2年ぶりのシングルをリリース!羽多野 渉「フワリ フワリ」インタビュー

昨年12月に、未来を感じさせるアルバム『Futuristic』をリリースし、今年はそのアルバムを引っ提げてのツアーも敢行した羽多野 渉が、2年ぶりとなるシングルをリリース。9枚目となるシングル「フワリ フワリ」は表題曲をSURFACEの椎名慶治、永谷喬夫らが手掛けたポップでゴージャスなロックチューンにどこか情けない男の心の声が乗る。カップリングも含めて、羽多野本人がプロットを作って、イメージしていた楽曲をクリエイターの手に寄って具現化していく、セルフプロデュースに近い形での制作で、彼自身、どのようなことを考え、そんな自身の歌を届けようとしたのかを直撃した。

――2年ぶりとなるシングル「フワリ フワリ」ですが、「作るよ」と言われたときの率直な感想を教えてください。

羽多野 渉 ちょうどタイミングで言うと、2019年のライブツアー「Futuristic」が終わったくらいのときにプロデューサーさんが「次、シングルを出しましょう」と言ってくださって。なにか大きなことが終わったあとって、“ああ。終わったー!”ってすとん、と落ちてしまう感じというか、両手を広げて急に楽をしようとしてしまうというか。その瞬間だったので、“終わりませんよ”という声に思えました。羽多野さん、すぐ次に向かって走りましょうね、とある意味背中を押してもらえたような感覚ですごくうれしかったですし、よしまた頑張るぞ!という気持ちになりました。気合を入れて作ろう!とチームでひとつにまとまった感じでしたね。

――今回収録されている3曲、「フワリ フワリ」「オモイノカタチ」「Re Intro」をそれぞれどのような想いで制作しようと思われたのでしょうか。

羽多野 今回3曲入りのCDを出させていただくということで、まずどういったテーマで作りましょうかというお話がありました。プロデューサーさんと3曲それぞれ違う作曲家さんで、なおかつ違うテーマを持った1枚がいいんじゃないかと。空気感が変われば、1枚のCDで3曲お得に楽しめるんじゃないかというところから、1曲目の「フワリ フワリ」は男性目線。男性の普段強がってしまったり、外では頑張っちゃうんだけど、内面の繊細なところや弱さを表現した曲。そして2曲目の「オモイノカタチ」は女性目線。楽曲はすごく繊細なバラードなんですけれども、歌っている歌詞の内容は女性の心の強さやたくましさみたいなものを表現しています。そして3曲目の「Re Intro」が羽多野 渉目線の「今まで」と「これから」という部分を、ファーストシングルを手掛けてくださった山下洋介さんに作っていただきました。

――アルバム「Futuristic」を経てのシングルになりますが、未来を見据えて作られたアルバムの先にあるこのシングル。そこで見えたものはどんなものだったと感じていらっしゃいますか?

羽多野 「Futuristic」は未来派、未来的、という意味で、音楽のジャンル的にもちょっとクラブサウンドっぽい楽曲やソリッドな楽曲が多かったんですけれども、それを経て次にやりたかったのは、一回、原点に戻るということだったんです。シングルも4thシングルくらいからありがたいことにタイアップ曲が多くなってきて、その作品のために生まれた楽曲を歌わせていただくことが多くなっていったんです。並べて見てみると、ロックになっていたりちょっとビジュアル系っぽい歌い方をしたり、クラブサウンドで自分の声を加工するような楽曲があったり。いろんな世界を旅して、そしてまた最初の1枚目のときはどんな風に作っていただいていたかな、というのを考えたときに、「はじまりの日に」という曲は、羽多野渉を曲にしたらこういう曲になった、という取り組みだったので、それを同じ山下洋介さんにお願いした、というのがあります。実は3曲入りのこのCDの表題曲は「フワリ フワリ」なんですけども、この曲は新たな羽多野 渉として見ていただきたくて、3曲目の「Re Intro」は原点である、はじまりの羽多野 渉。これを3曲目に入れることで何回も戻っていけるようなCDになればいいなと思いました。あのとき出来なかった表現や、あのとき歌えなかったものが9枚目にして、レコーディングのディレクターをしてくださった山下さんとのやりとりの中でもたくさん見えた気がして、それが嬉しかったことですし、楽しかったですね。常にいろんな寄り道をしながら、いろんな道をたどりながら、帰って来られるような活動にしたいなと思っていて。そんな大切な曲を作っていただけたなと感じています。

――作詞家さんにお願いをするときにプロット段階からご自身のイメージを発注する、というお話を先ほどされていましたが、今回の発注時でご自身の中での印象的な言葉やイメージはありましたか?

羽多野 感情の箇条書きみたいなもので発注しているので、本当に作詞家の方のお力が大きいのかなと思うんですが、「オモイノカタチ」は今までの楽曲とも違うし、この3曲の中でも違う、目線が女性である、というところは作詞家さんに汲んでいただけたのかなと感じます。「君」という表現をしていただいていますが、これは女性目線での「君」を歌っているから男性をイメージしているかもしれません。もしも自分の作詞なら絶対に書けないものを作家さんにお願いしたからこそ出て来た表現なのかな、と思います。こんなお願いをプロの作詞家の方に果たしてしていいのかもわからなかったんですけれど、「オモイノカタチ」は女性のシンガーソングライターが歌っている曲を僕がカバーしている、というイメージがあったんですよね。それをうまく汲んで作ってくださったなと感じます。書いて下さった古屋真さんは、以前も「キャラバンはフィリアを奏でる」というアルバムの中で「流転流浪」という曲を作っていただいたご縁があるんですけれども、そこでも自由にプロットを作らせていただきました。レコーディングのときに初めて古屋さんとお会いしたのですが、印象的だった言葉が「あまりこういう形で作詞をすることないですよ」って。全てを投げてもらうか、歌う本人が書くか。(プロットを渡して作詞をオーダーする)そのやりとりが新鮮だったみたいなんです。それが面白くて作詞家魂に火をつけられたと。受け取ったプロットを100倍くらい輝かせてやるぜ!という気持ちで作詞が出来て面白かったよって言って下さいました。元々は役者として音楽活動をしたい、という発想からプロの方が作ってくださった歌詞に役を演じるように入って歌ってみたいというのがあって、プロットだけにしているんです。自分で書いてしまうと自分が歌いやすい言葉を使ってしまいますし、自分の中にある伝えやすいフレーズで作ってしまうので、世界を限定しすぎちゃうなというのがあって。だから古屋さんからのお言葉は嬉しかったですし、いい楽曲をいただいたなと思います。

――表題曲の「フワリ フワリ」ですが、はじめてこの曲を聴かれたときの印象はいかがでしたか?

羽多野 最初にSURFACEのおふたりにお願いしたのは「カッコいい楽曲にちょっと情けない男性像がイメージできる歌詞」。ギャップを楽しめる曲にしたいなと思って。そうして、おそらく言葉遊びのなかでタイトルと曲調のギャップというのも想像して楽しんでくださったことで「フワリ フワリ」は生まれたんじゃないかなと思いました。「こう思っていたのに、こう裏切ってくるのか!」というのが楽曲からも感じられて、楽しいんじゃないかと思いましたね。

――そんな「フワリ フワリ」ですが今回、ジャケットが2種類あります。それぞれどんなテーマのジャケットでしょうか。

羽多野 CD+DVD盤は僕の全身が宙に浮いているんですが、これは単純に「
フワリフワリ」から想像して、自分で「こういうものを撮ってみたい」とカメラマンさんやプロデューサーに相談をして撮らせていただきました。この日、何回跳んだかわからないくらいにいろんな角度から跳んで、その中で選んだ一枚です。わかりやすく言うと、CD+DVD盤の方は「体がフワリ」という状況で、CDオンリー盤のネクタイをちょっと緩めているのは「心がフワリ」という状況。同じフワリですがちょっと趣の違うカットにしたかったので、そんなイメージです。

――DVDではMVが収録されていますが、「フワリ フワリ」のMVの撮影での印象的なエピソードはありますか?

羽多野 その日は朝から撮影をしていて、ロケ地が入れ替わっていくタイミングで、ロケバスの中でツイッターで「今、撮影中です」と呟いたんです。「さっきのロケ地ではこういうことをしたよ」と写真をあげていたんですが、たまたま2か所目の撮影地が、ファーストシングルの「はじまりの日に」で使った公園だったんですよ。「はじまりの日に」という曲のMVは、映画のような撮影方法で、そのワンシーンを切り取っていく、というストーリー性のある、今風に言うとエモい仕上がりのMVだったので、「あの続きが見られるの!?」という反応が、エゴサしていたら見つかりまして。ずばり、全然違うんです(笑)。たまたまその場所を使わせていただいただけで、ストーリーは全然関係ないんですよ。「フワリ フワリ」と「はじまりの日に」は直接ストーリーが繋がっているわけではないんですけど、それでも憶えていてくださっていたんだな、と。本当にブランコの写真ひとつだったのに、そこから瞬時に「このブランコ、見覚えがある!」って。「あの『はじまりの日に』のところだ!きっとすごいストーリー性があるんだ!」と思われたかもしれませんが、公開されるや否や、イントロからグダグダとしている僕の寝床のシーン。全然違うお話なのですが、想定を超えた面白い反応があったのがちょっと印象的でしたね。今回、監督さんとも相談をしながら、編集の現場にも立ちあわせていただいて、映像選びにも自分の意志が入っています。カットがすごく細かいので1度見ただけでは見逃してしまうカットも絶対にあると思うんですが、何回見ても発見があるように散りばめていますので、ぜひフルサイズ、2番の手前でブランコに乗ってはしゃぐ僕を見てもらいたいです。本当に0.3秒くらいですけど(笑)。楽しんでいただきたいです。

――そのシングルのリリースイベントでは、アーティスト憧れでもある「男性限定イベント」を開催されます。意気込みをお聞かせください。

羽多野 この企画の発想としては「フワリ フワリ」という曲が男性目線の曲なので、男性限定イベントはどうですか?ということなんですが、最初にこの企画を持って来てくださったのはアニメイト池袋本店の店長さんなんです。僕もびっくりしました。本当に一人も来なかったら、店長さんは僕の都市伝説講演を1時間、聞いてくれますね!と(笑)。男性限定でなにかしらかのイベントなどをやったことはなかったのですが、これまでもお渡し会などに若干の男性の方がきてくださっていたんです。でもみなさん口を揃えて「男ですみません」とか、ちょっと申し訳なさそうにされていて。こういった機会をいただけたので、我こそは!という男性陣に遠慮せずなにも気にせず楽しんでもらえるイベントになればいいな、と思っています。好きなアニメの話は絶対にしますので、オフ会にくるような感覚で来て貰えたら嬉しいです。

――その男性限定イベントのあとにはまたツアーが始まります。ツアーでやりたいことや今、考えていることはありますか?

羽多野 CDを制作するときにも原点に帰るというテーマがありましたが、音楽を楽しめる、そういうライブになったらいいなということで、今までとまた違った演出というのも考えています。今回は初めて自分の誕生日にも公演があり、これからスタッフ一同で打ち合せをする中で、形はまだ完璧に決まっているわけではないですが、来て下さるお客様と一緒に楽しめるような最高のライブが出来ればと思っています。ぜひ足を運んでくださると嬉しいです。

Interview & Text By えびさわなち


●リリース情報
羽多野渉9thシングル
「フワリ フワリ」
11月27日発売

【CD+DVD盤】

品番:EYCA-12623/B
価格:¥2,310(税込)

【CD only盤】

品番:EYCA-12624
価格:¥1,650(税込)

※初回封入特典:Wataru Hatano Live Tour 2020 -ReIntro-イベント優先申込券

<CD>
01.フワリ フワリ
作詞:椎名慶治、野口圭 作曲:椎名慶治、永谷喬夫
02.オモイノカタチ
作詞:古屋真、川崎智哉 作曲:川崎智哉 編曲:川崎智哉
03. Re Intro
作詞:山下洋介、古屋真 作曲:山下洋介 編曲:山下洋介

<DVD>
「フワリ フワリ」 Music Video

●ライブ情報
Wataru Hatano Live Tour 2020 -ReIntro-
【大阪】2020年3月8日(日)Zepp なんば大阪
昼の部:開場14:30 開演15:00
夜の部:開場18:00 開演18:30

【東京】2020年3月13日(金)中野サンプラザホール
夜の部:開場18:00 開演19:00

出演:羽多野 渉

チケット:全席指定 7,999円(税込)

羽多野 渉オフィシャルサイト特別最速先行受付(抽選)
受付期間:2019年11月27日(水)18:00~12月15日(日)23:59
受付はこちら

羽多野 渉 9thシングル 「フワリ フワリ」購入者限定シリアル先行受付(優先抽選)
受付期間:2019年11月27日(水)18:00~12月15日(日)23:59
受付はこちら

※9thシングル 「フワリ フワリ」をご購入いただき、シリアルコードをお持ちの方限定の申込になります。
※本先行は羽多野 渉オフィシャルサイト特別最速先行受付と同時受付開始となりますが、チケット当落抽選の際に優先当選を実施させて頂くものとなります。

申込枚数制限:2都市 (大阪 / 東京) 3公演お申込可。1公演につき2枚までお申込可

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