2017年「avex×81produce Wake Up, Girls!AUDITION 第3回アニソン・ヴォーカルオーディション」で選ばれた3人で結成された声優ユニットRun Girls, Run! 地上波番組『Run Girls, Run!のらんがばん!』がスタートするなど、充実した3年目を迎えた彼女たちのシングル「Share the light」がリリースされる。
タイトル曲はTVアニメ『アサシンズプライド』のオープニングを飾っているエッジィでスタイリッシュなナンバー。さらに、テレビアニメ『キラッとプリ☆チャン』2019年10月からの新主題歌「キラリスト・ジュエリスト」、ウィンター・ソング「スノウグライダー」を収録。彼女たちの新たな魅力を引き出した、新章のはじまりを予感させる作品となっている。
11月27日にリリースとなる「Share the light」について、3人にインタビュー。それぞれの曲への想い、3年目への意気込み、アーティストとしての互いの変化などを聞いていくなかで、3人の信頼関係と絆の深さ、 “これから”への覚悟も伝わってきた。
──8月にあった結成2周年ライブを経て、今の心境というのはいかがですか?
林 鼓子 率直に言うと「あっという間だったな」という感じです。それと同時に「まだ2年」という気持ちもあって、本当に濃厚な2年間だったなというか……。ありがたいことにデビューしたときからずっとアニメに出演させていただいていたし、タイアップも続いていて。『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』から始まり、『キラッとプリ☆チャン』、さらにTVアニメ『ガーリー・エアフォース』、『アサシンズプライド』の主題歌も担当させていただけて、本当にうれしいことが続いているんです。
──改めて聞くと、錚々たるタイトルとのタッグが続いていますね。
一同 そうなんです!
林 自分たちでもビックリするんですよ(笑)。「めっちゃやってない!?すごくない!?」って。しかも今年は私たちのバラエティ番組の『Run Girls, Run!のらんがばん!』(TOKYO MX)もスタートして。自分たちが夢見ていた景色をギュギュッと一気に見させてもらった気分でした。まだ夢のなかのような1年目が終わり、ようやく現実味が帯びてきた2年目。そして3年目になって、どんなRun Girls, Run!を皆さんに見せていくのかをもっと考えなければいけないなって思っています。改めて、声優業界で生きていくうえでの覚悟が決まったように感じていますね。
森嶋優花 私は「2周年迎えた!」というより、あらたなスタートを切った感覚というか。3年目に向けて、こここから始まるんだという気持ちが大きかったです。今作は2周年を迎えたあとの1作目の楽曲リリースになるので、私たちの成長した姿を歌声とダンスやミュージックビデオで表現できるチャンスなんじゃないかなと思っています。
厚木那奈美 本当にあっという間でした。1年目はなにも分からずにスタートして、2年目もその勢いでガムシャラに駆け抜けてきた印象があって。でもやっぱり3年目はそれだけじゃダメだなって感じています。今まではフレッシュさも大事だったと思うんですが、もっと地に足をつけて、自分たちの伝えたいことを明確に表現できるようになっていかなければと考えているところです。
──それぞれの意思が固まった、すごくいい形の3年目なんですね。
一同 (笑顔で)ハイ!
林 もっちー(森嶋)も言ってくれたとおり、良い意味で新しいスタートが切れたなと思っています。
──そんな今の充実した気持ちが今作には詰まっているように感じます。先ほど森嶋さんからもコメントがありましたが、どんなシングルになったと感じていますか?
林 私たちはタイアップ曲をたくさんやらせてもらっていることもあって、いろいろなジャンルの曲を歌わせていただいてきました。そんな私たちの強みを表せるシングルになったなと思っています。「Share the light」はかっこいい曲なのですが、「キラリスト・ジュエリスト」は明るくてポップで、さらにカップリングの「スノウグライダー」はしっとりした切ない曲で。Run Girls, Run!の多面性を皆さんにお見せできるんじゃないかなって。3年目の1作品目でこんな贅沢なシングルを出せるってなんてありがたいんだろうって感じています。
──では1曲目「Share the light」について教えて下さい。最初聴いたときはどんな印象でした?
林 かっこいいしオシャレだなと。リズムも難しいし、1曲のなかにいろいろなストーリーがあるので、最初はこれをどうやって歌えばいいんだろう?って悩みました。
森嶋 ライブで歌ったときの迫力はピカいちの曲になるだろうなというのが最初の印象でした。聴けば聴くほど新しい印象がある曲です。
厚木 聴いたときに鳥肌が立つような感覚があって。いままでに挑戦したことのないような楽曲がきたぞ!と。難しい反面、自分たちの新しい魅力を引き出してくれるような楽曲と出会えてうれしい気持ちにもなりました。
──これまでとは違う、大人びた声の表情が見られる曲ですよね。
林 “大人っぽい”というのは意識したポイントなんです。これまで大人っぽく歌うことに挑戦したことがなかったので悩んだところもあったんですが……。『アサシンズブライド』の主人公・メリダちゃんに寄りそった歌詞だと思っていたので、メリダちゃんを意識しながら歌っていたら、田中秀和さん(MONACA)に「シェアする?」というセリフの部分を「めっちゃいい!」とほめていただけて。普段、レコーディングって歌しか聴いていただくことがないので、改めてセリフを聴いていただくとなると少し恥ずかしいところもあったのですが(笑)、ほめていただけて良かったです。
森嶋 私は「もうちょっと大人っぽく歌える?」というディレクションをいただき、2、3パターンレコーディングしたんです。普段は元気な声色で歌うことが多いので新しい扉を開いた感覚があります。大人の余裕のようなものを意識して歌いました。
厚木 私は最後に録らせてもらったので、ふたりの歌声を聴かせてもらってからブースに入ったんです。そのときに「今までとめちゃくちゃ違う!大人っぽい!」と思って。だから私もふたりに導かれるような形で歌っていきました。こういう艶やかな表現は初めてだったのでつたない部分もあるとは思うんですけど、そういう中でメリダちゃん自身も抗っていると思うので……。メリダちゃんって13歳という幼い女の子なのに明確な目標があって、内面的には大人びているんです。そういう部分を表現できたらいいなと思いながら収録していきました。
──3人ともチャレンジがあったんですね。完成した音源を聴いたときは、皆さん驚きがあったのではないでしょうか。
一同 ありました!
林 あっちゃんが「めちゃくちゃ違う!」と思ったように、完成したものを聴いたときに「いつものふたりの声と違う!めっちゃいい!」と驚いたんです。もっちーは普段は高い声のイメージがあるんですけど、実は低音が得意ということもあって、いつもと違う落ち着いたトーンで声を出したときにすごく色気があるなって。“憧れるくらい眩しい”という最初のパートがすごく良いんです。
厚木 そこいいよね~!
森嶋 やったー!大人計画、成功かな?(笑)。
林 (笑)。あと、あっちゃん(厚木)の“胸の蕾はもう 昨日よりもひらいた”のところの息遣いにドキッとさせられました。「色気~!」って(笑)。あっちゃんはこういう表現できるんだなって、聴いていていろいろな発見がありました。
厚木 ありがと~。うれしいなぁ。
──ミュージックビデオもすごく大人っぽいですよね。『アサシンズプライド』の世界観と通じる、暗めの雰囲気の教会が舞台になっていて。
林 今までにない環境で、すごくきれいな場所でした。ダンスシーンをシルエットで撮影したんです。「こんな表現ができるんだ!」ってワクワクしながらの撮影でしたね。
厚木 2年間、たくさんの楽曲をやらせてもらって、MV撮影もだいぶ慣れてきたかな?という感覚があったのですが、初めてやらせてもらうことが多かったんです。今まではイメージシーンを撮ってから最後にダンスシーン……という流れだったのですが、今回は最初からダンスシーンを撮っていったんです。今までとは違う感覚のなか進んでいきました。
森嶋 ダンスシーンはすごいカット数を撮ったんです。実際の映像では加工されているのですが、現場ではスローモーションで踊るシーンもあって、初めてのことだったので苦戦しました。ダンスはこの曲の見せ場になっていると思うので、ぜひ見ていただきたいです。
──『アサシンズブライド』には声優としても出演されていますが、作品に対してはどんな印象がありますか?
林 主人公のメリダちゃんがとにかく健気でかわいいんです。メリダちゃんのまっすぐさ、少女ならではの無敵の明るさに惹かれて周囲の様子が変わっていく。そこが良いなと思いますし、見ている私たちも元気をもらえます。絵も美しくて、本当に尊いです。
森嶋 メリダちゃんの内に秘めた強さを見ていると、私も勇気づけられて、次はどうなるんだろうって楽しみになります。アニメならではの展開があるのでラストまで注目していただければと思います。
厚木 映像が本当にきれいです。自分が想像しきれなかった部分が見られて、すごく感動して。メリダちゃんは「なんでそんなに頑張れるんだろう」って思ってしまうくらい立ち向かっていて。私も頑張らなきゃって思いました。
──では2曲目「キラリスト・ジュエリスト」について教えて下さい。「Share the light」から一転、かわいくて明るいナンバーですね。
林 本当にかわいい楽曲で。前期のOPテーマ「ダイヤモンドスマイル」は熱い楽曲だったので、違う形のかわいいでアプローチしてきたなって思いました。途中で「pa・pa・pa・ya・pa」という掛け声があるんですが、そういった曲は今までなかったので「王道アイドルっぽい!」って感じました(笑)。
森嶋 掛け声はぜひみんなで歌ってほしいです! 歌うのがすごく楽しい曲なんです。ライブで歌ったら、皆さんからどんな反応が返ってくるんだろうって今から楽しみですね。
厚木 これまででいちばんと言っても過言でないほどかわいい曲で。レコーディングでも“かわいく”を意識して歌いました。
林 でも私は、かわいい声で歌うのが少し苦手なんです。自分で言うのもなんですが元気キャラというか(笑)。私が演じている桃山みらいはすごくかわいい子ですけど、私自身のかわいさってなんだろうって思うんです。かわいいこととか普段全然言わないから……。
森嶋 そうだったんだ。十分かわいいのに(笑)。
厚木 今の話がもうかわいいよ!
──本当に(笑)。そしてかわいいだけではなく、それぞれの個性も光っていますよね。
林 この曲のもうひとつのテーマは“個性を輝かせる”なんです。『キラッとプリ☆チャン』の良いところって「いろいろな子がいて良いし、それぞれの道があっていい」と教えてくれるところだと思っていて。「キラリスト・ジュエリスト」の歌詞も「自分の好きなことをやればいいんだよ」って想いに溢れていて、私自身が励まされます。すごく良い曲です。
厚木 歌詞がすごく良いんです。りんか役を演じている身としては“負けられない 輝きたい”というフレーズがりんかちゃんの想いにシンクロしている気がして。また“カラフルなチャンネル”というサビの言葉は、『キラッとプリ☆チャン』のキャラクター名と重なっていて「エモい!」と思いました。
林 それぞれのキャラクターの個性が出てるんですよね。個人的にはサビの“めざしてるよ”のあとの“ねっ”が好きなんです(笑)。一方的に気持ちをぶつけているわけではなくて、「みんなもそうだよね!」って語り掛けている感じがみらいっぽいなって思っています。
森嶋 それぞれのソロパートを経て、ラストは全員で歌っているんですが、「それぞれの個性が合わさって無敵になれる」という感じがして、すごく好きです。
──3曲目「スノウグライダー」は、デビューシングル「スライドライド」に収録されていた「サクラジェラート」、3枚目のシングル「Go! Up! スターダム!」のカップリング「秋いろツイード」に続く、四季をテーマにした楽曲です。
林 「サクラジェラート」「秋いろツイード」「スノウ・グライダー」がひとつのストーリーとして響いてきました。すぐに映像が浮かんできて、「(作詞の)只野(菜摘)さん、本当にすごい……!」って。Dメロが特に切なくて、この物語の主人公の本当の気持ちが明らかになった気がしているんです。私は考察オタクで、しかも昔の少女漫画が大好きなので「ここやばい」って(笑)。ストーリー性にグッときてしまい「きたよ、神曲!」って思いました。
厚木 私は冬曲を待ちに待っていたんです!このタイミングで来てくれて本当にうれしくて。冬らしい、すごく切ない曲で。石濱翔さん(MONACA)ならではのテクノポップだけど、ワンランク難しい曲がきた!ってテンションがあがりました。
森嶋 (笑)。本当にステキな曲で「エモエモ」というか。“もういいの”という言葉の表現が大人っぽいイメージで、それぞれの見せ場だと思いますし、ライブの歌うときの表情もすごく良いものになっているんじゃないかなって。歌詞とメロディがマッチしていて、ライブの照明や演出をすぐにイメージしてしまいました。
──演出といえば、厚木さんはこの曲の振り付けは考えられていらっしゃいます……?
厚木 ……実はちょっと考えているんです。
林&森嶋 えーっ!! すごいー!
森嶋 めっちゃ楽しみ!
厚木 まだわからないんですけど、できたらいいなって思っています。隊形移動を多くしたいなって思っていて。覚える側は大変になってしまうかもしれないのですが、いっぱい動くような振り付けにできればいいなって思っています。
林 隊形移動!わー楽しみ。ぜひともよろしくお願いします!(笑)
──ところで、冒頭で2周年を迎えた心境を語っていただきましたが、ユニットとして歩んできたなかで、お互いの変化や成長を感じたりしますか?
一同 (顔を見合わせながら)いろいろありますね。
森嶋 ふたりとも歌、ダンスが得意なんですけど、すごく洗練されてきていて。得意なだけで留まらずに、どんどん成長してるって最強だなって思っています。すごく心強い仲間がいるなぁって改めて思いますね。
林 この間初期のダンス映像を見返したんです。そしたら「私たちちょっとうまくなってる!?」って(笑)。それぞれの個性が際立ってきたなと感じました。あっちゃんはおしとやかで、優しい雰囲気なんですけど、3人のなかでいちばんダンスが上手で、曲の振り付けもしてくれる。もっちーはデビューした時からかわいいんですけど、見せ方が本当に上手でよりかわいくなってる。自分にはない要素をふたりとも持っているので、いつもすごいなぁって。
厚木 わー……ありがとう。私も、もっちーはデビュー当時から見せ方がうまいなと思っていたんですよ。
林 私もオーディションのころから思ってた!
森嶋 えーっ!(笑)。そうだったの!?
厚木 もともと持っていたものがより強化された感じがする。何をしてもかわいい。でもかわいいだけじゃなくて、ちゃんとまとめてくれて、リーダーっぽさも出てきてる。さっきもっちーが「心強い」って言ってましたけど、もっちーがリーダーとして軸になってくれるからこそ、いろいろなことができるんです。だからいつも“ありがとう”って思っています。はやまるは、もともと歌が上手かったけど、さらに上手になって、歌いかたが変わったように感じています。
森嶋 うんうん。私もそう思う。
厚木 はやまる(林)は、私から見るとなんでも器用にできちゃうタイプです。最年少でセンターとしてデビューしてプレッシャーや責任感などいろいろあったと思うんですが、今はそのポジションだからこそキラキラと輝いている気がしているんです。何をやらせてももう無敵なんじゃないかなって感じます。それぞれのキャラクター性、ポジションが定着したからこそ、隣にいて落ち着きます。
──3人の絆を感じるいいお話です。では3年目となるRun Girls, Run!の今のモードを教えていただけますか?
林 3年目もいろいろなことができたらいいなと思っています。3人でワンマンでライブしたいなって。私たちは声優もアーティストもやらせていただいているので、作品に近い立場だと思うんです。だからこそ“聴いて下さるかたへの架け橋”になれたらいいなって。私たちの魅力であるライブを届けたいなと思っています。
厚木 もっともっといろいろなことを表現していきたいなと思っています。始まったころは楽曲を歌うことだけで精一杯だったんですが、声優としても3年目に突入して、少しずつ経験値も積んできたので、もっともっと私たちの表現を皆さんに楽しんでいただけるように頑張りたいなって思います。
森嶋 枠にとらわれず、ずっとRun Girls, Run!の最高を更新し続けてきたと自負しているんです。3年目は新しい自分たちを発見しながら、なんでもできるような、何にでもなれるような私たちでありたいなと思っています。
Interview & Text By 逆井マリ
Photography By 山本哲也
●リリース情報
「Share the light」
11月27日発売

【CD+Blu-ray】
品番:EYCA-12731/B
価格:¥2,310(税込)
【CD】
品番:EYCA-12732
価格:¥1,650(税込)
<CD>
M1.Share the light
M2.キラリスト・ジュエリスト
M3.スノウグライダー
M4.Share the light(Instrumental)
M5.キラリスト・ジュエリスト(Instrumental)
M6.スノウグライダー(Instrumental)
<BD>
Share the light ミュージックビデオ
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