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INTERVIEW

2019.03.25

牧野由依 アーティスト活動15周年の軌跡を辿る!セレクトアルバム『UP!!!!』インタビュー

牧野由依 アーティスト活動15周年の軌跡を辿る!セレクトアルバム『UP!!!!』インタビュー

あのときも、自分なりに『Love Letter』の映像をとおして浮かんだ想いをもとに演奏をしていたのかなと、改めて想像を巡らせてしまいました

――Disc-2は、ピアノ演奏を軸に据えた曲たちを収録しています。

牧野 わたし、個人的に音楽プレイヤーに自分がピアノ演奏をした曲ばかりを集めたプレイリストを作っているんです。きっかけは、田舎へ遊びに行ったとき、叔母が「ピアノ演奏をした曲だけを集めたアルバムがあったら、ずっと車の中で聴けるのに」と言われたことでした。なので、「わたしの作っているプレイリストをみんなにも聴いてもらおう」という想いでこの形になりました。

――ピアノを軸に据えた楽曲ばかりを収録しているので、牧野さんの歌声の表情もリアルに伝わってきます。中でも、デビュー間もない頃の楽曲を通し、今にも壊れそうなほど繊細な、でも奥に芯を持った歌声の魅力を改めて味わえました。

牧野 とても危うげですよね(笑)。今なら、もうちょっと歌声に芯が通っていると自分でも感じていますけど。もちろん、当時と同じような歌い方もできますけど、それをやるのもちょっと違うなと。あの時期だからこそ生まれた良さがあるように、ここには、あの当時のままの私を詰め込みました。6月1日・2日に、山野ホールで『UP!!!!』を伴ったライブコンサートを行うのですが、そこで、アルバムに収録した「アムリタ」や「シンフォニー」も歌おうかと思っていて……。そこでは、今の私の声で歌う「アムリタ」や「シンフォニー」を味わってもらえると思います。

――Disc-2の最後には、あらたに録音をした「アルメリア」が収録されています。個人的には、始まりの歌である「アムリタ」と最新の声で収録している「アルメリア」を続けて聴くことで、いろんな想いを心の中に巡らせていました。

牧野 そこは狙って、あえてそう並べているんです。

――この2曲、たしかに歌声の表情は異なります。でも、本質となる部分は何も変わってないんだなということにも気づかされました。

牧野 そうなんです。「アルメリア」を録り終えたときに、私自身がそれを感じられたからこそ、この曲を最後において、その前に「アムリタ」をもってきても大丈夫だなと思えたので、この流れを作りました。

――Disc-2は、 映画『Love Letter』の劇伴用に演奏をした「A WINTER STORY」で幕を開け、牧野さんの歴史を辿るように進んでいきます。

牧野 「A WINTER STORY」は、私が8歳のときに映画『Love Letter』の劇伴用にと弾いたもので、本当に私の原点となる楽曲。そこから歩みを始めたかったので、この曲を1曲目に持ってきました。

――8歳のときの演奏、今の牧野さんはどんな感じで受け止めているのでしょうか?

牧野 8歳の演奏を中高生時代に聴いたときは、まだ自分の演奏を客観視することができず、「今だったらこういうアプローチができたのになぁ」という意識でいましたけど、33歳になった今、8歳の私の演奏について、ようやく客観視できるようになったといいますか。作品という1枚の絵として捉えています。

――1枚の絵、ですか……。

牧野 はい。以前の私は、自分の弾いた演奏にばかり目がとらわれてしまっていましたが、あの演奏も、当時の自分が8歳なりに一生懸命に表現したもの。今は、そういうふうにあの楽曲を捉えています。それと、1枚の絵という表現についてですが、当時の私のピアノの師匠だった方が、演奏する楽曲について感じた想いを絵として描かせることをやっていました。Disc-2に収録した「雨の日の噴水」も、私が7歳のときにコンサートで演奏した経験のある楽曲で、それを大学生になった私が、アルバム用に演奏して収録したものです。やはり「雨の日の噴水」を演奏するときにも、先生に「あなたは『雨の日の噴水』を聴いてどんな絵を思い浮かべるか、ここに描いてみて」と言われ、絵を描きました。その絵のイメージを持って「雨の日の噴水」をコンサートで演奏していました。実は、その映像を観た岩井監督が声をかけてくださったことで、私は「A WINTER STORY」を演奏したわけなんです。あのときも、自分なりに『Love Letter』の映像をとおして浮かんだ想いをもとに演奏をしていたのかなと、改めて想像を巡らせてしまいました。

――完成した『UP!!!!』、今の牧野さんにとってどんな作品になりましたか?

牧野 今の牧野由依を知っていただくうえで最適な作品と言いますか、今の自分のスタイルはもちろん、これまでにやってきたこともプロフィール的に収録もしているように、この2枚を合わせて名詞となる作品であり、「これまで」と「これから」が良いバランスを持って並んだ1枚だと思います。

――ところで、なぜタイトルが『UP!!!!』だったのでしょうか?

牧野 ライブで、今回の曲たちをどうショーアップして皆さまに観ていただくかを考えての「アップ」。ファンの方や、スタッフ・メンバーたちと一緒に楽曲をブラッシュアップしていったことでの「アップ」。15周年へ向けてのパワー「アップ」や、ステージ「アップ」をどんどんしていくなど、いろんな前向きな想いを掲げ制作していくなか、やはり、このアルバムを完成させるうえで「アップ」という言葉は不可欠ということになって、『UP!!!!』と名付けました。加えて、ベスト盤ではなくアップデートした楽曲をセレクトしたアルバムという想いを伝えるうえでこのタイトルを選んだという理由もあります。ちなみに、なぜ『UP!!!!』に!!!!が4つ並んでいるのか。それは、今現在の14周年を示してのこと。このセレクトアルバム『UP!!!!』は、「これまで」と「これから」を繋いだアルバム。その繋いでいる「今」を表すうえで最適なのが「!!!!」ということで、このタイトルにしています。来年になったら「!」が一個増えているかもしれません (笑)。

Interview & Text By 長澤智典


●リリース情報
『UP!!!!』
3月20日発売

品番:TECI-1629
価格:¥5,000+税

<Disc-1>
1.Brand-new Sky〔UPDATE〕★
2.ワールドツアー〔UPDATE〕★
3.synchronicity〔UPDATE〕★
(OVA『ツバサ TOKYO REVELATIONS』OPテーマ)
4.囁きは“Crescendo” 〔UPDATE〕★(TVアニメ『フランチェスカ』主題歌)
5.Zipper <pal@pop feat.牧野由依>
6.ふわふわ♪ (「メルパルク仙台」CMソング)
7.secret melody〔UPDATE〕★
8.Reset(TVアニメ『サクラダリセット』OPテーマ)
9.夏休みの宿題〔UPDATE〕★
10.ハウリング
11.Cluster〔UPDATE〕★

<Disc-2>
1.A WINTER STORY (映画『Love Letter』オリジナルサウンドトラック収録)
2.きみの選ぶみち
3.横顔 (TVアニメ『ARIA The ORIGINATION』挿入歌)
4.シンフォニー(TVアニメ『ARIA The ANIMATION』挿入歌)
5.雨の日の噴水
6.今日も1日大好きでした。
7.Precious
8.碧の香り (TVアニメ『ソウルイーター リピートショー』EDテーマ)
9.you are my love
10.アムリタ-弾き語り-
11.アルメリア-弾き語り-★
*★は新録音源
*(    )内は発売当時のタイアップ情報

ニューアルバム『UP!!!!』購入者限定キャンペーン
①6月1日(土)、2日(日)2days Live Concertチケット最速先行抽選券封入。
②プレミアムイベントご招待が当たる抽選券封入。

A賞:プレミアムイベントご招待
・2019年4月20日(日)東京都内某所 (100名様)
・2019年4月30日(火・祝)大阪府内某所 (80名様)
当選された方の中から更に各5名様をバックステージにご招待。

B賞:4月3日(水)21時より放送の「『UP!!!!』発売記念特番」(仮)にて牧野由依本人と生電話(5名様)
詳細は、インペリアルレコード内・牧野由依サイト http://www.teichiku.co.jp/artist/makino-yui/ まで

牧野由依 2019年度カレンダー
発売中

アーティスト公式オンラインショップ「アスマート」にて、牧野由依2019年度カレンダーが絶賛発売中!
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●ライブ情報
牧野由依2days Live Concert
DAY 1 2019年6月1日(土) 開場:17:30/開演:18:00
DAY 2 2019年6月2日(日) 開場:15:30/開演:16:00
会場:東京・山野ホール
チケット料金:全席指定 ¥6,480
チケット一般発売日:4月27日(土)
※詳しくは牧野由依オフィシャルサイトをご覧ください。

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