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2019.05.19

ReoNaが初のアコースティックライブを開催!“ふあんぷらぐど”/“ハロー、アンプラグド。”ライブレポート

ゴールデンウィークの真っ只中となる5月2日、ReoNaが自身初のアコースティックライブを2公演続けて開催した。1公演目は、彼女のオフィシャルファンクラブ「ふあんくらぶ」会員限定のカバーを中心としたライブ“ふあんぷらぐど”。そして2公演目は、主に自身の楽曲でセットリストを組んだ“ハロー、アンプラグド。”。その舞台となったのは、普段はクラシック音楽のコンサートが行われる浜離宮朝日ホールだ。両公演とも彼女の歌を支えるのはギターとピアノのみ。卓越した歌唱力と表現力が求められるその環境において、彼女は我々の期待を遥かに凌駕する、素晴らしいステージを見せてくれた。ここではその2公演の模様をレポートする。

“ふあんぷらぐど”はまだ日が高い15時に開幕。楽器とイスのみが置かれた簡素なステージに、淡い緑色のワンピースにクリーム色のライダースジャケットを合わせたReoNaが姿を現すと、まずは「ふあんくらぶのみなさんこんにちは。ギターの音色、ピアノの響き、お歌の世界に浸ってください」と落ち着いた口調で挨拶。そしてライブはガンズ&ローゼズ「Sweet Child O’ Mine」のカバーからスタートする。彼女はYouTubeの公式チャンネルにもこの楽曲のカバー動画をアップしているが、メジャーデビュー以降のライブで歌うのは今回が初めて。シェリル・クロウをはじめ様々なアーティストが好んでカバーしてきた80年代ロックの名曲を、発表当時にはまだ生まれてもいなかったReoNaが、流暢な英語の発音とともに情感を込めて歌い上げる。

続いて歌われたのはエド・シーラン「The A Team」。アコギとピアノのみのフォーキーなアレンジが実に心地良く、ReoNaもスツールに腰かけながら繊細な美声を響かせる。さらに「次はとあるアニメ映画の曲」と前置きし、『君の名は。』のラストシーンを印象的に彩ったRADWIMPS「なんでもないや」を披露。やさしく語りかけるような歌い出しから、徐々に熱が高まっていき、最後には感情をすべて解き放つかのようなロングトーンで聴衆を楽曲の世界観へと引き込む。本人は「この曲を聴くと今でも映画の中の風景がありありと浮かびます」と語っていたが、しっかりと自分らしい表現で新しい景色を見せてくれていたように思う。

ここでメンバー紹介を挿んだあとは、前回のツアー“Wonder 1284”時に行ったアンケートで「好きなReoNaの楽曲」の2位と3位に選ばれた楽曲を歌唱。まずは3位だった「虹の彼方に」をピアノの伴奏をバックに胸を締め付けるような歌声で、続いて2位の「トウシンダイ」を、歌詞に合わせて真っ赤に染まる照明演出に照らされながら、ドラマティックに紡ぎあげていく。

気になるアンケートの第1位は最後のお楽しみということで、今度は再びカバーコーナーへ。「どれだけの昨日を積み重ねても、今日こうして過ごしたこと、忘れないでいてほしいな」と語ってビートルズ「Yesterday」をゆったり歌うと、続いてはナノウ「ハロ/ハワユ」をリズミカルな演奏に息を合わせて伸びやかに歌う。さらに『BLEACH』EDテーマとしても知られるRie fu「Life is Like a Boat」で親密な空気を作り、そこからボブ・ディラン「Knockin’ on Heaven’s Door」のカバーで、会場の厳かなムードも手伝ってどこか神々しさを感じさせる名演を見せてくれた。

そして「次もとあるアニメ映画で流れた曲」と、山崎まさよし「One more time, One more chance」をしっとりとカバー。アニメファンには新海 誠監督の映画『秒速5センチメートル』の主題歌としておなじみのナンバーだ。さらに「楽しい日、幸せな日があれば、ついてない日も必ずやってきて。でもそんなついてない日も過ぎ去って、思い出になればいいな」と語り、ダニエル・パウター「Bad Day」(邦題は「バッド・デイ~ついてない日の応援歌」)をパフォーマンス。夕焼け空が暮れていくように移り変わるライトの色が、まるで一日の終わりと、その先に続く明日を示しているかのようだ。

ここまで貴重なカバーをたっぷりと披露してきたReoNaだが、ライブを締めくくるのはやはり自身のオリジナル曲。まずは彼女にとっても大切な曲になった『ソードアート・オンライン アリシゼーション』のEDテーマ「forget-me-not」を、凛々しさと爽やかさを増したアコースティックアレンジで届け、最後は先ほど話していたアンケートの第1位に選ばれた曲であり、彼女に歌う理由を与えてくれた『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の神崎エルザ starring ReoNa名義の楽曲「Rea(s)oN」。ミラーボールが回転してステージに幻想的な光を投げかけるなか、自らが歌う意味を、生きる意味を、“あなた”がいるだけで命は輝くということを、朗々と歌い上げるReoNa。ファンのみんなが愛する楽曲を力強い歌でしっかりと届けて、ファンクラブ限定ライブは幕を閉じた。

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