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REPORT

2019.06.05

レーベル初の音楽フェス“SACRA MUSIC FES.2019 -NEW GENERATION-”レポート

レーベル初の音楽フェス“SACRA MUSIC FES.2019 -NEW GENERATION-”レポート

ここで15分間の休憩タイムが設けられたのだが、その間にはSACRA MUSIC音源のみで構成されたミックスCD『MiX ~面白いほどよくわかるノンストップSACRA MUSIC~』のミックスを担当したDJ MarGenalによるDJショウが展開。

1日目には同ミックスCDの楽曲キュレーターを務めたニッポン放送の吉田尚記アナウンサーも一緒に登場し、彼の情熱迸る曲紹介とともにSACRA MUSIC所属アーティストによる人気曲が次々とスピンされる。両日でかけられたLiSA「ROCK-mode」では定番の「たりらたりら」の大合唱が起こったりと、休憩タイムと言いながらも全く休ませる気のない選曲で、幕張メッセは巨大なダンスフロアに早変わりした。

再び輝夜 月が檄を飛ばして幕を開けた後半戦は、指原莉乃がプロデュースする12人組アイドルユニットの=LOVE(イコールラブ)によるライブからスタート。

黄色いチェック柄のキュートな衣装で揃えた彼女たちは、まず眩しさ全開のデビュー曲「=LOVE」をパフォーマンスして、キラキラとした笑顔を振りまきながらオーディエンスを虜にする。その正統派アイドルらしい仕草から一転、次の「手遅れcaution」ではシリアスな表情と激しいダンスで先ほどまでとはまったく違う魅力を表出。

どこかゴシック感の漂うサウンドに合わせて、陰のある歌声を聴かせる。最後はまたまた表情をにこやかに崩して、爽やかなアップナンバー「探せ ダイヤモンドリリー」を披露。全員で横並びになるフォーメーションも壮観で、そのきらびやかなオーラにハートを射貫かれたファンも多かったことだろう。

そこから息つく暇もなく、今度はなんとGARNiDELiAと綾野ましろによる豪華なコラボレーションが現実のものに。

1日目は綾野とメイリアのボーカリストふたりがポップアップから飛び出して、綾野の楽曲「vanilla sky」を一緒に歌う。先ほどとは形の違うホワイトの衣装を着た綾野と、黒と紫をベースにしたゴシカルな衣装を着たメイリア。対照的な恰好のふたりが背中合わせになったり、ラスサビの“君の手を ぎゅっと にぎりしめて”の箇所で固く握手を交わしたりと、見せ場もたっぷりだ。2日目はそのふたりにショルダーキーボードを持ったtokuも加わり、GARNiDELiAの楽曲「BLAZING」をコラボ。3人がステージ狭しと動き回り、鋭角的なサウンドとそれを突き破るようにパワフルなデュエットで会場を活気づけた。

そしてステージ中央にマイクスタンドが置かれ、ReoNaがギターを手に持って静かに登場する。

1日目には「ピルグリム」、2日目には「Rea(s)oN」と、両日とも神崎エルザ starring ReoNa名義で発表したナンバーでライブを開始。『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』に登場する歌姫・神崎エルザが持つギターのモデルにもなった、フレットに猫の模様がついた愛用のギターをつま弾きながら(ちなみにギターストラップも猫柄だ)、深みを湛えた歌声で会場の空気を塗り替える。

ひと言ひと言を大切に扱うような、独特の間合いを持ったMCで挨拶をすると、続いてはReoNa名義でのデビュー曲「SWEET HURT」を歌唱。大きな意味での愛を感じさせるその歌声が、心に寄り添うように浸透していく。最後は『ソードアート・オンライン アリシゼーション』第2クールのEDテーマ「forget-me-not」でエモーショナルな歌声を会場いっぱいに響かせて、彼女ならではの静かに燃え上がるような世界観を広げてみせた。

そこから激しいロックサウンドを伴って勢いよく飛び出してきたのはASCA。

先ほどの「forget-me-not」を引き継ぐように、『ソードアート・オンライン アリシゼーション』第2クールのOPテーマ「RESISTER」を歌い、ロングスカートの裾を情熱的にはためかせながらパフォーマンスを繰り広げる。会場中のサイリウムも瞬く間に赤色へと変わり、まるで炎に囲まれて歌っているようだ。

元気よく挨拶をした彼女はその後、1日目にはパワフルな歌声で会場を圧倒した「凛」、2日目には徐々に激情感を増していくデビュー曲「KOE」を歌唱。彼女の楽曲の特色であるストリングスを効果的に採り入れたサウンドも相まって、ドラマティックな歌世界を引き出していた。

さらにASCAは「今日は特別な夜なので、あの子をもう一度ステージに呼び込みたいと思います」と語り、ReoNaをステージに迎え入れる。先ほどのhalca×幹葉に続き、今度はASCA×ReoNaというレーベルの「NEW GENERATION」同士によるコラボレーションだ。

彼女たちもまた、春奈るなの楽曲をふたりでカバー。1日目は「Overfly」、2日目は「Startear」と、どちらも表現力が要求される楽曲だが、抜群の歌唱力を誇る両者だけに、ときに深い陰影や絶妙なニュアンスを織り込みながら朗々と歌い上げる。今回のフェスには残念ながら春奈るなは出演しなかったが、レーベル期待の新世代たちが彼女のスピリットをしっかりと幕張メッセに刻んでみせた。

その後、「BATON-RELAY」と「天歌奏流」という二つの新規プロジェクトの告知を挿み、ステージには音楽家の澤野弘之によるボーカル楽曲に重点を置いたプロジェクト、SawanoHiroyuki[nZk]が登場。

澤野のピアノにギター、ベース、ドラムスという編成で、1曲目「Cage」ではTielleがマイクを取る。壮大かつ神秘的なサウンドと青いサイリウムの光る光景が合わさって、まるで宇宙を漂っているかのような感覚を呼び起こす。続いてはもうひとりのボーカリスト、Gemieも迎えて「sh0ut」をパフォーマンス。天まで届くような勢いで高らかと絶唱するTielle、フェイクを交えながら歌い上げるGemieによるド迫力のシャウト合戦でも魅せる。

さらにここで特別な計らいとして、澤野が楽曲提供した『甲鉄城のカバネリ』のEDテーマ「ninelie」をカバー。原曲はAimerとchelly(EGOIST)によるコラボレーションだったが、TielleとGemieもそれに負けない深淵な歌声で叙情的な景色を描いた。さらにここで澤野がASCAをステージに呼び込んで、彼女をフィーチャーしたナンバー「Unti-L」を披露。今回のフェスの中でもとりわけ重厚な音と歌声で、観る者に感動を与えた。

ここでEGOISTがサプライズでスクリーンに姿を現し、会場は大歓声に湧く。1日目に披露されたのは『Fate/Apocrypha』OPテーマの「英雄 運命の詩」。同作のメインキャラであるジャンヌ・ダルク風の恰好をしたアバター姿の楪いのりが、アニメの名シーンの映像をバックにスクリーンを通してパフォーマンスを行う。そして2日目には、劇場中編アニメーション『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』の主題歌として発表されたばかりの最新シングル曲「咲かせや咲かせ」を歌唱。同アニメからの映像をバックに会場を盛り上げた。

フェスも終盤戦に差し掛かるなか、続いてステージに優雅に現れたのはClariS。序盤のTrySailとのコラボで着ていた衣装とはまた異なる、肩の開いた純白のドレスに身を包んだクララとカレンのふたりは、まず「irony」をお姫さまのように華麗な身のこなしとともに軽やかにパフォーマンスする。

ネジ巻き人形のような動きからスタートした「CheerS」では、その後もバレエを採り入れた振り付けも込みでメルヘンチックな世界観を構築。さすがレーベル内で最もメジャーアーティストとしてのキャリアが長い彼女たちだけあって、動きや仕草のシンクロ具合も素晴らしく、美麗なハーモニーも絶好調だ。

そして1日目はスカ調のアップチューン「ヒトリゴト」で賑やかに締め。2日目は麗しいメロディーが彼女たちの美しい所作とマッチした「カラフル」で華やかにラストを飾り、「最後まで盛り上がっていってくださーい!」と挨拶して去っていった。

そして事前に告知されていた最後のラインナップ、TrySailがついに登場。黒をベースにした大人っぽい衣装の3人は、1日目をHoneyWorks meets TrySail名義のかわいらしいラブソング「センパイ。」、2日目はパンキッシュでノリの良い「WANTED GIRL」でライブをスタート。

会場の熱気を一気に引き上げると、そこから間髪入れず美メロなミディアム「azure」で青く澄み渡った景色を描き出す。MCで360度ステージについて触れ、様々な方向に向けて手を振ってファンの声援に応えた彼女たちは、ここで1日目のみ彼女たちの持ち曲の中でもとりわけヒロイックな「High Free Spirits」をパフォーマンスして盛大なコールを巻き起こす。

そしてラストは最早ライブでの鉄板曲となっているスカコア風のアップナンバー「adrenaline!!!」。ステージ上を自由奔放に動き回って、誰よりも自分たち自身がライブを一番楽しんでいるような3人の姿に、オーディエンス側の興奮も止まらない。まさにアドレナリンが分泌しまくりなステージだった。

ここまでで予定されていた全アーティストが出演したわけだが、フェスはまだ終わりを迎えなかった。アニメ音楽好きなら聴き覚えのあるであろうイントロが奏でられ、ステージに姿を現したのは、なんと藍井エイル。

驚きのシークレット出演に会場は瞬く間に大歓声に包まれる。黒ベースの衣装に身を包んだ彼女は、1日目は花道からゆっくりと登場して、現時点での最新シングル「アイリス」を、貫禄をも感じさせる力強い歌声で熱唱する。ラスサビの歌い始め部分はほぼアカペラで聴かせ、歌唱後の達成感を感じさせる表情にもグッとくる。挨拶を挿み、2曲目は自身の活動復帰後の第1弾シングルとなった「流星」。両手を大きく広げて、観客の声援を全身で受け止めるように浴びる彼女。そこから間髪入れず3曲目の「INNOCENCE」に雪崩れ込み、間奏で「もっと高く飛べるよね?」と煽ってその日の最高潮とも言える景色を作り出す。ラストは全員でジャンプして、彼女にとっても大切な作品であろう『ソードアート・オンライン』関連の3曲でフェス1日目を締めくくった。

2日目も同様の流れでシークレット出演した藍井だが、その日は曲順を変えて「流星」からライブをスタート。ポップアップでいきなりステージ中央に飛び出してきた彼女は、自身の復活を飾った歌を堂々と歌い上げ、次いで「アイリス」を重みの乗ったボーカルで届けてステージを去る。そして沈黙が訪れるなか、先ほどまで藍井のイメージカラーであるブルーを灯していたステージライトが徐々に色を変えて、鮮やかなピンクへと変貌する。その意味するところに気づいた人たちが大きなどよめきと歓声を上げるなか、ポップアップから颯爽と登場したのは、SACRA MUSICにとって欠かせない存在であるLiSA。

「行くよ!」という声を合図に、まずは早くもアンセム化しているナンバー「ADAMAS」を投下し、空気が震えるような大合唱を巻き起こす。そこから立て続けに最新ヒット「紅蓮華」を畳みかけ、見る者の目を惹きつけて止まないその所作を含め、圧倒的な存在感と歌唱力で会場の熱気を掌握。その場にいた誰もが熱狂をもって彼女の姿を追いかける。

MCで「私もデビューしてまだ全然経ってない若造だと思っていたら、あっという間に9年目になりまして」(客席からの「えーっ!」という声に「おいおい、どういう意味だよ」とツッコんでいた)と挨拶を行う彼女。だが「ラストスパート、私だけじゃ終われませんよねー!?」と続け、ここでなんと藍井エイルを再び呼び込んでコラボレーションが実現! ふたりがまず歌ったのは藍井エイルの「IGNITE」。イントロの歌い出しからしなやかで力強い声を絡み合わせ、客席はまさかのコラボに大熱狂。歌詞の“撃ち放て”の部分で互いに向き合って銃を撃つような仕草をするなど、見た目でも熱く楽しませる。

その「IGNITE」終わり、SACRA BANDの演奏がフェードアウトしていくなか、LiSAとエイルはステージ中央でまっすぐに向き合って、互いに拳を突き出す。そう、ふたりが2015年5月に音楽番組「ミュージックステーション」に初出演した際、対面ステージでパフォーマンスしたときの場面の再現だ。

あれから4年、藍井は途中で活動休止という大きな波もあったが、復帰後、LiSAとレーベルメイトになり、そのSACRA MUSIC初の音楽フェスという大舞台において、こうして再びステージ上で気持ちを通わせあうことになった。そして彼女たちが最後に歌ったのは、その「Mステ」でLiSAが披露したナンバー「Rising Hope」。ときに交互に、ときに声を合わせながら、希望の歌を熱く紡ぎ合うふたり。“僕はキミと まだ見たい未来 あるんだよ”という歌詞がいつも以上に心に染み渡る。最後は手を取り合ってステージを周回し、ジャンプで締めくくり。その後、ふたりはステージ上で力強く抱擁を交わし、LiSAはエイルの耳もとでマイクを通さずそっと何かをつぶやく。そのメッセージが何だったのかは本人たちにしか知りえないことだが、そのときにエイルが浮かべた感無量な表情には心を打たれるものがあった。

両日ともに4時間を超え、全部で40曲以上が歌われた今回のフェス。SACRA MUSICというレーベルの、新人を含めた層の厚さ、ジャンルの多彩さを存分に実感できたのみならず、サプライズやこの先もファンの間で語り草となるであろうコラボレーションも実施され、日本の音楽シーンの新時代を見るようなワクワク感に満ち溢れていたように思う。イベントタイトルに冠された「NEW GENERATION」とは、レーベル所属の新人アーティストたちのことを指すのみならず、2017年4月に設立されたアニメ音楽シーンの新世代である「SACRA MUSIC」自体のことを表している――そんなことを強く実感せずにはいられないイベントだった。

Text By 北野 創(リスアニ!)Photography By 能美潤一郎、松本建彦

<SACRA MUSIC FES 【DAY1】SET LIST>
PENGUIN RESEARCH
01. WILD BLUE
02. 決闘
03. 近日公開第二章
ClariS / TrySail
04. コネクト
綾野ましろ
05. NEWLOOK
06. starry
07. ideal white
三月のパンタシア
08. ピンクレモネード
09. 青春なんていらないわ
輝夜 月
10. Beyond the Moon
スピラ・スピカ
11. スタートダッシュ
12. 恋はミラクル
幹葉(スピラ・スピカ)/ halca
13. 君色シグナル
halca
14. キミの隣
15. センチメンタルクライシス
斉藤壮馬
16. デート
17. フィッシュストーリー
斉藤壮馬 / 生田鷹司・堀江晶太(PENGUIN RESEARCH)
18. ボタン
GARNiDELiA
19. SPEED STAR
20. REBEL FLAG
21. 約束 -Promise code-
22. 極楽浄土

–  休憩(DJ MarGenal) –

=LOVE
23. =LOVE
24. 手遅れcoution
25. 探せ ダイヤモンドリリー
綾野ましろ / メイリア(GARNiDELiA)
26. vanilla sky
ReoNa
27. ピルグリム
28. SWEET HURT
29. forget-me-not
ASCA
30. RESISTER
31. 凛
ASCA / ReoNa
32. Overfly
SawanoHiroyuki[nZk]
33. Cage
34. sh0ut
35. ninelie
36. Unti-L
EGOIST(※シークレット exhibition出演)
37. 英雄 運命の詩
ClariS
38. irony
39. CheerS
40. ヒトリゴト
TrySail
41. センパイ。
42. azure
43. High Free Spirits
44. adrenaline!!!
藍井エイル(※シークレット出演)
45. アイリス
46. 流星
47. INNOCENCE

<SACRA MUSIC FES 【DAY2】SET LIST>
PENGUIN RESEARCH
01. WILD BLUE
02. 決闘
03. 敗者復活戦自由形
TrySail / ClariS
04. かかわり
綾野ましろ
05. NEWLOOK
06. 衝動
07. ideal white
三月のパンタシア
08. ピンクレモネード
09. パステルレイン
輝夜 月
10. Daity Party feat.エビーバー
スピラ・スピカ
11. スタートダッシュ
12. 恋はミラクル
幹葉(スピラ・スピカ)/ halca
13. アイヲウタエ
halca
14. スターティングブルー
15. センチメンタルクライシス
斉藤壮馬
16. デート
17. フィッシュストーリー
斉藤壮馬 / 生田鷹司・堀江晶太(PENGUIN RESEARCH)
18. ボタン
GARNiDELiA
19. ambiguous
20. REBEL FLAG
21. 約束 -Promise code-
22. 極楽浄土

– 休憩(DJ MarGenal) –

=LOVE
23. =LOVE
24. 手遅れcoution
25. 探せ ダイヤモンドリリー
GARNiDELiA / 綾野ましろ
26. BLAZING
ReoNa
27. Rea(s)oN
28. SWEET HURT
29. forget-me-not
ASCA
30. RESISTER
31. KOE
ASCA / ReoNa
32. Startear
SawanoHiroyuki[nZk]
33. Cage
34. sh0ut
35. ninelie
36. Unti-L
EGOIST(※シークレット exhibition出演)
37. 咲かせや咲かせ
ClariS
38. irony
39. CheerS
40. カラフル
TrySail
41. WANTED GIRL
42. azure
43. adrenaline!!!
藍井エイル(※シークレット出演)
44. 流星
45. アイリス
LiSA(※シークレット出演)
46. ADAMAS
47. 紅蓮華
LiSA / 藍井エイル
48. IGNITE
49. Rising Hope

SACRA MUSIC FES.2019 本公演セットリストのプレイリストはこちら

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