すべての忍道がここに集うーー。2日間にわたって開催された“NARUTO to BORUTO THE LIVE 2019”詳細レポート!

落ちこぼれ忍者のうずまきナルトが仲間と共に成長していく様を描く人気コミックス「NARUTO-ナルト-」。1999年に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始し、2002年にアニメ化されるや日本のみならず海外からも絶大な支持を得てきた世界的人気作品であるこの「NARUTO-ナルト-」は2014年に最終回を迎える。その後、ナルトから彼の息子であるボルトへとバトンを渡し「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」として新たな物語を紡ぎ続ける本作。そんな「NARUTO-ナルト-」が誕生から20周年を迎えたことを祝して「NARUTO to BORUTO THE LIVE」と銘打ち「NARUTO-ナルト-」、第二部である「NARUTO-ナルト- 疾風伝」、そして「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」の世界を堪能させるイベントを開催。MCにNON STYLE井上裕介と女優で声優の美山加恋を迎え、歴代アニメオープニング、エンディング曲を歌ったアーティストのライブに加え、超豪華声優陣によるこのイベントのための朗読劇、さらに舞台版「NARUTO-ナルト-」の役者の登場や大人気ゲームの実況でも「NARUTO-ナルト-」を魅せる2日間となった。

初日、2日目共にオープニングを飾ったのはKANA-BOON。「NARUTO-ナルト- 疾風伝」のオープニング曲「シルエット」に観客が一斉に湧く。1曲目から会場を躍らせ、大合唱を呼び込んだアッパーチューンに続いたのはPS4®用ソフト「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム4」のテーマソング「スパイラル」。歌うように響くギターのリフに会場が揺れると、畳み掛けるライブはそのまま「ダイバー」へ。彼らとボルトとの出会いの曲となった劇場版「BORUTO-NARUTO THE MOVIE-」の主題歌である。物語が父であるナルトから息子のボルトへとバトンを渡された中、彼らの歌声もまた世代と世代との懸け橋となった、そんな印象の1曲。一言一言を噛みしめるように、ファンもまた一緒に声をあげていく。「いつだっていまだって」と。このライブのサポートベーシストはシナリオアートのヤマシタタカヒサ。彼らもまた「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のエンディング曲「サヨナラムーンタウン」を歌っていたこともあり、めちゃくちゃナルト愛のあるステージだ、と笑顔を見せる谷口鮪。

「連載始まって20周年。俺ら、もう29(歳)やから、8歳、9歳くらいのときから始まってる。すごくない?俺らも年を重ねながらいろんなことを教えてもらってきました」と語りかけると、このイベントではナルトとボルトに関係した曲しかやらないことを高らかに宣言。ラストの曲はアニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のオープニング曲「バトンロード」。「NARUTO-ナルト-」、そして「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」によって生み出された曲で螺旋丸同様の破壊力とインパクトをステージから放った。

KANA-BOONに続いたのは木ノ葉隠れの里の忍たち。初日はうずまきナルト役の竹内順子、うちはサスケ役の杉山紀彰、春野(うちは)サクラ役の中村千絵、うずまきボルト役の三瓶由布子、うちはサラダ役の菊池こころ、ミツキ役の木島隆一、奈良シカダイ役の小野賢章が登場。2日目にはここに日向(うずまき)ヒナタ役の水樹奈々を加えてのこのイベントだけのオリジナル朗読劇が披露される。朗読劇の物語は木ノ葉の里のある日の出来事。ボルトたちが夢中になっているトレーディングカードゲーム「激・忍絵巻」の「今日限定発売のスペシャルパッケージ」を買って来たボルトとシカダイとそこに居合わせたサラダとミツキは、そこで登場した忍のことを知るために火影の執務室へ向かう。するとそこにはナルトだけではなくサスケとサクラ、2日目にはヒナタもいて、カードに出て来た忍たちのことを話して聞かせるのだった。初日はちょうどこの日に誕生日だった小野の誕生日を、竹内が音頭をとってサプライズでお祝いするなど、キャストたちの仲の良さと絆の深さを感じさせる場面も。MCを交えてのトークや厳選された名セリフをその場で聞かせる生アフレコもあり、アニメの世界に入り込んだような空気はファンを歓喜させた。

そんな木ノ葉隠れの里の時間をさらに熱くさせたのはアーティストによるライブパフォーマンス。初日はLittle Glee Monsterがステージに登場。「NARUTO-ナルト-」の誕生と同じく20歳のメンバーもいる、という彼女たちは大歓声に迎えられる中、「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のオープニング曲「OVER」で見事なハーモニーを聴かせ、軽快なメロディはオーディエンスの歌声と共に会場に響き渡った。

「20周年おめでとうございます!作品と一緒に年を重ねることが出来て嬉しいです。「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」で歌わせていただきました。見てくださった方が全員だと思うんですが、一緒に盛り上がってくれて嬉しかったです」とメンバー揃って笑顔を見せ、ステージを華やかに彩った。

2日目にはフジファブリックが「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のオープニング曲である「ゴールデンタイム」で疾走感ある音を掻き鳴らせば会場のサイリウムが大きく揺れる。つい先日まで物語のオープニングを飾っていたとあって、まだまだファンの中ではホットな一曲。疾走ビートに乗ってボルトたちが駆けだすような、ポジティヴ感の満ちたロックンロールがファンの心を熱くしていく。「20周年、おめでとうございます!その20周年の歴史の中でフジファブリックがこんな風に参加させてもらえるのは本当に嬉しいです。ありがとうございます」とボーカル&ギターの山内総一郎。ボルトによって彼らに出会ったオーディエンスを、その熱いライブで興奮のるつぼへと巻き込むステージだった。

イベント前半最後に登場したのはライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~のキャストたち。うずまきナルト役の松岡広大、うちはサスケ役の佐藤流司、うちはイタチ役の良知真次、春野サクラ役の伊藤優衣、サイ役の定本楓馬が舞台で繰り広げられるナルトたちの戦いを息づかいまでも感じさせるように、舞台のストーリーの一部を劇中歌と共に披露。物語は木ノ葉の里を抜けたサスケを追いかけるナルトとサクラ、そして第七班の新たな仲間であるサイのいる時期。兄であるイタチへの憎しみを心に抱き、イタチを追いかけるサスケの遠ざかる背中に向け、それでも手を伸ばすナルトの苦悩をステージから見事に届ける松岡。そしてイタチへの想いを歌い上げる佐藤。彼らを迎える大きな存在感を放つ良知の歌声。圧倒されてしまうほどの生命力が漲っているのを感じる。舞台本編をライブ版の構成としてハイライトを見せた彼ら。劇中でナルトたちの心情を表現した楽曲たちに加え、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」のためにFLOWが書き下ろした公演イメージソング「光追いかけて」では満面の笑顔で会場に手を振り、その身に拍手を浴びて、間もなく開幕するライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~への期待感を抱かせた。

同じく舞台での「NARUTO-ナルト-」の世界を表現した歌舞伎版のキャスト、うずまきナルト役の坂東巳之助、うちはサスケ役の中村隼人からのメッセージ映像を挟んでステージにあがったのはゲーム実況者わくわくバンド。

イベント両日登場した彼らは、インターネットでゲーム実況を配信しているメンバーで結成されたバンド。「名前だけでも覚えて帰ってもらえたらいいなと思います」というボーカル&ギターの湯毛の言葉に会場からはWelcomeな空気。その温かな拍手への喜びを表すように軽快ビートの「デンシンタマシイ」を伸びやかに奏でるゲーム実況者わくわくバンド。この曲は「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のエンディング曲。実際にテレビで流れたエンディング映像と共に響く歌に拳があがる。勢いのままにPS4®用ソフト「NARUTO TO BORUTO シノビストライカー」のイメージソング「シグナル」を掻き鳴らすと、疾走するビートで会場をヒートアップ。パワフルな楽曲とパフォーマンスとで会場を大歓声に包んだ彼らはさらにゲーム実況でもファンを沸かせる。MC井上と対戦したPS4®用ゲームソフト「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム4 ROAD TO BORUTO」のスペシャルマッチでは人気キャラクターたちが繰り出す必殺技の数々で両日ともにファンを熱狂させ、ゲーム実況者ならではの「NARUTO-ナルト-」、そして「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」を堪能させた。

そんなゲームのコーナーに続いてステージはライブパフォーマンスが盛り上げた。初日はシュノーケルが登場。「NARUTO-ナルト-」のオープニング曲「波風サテライト」を歌い上げる。2006年発売のシングル曲ながら、2017年にリリースされた「NARUTO FINAL BEST」でもファンからの人気投票で選ばれ、このアルバムに収録された経緯のある一曲。懐かしさのあるファンの脳裏にはフレーズに小さな頃のナルトたちの活躍が蘇ったはず。ナルトへの想いの深さを表すようにドラムの山田雅人はナルトのコスプレをし、拳にはこのイベントのために作者の岸本氏が描き下ろしたナルトのイラストと同じく「20」の文字が。ビジョンにアップにされるとオーディエンスが歓声をあげた。

「オープニングテーマに選んでいただいたのはもう15年も前なんですけど、どうですか?みなさん。蘇りましたか?当時の記憶。言うても僕ら、ナルトの曲は全部やっちゃったので、ここからはナルトへの感謝を込めて、連載開始20周年をお祝いすべく曲をやっていきたいと思います!」とボーカル&ギターの西村晋弥の言葉で鳴り出したのは「NARUTO-ナルト- 疾風伝」のオープニング曲であるNICO Touches the Wallsの「Diver」、さらにASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲「遥か彼方」のカバーも聴かせると、イントロからファンは大興奮の声をあげ、大きく拳をあげ、会場は巨大ライブハウスのような空気となった。

2日目の同じ場面で登場したのはDISH//。自身が「NARUTO-ナルト- 疾風伝」のエンディングで歌っていた「FLAME」を掻き鳴らす。「カバーやります!」とボーカル&ギターの北村匠海が声をあげると「ビバ☆ロック」を響かせる。2003年リリースで「NARUTO-ナルト-」3代目エンディング曲だったアッパーチューン。ORANGE RANGEのギター・NAOTOのプロデュースも経験している彼らならではのバージョンで掻き鳴らすと、会場からは大きなクラップと大合唱が迎える。この日、COACHとNARUTOがコラボレーションした衣装をメンバー全員で着用していたDISH//。「NARUTO-ナルト-」の世界的な人気をここでも感じさせる。

「僕らはデビューシングルをエンディングテーマに起用していただき、ナルトに背中を押してもらった感覚なので、本当に感謝しているので、今日この場で歌えることを幸せに感じています」と北村は想いを込めて語り掛けたあとにはそのメジャーデビューシングル「I Can Hear」の軽快なビートと心躍る歌声とで幕張の空気をオレンジ色の熱気で染めた。

このイベントではライブとライブのあいだではステージを挟むように設置されたスクリーンで「ファンが選んだベストシーン」が放映された。ファンからの多くの投票のあった名シーン。「NARUTO-ナルト- 疾風伝」はもちろん「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」でのボルトたちの活躍シーン、さらには初期シリーズである「NARUTO-ナルト-」での小さなナルトやサスケ、サクラ、木ノ葉の仲間たちの名シーンまで網羅した名シーンが紹介されると会場からは懐かしむ声も。名シーン紹介VTRのラストのコーナーで投票の最も多かったというBEST5が紹介されると、怒涛の感動シーンの連続に両日共にファンが涙していたのが印象的だった。

そんな「NARUTO to BORUTO THE LIVE」のラストを飾ったのはもちろん「NARUTO-ナルト-」の楽曲を数多く歌って来たFLOWだ。「勝手ながら僕たちはナルトを戦友だと思っています。だから今日、改めて言わせてください。ナルト、ありがとう!これからもよろしくお願いします!!」というKEIGOの言葉に彼らと「NARUTO-ナルト-」との深い関係性を感じさせるそのセットリストは、全ての曲が「NARUTO-ナルト-」と出会ったからこそ生まれた楽曲。ライブはナルトが師匠である自来也との別れを迎えたシリーズを印象的に刻み付けた「Sign」。「あの痛みが君を守ってくれた」。どんな苦難にも立ちあがってきたナルトの隣にはきっと常に師の言葉が、想いがあったと感じさせる一曲で幕を開けると、「Re:member」、「虹の空」など忘れられない場面で流れた楽曲群の圧倒的な音が作品の思い出と共に会場を席捲し、会場は大合唱の声にも包まれる。

「僕たち、嬉しいことにバンドをやらせてもらって17年目。日本はもちろんなんですけど、海外でもライブをやらせてもらうことも多くて、アニメのコンベンションにも呼んでもらうんですよ。世界で一番愛されているのが「NARUTO-ナルト-」です。これは間違いない。フランスでもシンガポールでもブラジルでも、「NARUTO-ナルト-」が一番愛されています!」とKEIGOの言葉に大きな拍手が湧く。そんなFLOWのステージのラストは彼らと「NARUTO-ナルト-」の出会いとなった「GO!!!」。満員のオーディエンスが一斉にジャンプで一体感を味わいながら、会場一体でのビッグウェーブも生み出し、クライマックスへと空気がアガっていく幕張メッセ。オレンジの光に包まれたフロアは「We are Fighting Dreamers!」とナルト愛の歌声に沸き、「GO!!!」の掛け声によって「NARUTO-ナルト-」を愛する全ての人の想いをひとつにした。「また絶対、ライブで会おうな!」の声と共にイベントの幕が閉じた。

日本のみならず海外からもファンが駆け付けた「NARUTO to BORUTO THE LIVE」。MCの2人がステージから声を掛けただけでも、香港や中国、ドイツやオーストラリアやカナダなど多くの国からこのイベントへとやってきたファンの姿が。さらに2日目はParaviで世界へと配信され、20周年を世界中で祝った2日間に。出演声優のトークコーナーで語られていたように、アニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」ではボルトとまだ幼さの残る少年時代のナルトが出会って物語が展開していく。ずっと追いかけてきた父の背中。守りたいもののために必死に強くなろうともがく幼い父はボルトの目にどう映るのか。そして彼らの関係はどうなっていくのか。まだまだ目が離せない今後の「NARUTO-ナルト-」シリーズへ想い馳せながら20年を振り返る、そんなナルト愛に満ちた時間だった。

Text By えびさわなち

NARUTO to BORUTO THE LIVE 2019
セットリスト

10月5日(土)

KANA-BOON
1.シルエット
2.スパイラル
3.ダイバー
4.バトンロード

Little Glee Monster
1.OVER
2.ECHO

ライブ・スペクタクル「NARUTO‐ナルト‐」
1.メインテーマ
2.別れ~目的は…!
3.忍の生きる道
4.光追いかけて

ゲーム実況者わくわくバンド
1.デンシンタマシイ
2.シグナル

シュノーケル
1.波風サテライト
2.Diver
3.遥か彼方

FLOW
1.Sign
2.Break it down
3.Re:member
4.虹の空
5.GO!!!

10月6日(日)

KANA-BOON
1.シルエット
2.スパイラル
3.ダイバー
4.バトンロード

フジファブリック
1.ゴールデンタイム
2.カンヌの休日

ライブ・スペクタクル「NARUTO‐ナルト‐」
1.メインテーマ
2.別れ~目的は…!
3.忍の生きる道
4.光追いかけて

ゲーム実況者わくわくバンド
1.デンシンタマシイ
2.シグナル

DISH//
1.FLAME
2.ビバ☆ロック(ORANGE RANGE カバー)
3.I Can Hear

FLOW
1.Sign
2.SUMMER FREAK
3.Re:member
4.虹の空
5.GO!!!

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