HoneyWorks、史上初の両A面シングル3枚リリース!1枚目「ヒロインたるもの! feat. 涼海ひより(CV:水瀬いのり) / 1%の恋人 feat. 南(CV:豊永利行)」インタビュー

10代の胸躍る恋愛模様をバラエティに富んだポップな楽曲とストーリー性の高いMVをメインに、精力的なクリエイティブ活動を続けている“ハニワ”ことHoneyWorks。Gom、shito、ヤマコの出会いから10年を経て、2020年夏~秋にかけて、HoneyWorks史上初の両A面シングル3枚リリースを敢行する。その1枚目は、HoneyWorksの大人気コンテンツ“告白実行委員会”シリーズからの、「ヒロインたるもの! feat. 涼海ひより(CV:水瀬いのり) / 1%の恋人 feat. 南(CV:豊永利行)」。作詞・作曲を手がけるGom、shitoとイラストを手がけるヤマコに、2曲の楽曲&MV制作エピソードを語ってもらった。

――HoneyWorks名義でシングルがリリースされるのは久々になりますね。

Gom そうですね。チコハニ(CHiCO with HoneyWorks)のシングルはコンスタントに出させていただいてますが、LIP×LIPのシングルは2018年だし、「東京ウインターセッション feat. 瀬戸口優・榎本夏樹・望月蒼太・早坂あかり・芹沢春輝・合田美桜 (CV:神谷浩史・戸松遥・梶裕貴・阿澄佳奈・鈴村健一・豊崎愛生)」も2017年のことなので、シングル自体も久しぶり。しかも両A面シングルというのも珍しいですよね。

――しかも今回の「ヒロインたるもの! feat. 涼海ひより(CV:水瀬いのり) / 1%の恋人 feat. 南(CV:豊永利行」は、9月16日リリースのCHiCO with HoneyWorksのニューアルバム『瞬く世界にiを揺らせ』と、10月・11月に発売されるHoneyWorksのシングル2枚を含めた4ヵ月連続リリース。頑張りすぎですよ(笑)。

shito あはは、いや~頑張らせてもらってます(笑)。

ヤマコ HoneyWorksの活動自体もすごく幅が広がっていますし、本当にありがたいですね。

Gom なので、制作自体がずっと続いている感じで。

shito 今回が1枚目となるHoneyWorksのシングル3枚に関しても、前から準備をして6曲を作り貯めて、どの順番に出していこうかなと……(笑)。

――贅沢な悩みが(笑)。

shito でもせっかくのシングル連続リリースなので、ここはたくさんのキャラクターソングがあるなかでのフレッシュさを大事にしたくて、“告白実行委員会”シリーズの中でも比較的新しいキャラクターである涼海ひよりちゃんと南くんの二人を抜擢させてもらいました。

――HoneyWorksキャラクターが活躍する胸キュンな学園青春物語シリーズ“告白実行委員会”も、2010年代前半からスタートしていますから、長い歴史を積み重ねて今もなお学園の後輩キャラクターたちが増えて、世界観が広がり続けています。最近、HoneyWorksファンになった方にも向けて、改めて今回ピックアップされた涼海ひよりちゃんと南くんがどんな子か、紹介していただけますか?

ヤマコ ひよりちゃんは、“告白実行委員会”シリーズ新世代の高校1年生。今までいなかったような、ヒロインらしからぬヒロインポジションの女の子で、LIP×LIPのマネージャーであることは学校で隠しながらも、めちゃめちゃ彼らに振り回されてますね(笑)。田舎育ちで、右も左もわからないまま東京に飛び出してきた、いろいろぶっ飛んだキャラクターなので、LIP×LIPに振り回されつつ、恋も頑張る、部活も頑張る、仕事も頑張る。いちばん多方面で頑張っていて、いちばん根性が座ってるんですよ(笑)。

Gom たしかに(笑)。

ヤマコ MVを観てくれる人、曲を聴いてくれる人に「ひよりみたいに私も頑張らなきゃ!」と思ってもらえる女の子なので、彼女をぜひ応援してもらいたいな!という気持ちは強いですね。恋のほうも、ピュアな子なのでザ・王子様に対する憧れがすごく強くて。女の子なら誰もが一度は経験する恋愛を代表している女の子なんです。

――そんなひよりちゃんが、シンデレラを目指して努力してる歌が「ヒロインたるもの!」ですね。では「1%の恋人」の主人公である南くんは、どんな男の子ですか?

ヤマコ LIP×LIPの二人とは友達で、実はmonaとしてアイドル活動をしている新1年生の成海萌奈ちゃんと同じ事務所に所属しているタレントですね。YouTubeに投稿したり、歌も歌ってます。今までの南くんの楽曲の「映えラヴ」や「小さなライオン」も、タレントとしてMVを撮影してるという設定の楽曲でした。性格は……シャイかな? 身長も高いし、猫目でイマドキっぽいイケイケなルックスなんですけど、メンタルは緊張しぃな可愛い男の子。「小さなライオン」でLIP×LIPと並んだときも、LIP×LIPはドヤって感じのアイドルですけど、南くんは一歩引いてる感じで、そういうギャップって女の子は好きじゃないですか(笑)。

shito 好きだろうねぇ(笑)。

ヤマコ そんな可愛いギャップがいいんです。南くんは、キャラクターデザインをモゲラッタが担当しているので、私が描くのとは違うビジュアルやキャラクター性があって、そこもまたほかのキャラとのギャップがあって魅力だと思います。

――では1曲ずつ制作エピソードを聞かせてください。「ヒロインたるもの!」は正統的アイドルソング風の曲調がとても楽しいですね。こちらの作曲はどなたが?

shito 僕です。今回は、ひよりちゃんのキャラクターに寄せて、いつも以上にキラキラ感を出すことを意識しましたね。さっきヤマコが言ったように、応援したくなるキャラクターなので、サビにもあえて「頑張ろう」という言葉も入れましたし。みんなが学校に行くときに聴いて欲しいなと(笑)。

――キラキラしながらも、コミカルな雰囲気もある元気が出る曲ですよね。

shito そうですね。そこもひよりらしいというか。なので、曲の間奏に結婚式のテーマソングをフィーチャーしたり、和楽器を入れるパートを作ったりして、飽きずに聴いてもらえる、ハチャメチャな感じを出してます(笑)。

――HoneyWorksの楽曲はいつも、作詞はGomさん、shitoさんが共作されていますが、今回こだわったことは?

shito 作詞はGomといつものように、セリフを言い合いながら作っていったんですけど。

Gom 語感の良さは意識しましたね。「人はゴシップ好きなのです」の「ゴシップ」とか、跳ねる感じの言葉も意識して入れてますし。shitoが言ってた、鼓や三味線の音が入る和楽器パートは、shitoが「アレンジしてたらつい和楽器入れちゃったんだけど……どうしよう?」と言われまして(笑)。

――事後相談ですか(笑)。

Gom はい。そこは「背水之陣」とかあえて四文字熟語っぽい和風の言葉にして、「良かった、上手くハマったね~」と(笑)。曲の展開によって、お互いが曲中に好きなサウンドを盛り込んでしまうので、そこから歌詞をどうしよう?と考えていくのも楽しいんですよね。

shito あと、ひよりの曲として「ヒロインたるもの!」は「ヒロイン育成計画」の続編にあたるんですね。「ヒロイン育成計画」は恋愛に寄せた内容だったんですけど、ヒロインというのは友情関係もいろいろ苦労があるじゃないですか。なのでこちらは、恋愛的なことも少し歌っていますけど、友達とのやりとりをクローズアップしてますね。その辺りは、ヤマコがイラストを描いてくれているMVを観てもらえたら、すごくよくわかると思います。

――LIP×LIPも登場しますが、ひよりちゃん、めっちゃ友達と喧嘩してますよね、MV(笑)。

ヤマコ そうなんですよ(笑)。ほかのキャラクターのMVでは普段描かないような顔とか、面白要素をたくさん入れさせてもらいました。しかもわざと不細工な顔をたくさん(苦笑)。ひよりだからできたMVですね。

Gom 『俺物語』的な感じありますよね(笑)。

ヤマコ この曲のひよりちゃんは、時系列的には失恋しちゃった後なんですけど、まだ王子様が自分の前に現れるはず!というシンデレラを夢見ていまして(苦笑)。そういう彼女のピュアな部分が、これからどう成長していくかも楽しみにしてほしいです。

――そんなひよりちゃんを演じているのが、水瀬いのりさん。とてもキュンとくる可愛らしいボーカルを披露してくれています。レコーディングはいかがでした?

shito 水瀬さんはいつもキャラクターを作り込んできてくれる方なので、こちらからは何も言うこともなく。

Gom これいただきます! ありがとうございます! という感じですね。

shito 水瀬さんも歌詞を読んだだけで、今回はこういうストーリーの曲だなと理解していただけたと思うんですね。なので、曲中でもひよりをしっかり演じていただけてます。「優しくしないでよ 泣いちゃうじゃん」のフレーズなんかも、本当に泣きそうなニュアンスを入れてくださって、それが本当に良くて。ただ、1ヵ所だけ、こちらからオーダーを出したというか……試してもらったことがありました。それが、例の「背水之陣」のところ。せっかく和楽器が入るので、「演歌調で歌ってもらえますか?」とお願いしたら、ちょっとこぶしを入れてくれて、それも一発 OKでした。

ヤマコ 可愛らしい水瀬さんのボーカルと、絵コンテに既に「ここは不細工に」と書きながら描いていったひよりちゃんの悪戦苦闘ぶりのギャップを、MVでも楽しんでください。

――もう1曲の「1%の恋人」は、Gomさんの作曲だそうですね。とても切ない楽曲です。

Gom テーマはズバリ、失恋です。この曲は、実は「映えラヴ」から続いているお話で。「映えラヴ」は現代っ子っぽくカップルがイチャイチャしている内容を、MVのキャストとして撮影していた南くんなんですけど、そこで共演した女の子を、彼が好きになっちゃうんですね。そして……というストーリーなので、今回は南くんのリアルなキャラクターソングになってます。

――HoneyWorksナンバーとしても、シリアスで静かなバラードは珍しいかと思うんですが、作曲でこだわったことは?

Gom 哀しい曲ではあるので、音数を減らしていくというのが曲作りのポイントでしたね。リズム隊から作っていって、やりすぎないように。僕らの曲は演奏してくれるプレイヤーもみんな、よく弾けちゃうし、よく叩けちゃうんで、どうしても展開が派手になったり、音数が多くて凝ったフレーズを詰め込みがちなんですね。なので、そこは今回、減らしていこうと。一つ一つの音をしっかり聴かせて、メロディをしっかり聴かせようというのが、サウンドのテーマでした。

――シンプルなサウンドだからこそ、歌唱で訴えることが、なおのこと心に浸みますよね。

Gom バラードとしてもシンプルな作りなんですよね。だから、中西くんがラストのサビあたりに弾いてくれているドラマチックというか……クサいギターソロが映えるというか(苦笑)。

――“泣きのギター”ってヤツですよね(笑)。

Gom 中西くん、顔しわくちゃにして弾いてましたからね(笑)。

一同 (笑)。

Gom こういうシンプルな曲だからこそ、一見ダサく見えるようなコテコテなこともやっちゃっていいよねと。これをOjiが弾いたら、また違うニュアンスになるかも知れないですね。

――歌詞でこだわったポイントは?

Gom MVについている歌詞でも確認していただけるとよくわかるんですが、基本的には南くんのモノローグの歌詞ですけど、カギカッコ付きのセリフを入れることで、相手の女の子との会話をより感じて、切なくなってもらえると思いますね。あとは、南くんと相手の子とのやりとりのリアルさですかね。最近の子は、おたくじゃなくてもアニメやゲームを普通に観たりやったりするので、「同じゲームしたり」とか「おすすめアニメの感想会」とか、一昔前だったらあんまりカップルではやらないようなことも、採り入れてます。

――そうやってどんどん親密になっていく二人ですが……振られちゃうんですよね。「語尾にあるハートは誰にでも使ってるんですか?」とか……男の子の恋愛あるあるだなと思いました(笑)。

shito あるあるですよね(笑)。

ヤマコ やっぱり(笑)。

Gom 男って、そういうものなんですよ。相手も自分のことが好きなんじゃないかな?って思っちゃう。年を取ると、それがセクハラに進化しちゃうもかも知れないけど(苦笑)、南くんはすごくピュアな気持ちなので。

――しかも「ごめん、友達のままでいたい」という断られ方が、また切ない。男性が断られるときに、いちばん傷つく言葉が、友達でいようだと聞いたことがありますが。

Gom やんわりだけどキッパリですよね。友達という言葉で、ビシッと線を引かれた感じがあるから。

ヤマコ 南くん、めっちゃ可哀想ですよね。初めて曲を聴いたとき、どんだけかわいそうやねん!って思いました。

shito 関西弁コテコテじゃないの(笑)。

ヤマコ 本当、思わず関西弁が出てしまうくらい、可哀想すぎて。

Gom ただ、MVを観てもらうと、もしかしたら……? という今後があるんじゃないか?的なものも……。

――たしかに! しかも中盤、女の子のほうにちょっと気になるシーンもありました。こちらのMVのイラストは、SuperciderXさんが描かれているそうですね。

ヤマコ はい。私とモゲラッタとふたりで、監修をさせてもらいました。SuperciderXさんは、背景とキャラクターを一枚で見せる絵がすごく綺麗で。光の演出や情景描写がめちゃめちゃ美しいので、なおさら切なさが増しますし、バラードにすごく合ってます。「ヒロインたるもの!」はコミカルにワーッと絵を動かしてるんですけど、こちらは1枚1枚をじっくり眺めてもらいたいMVになってます。キャラクターの表情も見どころで、笑顔のシーンがあっても、そこにちょっと切なさが込められていたりするんですよ。

Gom 今おっしゃったちょっと気になるシーンも含めて、希望も闇もあるMVになっていると思いますね。

――その情感豊かな楽曲とMVをより際立たせているのが、南くん役の豊永利行さんのボーカルですね。

Gom 歌唱力の素晴らしさももちろんですけど、豊永さんはキャラクターへの理解もあって、かなり南くんを作り込んで来てくれましたね。

shito ニュアンスの表現が素晴らしかったです。

Gom HoneyWorksのボーカルディレクションは、どの方にもなるべくビブラートを減らして歌ってもらうようにしているんですけど、豊永さんの声があまりにも南くんというキャラクターを見せてくれていたので、この曲に関しては、ビブラートを入れてもらうのもアリだなという方向に、僕らが切り替えさせられたほどの歌唱力で。結果的に、すごくいい曲になりました。あと、ほかの僕らのキャラソンでは経験してこなかったこともありました。

――なんでしょう?

Gom 僕らの曲は、MVになることが多いので、歌われる方も、映像の表現を意識される方が多いですし、歌詞も台詞調なので、このフレーズは本当に怒っているのか、ただふてくされているだけなのかというように、演技の部分をパートごとに確認しながら歌っていただくパターンが多いんです。でも今回、豊永さんはかなり楽曲に入り込んで、キャラクターとストーリーを同時に作って、1曲を一気に歌われました。なので僕らも、1フレーズ1フレーズ、細かい部分も聞き逃さないようにと、ピリッとした緊張感がある現場でした。

――そしてこの2曲は、今後リリースが予定されているHoneyWorks公式リズムゲーム『HoneyWorks Premium Live(ハニプレ)』のランダムオープニングテーマにもなるんですよね?

shito はい、そうなんです。この2曲と後からリリースになるシングルも、『ハニプレ』アプリとの連動企画にもなっている楽曲たちなので、まずはこの2曲のCDを聴きながら、アプリを楽しみに待っていただけたら嬉しいですね。MVもできる限りアップしていくので、目でも楽しんでいただけたらと思います。

Gom 今回のシングルから、HoneyWorksとCHiCO with HoneyWorksが4ヵ月連続リリースということで、“告白実行委員会”がさらに広がって、密度が増していく感じがしています。HoneyWorksとして活動をスタートしてから今年で10年になりますけど、我々まだまだ働きます(笑)。“告白実行委員会”もCHiCO with HoneyWorksも含めて、ハニワワールドもりもりでやっていきますので、引き続きよろしくお願いします。

ヤマコ 10年、活動を続けてきてキャラクターもどんどん増えて……個性豊かすぎるキャラクターがたくさんいるので、最近HoneyWorksを知った人も、必ず誰か推しキャラができると思うので、今回の2曲以外の楽曲にもぜひ触れてみて欲しいです。MVのほうも、ガンガン作っているところです。ノンストップで描き続けてますし、毎月連続して公開していくので、ぜひ楽しみにしてほしいなと思います。最近のキャラクターだけでなく、“告白実行委員会”シリーズ初期のキャラクターの物語ももちろん続いているので、ずっとハニワを応援してくださっている方は、そちらもぜひ楽しみにしてください!

INTERVIEW & TEXT BY 阿部美香


●リリース情報
「ヒロインたるもの! feat. 涼海ひより(CV:水瀬いのり) / 1%の恋人 feat. 南(CV:豊永利行)」

発売中

【初回生産限定盤(CD+グッズ)】
品番:SMCL-665,666
価格:¥1,500+税

【通常盤(CD)】
品番:SMCL-667
価格:¥1,000+税

01. ヒロインたるもの! feat. 涼海ひより(CV:水瀬いのり)
02. 1%の恋人 feat. 南(CV:豊永利行)
03. ヒロインたるもの! feat. 涼海ひより(CV:水瀬いのり)【Instrumental】
04. 1%の恋人 feat. 南(CV:豊永利行)【Instrumental】

関連リンク

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人