30代の等身大な自分を詰め込んだアルバム『Flowers』をリリース!織田かおりインタビュー

アルバム『Gift』から2年半ぶり、ついに5thアルバム『Flowers』が完成。2月26日に発売となる。本作には、この2年半の月日の中で織田かおりが歌ってきた様々な作品のテーマ曲を全部で9曲収録。アルバム用の書き下ろし歌として作り上げた3曲には、今の織田かおりの”生きる姿勢”が描かれている。初回盤には、霜月はるかやmao,SHOJIなど、他のシンガーたちとデュエットした楽曲を5歌収録した盤も追加。本作の魅力についてじっくりと伺った。

――前アルバム『Gift』から2年半ぶりとなるアルバム『Flowers』が間もなく発売になります。この2年半の中、かおりさん自身の身辺にもいろんな変化がありました。

織田かおり いろいろありましたね。長年所属した事務所からの独立も含めて(笑)。

――その独立さえ、かおりさんはとても前向きに受け止めていますね。アルバム『Flowers』に収録した「Alstroemeria」「Cleome」「Blazing Star」の3曲には、「ここから咲き誇る」強い意思が投影されているような。

織田 まさにその通りです。きっかけは、アルバムにも収録した「粋美 ~suibi~」という楽曲が生まれたことからでした。この歌は、「天涯ニ舞ウ、粋ナ花」のOPテーマとして作った楽曲です。このゲームの主題歌の作詞をするにあたり、いただいた資料を見ていた中で感じたのが、「強く生きる女性」としての意思や姿。わたしはこの歌の中で、時代に抗うように一生懸命に生きるヒロインの姿を通し、「咲き誇ろう」とする強い意思を記しました。その「粋美 ~suibi~」に書き記した想いと今のわたし自身の心境が重なったことが、オリジナル曲たちを綴る想いを生み出すきっかけになりました。そのうえで最初に作り上げたのが、アルバムの冒頭を飾った「Alstroemeria」です。最初に作曲家の津波幸平さんからいただいた楽曲はロック寄りだったのですが、「粋美 ~suibi~」っぽく華やかな曲調にしたいなと思ったことから、アレンジは「粋美 ~suibi~」を手がけた長田直之さんにお願いしました。

――そういう流れからあの曲たちが生まれていたんですね。

織田 書き下ろした3曲の歌詞も、ひとつのストーリーを繋げるように書いています。中でも、冒頭と最後を飾った「Alstroemeria」と「Blazing Star」は対になっています。

――だから、「咲き誇る」想いが2曲に綴られているんですね。

織田 そうです。主人公AがBに向けたのが「Alstroemeria」なら、主人公BがAに向けた想いが「Blazing Star」になります。

――「Alstroemeria」「Cleome」「Blazing Star」の3曲とも未来を見据えていますよね。それは、今のかおりさん自身の心境と捉えても良いのでしょうか?

織田 そうですね。1年半前に、わたしは幼少の頃から20年間所属していた事務所を卒業し、独立しました。子供の頃からずっとお世話になってきた人たちのもとを離れた経験は、わたしに非常に大きな影響をもたらしました。でも、その独立を決めたのも自分自身の判断があってのこと。自分が30代を迎えるのを意識し始めた2016年頃から、「自分の活動のベースをどこに置くのがいちばん良いんだろう?」といろいろ考えてきました。その意識を持った中にあったのが「今、ここで冒険をしなかったら、わたしは一生冒険をしないだろうし、自分でやれなくなる」という気持ちでした。正直「どこまで独りでやれるのか」不安はありましたが、「決断をするなら今だ」という気持ちから1年半前に独立。以降いろんな方々にご迷惑をかけながら、今も必死に駆け続けています。わたしが変わることなく伸び伸びと音楽活動をしている姿を皆さんが好きでいてくれるように、アルバム制作も「わたし自身が楽しむ意識」を持って制作していきました。

――そんな背景を背負って新曲たちを書き下ろしたんですね。アルバムには、この2年半の中で歌っていた様々なテーマ曲たちも収録。その歌たちも、とても華やかにアルバムの中で咲き誇っているようです。

織田 そうなんです。楽曲の曲調も世界観も、だいぶ振り幅を持っていますけどね(笑)。それこそ大正時代や昭和初期を舞台にしている作品の楽曲があるように、作品のテーマによって時代性も舞台にした国だって違ってゆく。中には、初回盤へ収録した「Nocturnal」のようにマフィアの世界を舞台にした恋愛ソングだって入っています。楽曲によってはヴォーカルのみ参加もありますけど、収録した大半の歌詞をわたしが手がけていることもあって、どんなに楽曲の世界観が変わろうとも、その根底には“織田かおりから発信した意思”という共通項がある。そこから、「1曲1曲が独立した花でありながら、それらを花束のようにまとめあげたのが、今回の作品」という意識を持って、アルバムのタイトルを『Flowers』と名付けました。

――収録した大半の楽曲で歌唱のみならず作詞も行なっているように、そこも表現していくうえでのこだわりとしてあることでしょうか?

織田 最初は、自分の言葉で歌詞を書くこと自体が恥ずかしかったし、「自分には向いてないお仕事」と思っていたんですけど、その機会が増えるほどにのめり込んでいって。最近では、歌唱だけのオファーだとがっかりすると言いますか(笑)、作詞と歌唱をセットで表現したい気持ちが強くなりました。そういう依頼がもっと増えると嬉しいですよね。アルバム『Flowers』でも大半の楽曲で作詞を手がけたように、何時かは全曲の作詞を自分で手がけたい。それも目標として持っています。

――「わたしに作詞は向いてない」と最初に思った言葉が嘘のようですね(笑)

織田 今や、作詞をすることにとてもやり甲斐を覚えていますからね(笑)。それまで勝手に「わたしは得意じゃない」と思っていただけで、じつはクリエイティブな作業を行なうことが好きなんですよね。そこに気付けたのは大きな収穫だったなと思います。

――アーティストとクリエイター2つの面を今も、そしてこれからも活かしながら進んで行くんでしょうね。

織田 いつかは作曲することも含め、これからも創作活動は続けていきたいし、そのあたりは長い目で見ています。ただし、そこで無理はしたくないと言いますか。身近なお友達の中にも、同じように幼少の頃から芸能活動を続けている人たちがいます。わたしも含め、みんなに共通しているのが「生涯現役」という姿勢。だからこそ焦ることなく、自分なりのペースのもと、「そのときの自分が出来ることや、やりたいことをしっかり重ね続けていきたいな」と思っています。ただ、わたしの楽曲の場合、どれも歌い手さん泣かせのようなところがあって、おばあちゃんになっても歌えるのか?という若干怪しいところはありますけど(笑)。

――アルバム『Flowers』の初回盤には、デュエット曲たちを集めた盤も収録しました。

織田 きっかけは、デュエットCD盤の1曲目に収録した「ピオフィオーレの晩鐘」のOPテーマ「Nocturnal」をmaoさんと歌ったことでした。そこで味をしめたことから(笑)、霜月はるかさんと歌った「華ヤカ哉、我ガ一族 モダンノスタルジィ」のEDテーマ「追憶の輪舞曲」や、「華ヤカ哉、我ガ一族 幻燈ノスタルジィ」のEDテーマ「今宵、醒メヤラヌ夢ヲ」をデュエットさせていただけることにもなりました。「幻奏喫茶アンシャンテ」のEDテーマ「eternal」は、逆に、わたしから「SHOJIくんとのデュエットはどう?」と提案させていただきました。理由は、乙女ゲームのエンディングでしかもハッピーエンドなら、女の子目線だけでなく男女目線のデュエットも似合うなと思ったからでした。それに、SHOJIくんはとても素敵な歌声の持ち主。いつかデュエットをしてみたい気持ちもあったんです。ただ、年齢面でわたしがちょっぴりお姉さんという理由もあるのか、ライブで「eternal」を一緒に歌うと、ヒロインと王子様ではなく、わたしの”お姉さん感”が強く出てしまって微妙なパワーバランスになってしまうんですけどね(笑)。他にも、「milestone〜ワイルドアームズ・ヴォーカルコレクション2」に収録された、麻生かほ里さんとデュエットした「milestone」を収録しています。

――5thアルバム『Flowers』は、この2年半はもちろん、この先へ向けてのかおりさん自身の歩みが見えてくる作品に仕上がったのではないですか?

織田 2016年には完成していた「祈りめぐりて」なども収録しているとはいえ、この2年半の活動の歩みを集約した作品に仕上がりました。今回は初CD化の楽曲も多いので、わたしの活動を追いかけ続けてくれている方たちにとって、ようやく一つにまとまったね!という一枚なのかなと思います。ここから初めて織田かおりの音楽に触れる方々にも、表現の振り幅の広さを味わっていただけるような、まさにいろんな花が寄り添ったカラフルな花束のような作品として楽しんでいただけると思います。

――5月には、東京と大阪でのライブ「織田かおり 13th SOLO LIVE“Flowers”」の開催も発表しました。

織田 今年はライブ活動も精力的にやっていきたいなと思っています。わたしの想いや意思を直接投影しながらライブ制作も進めていまして、今のわたし自身が発信したい気持ちを等身大のままに届ける、「織田かおりのリアル」が見えるライブとして表現していくつもりです。

――着飾らない等身大な姿や想いを魅せてゆくところが、今のかおりさんの魅力ですからね。

織田 それもあるのか、「Blazing Star」の作曲を手がけてくださったmanzoさんを筆頭に、いろんな方々から「エグい歌詞を書いてるね」「けっこう突っ込んだね」と言われるんです。自分ではそんなつもりで書いたわけではないけど、そう見えるのなら、それが今の等身大のわたしなんだろうし、それを出していくのが、今の自分だと思っています。

――まさに、アルバム『Flowers』は……。

織田 はい。等身大のわたしを詰め込んだ作品になりました。わたし自身がそのときに感じたリアルな感情を記してゆく姿勢は、昔から変わってないことですけど。改めて作品を聞くと、「わたしも大人になったんだなぁ」と感じますからね(笑)。それくらい、リアルな織田かおりがアルバム「Flowers」には詰め込まれています。

Interview & Text By 長澤智典


●リリース情報
『Flowers』
2月26日発売

【初回限定盤】

品番:KDSD-01040~01041
価格:¥3,800+税

【通常盤】

品番:KDSD-01042
価格:¥3,000+税

<CD>
01. Alstroemeria
作詞:織田かおり、作曲:津波幸平(OURMUSIC)、編曲:長田直之
02. Can’t Stop Love(オトメイトレコード「おとどけカレシ −More Love−」主題歌)
作詞:織田かおり、作曲:折倉俊則、編曲:折倉俊則
03. precious places, precious faces(Nintendo Switch 用ソフト「幻奏喫茶アンシャンテ」オープニングテーマ )
作詞:織田かおり、作曲:myu、編曲:myu
04. 懐旧の庭園(Nintendo Switch 用ソフト「華ヤカ哉、我ガ一族 幻燈ノスタルジィ for Nintendo Switch」エンディングテーマ)
作詞:織田かおり、作曲:MANYO、編曲:MANYO
05. 永久の約束(PlayStation®Vita 用ソフト「天涯ニ舞ウ、粋ナ花」エンディングテーマ)
作詞:織田かおり、作曲:MANYO、編曲:MANYO
06. Brand New Days(オトメイトレコード「おとどけカレシ Cherish」主題歌)
作詞:織田かおり、作曲:myu、編曲:myu
07. Cleome
作詞:織田かおり、作曲:myu、編曲:myu
08. 祈りめぐりて(PlayStation®Vita & PlayStation®4 用ソフト「Code:Realize ~白銀の奇跡~」エンディングテーマ3)
作詞:磯谷佳江、作曲:安瀬 聖、編曲:安瀬 聖
09. 粋美 ~suibi~(PlayStation®Vita 用ソフト「天涯ニ舞ウ、粋ナ花」オープニングテーマ)
作詞:織田かおり、作曲:長田直之、編曲:長田直之
10. 泡沫(PlayStation®Vita 用ソフト「天涯ニ舞ウ、粋ナ花」エンディングテーマ)
作詞:織田かおり、作曲:MANYO、編曲:MANYO
11. Whispering Hope(PlayStation®Vita 用ソフト「ピオフィオーレの晩鐘」エンディングテーマ2)
作詞:磯谷佳江、作曲:増谷 賢、編曲:増谷 賢
12. Blazing Star
作詞:織田かおり、作曲:manzo、編曲:manzo

<DISC2>※初回限定盤のみ
01. Nocturnal(PlayStation®Vita 用ソフト「ピオフィオーレの晩鐘」オープニングテーマ)
作詞:磯谷佳江、作曲:myu、編曲:myu
歌:mao×織田かおり
02. milestone(CD「milestone 〜ワイルドアームズ・ヴォーカルコレクション2」より)
作詞:なるけみちこ、作曲:なるけみちこ、編曲:なるけみちこ
歌:麻生かほ里、織田かおり
03. 追憶の輪舞曲(Nintendo Switch 用ソフト「華ヤカ哉、我ガ一族 モダンノスタルジィ for Nintendo Switch」エンディングテーマ)
作詞:織田かおり、作曲:MANYO、編曲:MANYO
歌:織田かおり&霜月はるか
04. 今宵、醒メヤラヌ夢ヲ(Nintendo Switch 用ソフト「華ヤカ哉、我ガ一族 幻燈ノスタルジィ for Nintendo Switch」エンディングテーマ)
作詞:織田かおり、作曲:myu、編曲:myu
歌:霜月はるか&織田かおり
05. eternal(Nintendo Switch 用ソフト「幻奏喫茶アンシャンテ」エンディングテーマ)
作詞:織田かおり、作曲:myu、編曲:myu
歌:織田かおり&SHOJI

関連リンク

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人