声優・アーティストとして活躍する石原夏織のライブ映像作品『石原夏織 1st LIVE TOUR Face to FACE』が、6月17日にBlu-rayとDVDでリリースされた。今年1月から2月にかけて大阪、愛知、東京を巡った自身初のツアーより、千秋楽となった2月24日の東京・中野サンプラザ公演の模様を収めた本作。ツアータイトルにも冠されたシングル曲「Face to Face」や、自身が出演したアニメ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』のOP曲の貴重なカバーもセットリストに含みつつ、ステージ上での凛としたパフォーマンスと同時に、飾らないありのままの姿もパッケージした、彼女らしい魅力が詰まった映像作品になっている。本ツアーに込めた思いについて、本人に話を聞いた。
――今回の映像作品は、1stツアーより東京公演の模様を収めたものです。自身初のツアーだったわけですが、終えてみての感想はいかがでしたか?
石原夏織 私は元々ツアーが好きだったので、それができることの喜びが大きかったです。今回は大阪、愛知、東京と回って、最初から素晴らしい光景が広がっていましたけど、私もファンの皆さんも、1か所ごとにどんどんパワーアップしているように感じられて、最高のライブになりました。それに前回の1stライブは1会場だけだったので、そのときに来れなかった方のところにも会いに行けたことが、何より嬉しかったです。ツアータイトルを“Face to FACE”にしたのも、前回よりもたくさんの人に私のほうから会いに行くぞ!という思いを込めてのことだったので。
――前回のワンマンライブでは、1stアルバム『Sunny Spot』の曲順に沿ったセットリストでしたが、今回のセトリはどのようにして決めましたか?
石原 基本はプロデューサーさんが作ってくれました。私よりも全体を見ることが上手な方なので。なので、私はファンの方みたいに「こうなるのかな?」っていうセットリストを自分の頭の中で考えて、遊んでいました(笑)。でも、各公演で何のカバー曲を歌うかは、私も一緒に考えました。
――今回は3公演でそれぞれ違う曲をカバーされたんですよね。大阪公演では和田光司さんの「Butter-Fly」を歌われたとか。石原さんは『デジモンアドベンチャー』がお好きですものね。
石原 大好きです。ただ、映画(『デジモンアドベンチャー tri. 第4章「喪失」』)には声優として出させていただきましたけど、自分の曲ではないので、大丈夫かな?と思いながら提案させていただきました。この曲は、私がお仕事を始める前から、そして声優になってからも、新しい一歩を踏み出すときに背中を押してくれていた曲なんです。だから1stツアーの初日公演という状況で歌うにはピッタリじゃないかなと思って、「歌いたいです」とお願いしたら、許可してくださって。今回は自分用にアレンジを変えて、歌わせていただきました。
――さらに愛知公演ではStylipS「MIRACLE RUSH」(TVアニメ『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』OPテーマ)を久々に披露するというサプライズも。
石原 この曲を歌うとは誰も予想していなかったと思います(笑)。ツアーでカバー曲を歌うにあたって、まず東京公演で『推し武道』(『推しが武道館いってくれたら死ぬ』)の曲を歌うことが決まって、次に「Butter-Fly」が決まったので、せっかくなら愛知公演もアニメのオープニング曲にしようという話になりまして。そこで、自分が深く関わっていた作品のオープニングということで、「「MIRACLE RUSH」歌ってみちゃう?」って言ったら、本当に決まっちゃいました。私ももう一度この曲を歌える日がくるとは思っていなかったので、すごくうれしかったし、ファンの皆さん相当喜んでくださるはずと思ったので、愛知公演がすごく待ち遠しくかったです。
――会場での反応はいかがでしたか?
石原 すごかったです! 他の公演ではカバー曲を歌う前に作品名とタイトルコールをしたんですけど、「MIRACLE RUSH」に関しては、曲が始まるまでみんなにはわからないようにしたんです。だからイントロが流れたときに、ファンの皆さんが一瞬「えっ!?」って固まって、そこから「ワーッ!」て盛り上がるのを見て、「やったあ!」って思いましたし、イヤモニ越しからでも伝わってくる歓声の大きさにビックリしました。これはあとから聞いたんですけど、当時「MIRACLE RUSH」に関わってくださった方もツイッターで反応してくださったみたいで、その日のトレンドに上がったらしいんですよ。私もさすがにそこまで想定していなかったので驚きつつ、そんなに喜んでいただけて本当に良かったです。
――残念ながら2曲とも今回の映像作品には収録されていませんが、現地に居合わせたファンにとっては素敵なプレゼントになりました。さて、ここからは東京公演についてのお話を聞いていきます。撮りおろしのプロローグ映像は、モノトーンから徐々に景色が色づいていく演出になっていて、石原さんが月白瞳美役で主演を務めたTVアニメ『色づく世界の明日から』を思い出しました。
石原 私も完成映像を観たときに、「あれ!? これ瞳美ちゃん?」と思いました。自分にとって思い出深い作品と少しリンクするような映像にしていただいてうれしかったですし、あの映像の撮影では一生懸命走ったので、そのシーンが使われてよかったです。
――前回の1stワンマンのときも衣装にこだわっていましたが、今回のツアー公演でも、ライブの各ブロックごとのイメージに合わせて4パターンの衣装に着替えて歌う石原さんが大きな見どころです。最初は水色の衣装でした。
石原 ドレスみたいな衣装にしました。衣装さんが私の好きな傾向や似合うものを踏まえたうえで、過去にあまり着ていないタイプのものを考えて、提案してくださったんです。肩の部分はちょっとボリュームがありつつ、布が透けているので軽やかに見えますし、スカートの丈感や水色のグラデーションもすごく綺麗で、オープニングに相応しい衣装になりました。前回のワンマンのときも、最初は少しボリュームがあって大きく見える衣装でしたけど、今回もそういうこだわりがありつつ、また違った良さが出せたのですごく気に入っています。
――最初のパートで歌った4曲は、清涼感のある曲調でまとめられていたので、水色のドレス衣装にもすごくマッチしていました。
石原 たしかに爽やか曲が続いていますね。特に最初の「Blooming Flower」の映像演出は、私も今回の映像化で初めて自分でもちゃんと観ることができたんですけど、すごく綺麗でとても気に入っています!
――あと、ここのパートで歌った曲だと「ポペラ・ホリカ」がライブ初披露でしたね。
石原 元々ライブで盛り上がれる曲として作ったので、ライブではもっといい感じになるだろうなと思っていたら、皆さん私の想像を超えるぐらいたくさん楽しんでくださって。曲が始まったと同時に上がった、みんなの「ウワーッ!」っていう歓声がすごくうれしかったし、皆さん曲の後半にある“キミのおかげで今日が好き!”というフレーズが好きみたいで、そこの反応を見て思わず笑みが零れてしまいました。初披露と思えないぐらい、皆さんの完成されたコールに包まれながら歌うことが出来て、最高でした。
――その後は、石原さんが1人レシーブや走り高跳びといった競技に挑戦するショートムービー「カオリンピック 2020」が上映されました。
石原 ズレちゃいましたけど、今年はオリンピックが開催される予定だったので、そのタイミングに合わせて「私にスポーツをやらせる」という企画だったんですけど、自分でもあんなに(スポーツが)出来ないとは思いませんでした(笑)。結構悲惨な思いもしましたけど、でも、楽しかったです!
――いつもダンスをかっこよく踊ってらっしゃるので、あそこまでスポーツが苦手なのは、ちょっと意外でした。
石原 それ、皆さんにもよく言われます。私、ダンスしかできなかったんですよ。元々球技がめちゃくちゃ下手だということは自分でも気づいていたので、「カオリンピック」で球技をやることを言われたときは、これは雲行きが怪しいな、と思っていました(笑)。
――今回の映像作品には、他にも特典映像として、大阪公演で上映された「飛べ! 絶叫マシンツアー」と、愛知公演より「叫べ! オバケ克服大作戦」も収録されるとのことですが、こちらはどんな企画だったのですか?
石原 ジェットコースタ―系の絶叫マシンに乗せられたのと、一生入ることはないだろうと思っていた「戦慄迷宮」(富士急ハイランドにあるお化け屋敷)に頑張って挑みました。その二つは本当に怖かったです(笑)。でも、絶叫マシンが苦手だったり、それ以外にもいろんな発見があったので、自分について知ることができた企画になりました。
――お化けは克服できましたか?
石原 う~ん……怪しいですね(笑)。とりあえずショートムービーではいい感じに終わらせはしましたけど。もし、もう一度と言われたら、ジェットコースターよりはいいかなあっていう感じです。ジェットコースターは本当に苦手なので(笑)。
――で、次のブロックでは花柄の可愛らしい衣装にチェンジして。
石原 ここはキュートめの衣装ですね。可愛くありつつ、でも大人っぽさも出るようにデザインしてもらいました。右の肩に大きい飾りがついていたり、生地の柄も衣装さんがいちから作ってくれたものなので、世界に一つしかない、とても可愛い衣装になりました。
――このパートは、石原さんが水守ゆめ莉役で出演されていたTVアニメ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』のOPテーマ「Clover wish」のカバーでスタートしましたが、衣装もアイドル的なものをイメージしてのもの?
石原 そのカバー曲のあとに、「Crispy love」と「Orange Note」という、自分の持ち曲のなかでは可愛い曲が並ぶパートだったので、その2曲も含めた全体の塩梅と合うように作ってもらいました。
――MCでは『推し武道』に対する思い入れの深さについて語っていました。
石原 「Clover wish」はゆめ莉ちゃんがChamJamとして歌っている曲なので、歌詞はChamJamのメンバーに宛てたものになっていますけど、作品も歌詞も、自分の今までの活動に対する考えや思いみたいなものが、全部うまく組み合わさる内容だなと思ったんです。それが、今回の「みんなに会いに行く」というスタイルのツアーで歌うのにもピッタリだと思ったので、この曲をセレクトさせていただきました。
――石原さんはファンとの関係性を大切に活動されているので、その意味でも、この曲は石原さんにすごくハマっている曲だなと思いました。
石原 そう言っていただけると、うれしいです。この曲は私にとって共感するところしかなかったので、初めて曲を聴かせていただいたときは、私の気持ちにピッタリすぎてビックリしましたね。「この曲、ほしいなあ」と思うぐらいでした(笑)。自分として歌う機会があるかどうかわからない曲だったので、こうして映像に残すことが出来たのはすごく幸せです。
――そこから「Face to Face」のMVのメイキングパート映像の上映を挿み、次のパ―トでは黒と銀ベースのドレッシーな衣装にチェンジしました。
石原 この衣装は、今回のツアーの中で唯一、自分から「こういう衣装にしたいです」ってリクエストを出したものなんです。ここはバラードと、ちょっとセクシーな感じのかっこいい曲を歌うゾーンだったので、その両方に合う塩梅のドレスを私から提案しました。色味も光沢のある銀色っぽい感じがいいかなあと思って。
――1stライブの映像作品の取材のときに、「ストンとしたデザインのドレスを着たかったけど、裾が長いと踏んでこけるかもしれないのでやめた」的なお話をされていましたが、この衣装はそのイメージに近い形ですよね。
石原 1stライブのときは裾がもっと長いものを予定していたんですよ。でも、今回は裾がいちばん長いところでも足首ぐらいにすれば、いけそうだなと思って。なおかつバラードを歌うところでは、元々あった振りを完全に削いで今回のライブ用の演出にしたので、それなら大丈夫かなと思って、着てみました。過去でいちばん大人っぽい衣装かもしれないです。
――このパートでは、1stアルバムに収録された「empathy」の新バージョン、「empathy -winter alone ver.-」が歌われました。
石原 ライブ用に作った新しいアレンジになります。前回の1stワンマンとはまた違ったライブにしたくて、歌う曲のうちのどれかをアレンジし直すことにしたんです。それで自分の持ち曲を並べて考えたときに、「empathy」がいちばん雰囲気が変わったら別のものになるんじゃないかなと思って、今までよりもより冬感のあるアレンジに変えていただきました。より感情に訴えるような曲になりましたし、ライブでは本当に雪が降っているような照明演出にしていただいたので、より寂しい感じが表現できたかなと思います。
――しかも今回の映像作品をきゃにめで購入すると、この「empathy -winter alone ver.-」を収録したCDが特典として付くとか。
石原 そうなんです。レコーディングし直したものを完成版として、皆さんにお届けする形になるので、ぜひ聴いてほしいです。
――そして本ツアーでライブ初披露となった「Taste of Marmalade」のパフォーマンスでも、1stワンマンにはなかったような演出が見られました。
石原 今回はスタンドマイクを使っての歌唱に挑戦しました。せっかくこういう大人っぽい曲を作っていただいたので、いつもと違うことをやりたくて。最初はスタンドマイクにあまり馴染みがなかったので、うまくできなくて悩んだんですけど、ダンスの先生とたくさん相談して、ダンサーのみんなといっぱい練習したので、途中までは意識しすぎてぎこちない動きだったのが、本番ではただ曲に浸りながら歌うことができました。
――そこからダンスムービー「-DANCE TRANSDUCTION-」を挿み、今度はスポーティーな衣装に着替えての登場になりました。
石原 ダンスを踊るときはポージングも気にしているので、そういうのがはっきりと見える、身体のラインに沿った服を作ってもらうように意識していまして。今回は前回よりもさらにそういう感じの衣装にしてもらいました。でも、今回は普段あまり着ないピンク色にしたんです。最初は「違う色がいいのでは?」ってプロデューサーさんに言われていたんですけど、私はあえて今まで着たことのない珍しい色にしたかったので、「ショッキングピンクがいい!」って推していたら、その案が通りました。
――あの色味が、ライブでのネオンライトっぽい照明演出とも合っていたように思います。
石原 そうなんですよ。すごくいい雰囲気になって。ここのパートでは、ちょっと暗いなか踊っていたんですけど、ちゃんと華やかな感じにもなったので、すべてがうまくいったなあと思いました。
――このパートでは「Singularity Point」「Ray Rule」「TEMPEST」などのダンスナンバーを、ヘッドセットマイクを装着して、バリバリのダンスを披露しながら歌われていました。石原さんはダンスに対するこだわりも強いですが、今回のライブもそれをしっかりと見せることを意識された?
石原 せっかく歌うからにはちゃんと見せたいですから、後ろのスクリーンに流れるVJの映像も、よりダンスが映えるように作っていただきました。私も映像を見て「こんなにかっこよくなるんだ!」と思ったぐらいです。
――そしてライブ本編のラストは、ツアータイトルにもなったシングル曲「Face to Face」で締めくくられました。
石原 振り付けも可愛くつけてもらいました。この曲は、みんなきっと楽しんでくれるだろうなと思っていたんですけど、それ以上にみんながいい笑顔で楽しくしてくれていたのを、この目でちゃんと観ることができて、それが何よりもうれしかったですね。
――その後のアンコールでは、前回の1stライブに続いて、涙を見せる一幕もありました。
石原 はい、相変わらずになってしまいましたね(笑)。このお仕事を始めた頃からありがたさや感謝の気持ちはありましたけど、年々、いろんな出来事とか思い入れが膨らめば膨らむほど、思いが強くなっていくじゃないですか。だから、そういうことを考えると、頭の中にバーッといろんな気持ちが広がってしまって、思い出すとすぐ涙が出るようになってしまって。
――でも、そのときのMCで語っていた言葉は、石原さんにとってファンがいかに大切かということが伝わってくるものでしたし、“Face to FACE”と銘打った今回のツアー自体が、そういう気持ちから始まったものなんだろうな、と感じました。
石原 たしかにそうですね。だからこそ千秋楽はさらに思いが膨らんでしまって。やっぱり皆さんがいなかったら、私は今ここにいられているとは全然思えないので。ファンの皆さんがいてくれるからこそ、頑張ろうと思えますし、みんなと会えるからこそライブがしたいなと思えるので。
――その意味では、新型コロナウイルスの影響でファンの人に直接会う機会が作れない今の状況は、石原さんにとっても苦い気持ちがあるのでは?
石原 そうですね。元々は作品のイベントも合わせていろんなところで会えるなあと思っていた一年だったので、それが無くなってしまったのは本当に残念です。でも、ポジティブに考えると、会えなかったぶん、次に会えるときがすごく楽しみですし、「次にどこで会えるかな?」っていうのを楽しみにしています。だから今は出来ることをやろうと思っています。
――最近は家にいる時間が多いですか?
石原 ちょっと前からお仕事もちょくちょくし始めていますけど、4月はラジオのお仕事ぐらいしかなかったです。でも、こんなにゆっくりするのは、本当にいつ以来だろう?っていう感じだったので、自分についてすごく考えることができました。
――それは例えば?
石原 私は外出するのが好きなので、最初は家に居続けるのが嫌だなあと思っていたんですけど、せっかくなら苦手に感じていたことをやってみようと思って。それで、どうせならお仕事にプラスに働くようなことをしようと思って、本を読んでみたり。私、文章を読むのが苦手なんですよ。この仕事をしていて、それはどうかと思うんですけど(笑)。
――たしかに(笑)。
石原 でも、この機会に読書をしてみて、本が面白いんものだということに気付いたんです。あとは、料理も本当は苦手で嫌なんですけど、自分が興味のあるパンケーキなら作ってみてもいいかなと思って、作ってみたら、カチカチのパンケーキができて、全然おいしくなくて(笑)。でもそれはそれで、時間をつぶせたし、新しいことに挑戦したっていう意味では、自分をほめてあげたいなと思いました。
――超ポジティブですね(笑)。ちなみにどんな本を読んだのですか?
石原 東野圭吾さんの「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読みました。半年ぐらい前に買ったんですけど、そのときは3ページぐらいしか読めなかったんですよ。でも無駄にしたくなかったので、この機会にもう一度挑戦してみたら、すごく面白くて、4日ぐらいで全部読むことができました。なので「これはいい波がきた!」と思って、今は「白夜行」を読んでいます。でも、実物を見ないで通販で買ったら、その本が800ページもあって。とりあえず400ページぐらいまでは読んだんですけど、そこから一週間、読んでません(笑)。
――途中で力尽きてるじゃないですか(笑)。
石原 また再開しようとは思ってるんですけど、本が分厚くて、重いんですよ。疲れちゃうんです(笑)。なので、次からは電子書籍を買おうと思います!
――少し脱線してしまいましたけど、話を戻して。アンコールは、自分のありのままの姿を飾らずに見せたいという気持ちを歌った「♮ Melody」、そして最後にもう一度「Face to Face」を披露して終わります。今回の映像作品を観て個人的に思ったのは、パフォーマンスしているときのアーティスト然とした姿と、MCでしゃべっているときの素の姿とのギャップも、石原さんの大きな魅力のひとつなのかなということで。
石原 ありがとうございます! 最近はファンの人からも「本当に同一人物なのか?」って言われることが多いんです。歌っているときは、自分の中の理想に近づけるように考えて歌っているので、それが少しずつ叶うことで嬉しい気持ちにもなりますし、逆に普段こうして喋ったり、みんなと会っているときは、あくまでありのままでいたいなと考えていて。ただ、MCは自分すぎるので、自分で映像を観るときは飛ばしています(笑)。
――アーティスト活動の面で考えると、自分をかっこよく見せたい気持ちも持っているわけじゃないですか。それでも、自分のありのままの姿も見せたいというのは?
石原 歌をうたったり踊ったりしているときは、曲を素直に楽しんでいたらああいうふうになる、というのがいちばん近い感覚だと思うんですけど、自分が喋っているときというのは、気取ってもしょうがないなといつも思っていて。私は、いいことも恥ずかしい失敗も素直に出して、例え変な顔をしてしまっても、それをすべて見てもらって「いいな」と思ってくださった人にファンになってもらえたらいいな、という考えなんです。簡単に言うと、あまり何も考えてないということなんですけど(笑)。出たものが出ちゃった、みたいな。
――性格的にそうならざるを得ない、というか。
石原 結局、頑張ってかっこよくしようとしてもボロが出ると思うし、出来ないことをやるよりは、そっちのほうが気楽だと思うので。もし私が取り繕う人で、かっこいい部分だけを見て好きになってもらっても、ボロが出たらショックを受けちゃうと思うんですよ。だからこういう自分で良かったなあと思います。
――そういう素直さが石原さんの魅力だということを、今回の作品を観て改めて感じました。今回のツアーを通じて、自分自身のアーティストとしての成長やステップアップを感じることはできましたか?
石原 今自分が出せるものは出し切れたかなと思います。前回のときもいい状態で落ち着いて楽しむことが出来たので、自分をほめてあげていたんですけど、最初のライブということもあったので、自分の中ではわりとハードルを低く設定していたんですよ。でも、今回はそれよりもハードルを上げても、自分が「ああ、穴に入りたい……」と思うようなことも全然なく、そのとき出せるものが出せたし、ちょっとずつステップアップ出来てるかなと思います。
――では最後に、読者と本作を楽しみにしているファンの方に向けてメッセージをお願いします。
石原 今回の1stライブツアーは、みんなに会って楽しむことをいちばんに考えて行ったので、それを叶えるライブになりました。私も含めいろんなセクションの方が力を合わせて、何回も試行錯誤しながら作ったので、きっといろんな方に面白いライブだと思ってもらえるんじゃないかなと思います。昔から応援してくださっている方は、私がどんな人かはわかっていると思うんですけど、初めて観た方にもきっと「石原夏織」というものがわかる作品になっているので、ぜひ一度観てもらえたらうれしいです!
INTERVIEW & TEXT BY 北野 創(リスアニ!)
●リリース情報
石原夏織 1st LIVE TOUR「Face to FACE」
2020年6月17日 発売
【Blu-ray】

品番:PCXP.50775
価格:¥6,800+税
【DVD】

品番:PCBP.54270
価格:¥6,000+税
*フォトブックレット封入
<収録内容>
石原夏織 1st LIVE TOUR「Face to FACE」(2020年2月24日 東京・中野サンプラザ)
ーPrologueー
Blooming Flower
半透明の世界で
ーMC1ー
CREATION×CREATION
ポペラ・ホリカ
ーShort Movieー”カオリンピック 2020”
ーMC2ー
Clover wish
Crispy love
Orange Note
ーShort Movieー”Making of Face to Face ANOTHER EDIT”
empathy -winter alone ver.-
雨模様リグレット
ーMC3ー
Taste of Marmalade
ーDANCE TRANSDUCTIONー
Singularity Point
Ray Rule
TEMPEST
ーMC4ー
Face to Face
<ENCORE>
ーMC5ー
虹のソルフェージュ
♮ Melody
Face to Face
ーEpilogueー
【映像特典】
・ーShort Movieー”飛べ! 絶叫マシンツアー”(大阪公演より)
・ーShort Movieー”叫べ! オバケ克服大作戦”(愛知公演より)
・Making of Face to FACE
特典の詳細はこちら
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