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2019.02.23

あらたなユニットも登場!『Original Entertainment Paradise -おれパラ- 2018 〜We’lluminate☆PARTY〜』 東京2日目公演レポート

あらたなユニットも登場!『Original Entertainment Paradise -おれパラ- 2018 〜We’lluminate☆PARTY〜』 東京2日目公演レポート

2018年、11年目を迎えたライブイベント“Original Entertainment Paradise”、略して「おれパラ」の平成最後のおれパラのステージとなった“Original Entertainment Paradise -おれパラ- 2018 〜We’lluminate☆PARTY〜”東京・両国国技館公演2日目の模様をレポートする。ゲストアーティストが全ておれパラホストの別ユニットとなったこの日は、全てのアーティストが渾身のライブで会場を熱くしたのみならず、新たなユニットが登場するなど歴史的な夜となった。

ビッグバンドのレビュー曲のようなSEと大きな拍手に迎えられて始まった今年のおれパラ。軽快なピアノの旋律と華やぎのホーンの音色が止むと、ショーがいよいよ始まる。クラップを求めるように響くビートと共に登場した小野大輔、鈴村健一、森久保祥太郎、寺島拓篤が11年目の幕開けを告げるような新たなオープニング曲「O.E.P! ORE!!!!」を高らかに歌い上げ、その声と共に大きなクラップが会場を包む。

ディスコ調のトラックに、お立ち台に上がって扇子を揺らす森久保がオーディエンスを煽る。「横綱も見てるよ!」と笑顔の鈴村、楽し気にステップを踏む寺島、そして会場全体へと視線を投げては笑みを浮かべて「おれたちのパラダイス♪」と声をあげる小野。ここで呼び込まれた今宵のスペシャルゲストはD.A.Tの近藤孝行とbuzz★VibesのShinnosukeも加えて熱いオープニングを飾った。

この夜のトップバッターで登場したのは鈴村健一。熱い「シロイカラス -Anniversary Edition-」が鳴り響くと、アッパーなパワーサウンドで会場を席捲。オーディエンスは拳をつきあげて応える。「いきなりトップギアをありがとー!」と青いサイリウムに染まる会場へ告げる。みんなが楽しそうだ、と笑顔になると、続いたのは「この世界の好きなところ」。伸びやかな歌声に身体を揺らしながら聴き入る観客とステージとで生み出すアットホームな空間。一緒に歌う場面では両国国技館がハートフルな空気に包まれた。そして会場一体のジャンプから始まった「CHAPPY」では軽妙なビートに合せてみんなでダンス!バンドが鳴らす音も躍る。ラストは「まだまだイケるだろー!」と声をあげる鈴村。オーディエンスもその声に応え「イェー!」と大きな大歓声をあげれば「Go my rail」へ。畳み掛けるビートに大きく揺れる青いサイリウムの光。タフなロックンロールで両国を揺らすと、「一緒に歌いたい」とオーディエンスと楽しく声をあげたコール&レスポンスで会場の全ての人の心をひとつにして、ライブ空間を熱く熱く盛り上げた。

2番目に登場したのはスペシャルゲストのD.A.T。登場を告げるエレクトリックなSEから「ROYAL FLASH」のビッグビートのダイナミックなトラックとアグレッシヴなラップ、そしてキレあるダンスパフォーマンスで魅せると会場の空気を一変させる。ダンサーを従え、見る者の全身を打つようなビート感でリリックを叩きつけていく。近藤の甘く艶ある歌声とパワフルな小野のラップとのコントラストと都会的なトラックが印象的な「MAVERICK」ではフロアで揺れる赤と白の光も楽曲を形成するファクターのひとつであるようにサウンドの艶をより際立たせる。小野のカラーは白、近藤のカラーは黒ということでここでサイリウムを消して振ってみると、フロアから光が消えたのを見た近藤がひとこと。「それでも消さないやつ、憶えたからなー!(笑)」。夢を叶えるユニットであるD.A.T。おれパラのステージに出る夢を叶え、最後は両国国技館をライブハウスへと変貌させる「CHANGE THE WORLD」で会場を熱で包んだ。

続いて登場した寺島拓篤は、それまでのアッパーなスタートとは一線を画し、「calm」でしっとりと優しい陽だまりのような歌声で自身のステージの幕を開けた。語り掛けるように歌を紡ぎながらゆっくりと歩を進めてステージの中心へと降りて来ると、お立ち台がまるでベンチになったように座り、柔らかな歌声を届けた。「この両国国技館、僕にとってはもうひとつの新たな大切な場所になりました」と言う寺島。アニメ「火ノ丸相撲」の出演によって両国国技館への想いを深めたという彼は、ステージ中央で四股を踏んで見せ、会場を大いに盛り上げた。さらにアニメ「転生したらスライムだった件」のオープニング主題歌「Nameless Story」では会場を染めるサイリウムが黄色から一斉にスライム色に変わり、さらに寺島の「ブルーのライトよ、イエローに転生しろ!」の声で黄色一色へと変化し、楽曲と会場が一体となるのを感じさせた。続く「みんなで H ! P ! Y !」でもステージの熱とフロアの熱とが重なれば、ラストはストリングスにドラマティックに彩られたエレクトロダンスチューンで綴る新曲「メグルモノ」を披露し、ステージを降りた。

寺島に続いたのはbuzz★Vibes。オルガンの音で「もろびとこぞりて」のメロディが厳かに響いたと思えば、次の瞬間にはソウルフルでアーバンな音が鳴り出して「U R my LOVER」へ。ステージ中央にシンセサイザーを置いたShinnosuke、そして躍動ビートに楽し気に声を重ねていくM.K.Bが登場して会場は一気にディスコの様相。“そこそこキャリアのある新人”ことbuzz★Vibesながら、2017年夏のおれサマーに登場するなり話題をさらったその実力を遺憾なく見せつける。“音楽でひとつになりましょう”と語りかけるM.K.Bの発案で「BRAND NEW UNIVERSE」では客席のオーディエンスがM.K.Bの合図で両隣の観客と手を繋いで“繋がって”みせる場面も。スケールの大きなこの曲。手を繋いだ観客たちのコーラスも加わって、音楽が繋げる大きな想い、力を感じさせたのだった。最後は彼らのキラーチューン「buzz★Parade」と「Screamin’2nite」をメドレーで聴かせると、フロアのオーディエンスも体を思うままに揺らしていく。会場をダンスフロアへと変貌させ、最高のディスコナイトを堪能させた。

アーティストをステージへと迎えるクラップに乗って登場したのは小野。「DELIGHT」ではステージの小野、そしてチームDと共に、フロアのチームDことオーディエンスも一緒に踊り、声をあげて、楽曲を大きな音の塊にしていく。煌めくステージから笑顔と共に歌声を放つ小野と両国国技館というチームDが一体となる。そしてポジティヴな想いに満ちた「STARTRAIN」へ。旅に出ていこう。一歩を踏み出そう。そんな前向きな想いが音になっていくような軽やかな曲も会場と一緒に歌い上げると、都会的なダンスチューン「Magic World」で艶の滲む歌声を聴かせる。ステージ上のチームDも妖艶なダンスで魅せれば、小野も軽やかにステップを踏んで魅せる。会場を埋め尽くす緑色のサイリウムが揺れると両国のダンスフロア感が増していくのを感じた。そんなダンサブルなステージから柔らかなギターのリフと軽快なホーンの音とに彩られた「Dancin’Groovers」が響き出せば、風がそよぐように揺れるサイリウムの光へと視線を向けて「最高です!」と笑みを浮かべた小野。軽やかに躍る歌声と共に大合唱が湧き、多幸感に包まれたステージだった。

いよいよラストの森久保が登場か!と思われた両国国技館のステージ。しかしビジョンに映し出された名前は「King&Rogueone」という見慣れない名前。観客の頭上にハテナマークが浮かぶような空気となった会場のステージをジャックしたのはサングラス姿の2人の男。登場するなり彼らは名刺代わりのように「King&Rogueone」を会場に響かせる。

歌詞を聴いている限りどうやらこれは近眼と老眼の曲…!? 近眼と老眼の悲哀の歌を軽妙なラップを交え哀愁いっぱいに歌う2人にオーディエンスの心も震えたはず。2人の名を世界に知らしめるこの曲は彼らのデビュー曲として4月にリリースされることも発表に。そしてライブ感たっぷりなアッパーでポップな一曲「Catch your eyes」も披露され、彼らは大きなファーストインパクトをおれパラに刻んでステージを後にした。

神戸、そして両国国技館、と開催の2018年のおれパラの大トリを飾るのは森久保だ。登場を前にアリーナもスタンドも2階席もピンク色に染められたフロア。期待に満ちた瞳が向けられたステージにヘヴィなSEと共に姿を現した森久保は一気にテンションをアゲるハードでラウドな「SHOUT OUT LOUD」で会場の熱を急上昇させる。クラップを求める森久保に応える会場の音を加えてさらに層を厚くするビートが駆け廻っていくと、この両国はまるでライブハウスであるような熱気に包まれた。「OK。ブチあげていきましょう!」と森久保の声と共に畳み掛けるビートが叩きだしたのは「JUDGEMENT DAY」のリズム。刻むようなメロディでアタック強く放たれる言葉たち。大きく拳をあげて観客もシャウト!そしておれパラならではのスペシャルな時間。おれパラバンドのキーボード・宇田貴志を呼び込む森久保。普段、森久保のステージでは演奏のない宇田だが、やはり最後は一緒にやりたい、とサックスの演奏で参加。「MIDNIGHT COASTER」の大人な雰囲気を宇田のサックスが盛り上げていく。ゴージャスでアーバンな雰囲気が色気を滲ませるこの曲で体を揺らし歌う森久保の表情も満足気に笑みを浮かべた。ラストは「Pay it forward」。自分が受けた恩や縁を繋いでいく、渡していくことをテーマにした森久保らしい感謝のメッセージソングで平成最後のおれパラは幕を閉じた。

「おれパラ!」の掛け声となったアンコールに応えて4人がステージに登場。「United Flag」を跳ねる歌声で響かせると「オイ!オイ!」と歓声もあがり、両国国技館からの歌声も重なって大きな歌声の塊となって会場を駆け巡る。「今回のおれパラはユニット祭りですからね」と笑顔の小野。D.A.Tの小野、buzz★Vibesの森久保に対して「King&Rogueoneには歌詞を提供しているだけ」と言い張る鈴村と寺島が会場の笑いを誘う。ゲストの近藤、Shinnosukeも呼び込んで、ラストはおれパラの新たなアンコール曲「STORY」を会場と一緒に歌って、2018年のおれパラは大団円を迎えた。11年目もパワー全開で音楽の華を咲かせた彼ら。ここからさらに続いていくおれパラも見逃せない、と改めて感じさせた夜だった。

Text By えびさわなち
Photography By 草刈雅之

『Original Entertainment Paradise -おれパラ- 2018 〜We’lluminate☆PARTY〜』
2018年12月23日(日)東京・両国国技館

O.E.P! ORE!!!!/全員
1.シロイカラス -Anniversary Edition-/鈴村健一
2.この世界の好きなところ/鈴村健一
3.CHAPPY/鈴村健一
4.Go my rail/鈴村健一
5.ROYAL FLASH/D.A.T
6.MAVERICK/D.A.T
7.CHANGE THE WORLD/D.A.T
8.calm/寺島拓篤
9.Nameless Story/寺島拓篤
10.みんなで H ! P ! Y !/寺島拓篤
11.メグルモノ/寺島拓篤
12.U R my LOVER/buzz★Vibes
13.BRAND NEW UNIVERSE/buzz★Vibes
14.buzz★Parade~Screamin’2niteメドレー/buzz★Vibes
15.DELIGHT/小野大輔
16.STARTRAIN/小野大輔
17.Magic World/小野大輔
18.Dancin’ Groovers/小野大輔
19.King&Rogueone/King&Rogueone
20.Catch your eyes/King&Rogueone
21.SHOUT OUT LOUD/森久保祥太郎
22.JUDGEMENT DAY/森久保祥太郎
23.MIDNIGHT COASTER/森久保祥太郎
24.Pay it forward/森久保祥太郎
25.United Flag/小野大輔、鈴村健一、森久保祥太郎、寺島拓篤
26.STORY/全員

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