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REPORT

2019.06.05

30歳を迎えた土岐隼一との笑顔でいっぱいのバースデー&デビュー記念イベント“約束の30verture!”レポート!

30歳を迎えた土岐隼一との笑顔でいっぱいのバースデー&デビュー記念イベント“約束の30verture!”レポート!

声優・土岐隼一が5月15日にシングル「約束のOverture」でアーティストデビューを果たした。5月7日に30歳となり、デビューと誕生日を祝うイベント“約束の30verture!”を同日にサイエンスホールで開催。多くのファンが集まり、3回に渡って開催されたそのバースデー&デビューイベントの2回目の模様をレポートする。そこで語られた土岐隼一のデビュー秘話とは?さらにはゲストで登場した田丸篤志との楽しいやりとりや、笑顔が絶えることのなかった企画コーナーのことを余すことなくお伝えする。

パッ。電気が消えるとステージにライトがあたり、この日の主役・土岐隼一が立っている。メガネをかけてシンプルな服装でステージを歩き回るその姿は、まるであのIT企業の創業者が新作を発表していたときのような、堂々たる様子だ。口を開いた彼はゆっくりと語りかける。「神は自分に似せて人間を作った。では人間は自分に似せて、何を作ったか。その答えは誰にもわからない。なぜか。私たちはまだ神になっていないから。ですが、想像することはできる。私は、人間が何を作りだすことが神にもっとも近づく行為なのかを考えた。その結果、ひとつの答えを導き出すことができた。それが、こちら」と。彼の言葉を合図に背後のビジョンに映し出されたのはおでんの写真。おでん。出汁の味がしっかり沁み込んでいるであろう具材たちだった。

「そうきたか」と土岐は小さく呟き苦笑する。あとで聞いたところによると、この写真に関しては打ち合わせをしていなかったらしい(笑)。ここから土岐のアドリブ劇場が始まる。おでんの主役は誰なのか。土岐の中ではちくわぶが主役なのだとか。客席のファンに尋ねる。「おでんの主役は誰か」と。次々に返ってくる答えは違う。それを聞きながら土岐は言う。「おでんには正解がない。(おでんの写真を)見てください。人口密集率のようなこの密集具合。まるで今の地球のようです。これを作りだすこと=地球を創造する、天地創造に等しい」と。最初におでんを作った人間は神に等しい存在だった、と着地させると、渾身のドヤ顔を見せ、「おでんから発展できることは」とさらなる写真が登場し、アドリブ劇場は紆余曲折の旅路を辿っていった。

そんなスティーブ・ジョブズごっこから幕を開けた土岐隼一のバースデー&デビューイベント「約束の30verture」。冒頭の独壇場を終えるとMCの菊池勇成が登場。アドリブ劇場へのツッコミを入れまくる菊池に「人間の心理です。人間がどうやったら平和に生活できるかって考えたことはないですか?」と問いかける土岐。「えっ!?30歳になるとそういうところにいけるんですか!?」と驚愕する菊池。その様子に会場からは笑い声が湧く。あらためてタイトルコールをしてからいよいよ本編へ。

まずは「バ-スデー&デビュートーク」と題されたトークコーナー。まずは令和元年、30歳になったばかりの土岐のやりたいことを尋ねる菊池に「不動産かなぁ」と土岐。それは冗談で、と笑いを誘ったあとに話し始めたのは「音楽をもっと深く追求していきたい」という想い。家で歌い出すと、父親がギターを弾いて伴奏してくれ、母親がハモりを歌ってくれるという環境で育ったという土岐だが、楽譜が読めないのだとか。声優になり、キャラクターソングを歌うようになったことで、楽譜が読めるようになりたいという想いが湧き上がり、ソロデビューを果たした今は改めて音楽の勉強をしたいのだと話す。そのきっかけになったのが今回のデビューなのだと話しながら、ギターやピアノなどの楽器に挑戦をしたいと言う。さらには「約束のOverture」の話へ。イベントの1回目ではデビューのオファーについて話をしたという土岐。2回目は「デモを初めて聴いたときの印象」の話に。そもそもコンペ形式で、何曲もの楽曲が提出され、それらを聴きながら選択していったという。そんな楽曲群から選ばれた「約束のOverture」は、彼がTVアニメ「真夜中のオカルト公務員」で演じる琥珀のふるさとであるアステカの地を思わせるような、フォルクローレ調のサウンドであったことが決め手になったのだとか。「フォルクローレ調の世界を100%表現している曲だった」と土岐。振り切った楽曲で、とスタッフも含めて満場一致で決まったデモだった。さらに歌詞に関しては「一つひとつの歌詞を大切に想っている」と語る。そもそも「約束のOverture」の歌詞は、土岐のパーソナリティに迫るインタビューを敢行し、そこで得たものを歌詞にフィードバックして出来たもの。結果として土岐の人生観が織り交ぜられた楽曲になっている。すべてのフレーズに土岐の人間性が滲み、それを読解していくのも楽しかったと話す。「だからこの曲は最初から最後までお気に入りのフレーズ。僕のことを言ってくれているので、楽しく嬉しく、そして気持ちよく歌わせてもらっています」。これまでの土岐の人生観を表現してくれている楽曲になったと彼が話すと、オーディエンスは大きく頷きながら聞き入っていた。

ここでバーステーコメントVTRが届く。今回は「土岐くんが大好きなアーティストでお馴染みの大石昌良さんから!」と映像がスタート。「アプリゲーム『A3!』で出会い、なんていい子なんだ、なんていい声なんだ、なんて歌が上手なんだと思っていたらあれよあれよとデビューが決まった」とここまでの経緯への印象を大石が話し、「これからレーベルメイトでございます。仲良くさせてもらいたいなと思っています」と続ける。その言葉に笑顔になる土岐。せっかくなので、アーティストとして土岐へのアドバイスをということになり、アーティストデビューを機にギターを始めたいという土岐へ向けて、ギターの専門的な助言が届けられ、土岐も嬉しそうだった。このメッセージVTR、イベント初回では「真夜中のオカルト公務員」で共演中の福山 潤から。さらに3回目ではTVアニメ「かくりよの宿飯」で共演している小西克幸からだったということで、土岐の知られざる一面をファンは堪能できたはず。

続いてのコーナー「プレゼント争奪クイズバトル」。土岐の周囲の人たちに聞いた彼に関するクイズに答えて、土岐自身が欲しいと伝えていたプレゼントがもらえる、という企画だ。このコーナーにはゲストとして田丸篤志が登場し、まずはゲームの前にトーク。女子力の高い(!?)誕生日プレゼントを持ってきた田丸との会話では「どこかに一緒に行くなら」という話題に。田丸と知的な旅をしたいという土岐が、世界遺産に行きたいと告げると、「俺ね、マチュピチュに行きたい」と話す田丸。琥珀(『真夜中のオカルト公務員』での土岐の役)の故郷を見られるかもと、聖地巡礼トークになると、そこから白熱のクイズバトルが開幕。まずは土岐の所属事務所WITH LINEのスタッフからの問題。歴代宣材写真が5枚並び、それを古い順に並べるというもの。写真がどんと出されるとざわつく会場だったが、ここは土岐が見事に正解。さらに同じ事務所所属の石井孝英からの問題では、愛用の腹筋鍛錬マシーンに土岐がつけた愛称は?というものだったが、ここでまさかの土岐不正解のうえに田丸が正解するという大逆転劇が!最後に、土岐の家族からの問題に土岐が正解をしたことで、豪華賞品を手にすることが決まり、会場から拍手が湧く。一覧の中から土岐が選んだのは「アコースティックギター」だったが、「約束の30vertureチャレンジ」をクリアしたら、賞品を手にできることに。30歳になった土岐が何年ぶりかわからないと言いながらの大縄にチャレンジすることとなった。

田丸と菊池が大縄を回し、土岐が30回跳ぶという企画も、会場中で声を合わせたカウントに乗り、初回でクリア!土岐の元気ぶりを見せつけた。そんな挑戦を経出てきた賞品はなんと「ギターの教則本」。「しかもこれ、アコースティックギターじゃなくエレキギターの教則本だし!」というオチまでついて、笑い声の中でクイズコーナーは幕を閉じたのだった。

いよいよイベントは佳境のライブコーナーへ。オーディエンス総立ちで迎えるステージに登場した土岐。先のトークコーナーでも話したようにフォルクローレ調で南米の雰囲気がするビートと妖艶なメロディを伸びやかに歌い上げると、ペンライトの光が大きく揺れる。クラップする場面では土岐と観客が一緒にクラップをして楽曲を盛り上げる。異国の旋律がポップスと混ざり合ったナンバーで会場を熱く染めあげた。「この曲がエンディングに使われるとなったとき、僕の好きな曲調ではあったんですけど、最近のアニメのEDテーマにこういう曲調はなかなかなかったので大丈夫かなと思ったんですが、そういうことを踏まえてアニメーションで最後のセリフを琥珀くんにしてくれたり、曲がより引き立つ演出をしてくださったので、本当にいい曲に巡り会ったなと思います」と笑顔を見せる。そしてデビューシングルのカップリング曲へ。僕たちの歩んできた道は決して間違いではないんだよ、というメッセージソング「僕らには有ったよなぁ」が響きだす。RUCCAが作詞をし、作曲はArte Refactの本多友紀というこの曲は、ミディアムなテンポの中で寄り添うような優しいメロディと土岐の歌声が印象的だ。素直でまっすぐな彼らしい一曲にゆっくりと振られる青い光が綺麗だ。その様子を見つめ、土岐の歌声もより強い想いを帯びたような気がした。歌い終わった土岐は「今後はもっと青い色も好きだし、赤も好きだし緑も黄緑も。そういういろんなカラーの曲を歌いたいなと思いました」と笑みを見せた。

エンディングでは菊池、そして田丸が再度登場。バースデーケーキならぬバースデーオムライスも出てきて、会場にいる全員でお祝い。誕生日とデビューを祝う1日はこうして幕を閉じた。今後もキャラソンのみならず、アーティストとして様々な楽曲を歌い上げていくであろう土岐隼一の未来へと想いを馳せるイベントとなった。

Text By えびさわなち


●リリース情報
土岐隼一 デビューシングル
「約束のOverture」
発売中

【初回限定盤(CD+DVD)】

品番:PCCG-01775
価格:¥1,800+税
<DVD>
「約束のOverture」Music Video

【通常盤(CD ONLY)】

品番:PCCG-70449
価格:¥1,500+税

【きゃにめ限定盤(CD+DVD+ブックレット)】

品番:SCCG-00038
価格:¥2,500+税
※特典:24Pブックレット、ピクチャーレーベル、特製ステッカー
<DVD>
「約束のOverture」Music Video・Jacket&Music Video Making

<CD>
01. 約束のOverture
作詞:shungo. 作曲/編曲:高木龍一
02. 僕らには有ったよなぁ
作詞:RUCCA 作曲:本多友紀(Arte Refact) 編曲:脇眞富(Arte Refact)
03. 約束のOverture(Instrumental)
04. 僕らには有ったよなぁ(Instrumental)

【アニメ盤(CD ONLY)】

品番:PCCG-01776
価格:¥1,500+税

<CD>
01. 約束のOverture
作詞:shungo. 作曲/編曲:高木龍一
02. 僕らには有ったよなぁ
作詞:RUCCA 作曲:本多友紀(Arte Refact) 編曲:脇眞富(Arte Refact)
03. 約束のOverture(Instrumental)
04. 僕らには有ったよなぁ(Instrumental)
05. 約束のOverture(TV edit)

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