『KOTOKO Anime song’s complete album“Fable”』&TVアニメ『キングスレイド 意志を継ぐものたち』EDテーマ「SticK Out」を同時リリース!KOTOKOインタビュー【完全版】

4月にリリースした『KOTOKO’s GAME SONG COMPLETE BOX「The Bible」』に続き、自身が歌ってきたアニメソング全31曲をメーカーを越えCD3枚に収録した『KOTOKO Anime song’s complete album“Fable”』と、現在放送中のTVアニメ『キングスレイド 意志を継ぐものたち』EDテーマ「SticK Out」を収録したシングルを11月17日に同時リリースしたKOTOKO。現在発売中の「リスアニ!Vol.42」にてこの2作についてインタビューを敢行しているが、誌面スペースの都合で泣く泣くカットしたお話を含めて完全版としてここに公開!KOTOKOの想いを一言一句見逃さず受け止めてほしい。

――まずは、この春から秋にかけてのKOTOKOさんの活動からお伺いします。5月から開催される予定だったゲーソンコンプリートBOX『The Bible』を伴うツアーがいったん中止になり、その後リベンジとして8月からツアーを敢行されましたが、ここに至った経緯を教えてください。

KOTOKO 結構バタバタで決めた感じはありますね。3月に札幌でのリスアニ!さん(“リスアニ!LIVE SPECIAL EDITION ハルヤスミ at 北海道”)が中止になって、私のツアーも「ちょっと無理かな」という空気になって。

――当時は緊急事態宣言もあり、先の見通しが読めない状況でした。

KOTOKO そうですね、当時はいろんなパターンがあったと思うんですよ。ファイナルの6月まで結構期間もあったので、最初の何公演かだけ中止にするとか。ただツアーといっているのに6月だけやるのもちょっと違うなと思ったので、だったらツアーをいったん全部中止にして、もう一回仕切り直したほうがいいのかなっていう声もあって。

――たしかにあの頃はまだ6月は開催できるという見方もありましたね。

KOTOKO ただ結果として、全部中止にするという決断を好意的にとってくれる声が多かったんですよ。「やらない」って早く知らせてもらったほうがスッキリするって。

――KOTOKOさんに限らず多くのアーティストがそういう状況下にあったなかで、そこから8月にツアーを再開することを決めた。これもまたひとつの大きな決断だったと思うんですよね。

KOTOKO 実は、元々8月の後半くらいから別のツアーを組む予定でいたんです。ただそれでも当時の状況から開催できるかどうかギリギリだなとは思っていて、スタッフとも「どうしますか?」って相談をしていたんです。でもそこに新しい形として観客数に制限をかけて、配信を絡めるというスタイルにするのはどうか、という話になって。「それだったらもしかしたらできるかもしれないな」っていう気持ちになり、春に行くはずだったところを8月の前半をつけ加える形で行こうと。

――なるほど。

KOTOKO もちろん私のなかでも若干不安はありました。ただ、あの頃は日々情勢や人々の考えとかもどんどん変わっていった時期だったから、もうこれはやるしかないと、あとは責任取りますっていうことで覚悟を決めました。例えばこれが9月になったとしても、なにか言う人は言うし、待ってる人は待っててくれると思ったので、もうこっちの判断ひとつかなって。

――そうした決断の後押しとなったものは?

KOTOKO やっぱり周りのスタッフさんやメンバーとか関係者、今まで一緒に音楽活動をしてきた仲間の皆さんが、今回の自粛で苦労されてるという話はたくさん耳に入ってきていて。これ以上先延ばしにすると、音楽業界が本当に危ないという不安はありました。

――東京も北海道も、多くのライブハウスが閉店に追い込まれるなど厳しい状況となりました。

KOTOKO それを肌で感じる時期だったといいますか、北海道の音楽シーンというのも本当にガタガタになってしまった。私がお世話になったライブハウスも閉店してしまったり、それが札幌だけじゃなくて各地方で起こっていくのはもう時間の問題だなっていうのはあったので。やっぱり、誰かが動き出さないと誰も動けないんだろうな、と思いました。

――でもそれを6月時点で決断されるというのは、本当に英断というか。

KOTOKO ツアーの最初はやっぱり県を跨いでの移動というのもあまりいい目では見られなかったです。どれだけ「きちんと気をつけています」って言っても、やっぱり反対する人はずっといたと思う。けれども、その声に対して「きちんとやれば大丈夫なんですよ」っていう前例を作っていかないと、誰も怖くて次に行けないんだろうなと思って。私はキャリアも長いですし、地方のライブハウスとの繋がりもあるので、「KOTOKOがやるんだったら」って後輩もついてきやすいのかなっていうのもありましたね。あとは何より、私が行くことで地方の音楽を枯らさない第一歩になればいいなっていう気持ちもありました。

――それこそ昨年からの15周年イヤーのなかでKOTOKOさんが語っていた、「トップランナーとしてその背中を見せる」というのが、まさにこの瞬間だったのかなと。

KOTOKO あのときはまさかこんな世の中が来るとは思ってなかったんですけど、先輩としてやろうとしていたその第一歩として、動くなら私しかいないだろうなって思いました。私なら多少叩かれても耐えられる気の強さがあるのは自覚していましたし、ツアーの経験は人一倍多いので、多少のことは乗り越えられるかなと。

――結果それがツアーを走りきったという結果になったのは、シーンとしては非常に大きいことだと思います。

KOTOKO これがいいきっかけになって、私と同じじゃなくても、いろんな方法があるよねっていう空気がこの音楽業界や、観てくださるファンの皆さんや音楽ファンの皆さんもそういう気持ちに少しずつでもいいからなってくれれば、またいろんな道が開けていくのかなって思いますね。

――そして行われたツアーですが、たくさんの制限があるなかでも非常にパワフルというか、なんならもっとパワーアップしている印象がありました。なかでもお客さんが歓声の代わりにタンバリンで応援するというのは画期的だなと。

KOTOKO そうなんです(笑)。今回は感染対策という観点で皆さん着席していただいて、マスク着用で声出しも禁止という制限がありました。そこでお客さんも楽しめるだろうかって不安もあったと思うんですよね。で、「じゃあその代わりになるものを提供して、新しい楽しみ方を発見できれば」というのが最初の一歩でした。野球やサッカーとかでも音が鳴るバルーンを叩いたりするし、そういうのをライブでやってもいいんじゃないかなって思っていろいろ調べると、たくさんグッズがあるんですよ。そこに「光るタンバリン」というのがあったので、「あ、光るんだったら、ペンライトとかと同じ役割をしつつ音も鳴る、最高じゃん!」って思って(笑)。

――あのタンバリンのシャンシャンシャンという鳴りは新鮮でしたね。

KOTOKO 新鮮ですよね(笑)。最初は、演奏の邪魔になるぐらい大きな音量になってしまうとお客さんも気を使って使いづらいかなとちょっと不安だったんですけど、そのタンバリンが小さくて、サイズがちょうどよかったみたいで。サラサラサラサラ〜ってちょうど演奏とマッチするぐらいの音量だったんです(笑)。

――細かいハイハットが鳴っているみたいな(笑)。

KOTOKO そうなんですよ!すごくいい音で鳴ってくれて、しかもちゃんとステージ側にも聴こえてくるんです。だからコール&レスポンスしてるのと同じ感覚になるけど、邪魔になるほど大きくないというのがよかったです。

――配信ライブで見られる、合いの手や歓声がないことで間が生じてしまうということへのひとつの解答ともいえそうです。

KOTOKO もちろん拍手だけの方もいるんですけど、拍手にプラスでタンバリンがあるので、皆さんの「ワーッ!」っていう感情からの第一音が早いんですよね。そこは初日の公演から感じました。皆さん最初から上手に使ってくれていて、練習してきたんじゃないかなってぐらい(笑)。今後、声出しOKになってもコンサートグッズとして常にラインナップできるんじゃないかなってぐらい大成功でした。これが新しいライブの楽しみ方のひとつに定着していったら面白いかなって思いましたね。

――セットリストなど構成面ではどうでしたか?

KOTOKO やっぱり一番ネックだったのは、時間制限があるというところですよね。中盤には5分間の換気をしなければいけないし。そのなかでやれる曲数も決まってくるし、キュッと絞ったなかでいかに構成するかということを考えるのも久しぶりでした。昔に立ち返ることができた気がして、そういう意味では自分のスキルを試すいい機会にもなったなって感じていますね。

――それこそ『The Bible』というBOXセットを2時間に集約するかというのも試されていますよね。

KOTOKO そういう意味では自分にとっても挑戦のツアーで、すべてがうまくいくだろうかっていう不安もありましたし、「自分たちのところで感染者が出なくてもその地域で出たから、ここの地域は公演中止にしましょう」とか、国としてそういう流れになったかもしれない。そういうこともひっくるめて何も起こらなかったというのは本当にありがたかったです。

――ツアーとしても無事完走できて、新しい方法も示せたわけですからね。

KOTOKO 普段のライブだと朝に会場に入ったらリハーサルして、そのあと本番という流れがあったところに、今回は配信もあるから、配信用に一度映像を撮ってチェックをして、またカメラや音の調整もしたんですよ。

――配信になるとカメリハなどの時間も必要なんですね。

KOTOKO そうなんですよ。なので本番までのスケジュール感も今までとは比べ物にならないくらい、タイトだったんですよ。その時間のなかでこちらの要望もお伝えして、出来ることや出来ないことを精査して、その日のベストをお届けするという意味では、プロの皆さんが集まったからできたことなんです。一人ひとりが本当に素晴らしい仕事をしてくださったからこそできた、そういう意味では今までのツアーもチームって宝物だなって思ってきたんですけど、そこに配信チームが加わって今回のフォーメーションができて、本当にこのチームは最高だなって思ったし、そこにすごくやりがいを感じました。

――まさに、ライブの話だけでインタビュー記事が一本できるぐらいのボリュームなんですが……(笑)。

KOTOKO そうですよね! 次、次いきましょう!(笑)。

――(笑)。そんなツアーを経て、秋は秋でまたリリースがいろいろとありますね。

KOTOKO そうなんです!16年前に代表曲「Re-sublimity」を発売した11月17日にベスト盤とニューシングルをリリースさせていただきます。

――今年の4月にゲームソングコンプリートBOX集『KOTOKO’s GAME SONG COMPLETE BOX“The Bible”』をリリースし、ツアーを経て、アニメソングをコンプリートした今回の『KOTOKO Anime song’s complete album“The Fable”』に繋がります。では『The Fable』のお話から伺わせてください。このベストアルバム2作は15周年イヤーを経て満を辞してのリリースですね。

KOTOKO 一昨年と昨年に『tears cyslone -廻-』と『-醒-』と、いい形で15周年を迎えさせていただいたからこそ、今年このコンプリート盤を出せたというのは、ファンの方にも私自身にとってすごくいいタイミングだったなと思うんですよ。昨年まで前に進んで新しいものを打ち出せたからこそ、過去の作品を振り返ることに対してわだかまりがないといいますか、ただ単に昔を集めて懐かしむ、「昔はよかったね」っていうことにはならないと自信をもって出せた。15周年を終えて、16周年目のスタートとしての『The Bible』であり『The Fable』だよっていう意味がすごく強くなったと思うんですよね。

――たしかに、このタイミングが逆だったら……。

KOTOKO もう15周年で引退なんじゃないかみたいな空気になっていたかもしれない(笑)。2009年にも『KOTOKO ANIME’S COMPILATION BEST』というアルバムを出したんですけど、あのときはベスト盤を出すとひと区切りになってしまって、次がないんじゃないかっていう不安がすごくあった時期で、ちょっと前向きではなかったんです。でも今回の『The Bible』と『The Fable』に関しては、私のなかでも「今だからこそ皆さんに集大成的なものを持っていてほしい」という強い意志があって出したっていうアルバムなんですよ。

――そんな『The Fable』ですが、3枚組全31曲と今回もすごいボリュームですね。

KOTOKO 『The Bible』のときもメーカーさんが多岐に渡ったので、業界関係者の皆さんからも「よく出せたね」って言っていただけたんですけど、実は今回のほうがハードルが高いんですよね。よく各メーカーさんがOK出してくれたなっていうぐらいのラインナップで。

――おっしゃるとおり、おそらくみんなが期待してるものが全部入っている。逆に言えば単なるベスト盤ではなく、出すならここまでやるということですよね。

KOTOKO そうですそうです。もう一度ベスト盤を出すんだったら、すべてを網羅しないと意味がないかなって思っていて。ダメ元でプロデューサーに、「実はこういうのもあるんですけど」って古い楽曲のリストを提出して(笑)。

――コンプリートを謳うならば漏れがあってはいけないと。

KOTOKO 「だったらこれもこれもこれも必要なんですけど……」っていう感じで(笑)。でも相談したところすべてのメーカーさんに連絡を入れていただき、びっくりするぐらい快く許可をいただきました。ありがたいですね。

――『The Bible』も併せて、KOTOKOさんの15年以上の歴史を改めて知ることができる機会になりますよね。

KOTOKO 若い世代の方で昔の私の活動を知らずに途中から知った方も多くなってきてるので、ここへ来てシングル全部をかき集めるのは大変ですよね。だったら「まずはコンプリート盤を手に入れてね」というのが入り口として入りやすいと思うんですよね。今後もKOTOKOの音楽をいろんな方に聴いてもらうために、このコンプリート盤をこのタイミングで出せたのはベストだと思いますし、それをきっかけにライブにも遊びに来てもらえるようになったらすごく嬉しいなって思っているので、そういう意味でも16年目のスタートの作品なんじゃないかなって。

――そのスタートの作品がこのように大盤振る舞いというか(笑)。

KOTOKO 贅沢仕様すぎて、ファンも「最近KOTOKOが出す作品がすごすぎて、逆になんか引退するんじゃないかと心配になる」とも言われています(笑)。サービスが良すぎて「これでもう終わるんじゃないか」って心配になっちゃたんでしょうね。

――だからこそ同じ日に新曲をリリースすることは大きな出来事ですよね。

KOTOKO 久しぶりのアニソンタイアップをいただきました。

――TVアニメ『キングスレイド』のEDテーマに起用された「SticK Out」ですが、その待望感というものがサウンドやKOTOKOさんの歌詞、ボーカルにも出ていると感じます。

KOTOKO 出ちゃってました?(笑)。もちろん今までも一つひとつ真剣に取り組んできましたが、やっぱり熱は入っちゃいましたね、正直。

――今回は久々となるDECO*27さんとのタッグでもあります。

KOTOKO 過去に私のアルバムで「メーテルリンク」「黙れよ、ピーター」と2曲お願いしましたが、あのちょっと乾いたロックサウンドというのがDECOさんのバリエーションのなかでもいちばん好きな部分だったんですね。でも今回はもう少し骨太な雰囲気で書いていただいて、私としてもDECOさんのあらたな魅力を発見したといいますか、ちょっと意外性を見させてもらったみたいで、すごく楽しくやらせてもらいましたね。

――たしかに前回の2曲に比べて非常にラウドなサウンドですよね。そこはKOTOKOさんが求めた要素でもある?

KOTOKO 私からリクエストしたわけではないんですけど、『キングスレイド』がちょっと硬派な感じの作品だったので、作品から同じようなカラーを感じ取ってくれてたのかなと思えてすごく嬉しかったですね。

――そんなDECO*27さんのサウンドに乗せたKOTOKOさんの歌詞も非常に力強いアプローチだと感じました。

KOTOKO 勇者になりたいという主人公がいるので、その強い気持ちをまずいちばん前面に押し出したいなというところがあったので、自然と雄々しいキャラクターの歌詞と歌になりましたね。

――ヘビーで熱い要素が強い一方、DECOさんらしい展開やメロディラインも。

KOTOKO DECOさんの楽曲はちょっと切ないメロディが入ってくるのが特徴だと思うんですけど、そういうところは残しつつ、中盤ではあまり歌いすぎず、淡々と乾いた雰囲気というのも感じられて。そこはDECOさん世代の音楽だなという感じがありました。そういう意味ではI’veの面々と作るのとはまたやっぱり違う感じがあったのですごく楽しくもあり、ボーカリストとしては挑戦というか。ボーカロイド世代の方が作る曲って、同じ音がずっと続くとか、人間が歌うと結構難しいフレーズってあるんです。だから、これはちょっと試されてるなって(笑)。

――今出したい熱量と、今のサウンドにアジャストするという見せ方ができたのかなと思います。

KOTOKO ちょっと刺激的でしたね。高瀬(一矢)さんや中沢(伴行)さんって私をもう知り尽くしてるので、「KOTOKOちゃんならこう歌うだろう」とか「この辺のキーが合うよね」とかわかったうえで書いてくれてるから絶対フィットとするんですよ。でもDECOさんの場合は「じゃあ今度こういうのはどう?」っていう投げかけに対して私が応えるみたいなところもありました。ひさしぶりに刺激的な時間を過ごしたなって感じがします(笑)。

――そういった意味では『The Fable』と併せて新旧のKOTOKOさんを知ることができるタイミングでもあるという。

KOTOKO 古いものに対して光を当つつも新しい部分で戦うという。すごくいろんなことをしていました。

――そしてカップリングの「初雪ディスタンス」ですが、作詞・作曲はKOTOKOさんで、編曲はC.G mixさん。またタイトルからして意味深な……。

KOTOKO もちろんこの時期にディスタンスっていう言葉を使うっていうのは物議を醸し出すだろうなとは思っていましたけど、あえてその言葉をモチーフにして。歌詞の内容としてはコロナには関係ない世界観で、恋愛の歌詞なんです。もちろん、受け取っていただく方の考えで全然いいなと思っているんですけど、ただ最近はディスタンスという単語に対してネガティブなイメージがついてしまったじゃないですか。でも実際はそうではなくて、もっと心の距離感とかを描ける、ロマンチックで切ない言葉だったはずなんです。そこをもう一度思い出してほしかったんですよね。

――なるほど。だからこそC.G. mixさんのこのサウンドも相まって、情景も含めたワードのチョイスも変化球を使わない、シンプルかつ効果的な作りになっているのかなと。

KOTOKO そうなんです。今回は初期に作っていたような楽曲にしようと思って書きました。今回ツアーを回って昔の曲をたくさん歌って初心に戻れたのもあります。あといつもはバンドの音に負けないようにライブ用の歌い方になっていって、ツアーの後半にもなると力強いんだけど繊細さが減っていくんですよ。でも今回は配信もあって、冷静な目で見られることも多いなと思って、いつも以上に丁寧に歌おうと思ったんです。そのツアー中にこの「初雪ディスタンス」のレコーディングがあったので、すごくまっすぐに歌えたなと思います。

――歌詞世界だけではなく、この現状だからこその歌にもなったわけですね。

KOTOKO 今はきっと昔より歌もうまくなっていると思うんですけど、今回は初心に立ち返ってもっと真っすぐに、シンプルに歌おうっていう気持ちもあったんです。この歌詞はきっとうまく歌い上げちゃいけないなっていう思いがあったので、ちょっと懐かしい感じで歌ってみました。

――非常に意義深いシングルとともに、こうした状況下でも非常に充実した活動を過ごせていますね。15周年で宣言した生涯現役を実行しているというか。

KOTOKO 「生涯現役」って言っちゃった手前、つねに新しいことを見つけていくしかないなっていう。だからやっぱり言っちゃうといいんですよ。そのほうが怠けられないから(笑)。

――昨年掲げた目標として、肉体改造もありましたが……。

KOTOKO ファンクラブでトレーニングウェアも発売して。「私も頑張ってるからみんなも一緒に体作りしようぜ」って道連れにしようかと思って(笑)。

――配信を観ていてもステージングがシャープになった気がしますが、実際のところはどうですか?

KOTOKO だいぶ引き締まりました(笑)。「SticK Out」のMVの衣装もかなり露出度が高くて、今のライブ衣装よりもっと身体のラインが出る衣装なので、そこで成果を見ていただければと思います。

――やはりそうしたコンディションはステージングにも影響が出ましたか?

KOTOKO あります。昔より体幹がしっかりしてるから、動きにもキレがあるらしくて。そういうのは配信で観ててもわかるみたいですね。あとは歌も昔より安定感があるらしくて、バンドメンバーさんたちはそれをいちばん感じているみたいです。「音の出始めが早い」「スピード感がある」と。前までは、歌い初めから実際の場所まで到達するのに、彼らの耳では繊細なところでちょっとラグがあったそうなんです。今は正解の音、ここに行きたいっていう音までスパンと当たっていて、リズム感も良くなったって言われますね。

――ものの見事に進化していますね。

KOTOKO あとはやっぱり疲れにくい。ジャンプしながら歌っても、昔ならやっぱり汗だくになって息が上がってたのが、今は全然平気なんですよ。やっぱり体力というか筋力もついたから、息が上がらないし、それで歌も良くなっているっていうのもあると思います。そこも含めて総合的にステージングが良くなってるって評価していただいてるのかなと思いますね。ただ、腹筋を割るところまではいけてなくて(笑)。

――シックスパックまではいかず(笑)。

KOTOKO 自分的には100点までいってないんですよ。だから今後も続けていこかなと思っています。「SticK Out」のMV撮影までが一応の目標だったんですけど、トレーニングは今もやっています。せっかく苦労して付けた筋肉を落としたくないっていう気持ちもあって。

――武田真治じゃないですか(笑)。

KOTOKO 新しい目標を作るとね、達成する喜びとか、次の段階に対しての目標もできて終わりがないというか。自分が挑戦できるものがあるってすごく楽しいなって思いますね。

――あとはなんの課題があるんでしょうか……。

KOTOKO なんだろう……?

――……MCですかね。

KOTOKO あはははは!やっぱり!(笑)。

――岡山公演はしょっぱなからすごかったですよね(笑)。

KOTOKO 言った通りだ!澄川さんが「配信観てる」って言ったから、「今日の取材で突っ込まれるかもね」って話してたんですよ(笑)。

――でもそういうときも、お客さんはタンバリンで反応できるのでよかったですよ(笑)。

KOTOKO ちゃんとタンバリンでも突っ込めるっていう(笑)。素晴らしいファンですよ。

――でも、完璧すぎる存在というのもアレなんで。

KOTOKO フォローしてくれてる!(笑)。いやーもうね、これはもう永遠の課題ですね。頑張りますよ。

――今こうやってKOTOKOさんのお話を聞くと、改めてこうした情勢のなかでも未来に向けてポジティブなものが示せるんじゃないかという気持ちになります。

KOTOKO やってみなきゃわからないことってやっぱりあるので。こういうご時世ですからSNSも発達していて、昔よりはなんらかの行動に対してリスクも高くなってきているじゃないですか。新しいことに挑戦するっていうことに対してみんな慎重になってるとは思うんですよね。だからこそ、まずは打たれ強い人がやればいいんじゃないかなって思います。

――やることに対する勇気を示したことは本当に大きいですし、勇気づけられる音楽関係者も多いと思います。

KOTOKO いろんなやり方をする人がこれからも少しずつ増えていけば、そのなかでベストって見つかっていくと思うので。私はそのなかのほんの一例であっていいんです。私のやったことの中にも良いことと悪いことがきっとあって、良いところはみんなが真似して、新しい形が出来ていけばいいのかなっていうふうに思ってますね。私のデビューの仕方も相当変わってたじゃないですか。もともとそういう新しい物好きというか、誰もやってないことをやるのが好きなタチなので、私には性に合ってるんですよ。だからそういう人がそういう部分を担えばよくて。あとに続く人たちがそれをブラッシュアップしていくっていう形ができていけばいいのかなって思っています。

――新しいことをやるという自分の立ち位置から、みんなを導く存在といいますか。

KOTOKO いくつになっても破天荒なアーティストでいたいなって思いますし、大御所なんだけど「あいつ、まだあんなやんちゃなんだ」って言われるのが理想なので。止まらないでずっと行きたいなって思ってますね。

INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一


●リリース情報
シングル
TVアニメ『キングスレイド 意志を継ぐものたち』EDテーマ
「SticK Out」
11月17日発売

【初回限定盤(CD+DVD)】

品番:GNCA-0618
価格:¥1800+税

【通常盤】

品番:GNCA-0619
価格:¥1200+税

<CD>
M1:SticK Out
作詞:KOTOKO、作曲:DECO*27、編曲:Rockwell
M2:初雪ディスタンス
作詞・作曲:KOTOKO、編曲:C.G mix
M3:SticK Out(instrumental)
M4:初雪ディスタンス(instrumental)

「SticK Out」
先行配信中
配信リンクはこちら

アニソンベストアルバム
『KOTOKO Anime song’s complete album “The Fable”』
11月17日発売

【初回限定盤(3CD+Blu-ray)】

品番:GNCA-1591
価格:¥8,000+税

【通常盤(3CD)】

品番:GNCA-1592
価格:¥6,000+税

<CD>
[Disc01]
01:LOVE A RIDDLE
作詞:KOTOKO、作曲:Kazuya Takase (I’ve)、編曲:Kazuya Takase (I’ve)
TVアニメ「おねがい☆ティーチャー」より
02:I can’t get over your best smile
作詞:KOTOKO、作曲:Kazuya Takase (I’ve)、編曲:Kazuya Takase (I’ve)
TVアニメ「おねがい☆ティーチャー」より
03:きれいな旋律
作詞:今野緒雪、作曲:マーティ・フリードマン、編曲:中沢伴行・井内舞子
「マリア様がみてる」3rdシーズンOVA ED曲
04:あの日の君へ
作詞:KOTOKO、作曲:Kazuya Takase (I’ve)、編曲:Kazuya Takase (I’ve)
TVアニメ「おねがい☆ティーチャー」より
05:Sweet Songs ever with you
作詞:都築真紀、作曲:佐野広明、編曲:安井歩
OVA「とらいあんぐるハート〜Sweet Songs Forever〜」ED曲
06:Trust You’re Truth~明日を守る約束~
作詞:KOTOKO・都築真紀、作曲:高瀬一矢、編曲:高瀬一矢
OVA「とらいあんぐるハート3〜Sweet Songs Forever〜」OP曲
07:地に還る~on the Earth~
作詞:KOTOKO、作曲:KOTOKO、編曲:嶋田陽一(SORMA No.1)
TVアニメ 「スターシップ・オペレーターズ」ED曲
08:snow angel
作詞:KOTOKO、作曲:Kazuya Takase (I’ve)、編曲:Kazuya Takase (I’ve)
TVアニメ「おねがい☆ティーチャー」より
09:Shooting Star
作詞:KOTOKO、作曲:Shinji Orito、編曲:Kazuya Takase (I’ve)
TVアニメ「おねがい☆ティーチャー」より
10:call
作詞:KOTOKO、作曲:Kon-K、編曲:Kon-K
TVアニメ「白銀の意思 アルジェヴォルン」挿入歌

[Disc02]
01:Re-sublimity
作詞:KOTOKO、作曲:高瀬一矢、編曲:高瀬一矢
TVアニメ 「神無月の巫女」OP曲
02:Suppuration -core-
作詞:KOTOKO、作曲:高瀬一矢、編曲:高瀬一矢
TVアニメ 「神無月の巫女」挿入歌
03:ZoNE-iT
作詞:KOTOKO、作曲:齋藤真也、編曲:齋藤真也
TVアニメ「白銀の意思 アルジェヴォルン」OP曲
04:Face of Fact -RESOLUTION ver.-
作詞:KOTOKO、作曲:C.G mix、編曲:C.G mix
OVA 「BALDR FORCE EXE RESOLUTION」OP曲
05:BLAZE
作詞:KOTOKO、作曲:高瀬一矢、編曲:高瀬一矢
TVアニメ「灼眼のシャナⅡ」OP曲
06:inside of a wilderness
作詞:都築真紀、作曲:佐野広明、編曲:佐野広明
OVA「とらいあんぐるハート〜Sweet Songs Forever〜」ED曲
07:Sociometry
作詞:KOTOKO、作曲:C.G mix、編曲:C.G mix
TVアニメ「灼眼のシャナⅡ」ED曲
08:Light My Fire
作詞:ryo、作曲:ryo、編曲:ryo
TVアニメ「灼眼のシャナⅢ-FINAL-」OP曲
09:→unfinished→
作詞:KOTOKO、作曲:八木沼悟志、編曲:八木沼悟志
TVアニメ「アクセル・ワールド」 ED曲
10:agony
作詞:KOTOKO、作曲:中沢伴行、編曲:中沢伴行
TVアニメ「神無月の巫女」ED曲
11:TOUGH INTENTION
作詞:KOTOKO、作曲:宮田リョウ、編曲:宮田リョウ
TVアニメ「白銀の意思 アルジェヴォルン」OP曲

[Disc03]
01:being
作詞:KOTOKO、作曲:KOTOKO、編曲:高瀬一矢
TVアニメ「灼眼のシャナ」OP曲
02:Chercher〜シャルシェ〜
作詞:今野緒雪、作曲:C.G mix、編曲:C.G mix
「マリア様がみてる」3rdシーズン OVA ED曲
03:Loop-the-Loop
作詞:KOTOKO、作曲:KOTOKO・中沢伴行、編曲:中沢伴行・尾崎武士
TVアニメ「もっとTo LOVEる-とらぶる-」OP曲
04:▲MEW▲△MEW△CAKE
作詞:KOTOKO、作曲:sky_delta、編曲:やしきん
「ネコぱらOVA」ED曲
05:My Gentle Days
作詞:都築真紀、作曲:happy soulman、編曲:安井歩
OVA「とらいあんぐるハート3〜Sweet Songs Forever〜」挿入歌
06:DuDiDuWa*lalala
作詞:KOTOKO、作曲:KOTOKO・中坪淳彦、編曲:中坪淳彦
NHK教育「天才ビットくん」アニメコーナー「魔法少女隊アルス」ED曲
07:ハヤテのごとく!
作詞:KOTOKO、作曲:高瀬一矢、編曲:高瀬一矢
TVアニメ「ハヤテのごとく!」OP曲
08:Special Life!
作詞:KOTOKO、作曲:C.G mix、編曲:C.G mix
TVアニメ「仮面のメイドガイ」OP曲
09:daily-daily Dream
作詞:KOTOKO、作曲:C.G mix、編曲:C.G mix
TVアニメ「ハヤテのごとく!!」OP曲
10:七転八起☆至上主義!
作詞:KOTOKO、作曲:C.G mix、編曲:C.G mix
TVアニメ「ハヤテのごとく!」OP曲

<Blu-ray>
「KOTOKO Major Debut 15th Anniversary Tour ”FifteenTales” IN TAIPEI 2020.1.4(sat) 花漾Hana展演空間[ANIME SONG PART]」収録

●ライブ情報
KOTOKO LIVE TOUR 2020 ”The Bible”<追加公演>
11月23日(月・祝)
会場:東京・豊洲 PIT
時間:開場16:00/開演17:00

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