INTERVIEW
2019.05.20
ゲームアプリリリース5周年を迎えた「Tokyo 7thシスターズ」(ナナシス)は、2019年4月18日より新章「EPISODE 4.0 AXiS」がスタートした。第1話では「ナナシス」世界にかつて存在したレジェンドアイドル・セブンスシスターズと同じ声を持った6人による禍々しきユニット「AXiS」が、777☆SISTERSのライブを強襲。あらたな物語が幕を開けている。
<AXiSメンバー>

・天神ネロ(CV:水瀬いのり FROM:FUKUOKA-04)
・比嘉アグリ(CV:渕上 舞 FROM:RYUKYU-02)
・蓬莱タキ(CV:川﨑芽衣子 FROM:EZO-05)
・志摩サビナ(CV:前田玲奈 FROM:OWARI-01)
・鹿込オト(CV:黒瀬ゆうこ FROM:SENDAI-06)
・帝塚セネカ CV:辻あゆみ FROM:OSAKA-03)
そして5月22日、満を持して発売されるのがAXiSが歌う新曲「HEAVEN’S RAVE」だ。楽曲を手がけるのは、セブンスシスターズと「ナナシス」のはじまりの曲である「Star☆Glitter」、いちばんソリッドな時代のセブンスの象徴である「SEVENTH HAVEN」といった数々のセブンス楽曲を手がけてきたkz(livetune)。ここでは、kz氏と、ナナシスの音楽とストーリーを手がける総監督の茂木伸太郎氏との対談をお届けする。
──まずは「Tokyo 7th シスターズ」5周年おめでとうございます。この5年間、早かったですか、長かったですか。
茂木伸太郎 それがすごく不思議な感覚で、(昨年の)日本武道館ライブや4thライブがもう10年前のように感じるんです。ほぼ記憶がないくらい。なんだけど、この5年間はものすごく早くて、つい昨日のことのように感じるんです。ピンポイントの出来事は遠く感じるけど、5年は一瞬。そんな感覚です。
kz それはなんだかわかる気がしますね。全体の時間の経過は早いんですけど、1stライブとかもうほんといつのことだろうと思うので。
──「SEVENTH HAVEN」がもう3年前だと考えると不思議な感じです。。
茂木 ね、本当にそこですよ。
kz 今年の正月に「SEVENTH HAVEN」から3年たったとツイートしたんですが、驚きの反応がたくさんありました。
茂木 それだけ色あせない曲だってことなんじゃないですか。
kz それはわからないですけど(笑)、支配人さん的には3年もたったのか、という感覚が強かったようですね。
──ゲームでは新章「EPISODE 4.0 AXiS」がスタートし、最凶のライバルユニット「AXiS」が猛威をふるっています。6年目を迎える「ナナシス」にAXiSという存在を投入した意図を伺えますか?
茂木 日本武道館という大きな節目があって、そのあとの4thライブはとにかくみんなで楽しもうという意図でやりました。で、その最中に次に何をやるかと考えました。今、順番にユニットの楽曲を作ってリリースして行ってるんですが、そのことが作品全体を動かす何かに繋がることはたぶんない。
kz リリースがルーティーンになってしまう。
茂木 キャラクターがいっぱいいて、楽曲を定期的にリリースしていく音楽コンテンツで、曲はすごくいいよね……みたいな評価に収まっていくことは避けたかった。僕の中では最初から「ナナシス」は物語と音楽であるべきと考えていたんですが、ここ数年は物語を進行できていない感覚だったんです。そんなわけで、日本武道館まではライブに物語を持ちこんでいたんですが、4thライブをあえて物語をもちこまないライブにしたのもストーリーを進めるためだったんです。そういう状況が整ってはじめて、きちんと物語を動かして表現してもいい時期だなと思い、「AXiS」をスタートしました。
──1stライブから3rdライブの三部作という物語があって、集大成としての武道館があって、一度物語から離れた4thライブという祭りがあって、ここからまた「ナナシス」が新しいフェイズに入る最初の矢が「AXiS」である、という感じでしょうか。
茂木 そうですね。同じことを繰り返していても作品は死んでいくと思うんですよ。何よりそれはつまらないので。
──AXiSという存在が登場するよ、セブンスと同じ声優さんでやるよ、という話はいつkzさんに行ったのでしょうか。
茂木 それは(2018年10月の)4thライブの打ち上げのときだよね。
kz 中打ち上げのときですね。まぁ覚悟をしておけよとね、言われました。
茂木 そんな言い方はしてないよ(笑)。
kz ニュアンスとしてはそうですよ(笑)。またヤバいのが来るぞということはひしひしと感じました。あ、でもたしか4thの前に、とんでもないことやりますよ、という予告だけLINEでもらってました。
茂木 終演後の簡単な打ち上げでお酒かなんかも持っていて、そのときのことはよく覚えてるんですよ。僕ずっとkz君にこの話を伝えたかったので。「キャラは別人だけど声はセブンス」とまず伝えました。
kz テンションがバチ上がりしましたよ(笑)。「意味わかんねー!」って。
茂木 ライブ後で疲れきっていたんですが、それを伝えて反応をもらったときだけはうれしくて大笑いしてました。
kz また意味わかんないこと言ってるなと思いましたが、そういうの大好きなんで。直観的にこれは「SEVENTH HAVEN」と同じぐらい大変な大仕事になるぞ、と感じましたね。ただ、「SEVENTH HAVEN」は本当に大きな転換点だったんですよ。最初の時点では物語を大事にしたアイドルコンテンツ、という感覚だったのが、180度変わったのがあの曲だったので。「SEVENTH HAVEN」でこのコンテンツはちょっとおかしいぞ、という最初の理解が済んでいたので、そのぶんだけ大変さは軽減されていて。そのぶん面白いという感覚が前に出てきたのが「HEAVEN’S RAVE」の制作でした。
──「SEVENTH HAVEN」での音楽的、世界観的な反転について、kzさんの捉え方を伺えますか?
kz 根底にある感情や、物語の部分は変わっていないんですね。音楽に対する物語の付与という部分をどこまで極限化できるか、その線を引けたのが「SEVENTH HAVEN」だったんだと思います。たぶん今までの楽曲で、いちばん細かく情報量の多い指示書をもらったのが「SEVENTH HAVEN」なんです。音楽でここまで物語を表現するんだという意志を共有できたんじゃないかな、と思います。
──「HEAVEN’S RAVE」の発注はどんな感じだったんですか?
kz 今回は全然細かくなかったですよね?
茂木 こういう音楽がほしい、みたいなサウンド的な指示はほぼなくて、「SEVENTH HAVEN」のときとは大きく違いますね。シナリオのプロットとキャラクター設定を中心に送りました。AXiSが強襲してくるので、それにふさわしい音楽をくださいというオーダーですね。その話をしてからしばらくして、kz君と鍋を食べに行ったんですけど。
kz 鍋食べてるときには、もう頭の中で音楽がなってましたね。
茂木 その様子を見て、マネージャーさんも、「あ、今回は大丈夫だ」と安心してたみたいです。
kz AXiSに求められるものと、最近の音楽のトレンドが符号してる部分もあったので、すごくやりやすかったです。これは時流に乗れるなと。
茂木 来た瞬間からめっちゃかっこよかったです。ラフの時点でスタッフに聴かせたんですが、すごく評判が良かったですね。攻撃的でありつつ、ノリ方や身体の揺らし方が新しいなと思いました。
kz なので今回に関しては、もしこれで駄目だったらどうしたらいいのか、ほかに考えられないぞって感じでした。だからバッチリですと言ってもらえてほっとしました。
──受け取ったとき、OKを出したときの茂木さんの思考ももう少しいただけますか?
茂木 あ、この人やっぱりちょっとおかしいぞ、と思いました。kz君が僕をおかしいというのは、客観的視点からなんとなくわかるんですけど、いやいやこの人もおかしいぞとうれしくなっちゃったんですよ。
kz そうですか?俺としてはまっとうな返し方をしたつもりなんですが(笑)。
茂木 いやぁ、3年前に比べてもkz君(の作る音は)イカれてると思うよ。
kz それはやっぱり魚住がチャージングの線を引いたんですよ。
茂木 今魚住はラインを引いた。『スラムダンク』ですね。
kz 「SEVENTH HAVEN」でここまで踏みこんでも大丈夫だということがわかったので、今度はもう少し行っても大丈夫だろうと。
茂木 これぐらいなら審判は笛を吹かないと。そういうことなんですね。元々あった狂気を、これぐらい出しても大丈夫ということですね。イントロの音からおかしいですよ。
kz 以前ツイッターで、「カラオケで打ちこむ人マジで大変な曲ができた」って書いたんですよ。それがこの曲なんです。鳴るはずがない、言語化できない音が鳴っているんで、俺が使っているサンプルを使わないとこの音にはならないんじゃないかと思うんですよ。
茂木 シタール(北インドの民族楽器)の音が「ナナシス」で鳴らされたのは初めてじゃないかな。予想しない音、いろんな音が入ってるんです。個々の音を分解していけばわかると思うんですけど、全体として聴いた第一印象は、「あ、狂ってるな」って感じでした。こういう感想は初めてです。
kz 結局、お互いに同じようなことを思っていたということですね。
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