(K)NoW_NAME TVアニメ『ドロヘドロ』主題歌担当・立花綾香&NIKIIEインタビュー

(K)NoW_NAMEのボーカリスト立花綾香とNIKIIE。TVアニメ『ドロヘドロ』では、ふたりとも作詞にも参加している。OPテーマ「Welcome トゥ 混沌(カオス)」だけではなく、複数曲あるEDテーマも(K)NoW_NAMEが担当しているので要注目だ。作品の世界にどっぷりハマったふたりがどんな歌詞を書いたのか、インタビューで語ってくれた。

――今回は、おふたりとも作詞をされているそうですね。

立花綾香 今回、私は初めて(K)NoW_NAMEで作詞をしました。

――元々、ボーカリストとして(K)NoW_NAMEのメンバーになったんですよね?

NIKIIE そうですね。でもシンガーソングライターをやっていたから、「歌詞は書けるよね?」って話はちょいちょい出てて……。いつか来るのかなと思っていたら、私はTVアニメ『Fairy gone フェアリーゴーン』で英詞で作詞をして、今回の『ドロヘドロ』では綾香ちゃんがやり始めて。

――結構この作品で一気に作詞が増えましたね。

立花 急に増えましたね(笑)。

――原作を読んでみていかがでした? アニメを3話まで見たところ、めちゃめちゃ面白いけど、わけが分からなかったんですが(笑)。

NIKIIE カオスですから!(笑)。

立花 原作の漫画のほうもなかなか一回で理解するのは難しくて、時間はかかりました。でも読み進めていくと、すごく面白くなっていったし、何度も読んでいると、こういう話なんだって理解していくんですよ。

NIKIIE 私は最初グロさにやられて、3巻くらいまでは時間がかかりました。でも世界観を理解してからはすごく早く読めて。キャラが一人ひとり立ってて、愛されるキャラだから、それを見てるだけでも楽しいし、善悪のない世界というのはすごくカオスだなと思いながら読んでました。これ以上話すとネタバレになりそうですけど、どんどん繋がっていくんです!

立花 どんどん深くなっていきますよね!

――要するにめちゃめちゃ面白い?

立花 めっちゃ面白いです。

NIKIIE すごくハマってます!

立花 NIKIIEさんが言った通り、善悪がないからキャラクターに入り込みやすいんですよ。好きなキャラに思う存分入りこめるから、どんな人でも楽しめる作品だと思います。

――ちなみに誰が好きなんですか?

立花 NIKIIEさんは心が大好きで、私は能井が好きなんです。声優さん含めてすごくイメージに合ってますよね。

NIKIIE 心先輩カッコいい。あのロートーンが最高です。

――そしてOPテーマの「Welcome トゥ 混沌(カオス)」ですが、歌詞もカオスでした。

立花 プロデューサーに「カオスにしてほしい」と言われたので、なるべく意味を持たせないように、でも漫画の中の言葉は拾いつつ書こうと思いました。

――野球の用語が多いですよね。

立花 野球の回があるので、いちばん具体化しやすかったんですよね。

――こういう書き方はやはり大変ですか?

立花 時間はかかりました。やはり意味を持たせなきゃ、メッセージを持たせなきゃという気持ちが残ってしまって、なかなかOKが出なくて、自分をここまで解放するのに時間がかかりました。

――何かの暗号みたいに、メッセージが隠れてるなんてことは……。

立花 何にもなってないです(笑)。文章でも意味が通じないようにということだったので、次の言葉をまったく違うワードにしたりしたので、すごく難しかったです。

――渾身のフレーズとかはあります?

立花 何だろう……。恵比寿というキャラがいるんですけど、その子の言葉を入れたいというのがあって、“オゾイ”とかはそのまま使ってますね。あとは“煙る”とか雰囲気が伝わる言葉は入れたかったです。プロデューサーからは、“餃子”を入れてくれというリクエストがあったので、入れました。

――オープニングのアニメーションは餃子でしたしね。

立花 私、試写会には行けなくて、NIKIIEさんが行かれてたんですけど、「どうでした?」と聞いたら「餃子作るだけのオープニングでした」と言われて、「どんな!?」って思いました(笑)。

NIKIIE 最後は餃子が歩きだしてるし、ぶっ飛んだ世界観でした。ニカイドウが肉をミンチにしているときのお顔がめっちゃ好きです(笑)。

立花 目がいっちゃってるもんね。あれを表現するのはすごいなって。

――たしかに、餃子を作るであってますけど、想像の上を行くアニメーションでしたよね。あと餃子がなぜか食べたくなる。

立花 昨日私、餃子食べたんですよ!

NIKIIE 私も昨日餃子食べた! そういうことか!

立花 カイマンが豪快に食べてるのを見ると……。知らないうちに洗脳されていたのかな…。

――NIKIIEさんは歌詞を見てどう思いました?

NIKIIE ハテナだらけでした。曲はシェアしてもらっていたので、最初の四字熟語は英語かと思いましたから。でもこの曲がこの作品の1曲目として出来上がったので、これが基準になるんだなって思いました。

――頭を解放しないと書けないですよね。ちなみにですが、“その日クラシック”という歌詞が最高でした。

立花 ホントですか? 最初は“その日暮らし”だったんですよ。そこからクラシックに……。

――完全に一本糸が切れた感じが最高です(笑)。ちなみにボーカルで心がけたことを教えてください。

立花 あまりニュアンスを入れず淡々と歌う感じでした。でもロックチューンなので強めにという感じですね。ただメロディが難しくて、作った奴は頭おかしいなって思いました(笑)。

NIKIIE おかしいよね!

立花 「これ誰が歌うんだ?」って。宮崎 誠さんはいつも頭がおかしい曲を作ってくるんですよ……。

――EDテーマについてですが、1曲目の「Who am I ?」も立花さんが作詞ですが、こちらもカオスなのでオープニングからの流れもあるのかなと思いました。

立花 オープニングで少し慣れたところもあって、やはりこちらも同じくカオスにしたいということだったんです。こういう描写でという指定もなかったので、カイマンの口の中で「お前は違う」って言われるところをテーマにしたいなと思って、それを中心に書きました。

――まったくわからなかったです(笑)。

立花 そう……ですよね(笑)。

NIKIIE なってるようななってないような?

立花 なってないかもしれない……。

NIKIIE この曲は一緒に歌ったんですけど、口が回るかどうかが心配で、練習はしっかりしました。

――ふたりで歌うときは、どんな感じなんですか?

立花 毎回違うんですけど、今回は作詞もしたので、私が先に歌って譜割とかも決めたうえで、NIKIIEさんに重ねてもらう感じでした。

NIKIIE 綾香ちゃんのニュアンスを聴いて、変なことをしたり、声色を変えたりしていく感じでしたね。サビのメロがあまりないところとかも、ニュアンスを一緒にやると面白くないから、音程を低くして、声色を躍動感あるように重ねたりとか。

――声が合わさっても、すごくいいバランスで聴こえますよね。

NIKIIE 声の成分はまったく違うんですけど、補い合ってる感じがするんです。私はツーンと抜けちゃってローの部分が少ないんですけど、綾香ちゃんは倍音がすごく多い声だから。でもそれでも気持ち悪くはならないから、きっと補い合う声なんだと思います。

――そして、EDテーマは1曲ではなく、何曲もあるんですよね。「Night SURFING」は立花さんの歌唱ですが、作詞はされていなくて、わりとアーバンな感じで、リズムのいい曲でした。

立花 ダンスチューンですよね。この曲は言葉がデタラメではないんですよ。

NIKIIE ストーリーが見えるよね。Mizunoさんは(K)NoW_NAMEの日本語詞を作詞していた方なので、私たちのカオスな方向性とは違うなと思いました。

――NIKIIEさんが作詞した3曲目のEDテーマ「D.D.D.D.」も呪文が出てきて、これもわりとカオスですよね。

NIKIIE ちょっとカッコいい感じにしようと思って、曲をレコーディングしたあとにプロデューサーと曲名を決めたんですけど、呪文の頭で“ド”が4つ並ぶところからきてます。いろいろ書き出してみて、いちばんかっこよかったのでこれにしました。

――NIKIIEさん的なカオスがこの歌詞なんですね。

NIKIIE まず呪文のような、魔法の言葉みたいなものがサビにほしいと言われて、そこから作りました。でもサビがすでにカオスだから、他がカオス過ぎたらわけがわからなくなるなと思って書いてみたら、呪文部分はOKが出たけど、それ以外は書き直しで。

――どういう理由で?

NIKIIE 意図と違っていたんだと思います。曲のテーマがあって、それに向かってストーリーが広がっていくという作詞に対する先入観があったんですけど、プロデューサー的にそれは要らなかったらしく、最初に長文のメールが届くんですよ。

立花 私にも届きました(笑)。

NIKIIE もうちょっと凶暴性がほしいとか、いろいろな意見が書いてあり、全然違っていたんだなぁと思って書き直したら、今度は電話がかかってきて、「全然違うんだ」と言われてもう一度書くという(笑)。

立花 私も2回目は電話だった(笑)。メールじゃダメだと思ったんでしょうね。

NIKIIE 『ドロヘドロ』を読むと善悪がないから、「凶暴って何?」ってなってくるんですよ。そこにトラップがあったというか。

――でも、こう書かなければいけないっていう先入観とか固定観念を取っ払うきっかけにはなった曲かもしれないですね。

NIKIIE 価値観が変わるくらいですね。言葉選びのパイプが太くなった気がします。

立花 たしかに!

――『ドロヘドロ』だけに新たな扉が開いたのかもしれない。まだエンディング曲はこの先もあるようですね。

立花 今作ってます。なのでこのあとも歌詞は書いてます。もう何も残らないくらい、カラッカラになるくらい書いてますね(笑)。

NIKIIE 始まるときは、こんなことになるとは思ってなかったです(笑)。

――どっぷり浸かった作品になりましたね(笑)。今後、作品に期待してほしいところは?

立花 毎回裏切られる話だと思うので、見逃さないでほしいです。

NIKIIE エンディングの楽曲もストーリー展開に合わせて切り替わっていくので、ぜひ最後まで見てほしいなって思います。

立花 エンディングはスキップしないで観てほしいですね。そしてEDテーマを収めたアルバム『混沌(カオス)の中で踊れ』も3月に出るので楽しみにしていてください。

――3月14日には、Veats Shibuyaで「(K)NoW_NAME 4th Live “おはよう混沌”」も開催されるそうで。

立花 『ドロヘドロ』の曲が中心のライブにはなります!今回はダンスチューンが多いから、ホールがダンスフロアみたいになればいいなって思っています。ぜひ遊びに来てください!

NIKIIE まだセットリストは決まってないんですけど、曲もライブ用にアレンジされるので、そういうところも楽しめると思います!

Interview & Text & Photography By 塚越淳一


●リリース情報
TVアニメ『ドロヘドロ』OPテーマ
「Welcome トゥ 混沌(カオス)」
2月19日発売

品番:THCS-60260
価格:¥1,500+税
仕様:両面ジャケット仕様(アニメ描き下ろしジャケット/so-bin描き下ろしジャケット)

<CD>
M1. Welcome トゥ 混沌(カオス)
M2. So HUNGRY
M3. Welcome トゥ 混沌 (Instrumental)
M4. So HUNGRY(Instrumental)

TVアニメ『ドロヘドロ』EDテーマアルバム
『混沌(カオス)の中で踊れ』
3月25日発売

品番:THCS-60261
価格:¥2,500+税
仕様:三方背スリーブケース/細居美恵子描き下ろし インナージャケット/ジュエルケース

<CD>
M1. Who am I ?
M2. Night SURFING
M3. D.D.D.D.
ほか収録

●ライブ情報
(K)NoW_NAME 4th Live“おはよう混沌”
2020年3月14日(土) [開場] 17:30 [開演] 18:00
会場:Veats SHIBUYA
料金:スタンディング 5,800円(税抜)/6,380円(税込)
スタンディング(学生) 3,800円(税抜)/4,180円(税込)
※ドリンク代別途必要 ※整理番号順入場 ※3歳以上有料
※スタンディング(学生)は一般発売からの販売となります
※転売禁止 ※オークションへの出品禁止 ※転売チケット入場不可

お問い合わせ:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)

<プロフィール>
(K)NoW_NAME(ノウネイム)
アニメーション作品の音楽(主題歌、 挿入歌、 BGMなど)を総合的に手がけるクリエイティブ・ユニット。
“作品に寄り添った最適なクリエイティブを作る”をコンセプトに、 各アーティストたちが集結して結成。
【Vocalists】Ayaka Tachibana/NIKIIE/AIJ

【Music Creators】R・O・N/Makoto Miyazaki/Shuhei Mutsuki/Hiromitsu Kawashima/Kohei by SIMONSAYZ/eNu/Genki Mizuno/Tetsuya Shitara
【Illustrator】so-bin

(C)TOHO CO.,LTD All Rights Reserved.

関連リンク

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人