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INTERVIEW

2020.09.11

TVアニメ『モンスター娘のお医者さん』のOPテーマで待望のメジャーデビュー!ARCANA PROJECTインタビュー

TVアニメ『モンスター娘のお医者さん』のOPテーマで待望のメジャーデビュー!ARCANA PROJECTインタビュー

ディアステージとランティスが共同プロデュースによる、タロットカードをベースにした世界観をモチーフにした女性ボーカルグループ、ARCANA PROJECT。メンバーは桜野羽咲(タロットカード:女帝)、空野青空(運命の輪)、相田詩音(審判)、花宮ハナ(魔術師)、佐々木麻衣(世界)、天野ひかる(星)の6人。

2020年3月にプレデビューシングル「ACE of WANDS」をリリース、そして9月9日に『モンスター娘のお医者さん』のOPテーマで、デビューシングル「カンパネラ響く空で」をリリースした。経歴もまったく違う6人が合わさった奇跡を感じてほしい!

「ARCANA PROJECTが歌っているならアニメを観てみようかな」と思ってもらえるグループになりたい

――まず、プロジェクトというグループ名で、ランティスからとなると、とても大きな意味を持ちますね。

桜野羽咲 ランティスの新年会の前にプロデューサーさんから、「“ランティス3大プロジェクト”になれるように頑張ろう」と言っていただいたんですよ。そのとき、「たしかに!」と思って。

花宮ハナ そこで気がついたんだよね。

桜野 しかもそれをJAM Projectさんにも伝えてくださったのかわからないのですが、先日YouTubeの番組『Lantis Info Station』を見ていたら、遠藤正明さんが「ランティス3大プロジェクト」と言ってくださってて……。

空野青空 それをみんなで見たとき、すごい声を上げていました(笑)。

――それはたしかに嬉しい出来事ですね。では、今回がデビューシングルとなるので、それぞれARCANA PROJECTがどんなグループなのかを紹介していただけますか。

桜野 オーディションで集まったメンバーなんですけど、大前提として、みんな歌とアニメが大好きなんです。なのでアニメソングを歌うことを目標にしているので、これから様々なアニメに合うアニメソングを歌っていきたいです。様々なジャンルにも挑戦していきたくて、グループ内でユニット分けをしていたりするので、そこは柔軟に提示していけたらなと思っています。

相田詩音 性格も歌声も個性的でバラバラなんですけど、6人が合わさったときのパワーがすごいんです!それと可愛いからかっこいいまで、いろいろな色が出せることも強みなのかなと思います。

天野ひかる みんな個性的で、ライブ中の見せ方、ダンスのリズムの取り方からして違うんです。そこは面白いし、これからさらに進化していけるグループなのかなと思っています。

空野 この6人って、運命によって引き寄せられた6人だと思うんです。ただ、この世で起こることはすべて必然であるという言葉もあるように、この出会いも必然だったのかなと思うし、そう思わせてくれる6人です。

佐々木麻衣 プレデビューシングルの「ACE of WANDS」の完成版を聴いたとき、声の親和性が高いと思ったんです。最初うまく融合できるのかな?と思ったんですけど、こんなに癖が強い6人なのにうまくハマるんだ!と思ったので、私も必然だったのかなと思います。

花宮 少し歌以外の話をすると、みんなアニメ好きなんですけど、好きなジャンルがちょっとずつ違うんです。ロボット系やアイドル系、世代も少しずつずれているので、ピンポイントで合うことってあまりないんです。でも逆にそれで世界が広がると思うんですよね。そうやってメンバー同士で世界を広げていくことができるのは、本当にいいバランスのメンバーだなと思います。

――デビューシングル「カンパネラ響く空で」がTVアニメ『モンスター娘のお医者さん』のOPテーマになりました。アニメソングを歌うことは目標だったと思いますが、それが早くも叶いましたね。

空野 私はこのグループに入るまでソロでアイドルをしていたんですけど、それをやるキッカケとして、アニメに関わる仕事がしたいというのがあったんです。いろいろな仕事をしていくなかで、アニメソングを歌いたいという夢だけは、なかなか叶えることができなかったんですね。でもソロ活動も6年目に入るのですが、そのタイミングでARCANA PROJECTのメンバーになり、アニメタイアップが決まったときは、自分としても新しいスタートラインに立てた気がしたし、この6人で新たな一歩を踏み出せたことが何より嬉しいなと思いました。

――この曲は、ソロで歌っているところが多く、しかもMVを見ると誰が歌っているのかがよく分かるので、自己紹介的にも良い曲ですよね。それぞれ、聴きどころを教えていただけますか?

花宮 私たちにも、アニメにも、聴いてくださっている方にもリンクしていて、グッとくるところが多い歌詞だと思います。私は、「“つづけたい”って 思っていたよりずっと 未来の鍵なんだ」というところを歌っているんですけど、以前、ほかのアイドル(第2期BiS)をやっていたときに、(歌うことを)やめることを考えたりすることがあったんです。でも、続けることって大変だけど大事だなと思いました。続けてきたからこそ、ここで新たな活動を始めることができたし、夢だったアニソンを歌うこともできたので。だから、このパートを歌うときは気持ちがこもったし、私らしく歌えたと思います。

空野 私は自分の声にコンプレックスがあって、なんでこんなに強くない声なんだと思っていたんです。ただこの仕事を始めて自分と向き合う時間も増えて、レコーディングでいかに自分の声をよく聞かせるか、どう表現すればいいのかが分かるようになってきたんです。そんなときにアニソンを歌えることになって、しかもアニメで流れる1番のAメロの出だしを任されたことがうれしかったです。やっぱり最初ってインパクトがあるじゃないですか。プレッシャーもありましたけど、声に思いを込めて大事に歌うことができたんじゃないかなと思います!

佐々木 私は、落ちサビの“ひとりひとり違うからこそ”を歌っているんですけど、みんな歩んできた道が違う私たちが歌うからこそ、この歌詞に深みが生まれるなと思いました。なのでそのことを思って聴いていただければと思います。

天野 落ちサビ部分は麻衣ちゃんの次に私が、“一歩一歩すすめるのさ”と歌っているんです。経歴も違う私たちが、意見を言い合って少しずつ前へ進んでいく感じが、とても響く歌詞だと思うので、私も大事に歌いました!

――この2行は、佐々木さんと天野さんが任された形になるんですね。

花宮 今回歌割りが最初から決まっていたんですけど、ここの部分はオーディションだったんです。なのでそれに勝ち抜いた2人です(笑)。

――誰が歌うのかは、いつ知ったのですか?

花宮 出来上がったのを聴いたときです。だからすっごくドキドキしながら聴いて。

空野 私じゃない!って(笑)。

花宮 ちょっと燃えました。次こそは!って。

――そうだったんですね(笑)。では続いては、相田さんですね。

相田 最初、アニメのPVのバックで流れたのですが、ちょっと過激なところが切り取られたPVでもあったので、そのイメージもあったと思うんです。でもアニメを観れば、それはモンスター娘に対する医療行為で、最終的には温かい気持ちで終わるアニメになっているんですね。その温かさとかノスタルジーなところをこの曲は表せていると思うので、そこにも注目していただきたいです。

桜野 私は以前やっていたグループ(妄想キャリブレーション)ではどれだけ目立つかを考えて、自分の癖100%で歌っていたんです。でもアニソンを歌うなかで作品に寄り添ったり、メンバーの声との混じり合いをうまく表現したいと思ったので、自分の癖を抜いて、やさしさ100%で歌うことを意識しました。だから自分にとっては挑戦になった1曲だし、その優しさを感じてほしいです。あとはユニゾンになったところのすごさも聴きどころだと思います!

――カップリングの「キミトナラ」は、ライブで最後に歌っている姿が想像できるエモい曲ですね。ファンと一緒に歩んでいくんだという思いが感じられました。

桜野 まさにその通りで、ライブの最後に歌いたい曲です。なので最初にいただいたデモからキーを一つ下げたんです。コロナ禍でのレコーディングで、これからどうなっていくかも分からないなかでしたけど、そのくらいライブを意識しているし、いつかライブができたときは、ファンのみんなと目を合わせながら歌って締めくくれたらいいなと思っています。

――キーを下げたというのは、みんなと一緒に歌うため?

桜野 そうです!ファンの方と最後一緒に歌えたら気持ちいいだろうなと思ったので。なので、練習しておいてほしいですね。

花宮 コロナ禍でファンと会えない状況が続いたので、私はファンへの気持ち100%を込めて歌ったんです。なので、会えないことが逆によく働いたというか。いつもより気持ちを込めて歌えたと思っています。それとこの曲では落ちサビを歌っているんですけど、ライブをめちゃめちゃ意識して、お客さんの目を見て伝えていることを意識しながら録りました。早くライブがしたいですね!

――ここからはタイプごとに収録される曲について伺いたいのですが、まず初回限定盤[正位置ver.]に収録される「Re:JUDGEMENT」(Vo:桜野羽咲・花宮ハナ・佐々木麻衣)はロックな曲でした。

桜野 バチバチに強い曲です。これは桜野羽咲で歌っていいと言われたので、そのまま歌いました。落ちサビが、落とす感じというより“落とされサビ”なんですよ。落とされた中で叫んでいる、魂の叫びみたいな感じになっています。

花宮 元々ロック調の歌を歌っていたので、のびのび歌わせてもらいました。熱い声質の3人だからどうなるかと思ったけど、すごくバランスよく、かっこよく仕上げてくださったと思います。歌詞の「偽善者」と書いて“やつら”と読む、みたいなところが中二っぽくてめちゃ好きです(笑)。

佐々木 3人で歌ったら暑苦しくなるのかな?って恐怖心はあったんです。私は元々演歌を歌ってきたので、こういう歌は構えてしまうんです。どうやって崩して歌えばいいのかを考えて、結果うまく崩せていなかったかもしれないんですけど、聴いてみたらバランスも良くて、これも私のカラーなのかもしれないなと思いました。

桜野 私と花宮ハナちゃんだけだったら暑苦しかったかもしれないけど(笑)、麻衣ちゃんがいて引き締まった感じになったと思うよ。それに、そういう発見はこれからもあると思う。

――初回限定盤[逆位置ver.]に収録される「新・Fairytale」(Vo:相田詩音・空野青空・天野ひかる)は、とにかくキュートな曲でした。

空野 この曲はアニソンよりキャラソンに近いイメージだと思っていて、3人の個性がすごく出ているし、ガヤとかもあって、そこでもまた個性が垣間見られて、楽しい曲になっています。

天野 自分はかっこいい曲より可愛い曲のほうが得意なのかなと思っていて、楽しく録らせていただきました。この曲の歌詞がすごく好きで、失敗してもどうにか自分で巻き返そう!みたいな感じが前向きになれていいなと思います。

相田 私も歌詞が好きで、守られているだけのヒロインではなくて自分から夢とかいろんなものを掴みに行く感じがいいなと思いました。ぱっと聴いた感じは可愛いんだけど、その奥に熱い気持ちの強さみたいなものがある曲なので、そこを聴いていただけたらうれしいです。

――すごくキュートな2人の声と、相田さんはベクトルが違う可愛いさでバランスが良かったです。曲にあるガヤにもそれが出ていますよね。

空野 ガヤは私が先に入れたから、ひかちゃん(天野)がそれに引っ張られたんだよね?

天野 全然上手にできなくて、飛び跳ねながら「きゃー」と言ってみてと言われたりしたんですけど、結局ダメで、台詞を変えてもらいました(笑)。

相田 私は2人が元気系だったから、違う方向がいいねということになって、動じないキャラみたいになりました。

空野 棒読みで「きゃー」って言ってるんだよね。

桜野 オチみたいな感じになってたよね(笑)。

――最後に通常盤で収録される、6人による「ヒトリガタリ」ですが、これは今っぽい曲ですね。

桜野 ボカロ感があって、ジャジーなテイストもある大人っぽい曲です。展開が怒涛過ぎて、歌割りもどんどん切り替わっていく曲なんですけど、振りのレベルも高いんですよ!手先も目線も全部決まっているので、ニュアンスとかも大事にやっていきたいなと思っています。

花宮 ライブが心配といえば心配!

空野 大人っぽさを出すってやってこなかったから大変でした。いかに自分の中のアダルトなところを出すか!みたいな(笑)。

花宮 28歳になってと言われながらレコーディングをしていたんですけど、正解が分からず困惑していました(笑)。

桜野 それ、みんな言われてたよね。私だけかな、言われてないの。

相田 私も言われてないよ。

桜野 良かったぁ。

佐々木 私も歌いやすかったです。コブシを回していいと言われたので(笑)。コブシを回しちゃいけないと言われるほうが大変なので……。

桜野 演歌特有の悩みだね!でも、この曲も麻衣ちゃんがすごく締めてくれているよね。

――ちなみに最年少の天野さんは大人な感じを出せましたか?

天野 私も27歳くらいと言われました。もうちょっと上げてと言われながら録っていったんですけど、最初と最後に録ったものを聴き比べたら、確かに大人っぽくなっていたかなと思います。あと、“後ろ指に「このゆびとまれ」”って、私の歌っているパートがあるんですけど、そこは結構頑張ったので、ぜひ聴いてください!

空野 そこは振りもめっちゃ可愛いので、観てほしいです!

――デビューシングルで、テイストの違う5曲を収録しているのはすごいことですね。

桜野 いろんな楽曲に挑戦したいという気持ちを形として示していきたいと思っていたんですけど、デビューでまさか5曲も歌えるとは思っていなかったので、嬉しかったです。

――あとは、この曲たちをライブで見せたいですね。

桜野 そうですね。でも、このグループはずっと長く活動していきたいから、今はまだ耐えるときなのかなと思っています。この状況がずっと続くとは思わないので、みんなが安全になってからライブができればいいのかなと思います。でも、配信ライブが増えたことでの変化もあったんです。これまではファンと私たちのぶつかり合いのようなパフォーマンスを意識していたけど、今回の振り付けでは、映像向けのパフォーマンスを意識しているんです。それも楽しんでほしいですね。

――それこそ可能性を広げられますからね。

桜野 今できることで最大限楽しんで、何ができるか挑戦していけたらと思っています!

――最後に、ファンへメッセージをお願いします。

相田 今回、アニメタイアップの「カンパネラ響く空で」でメジャーデビューをさせていただきました。アニメと歌が大好きな6人が集まったグループなので、これからも努力を重ねて、アニメタイアップを安心して任せられるようなグループになりたいし、一人ひとり個性が強いので、一人でステージに立っても魅せられるような人間になりたいです。そして、「ARCANA PROJECTが歌っているなら、アニメを観てみようかな」と思ってもらえるくらいのグループになりたいです!

INTERVIEW & TEXT BY 塚越淳一


●リリース情報
ARCANA PROJECT メジャーデビューシングル
「カンパネラ響く空で」
9月9日発売

【初回限定盤[正位置ver.](CD+BD)】

品番:LACM-34018
価格:¥2,000+税

<CD>
01.カンパネラ響く空で
作詞:安藤紗々 / 作曲:高田 暁 / 編曲:高田 暁
02.キミトナラ
作詞:安藤紗々 / 作曲・編曲:中野領太
03.Re:JUDGEMENT [Vo:桜野羽咲 花宮ハナ 佐々木麻衣]
作詞:藤本記子 / 作曲・編曲:三好啓太

<BD>
「カンパネラ響く空で」Music Video
Music Video撮影時メイキング風景

【初回限定盤[逆位置ver.](CD+BD)】

品番:LACM-34019
価格:¥2,000+税

<CD>
01.カンパネラ響く空で
作詞:安藤紗々 / 作曲・編曲:高田 暁
02.キミトナラ
作詞:安藤紗々 / 作曲・編曲:中野領太
03.新・Fairytale[Vo:相田詩音 空野青空 天野ひかる]
作詞:安藤紗々 / 作曲・編曲:武田将弥 (Dream Monster)

<BD>
「カンパネラ響く空で」Music Video
ジャケット撮影時メイキング風景

【通常盤(CD)】

品番:LACM-24018
価格:¥1,300+税

<CD>
01.カンパネラ響く空で
作詞:安藤紗々 / 作曲・編曲:高田 暁
02.キミトナラ
作詞:安藤紗々 / 作曲・編曲:中野領太
03.ヒトリガタリ
作詞・作曲・編曲:久下真音

【アニメ盤(CD)】

品番:LACM-24019
価格:¥1,200+税

<CD>
01.カンパネラ響く空で
作詞:安藤紗々 / 作曲・編曲:高田 暁
02.キミトナラ
作詞:安藤紗々 / 作曲・編曲:中野領太

※Tr.3にはすべて異なる楽曲が収録。
※インストルメンタルは未収録。

<プロフィール>
「ARCANA PROJECT」はアイドルユニット「でんぱ組.inc」やアニメ「アイカツ!」の歌唱ユニット「STAR☆ANIS」などが所属するDEARSTAGE と、アニソンに特化した株式会社バンダイナムコアーツの音楽レーベル「Lantis」とが共同でプロデュースを手掛ける6 人組ボーカルユニット。タロットカードをベースにした世界観とメンバーの愛するアニメソング界に敬意を払いつつ、様々なジャンルの歌にチャレンジし続ける。

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