
M5.Masterkey -Instrumental-
M6.毎分毎秒 –Instrumental-

<Blu-ray>
01.「心誰にも」 -Music Video-
02.「心誰にもができるまで」ドキュメント映像

【通常盤(CD only)】

品番:SRCL-11659
価格:¥1,300(税込)

<CD>
M1.心誰にも
M2.Masterkey
M3.心誰にも -Instrumental-
M4.Masterkey -Instrumental-

【アニメ盤(期間生産限定、CD+DVD)】

品番:SRCL-11660~11661
価格:¥1,800(税込)

<CD>
M1.心誰にも
M2.Masterkey
M3.心誰にも –Anime size-
M4.心誰にも -Instrumental-
M5.Masterkey -Instrumental-

<DVD>
心誰にも –TVアニメ「シャドウバース」ノンクレジットエンディング-

●作品情報
TVアニメ『シャドウバース』
テレビ東京系列6局ネットにて毎週火曜夕方5時55分から放送
(毎週土曜朝10時から再放送)
※放送日時は予告なく変更になる可能性がございます。
※配信情報は公式サイトをご覧ください。

【CAST】
竜ヶ崎 ヒイロ:梶原岳人
夜那月 ルシア:榎木淳弥
天宮 ミモリ:本渡 楓
進藤 カズキ:田谷 隼
伊集院 カイ:種﨑敦美
黒羽 アリス:小倉 唯
マウラ・アベラルド:井口祐一

【STAFF】
監督:川口敬一郎
シリーズ構成:磯崎輪太郎 赤尾でこ
キャラクター原案:ぽんず 久方綜司
キャラクターデザイン:原田大基
サブキャラクターデザイン:新田靖成
フォロワーデザインチーフ:北川大輔
バトルコンセプトデザイン:長屋誠志郎
プロップデザイン:岩永悦宜
色彩設計:佐藤直子 品地奈々絵
美術監督:根本邦明
美術設定:須江信人 多田周平
特殊効果:チーム・タニグチ
モニターグラフィックス: flapper3
3DCGディレクター:神谷貴浩(アイラ・ラボラトリ) 大嶋慎介(DEEN digital)
撮影監督:浅川茂輝
編集:平木大輔
音響監督:飯田里樹
音楽:池頼広
音響制作:ソニルード
アニメーション制作: ZEXCS

【OP/ED テーマ】
OP テーマ「新世界」FLOW
ED テーマ「心誰にも」ゲーム実況者わくわくバンド

© アニメ「シャドウバース」製作委員会・テレビ東京

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