島袋美由利、市ノ瀬加那、上坂すみれが語る“キャロチュー”の魅力“AnimeJapan2019 TVアニメ『キャロル&チューズデイ』スペシャルステージ”レポート

2019年4月から放映される新アニメ『キャロル&チューズデイ』の放送直前イベントが、3月24日に東京ビッグサイトで開催されたAnimeJapan2019の博報堂DYミュージック&ピクチャーズブースにて行われた。島袋美由利(キャロル役)、市ノ瀬加那(チューズデイ役)、上坂すみれ(アンジェラ役)、そしてフライングドッグの西辺 誠プロデューサーが登壇し、放送を前に作品への思いや意気込みを語った。

司会を務めたのは音楽評論家の冨田明宏氏。今回のステージでは『キャロル&チューズデイ』を10個のキーワードによって紹介していくという流れになっていた。

・「ボンズ20周年、フライングドッグ10周年記念作品」

今回の企画はアニメーション制作を担当するボンズの20周年、音楽制作を担当するフライングドッグの10周年を記念したオリジナル作品となる。ボンズにとっては初めての音楽作品であり、渡辺信一郎総監督も音楽好きということで、フライングドッグとしても音楽に非常に力を入れて作られているということが西辺プロデューサーより語られた。

・「キャラクター原案・窪之内英策」

キャラクター原案は窪之内英策氏が担当。近年では日清食品カップヌードルのCM(『魔女の宅急便』などの作品を題材にした「アオハルかよ」のCM)でおなじみだ。アラフォー世代にとっては「ビックコミックスピリッツ」連載の漫画『ツルモク独身寮』を思い出す人も多いだろう。窪之内氏については、たくさんの候補の中から渡辺総監督が決めたとのことで、西辺プロデューサーは「窪之内さんは気さくで素晴らしい人。窪之内さんも音楽が好きで、ただ原案のイラストだけじゃなく一言アイディアも添えてくれるので、それがキャラクターに反映されています」と話していた。

キャラクターデザインについて、キャロル役の島袋は「瞳がまっすぐな印象。音楽に対する芯の強さがイラストも相まって感じられる子だなと思います」、チューズデイ役の市ノ瀬は「最初は引っ込み思案な印象が強かったんですけど、話数が進むごとに意外と頑固でしっかりした一面が見えてきました。音楽のこととなるとすごくまっすぐに突き進んでしまう女の子です」と印象を話した。アンジェラ役の上坂は「アンジェラはずっと小さいころから子役を続けているキャラクターということで、いい感じに目が死んでるキャラクターです(笑)。二人とは対照的なキャラクターなんですが、表情に活き活きとした人間性が描き分けられてるなと思いました」と原案の描き分けのすごさに注目していた。

・「舞台は火星、AIが発達した世界」

本作の舞台は人類が火星に移り住んでから50年後の世界。だが、島袋によると「火星には未知の生物がたくさんいるわけではなく、今のニューヨークのような都市が発達してAIが主流になったという感覚。ただ、火星特有の病気があるのが地球とは違う場所という感じです」とのことで、近未来のSFではあるが文化的には現在の世界と地続きになっているようだ。市ノ瀬が「お店はほぼAIで生身の人が応対するのはレア」というと、上坂は「まだスマホが健在で、お酒を注文する時に笑笑のタッチパネルみたいなので注文していたので、そのシステムは火星に行ってもあるんだと思いました(笑)。だからSFの予備知識がなくても大丈夫です」と作品のディティールを独特の表現で説明した。西辺プロデューサーが明かしたところによると、現代の実世界との接点を表現するために、我々にもなじみの深いマイケル・ジャクソンやジャスティン・ビーバーが会話に出てきたり、インスタグラムの許可を得て作中にインスタが実名で出てくるなどといった工夫がなされているのだそうだ。

・「キャロル」

主人公の一人キャロルについて島袋は「17歳でフリーターをしながら、路上ライブをしています。ハミングで無尽蔵に音楽が作れて、今はまだ才能に気づいてないんですがかっこいいなと思います」と印象を語った。

「きっとこの子は部屋が綺麗じゃないと思ってたら、意外とチューズデイよりもキャロルのほうが家事ができるんです。尊敬のまなざしで最近は見ています」と見た目に反してしっかりした女の子であるとのことだ。

・「チューズデイ」

もう一人の主人公であるチューズデイは、市ノ瀬によると「キャロルとは逆に歌詞を書く子。ノートが真っ黒になるぐらい書いてる子です。キャロルはメロディ、チューズデイは歌詞、その二人が合わさった瞬間が最高に感動的だと思います。序盤のほうで二人が出会うシーンにも注目してください」とキャロルとは対照的なキャラクター。

「家事が全くできない。序盤のほうでキャロルの家がぐわーってなります」とも語っていたが、どう「ぐわーってなる」のかはアニメを見てのお楽しみだ。

・「キャロルとチューズデイの出会い」

キャロルとチューズデイの出会いが序盤の見どころとなるが、キャスト同士の出会いはどうだったか。市ノ瀬が島袋の印象を「すごく気を使ってくださって、楽しく収録させていただいています」と語ると、島袋は「ふわっとしてるのかと思いきや、すごくしっかりしていて、芯の強さが垣間見えて、やっぱりチューズデイなんだと思いました」と市ノ瀬の意外な一面を明かしてくれた。

・「おしかけマネージャー・ガスと、エンジニア・ロディ」

キャロルとチューズデイに深く関わるガスとロディについても紹介された。市ノ瀬は「ガスはすごくお酒大好き。でもキャロルとチューズデイに出会ってからはマネージャーらしさを出すようになります。真剣になった時のガスはかっこいいですし、大きなことを言っても叶えてくれるんじゃないかと思わせてくれる人です」、島袋は「ロディはファン第一号。たまたま見ていた私たちの演奏を動画に撮ってアップしたおかげで、ガスの目に留まるんです。すごく不憫なキャラクターです」と個性的な二人について話した。

・「ライバルの存在 アンジェラ」

ライバル役のアンジェラを演じる上坂は、「アンジェラはストイック。同世代の友達は描かれてなくて、ダリアというマネージャー兼親みたいな人と敏腕AI楽曲プロデューサーだけ。生活感がなくて、タクシーばっかり乗っています。ドリアンソーダというのをよく飲んでるんですが、まずそう……(笑)。でも、プロフィールを見ると好きな音楽はメタルで、趣味はプロレス鑑賞と書いてあるので、すごく親近感がわきます。DDTとか観に行ってほしいなと(笑)」と意外な共通点があることを明かした。

なぜDDT(日本のインディープロレス団体)なのかは不明だ(笑)。

・「音楽」

本作は歌のシーンが数多く出てくるが、通常シーンを演じるキャストと歌唱キャストを分けたダブルキャストとなっている。これは全世界に向けた作品を作りたいとの意向により、歌唱が英語(一部フランス語も)となるため。メインとなる3人以外の歌唱キャストもイギリス、フランス、カナダなどのシンガーを起用しているという。コンポーザーも海外アーティストが数多く参加しており、音楽好きな方は驚くようなアーティストもいるとのことで、音楽には特に注目しておきたい。

・「PV」

ここでPVが上映された。

・「クリスタルとスキップ」

さらに、新しく発表されたキャラクターが紹介された。クリスタル(CV・坂本真綾)、スキップ(CV・安元洋貴)というふたりのミュージシャンで、キャロル&チューズデイとどのように関わるのか。

・「きっと忘れない。 あの、永遠のような一瞬を。 あの、ありきたりな奇蹟を。」

最後のキーワードは『キャロル&チューズデイ』という作品を象徴する言葉。島袋は「歌と声が分かれているのを感じさせないぐらい、歌声に合うように心をつながっていけるように『キャロル&チューズデイ』の世界観を届けられたらいいなと思っています」、市ノ瀬は「夢がある人はこうも綺麗なものなんだなと思わせてくれる作品で、日常会話も一つひとつが魅力的。この作品の面白さがたくさんに伝わればいいなと思います」と作品への思いを語った。そして、上坂は「近未来でAIが登場するからこそ、逆に人間臭さが引き立つと思います。夢を模索する人たちばかりで、きっとみなさんに当てはまるキャラクターがいると思うので、自分はどういうキャラクターに似ているかを考えながら観ていただきたいです。観ている人にも一歩踏み出して、夢やキラキラしたものを探す旅にしていただきたいなと思います」と美しく締めくくった。

イベントも終わりの時間となり、最後に登壇者がメッセージを送った。

島袋「もう少しで放送ということで、興味がないという方にもこの作品のことを伝えてほしいというぐらい、世界中の人々に観ていただきたい作品です。夢に向かって突き進む二人だからできる姿の美しさがあると思いますし、全てのキャラクターがどこかで生きてるんじゃないかと思えるキャラクターになっています。インスタグラムのフォローもぜひお願いします!」

市ノ瀬「この作品、本気で面白いんですよ。アフレコしてても何回も何回も観返しちゃうぐらいです。キャラクターが魅力的すぎて、話数が進むごとにどんどん好きになっていく作品です。みなさん、絶対絶対観てくださいね! これからも1話1話に気持ちを込めて、みなさんにお届けできればなと思っています」

上坂「1コマ1コマに心血注がれた情熱の塊という作品なので、音楽シーンもキャラクターの動きも一つひとつを目に焼き付けていただきたいと思います」

西辺「『キャロル&チューズデイ』、略して“キャロチュー”といいます。本気でみんながんばってます! よろしくお願いします!」

4月よりフジテレビなどの各局で放送、NETFLIXで配信となる『キャロル&チューズデイ』。キャストのコメントからも期待感が伝わってくる。こだわりを感じさせる音楽面も含めて注目したい作品だ。

Text By 金子光晴


●作品情報
TVアニメ『キャロル&チューズデイ』
2019年4月10日よりフジテレビ「+Ultra」にて毎週水曜日24:55から放送開始(初回は25:05〜)
NETFLIXにて4月10日配信開始。2話〜毎週木曜日配信(日本先行)
ほか各局にて放送 (関西テレビ/東海テレビ/テレビ西日本/北海道文化放送/BSフジ)

テレビ西日本 4月10日(水)25:55~26:25
東海テレビ 4月13日(土)25:55~26:25
北海道文化放送 4月14日(日)25:15-25:45
関西テレビ 4月16日(火)25:55~26:25
BSフジ 4月17日(水)24:00~24:30

<あらすじ>
人類が新たなフロンティア、火星に移り住んでから50年になろうという時代。
多くのカルチャーはAI によって作られ、人はそれを享楽する側となった時代。
ひとりの女の子がいた。
首都、アルバシティでタフに生き抜く彼女は、働きながらミュージシャンを目指してい
た。いつも、何かが足りないと感じていた。
彼女の名はキャロル。
ひとりの女の子がいた。
地方都市、ハーシェルシティの裕福な家に生まれ、ミュージシャンになりたいと思ってい
たが、誰にも理解されずにいた。世界でいちばん孤独だと思っていた。
彼女の名はチューズデイ。
ふたりは、偶然出会った。
歌わずにいられなかった。
音を出さずにいられなかった。
ふたりなら、それができる気がした。
ふたりは、こんな時代にほんのささやかな波風を立てるだろう。
そしてそれは、いつしか大きな波へと変わっていく───

【スタッフ】
原作:BONES・渡辺信一郎
総監督:渡辺信一郎
監督:堀 元宣
キャラクター原案:窪之内英策
キャラクターデザイン:斎藤恒徳
メインアニメーター:伊藤嘉之、紺野直幸
世界観デザイン:ロマン・トマ、ブリュネ・スタニスラス
美術監督:河野羚
色彩設計:垣田由紀子
撮影監督:池上真崇
3DCGディレクター:三宅拓馬
編集:坂本久美子
音楽:Mocky
音響効果:倉橋静男
MIXエンジニア:薮原正史
音楽制作:フライングドッグ
アニメーション制作:ボンズ

主題歌情報
OPテーマ「Kiss Me」
作詞・作曲・編曲: Nulbarich
歌:キャロル&チューズデイ(Vo.Nai Br.XX&Celeina Ann)

EDテーマ「Hold Me Now」
作詞・作曲・編曲:Benny Sings
歌:キャロル&チューズデイ(Vo.Nai Br.XX&Celeina Ann)

【キャスト】
キャロル:島袋美由利
チューズデイ:市ノ瀬加那
ガス:大塚明夫
ロディ:入野自由
アンジェラ:上坂すみれ
タオ:神谷浩史
アーティガン:宮野真守
ダリア:堀内賢雄
ヴァレリー:宮寺智子
スペンサー:櫻井孝宏
クリスタル:坂本真綾
スキップ:安元洋貴

シンガーボイス
Nai Br.XX(キャロル)
Celeina Ann(チューズデイ)
Alisa(アンジェラ)

本作参加コンポーザー
Mocky/Nulbarich/Benny Sings/Lido/JEN WOOD/津野米咲(赤い公園)/Evan “Kidd” Bogart/Tim Rice-Oxley(Keane)/Eirik Glambek Bøe(Kings of Convenience)/ Flying Lotus/ Thundercat/ G.RINA/ Maika Loubté/☆Taku Takahashi(m-flo)
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©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

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