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2019.02.07

“いつも通り”が、最高の祝福! “錦織めぐみLuce Twinkle Wink☆卒業ライブ:5ール☆!~ゴール〜”レポート

“いつも通り”が、最高の祝福! “錦織めぐみLuce Twinkle Wink☆卒業ライブ:5ール☆!~ゴール〜”レポート

1月14日、TSUTAYA O-EASTにて“錦織めぐみLuce Twinkle Wink☆卒業ライブ:5ール☆!~ゴール〜”が開催。結成から同じメンバーで活動してきたLuce Twinkle Wink☆から、錦織めぐみがこのライブをもって惜しまれながら卒業。しかしそのライブは決して涙涙で終わることのない、ウィンカー(※ルーチェファンの総称)へと普段通りの高いクオリティのパフォーマンスを笑顔で届ける、“いつも通り”のものだった。

開場からメンバーカラー5色のライトがフロアを照らすなか、開演時間を迎えたO-EASTにオープニングSEが響き渡る。フロアからの「L・u・c・e!」のコールのなか、階段上ステージに5人が登場。錦織を先頭にメインステージへと降りると、キュートなミドルナンバー「1st Love Story」をまずは披露。1曲目からダンスは全員キレまくりなうえにピタリ揃っており、それ見るほどに改めて卒業が惜しくなる。1サビ後にフロアを煽ったリーダー・宇佐美幸乃は、表情を使ってのキュートの出し方がさらにブラッシュアップされており。深沢紗希もキラキラの笑顔でステージをまっとう。Dメロのソロでは板山紗織も存分にキュートさを出したりと、それぞれがステージをまっとうしていく。続く「初恋ペンタグラム」では、桧垣果穂の楽曲序盤での前への出方や、深沢のワクワク感ある肩の動きなどにキュートさが現出。落ちサビでは宇佐美がソロ部分を「めめだけに」と歌詞変し、彼女へと贈る。その宇佐美の「い、く、よ!」の声に続けての「大スキ、スキ、大スキ、スキ、、、、、」では、1-Aメロ縦5人に並んだとき、板山のうしろで宇佐美と錦織がじゃれまくる。この日は特に、ほかの曲でもそんなシーンが多かった印象だ。

ここまで3曲キュートなナンバーを続けたところで、今度は一転シリアスなナンバー「羨望スターダム」へ。イントロからキレッキレのパフォーマンスをみせる5人、こういった曲での桧垣や錦織のソロパートの歌声は実に映えるし、ダンス面では1-Bメロでセンターをとった深沢の強さも際立ち、板山のダンスもシャープでキレよいものだった。続く「ナミダイロ」では、Aメロは静、Bメロ以降は動とメリハリついた構成。次々とフォーメーションの入れ替わるダンスタイムでは、5人全員がかっこよさを見せつける。

いきなりの5曲連続披露を経てのMCでは「たくさんの人を見て、ちょっと(卒業の)実感が湧いた気がする」とこぼす錦織。だが「いつも通りのルーチェでいきたい」と続け、「悲しいとかじゃなくて、みんなで楽しみたい」との意志を表明する。

MC明けは、そんな錦織がプロデュースした“つくるーちぇ”曲3曲。まず「Precious☆Summer」では、1-Aメロで前へ出た際をはじめ曲全体を通して板山のかわいさが目と耳を奪う。続く「Let me cry」は、ガラリと雰囲気の変わったヘヴィなロックナンバー。肘を上下させる振付の部分での桧垣のダンスに強さがこもっていたほか、腰を回す部分の滑らかさでは深沢に、歌声の強さでは錦織にそれぞれ特に惹きつけられる。そして昨夏生まれた「夢のその先」へ。のちのMCで卒業を考えたときの曲と語られたこの曲で、5人が円の内側を向いてのサークル状になった部分ではまたもチームワークの良好さをみせる。この強めのナンバーでも桧垣のボーカルがフロアを惹きつけ、さらに落ちサビでは生ハモも披露。“5人で聴かせる曲”の、ある種の完成形を提示したのだった。

MCではこの3曲の誕生を振り返る錦織を、まったく曲調の違うものを生み出した点から宇佐美と深沢が称賛し、宇佐美は「Let me cry」について「ルーチェを成長させてくれた曲」との裏話も語る。そしてそんな3曲を、宇佐美が「大切に歌っていくからね!」と宣言。錦織も「ちゃんと歌ってねー」とその継承を望んでいた。

さて、ここからはアツさ・かっこよさを魅せるブロック。まずはこの5人にあてて作られた「Twinkle “5” stars!!☆」からスタートだ。この曲で改めてスイッチが入ったように感じられたのが、宇佐美。“力いっぱい”という表現がピッタリのパフォーマンスを繰り広げる。また、こういった曲ではシャープにキメてくる板山の凛々しさも、光るポイントだった。さらにレーザーを使ったサイバーな演出のハマる「ラブ×タイムソルジャー ~未来と君を行き交う戦士~」や、照明に合わせてウィンカーがフロアを紅く染め上げた「少女たちの微熱」と次々と力強いナンバーを披露。後者はサビの5人揃ったダンスといった見どころも含めて、切ない楽曲を情熱的に魅せていく。

こうして前半戦が締めくくられたところで、“History of Megumi Nishikiori Since 2013”とのVTRが上映。そのタイトル通り、愛乙女☆DOLL研究生の頃からの懐かしい映像が次々と登場してアイドルとしての彼女のこれまでを振り返る。そして「アイドルめめたんを、Luce Twinkle Wink☆ 錦織めぐみを愛してくれて、ありがとう」のメッセージが映されると、階段上ステージに錦織がひとり登壇。「みんなを想って、歌います」との言葉に続けて、坂本真綾の「CLEAR」をソロでカバー。自身のアニメ愛の原点である『カードキャプターさくら』と、旅立ちとの両方にちなんだ桜があしらわれた衣装を身にまとい、甘い歌声を活かしながら、それでいてたっぷりと幸せそうに歌う。2コーラス目はメインステージへと降りて、ステージを一往復しながらの歌唱。声優、そしてシンガーという夢を持つ彼女の決意表明のようなステージでもありながら、それでいて自身も楽しんだカバーとなった。
そこにメンバー4人が加わり、「ヒカリ」で後半戦本格スタート。ここから3曲は“未来ブロック”とも呼ぶべきだろうか、この先を見据えた楽曲ゾーン。そんな曲たちを、再び5人のLuce Twinkle Wink☆として歌っていく。続く「ポラリス」では、頭フレーズ後の跳ねながらのフォーメーションチェンジなどをごちゃごちゃさせずに見せる凄さを再度痛感。膝を柔らかく使ってサビの細部まで表現していく板山や、2コーラス目のソロでの桧垣のかわいさも光る。また、もう1曲「七色未来」のBメロでの次々とペアが入れ替わりながらのダンスは見ている側も楽しいもの。本当にすれ違う程度しかないスペースを余裕で抜けていくのも、この5人のチームワークの賜物なのだろう。加えてボーカルの面でも、Dメロでの板山・錦織をはじめキュートな歌声がファンを魅了していった。

曲明けのMCでは、「私、お着替えしちゃいましたー!」と衣装に触れる錦織。深沢の「まわってー!」の声に合わせて一回転すると、「CLEAR」について「一歩踏み出せない自分を押してくれた曲だから、衣装にもこの場にもふさわしいなと思って歌わせていただきました」とそのコンセプトを語る。また、そこから3曲の流れも彼女考案のもの、とも合わせて明かす。
その錦織の「まだまだ体力余ってますよね?」の声に続いて5人がタオルを手にし、タオル曲「You are a star!」へ。サビ明けは深沢が代表してフロアを煽ると、自身のダンスもさらに乗っていく。それでいてBメロなどでの細かいフォーメーションも揃っていて、爆上げ曲なのに雑な部分は一切ない。楽しさとクオリティの両立したステージだ。コール・アンド・レスポンス後は、錦織がひとり階段上ステージでソロを執り、アイドルジャンプも独り占め!
そこからはじまるラストスパートの、お次は「go to Romance>>>>>」。キュートなキラーチューンを楽しく笑顔で、細かいフリも揃えながらフロアの空気をさらにアゲていく。サビ後半のボックスステップでは深沢の身のこなしの軽さが際立ち、桧垣が隙を見てニコニコしながらカメラに向けて手を振ってる姿も、心から楽しそうなものだった。
と、続く「Treasure」ではまず、宇佐美の飛び上がりが尋常じゃない高さ。深沢もエネルギッシュにソロを執り、桧垣も間奏ではセンターで躍動。落ちサビでは板山が、キュートながらもしっかりと飛んでくるソロの歌声を響かせていく。また「恋のprologue*」は、ミドルテンポならではの余裕はありながらもダレないようにメリハリをつけて5人揃えつつ、それぞれのキュートさをしっかり出している。特にサビでの桧垣は、手の細かい振り付けのメリハリと首の角度のキュートで、その魅せ方の巧さも光っていた。そしてあっという間に本編ラストナンバー。5人の名前が歌詞に織り込まれた「meteor bell」がはじまる。しかしあくまでステージ上の5人のパフォーマンスは、普段どおり。いつものように、5人だからこそ歌える曲を大事に届けていく。名前のあてられた部分でフィーチャーされる序盤のサビ、それと対になる5人の振付が揃う大サビといった流れは、この構成だからこそ余計に胸に響いて仕方がなかった。

5人がステージから降りたところで、フロアで想いを代表するように、メッセージを叫び届けていくウィンカーが。そのメッセージに続いて、「めーめーたん!」のコールが響き続ける。その間、もちろん5色の光は引き続きフロアを照らし続ける。そして再びメンバーが登場。ここぞというときの必殺曲、「Luce Luce Twinkle Wink☆」が、もう一度5人のステージの幕を開ける。パワフルにエネルギッシュに、互いに視線を交わしながら、それでいて楽しく5人のステージを楽しむルーチェ。特に宇佐美は、この曲でもうひとつギアが上がった印象。大サビでは、本編ではあまりみられなかったほどに感情が現出する。

曲明けには錦織から“めめたんコール”への礼が述べられると、ファンをバックにルーチェポーズで記念撮影。今の心境を問われると「私、ルーチェでよかったと思ったことがたくさんあって」とひと言。そして「あんまり人を好きにならなかった人だけど、ルーチェのおかげで捨てたもんじゃないなって。そう思えたのはみんなのおかげ。愛してくれてありがとう。大好きです」とメッセージを送ると、宇佐美から錦織がこの日のライブに向けて4人への手作りのお守りを、メッセージ付きでくれたことを明かす。
そんなエピソードで不変の絆も感じさせたところで、ルーチェはじまりの曲「刹那ハレーション」で再び5人の全力ステージへ。宇佐美の気持ちの高まりは、冒頭の「めめありがとー!」のシャウトからここでも発露。フリーになる大サビではヘッドバンギングも決め、終盤のジャンプも実に高いものに。一方この曲で強めの歌声が非常によく映えたのが、錦織。2コーラス目では「めめたん!」のコールにニヤリとしたりと、気持ちのキャッチボールも忘れずに1曲を披露。グループ名の名乗りと長い一礼で、アンコールの2曲を終えた。

しかしウィンカーはまだ会場をあとにしない。クラップからもう一度“めめたんコール”を起こし、Wアンコールへ。ステージに再々登場した5人は、最新シングル「Symphony」を披露。テンポ自体も速いうえにとてつもなく細かいフリの曲なのに、ぴょんと跳ねる部分は5人ピタリ。さらに「好き」のフレーズの宇佐美や、サビの板山のソロでの力の込め方など、楽曲コンセプト通りにかわいさをMAXに出せるのは、やはり「さすがルーチェ」としか言いようがない。そして錦織の曲フリからの、メジャーデビュー曲「恋色♡思考回路」が本当のラストナンバー。錦織自身Bメロの脚の曲げ方などでかわいく魅せる一方、1サビでは宇佐美が、2コーラス目中盤では深沢がイレギュラーな部分でジャンプしてレスしたり、桧垣が手を振ったりとラストのラストだからこその自由さも交えたステージングで現メンバーラストの曲を締めくくった。

最後にオフマイクで「本当に本当に、本日はありがとうございました!」と感謝の想いを伝えると、先に錦織以外の4人が降壇。ひとり残った錦織は、階段上ステージの中央でルーチェポーズ。からの「またねー!」のひと言を残して、アイドルとしてのステージを終えたのだった。

実はこの公演前に同会場で開催された事務所ライブも合わせて、1日で全ルーチェ曲を披露した5人。本当にこの1日で、これまでのすべてを出し切った形となった。それでもいたずらにエモ散らかすことなく、5人は錦織の言葉通り“いつも通り”のルーチェを見せてくれた。これから一旦進む道は分かれるが、お互いがその先成長した姿でステージ上で再会する日が来ることを、そして互いのあらたな一歩に幸多からんことを、心から願いたい。

Text By 須永兼次
Photo By 徳田洋平

錦織めぐみLuce Twinkle Wink☆卒業ライブ:5ール☆!~ゴール〜
2019.01.14@TSUTAYA O-EAST
【SET LIST】
M1.SE
M2.1st Love Story
M3.初恋ペンタグラム
M4.大スキ、スキ、大スキ、スキ、、、、、
M5.羨望スターダム
M6.ナミダイロ
M7.Precious☆Summer
M8.Let me cry
M9.夢のその先
M10.Twinkle “5” stars!!☆
M11.ラブ×タイムソルジャー ~未来と君を行き交う戦士~
M12.少女たちの微熱
M13.CLEAR(錦織ソロ)
M14.ヒカリ
M15.ポラリス
M16.七色未来
M17.You are a star!
M18.go to Romance>>>>>
M19.Treasure
M20.恋のprologue*
M21.meteor bell
M22.Luce Luce Twinkle Wink☆
M23.刹那ハレーション
M24.Symphony
M25.恋色♡思考回路

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