女子高生バンドの成長を描く『ガールズフィスト!!!!』から初CDがリリース!シングル「Stand Up!!!!」インタビュー

長野県松本市の女子高生、奈川芳野(ながわよしの)、坂ノ下奏恵(さかのしたかなえ)、藤森月(ふじもりるな)、白瀬双葉(しらせふたば)。4人はそれぞれが心に小さな棘が刺さっていた。だがある日、パンク・ロックと運命的な出会いを果たす。バンドを結成し、成長していく彼女たちの目に映るものは……。そんな青春バンドストーリー『ガールズフィスト!!!!』で彼女たちを演じる声優陣が原作同様「南松本高校パンクロック同好会」としてパンクロックバンドを結成し、音楽活動を開始。「ガールズフィスト!!!!」初の企画盤CDについて、奥村真由(坂ノ下、G.)、古川由利奈(藤森、Ba.)、内山つかさ(白瀬、Dr.)を迎えて話を伺ったところ、バンドと音楽を楽しむ、愛らしい素顔を見せてくれた。

――まずは皆さんの音楽経験を聞かせていただけますか?

古川由利奈 私は3、4歳くらいから高校3年生までピアノをやってました。

内山つかさ すごい。長い。

奥村真由 そんなに長かったとは(笑)。

――でも、みんなで音楽という経験はあまりなかったですか?

古川 そうですね。弾き語りの曲ばかりやっていました。

奥村内山 聴きたい!

――例えばどんな曲を弾いていたんですか?

古川 井上陽水さんの……。

内山 「少年時代」?

古川 そう。あとは、歌いはしませんがジブリの曲を。久石譲さんがすごく好きなので、「アシタカ戦記」とか弾いていました。

――では、みんなで音楽するのは楽しいですね。

古川 楽しいです。「ひとりじゃない!」っていうのが。

――連弾は?

古川 弟と発表会に出たことがあります。でも、姉弟は距離が近しいがゆえに、間違えるとすごく言い合うので(笑)。

奥村 実は私も幼稚園くらいからピアノを習っていました。でも、中学3年生までで、中学と高校は吹奏楽部がメインでした。打楽器担当でティンパニやドラム、マリンバ、グロッケン、ビブラフォンなどの鍵盤楽器をやりました。シンバルは苦手でしたが……。あと、ハープもやりました。一応、高校のときにコンクールの全国大会にも出場しました。

内山 私は大学の軽音楽部で2年ほどドラムを。ただ、自分としては一所懸命でしたが、今思えばやっぱりサークルのノリというか、基礎練は全然していなくて。

――パラディドルみたいな?

内山 はい。好きな曲をコピーして「楽しい、楽しい♪」って思い出しかないので、今回、基礎練をやり始めたときに「こんなにも自分の左手は……」となりました。

――担当楽器は役と一緒に知らされたんですか? それとも先に楽器だけ?

古川 私はそれでした。急に「ベース弾ける?」って連絡が来て、「ないです。ピアノはあるんですけど」と答えたら、「とりあえず練習始めて」と言われました。

奥村 作品について何も言われずに。

古川 そう。だから、「なんだろう」と思いながら「わ、わかりました」と言って、YouTubeとかを見ながら練習していました。そうしたら『ガールズフィスト!!!!』のオーディションがあって、「あ、これか」みたいな(笑)。

内山 私たちは逆でした。

奥村 楽器経験者やパンクが好きな人を募集しているということで、2人ともドラム経験者として応募したんです。

内山 ふたりとも白瀬双葉ちゃんのオーディションを受けたんです。でも、私は奥村ちゃんが打楽器をやっていたことを知っていたので、顔を合わせたときに「あっ、……ドラム、ですよね」って(笑)。しかも、吹奏楽で全国目指していて、絶対に私よりも上手いので。

奥村 クラシック系とバンド系じゃ違いますよ。

内山 でも、これは「落ちた」と思っていたら決まって。しかも顔合わせに行ったら(奥村が)ギターだったので二重にビックリしました。

奥村 オーディションで(セリフの)読み上げをしたあとに個人面談があって、そこで楽器経験について聞かれたんですよ。でも、その後に「読んでみて」と言われたのが奏恵ちゃんのセリフで。で、「ギターやりましょう!」と決まりました。

内山 たしかにキャラクターとすごく合っている! でも、そのときはまだ仮決定くらいで、「楽器ができないようなら変えるから」みたいなことを言われたので、「おお……」と思いました。

古川奥村 言われた!

――奥村さんにドラムを教わることはありますか?

内山 一回ありました。せっかく経験者が近くにいるので、基礎練習のやり方を聞こうと思い、カラオケに一緒に行って教えてもらいました。「あなたの1時間をください」って。

――一方、ベースとギターを一から始めてみての苦労は?

古川 とにかく指が痛かったです。父がアコースティックギターを持っていたので触ったことはあったんですが、ベースを持ってみたら弦が太いし抑えにくいし。最初は音が鳴らなかったですね。

奥村 私も全然弾けなかったので、練習しながら「どうして私はギターを弾いているんだろう」と何度も思いました。

内山 哲学(笑)。

奥村 でも、少しずつできるようになってくると、「ギター楽しいじゃん」って(笑)。

古川 そう、弾けると楽しくなってくる。

内山 よかったよかった(笑)。

――久しぶりのドラムはいかがでしたか?

内山 恥ずかしながら、用語も全然知らなかったので、ちゃんと始めてみるとこんなに奥が深かったのかと新発見が多いですね。個人練習しているとできなくてもやもやしてきますが、叩くのは好きですし、大学時代の楽しい記憶を忘れないようにしています。

奥村 だから、いつも楽しそうに叩くんだ。いっつも笑顔。

古川 ねー。納得。

――今は1日どれくらい練習されているんですか?

古川 どうしても時間がないときは30分くらいで、普段は2、3時間くらいですね。で、いつの間にか手が痛い、みたいな(笑)。

奥村 わかります(笑)。2時間で終わりにすると決めていたのにいつの間にか真夜中までやって、そのままギターと一緒に寝たこともあります。

古川 ある。「とりあえず寝る!」って。

奥村 できなくて疲れたから横になろうと思ってそのまま「すやぁー」。

内山 私も同じくらいですね。あと、絶対に練習しない日はなくすと思っていて、1日サボったとき、その次の日に「なんでこんなに?」というくらいにできなかったので怖くなったんですね。だから、10分でも20分でも叩くことにしています。

――全体練習はどれくらいやられているんですか?

奥村 実は、公開練習のときだけなんです。

古川 なので、まだ2、3回しか合わせられていないんですよ。

内山 個人的には予定を合わせて(スタジオに)入りたいんですが……。なので、普段は己との戦いを。

古川 ひたすら家で。

奥村 4人のグループLINEがあって、そこに練習動画をあげているんですが、それを聴きながらみんなの演奏に合わせて練習するとかしています。

古川内山 そんなことしてたんだー。

――もっと仲よくなって情報共有しましょう(笑)。ちなみにお互いの印象は?

古川 私、つかさちゃんとはレコーディングのときがハジメマシテで。それこそ、さっきも下で会ったときに「敬語はやめて、タメ語でしゃべろうよ」って言いました。

内山 だから今、ちょっとずつじりじりと(距離を縮めています)。

古川 まゆちも敬語なので、私だけすごく壁を感じるんですよ(笑)。

奥村 じゃあ、徐々に徐々に。

古川 一気に取っ払ってもええんやで?

内山 でも、まゆちはたまに出ません? 「うん、わかる!」って言われてキュンとくる(笑)。

奥村 「仲よくなりたいけど先輩にいいのかな」という気持ちが表れています。

古川 全然タメ語の方が嬉しいんですが。

内山 がんばる。

古川 待ってる(笑)。でも、出会ってから半年も経っていないんですが、「ホントに?」というくらいに仲よくて。

奥村 そう、にぎやかです。

内山 それこそ、『Stand Up!!!!』のCDには「TYPE A」と「TYPE B」のどちらにもボイストラックとして「南松本高校パンクロック同好会」のバンドミーティングが入っていて、それぞれ内容が違うんですが、録っているときも録っていないときもずっとわちゃわちゃわちゃわちゃしていて。風船をふくらませたり。

古川 やってたねー。

内山 風船をふくらませて肺活量を鍛える練習ができるんだよ、って。

奥村 私が風船を持ってきたんです(笑)。

内山 でも、ふたりとも全然膨らまなかったんですが、レコーディングが終わったゆっち(=古川由利奈)さんに渡したら「フッ!」ってすぐに

古川 (笑)。

奥村 一瞬で。

古川 レコーディングが終わってブースから出たら、ふたりが風船をふくらませながらキャッキャしてるので何かと思いました。そうしたら「風船が膨らまないんですぅ」って。

――でも声優としては面目躍如ですね。

古川 よかった!(笑)。

奥村内山 腹式呼吸!(笑)。

――話題に出た「自分自信」など、3曲を2枚のCDにわけてリリースします。それぞれどんな曲だと感じていますか?

内山 基本的にどれもアップテンポで明るい曲なんですが、それぞれに伝えたいメッセージが違っているんです。私は、「自分自信」の歌詞とメロディが本当に好きで。『ガールズフィスト!!!!』のストーリーでも、フェスでパンク・ロックを聴いたときに「この道でいいんだ」と自分に自信を持てたというところが鍵になっているんですが、そこを伝えている曲なんです。すごく思い入れがある曲ですね。

古川 私は、レコーディング前にこの3曲をデータでもらったとき、「本格的なパンク!」と思いました。だから、キャラソンぽく歌いたくはなかったんですよ。やっぱり、この子たち4人が青春をかけて取り組むパンクロックという音楽を、彼女たちが歌うように歌いたいと思ったんです。「Ready and Rarin’ to Go!!!!」は私がメインで歌わせてもらったんですが、月は元スポーツ少女というところで力強いイメージが自分の中でできていました。それで歌ってみたら、CDで聴いてみても「あ、月ちゃんが歌ってるな!」って思えました。

内山 私もレコーディング中、「月ちゃんが歌ったらこうなんだ」って聴きながら思ってました。

奥村 あと、「Roly Poly」はみんなで「ロリポリ」って略して読んでいる曲なんですが、手拍子の部分は実際にみんなでマイク前に立って録ったんですよ。もう楽しくて楽しくて、逆になかなかうまくいかなくて(笑)。

内山 マイクの位置がね。いろいろなところで鳴らそうとしたから。

古川 あっちこっち動き回って(笑)。

奥村 でも、みんなでワイワイしながら歌っている感じも楽しくて好きです。

古川 ガールズバンドという感じがいちばん強く出ている気がします。

――でも、演奏するようになったらどういう感じになるんでしょうね。

内山 そうなんですよ。

奥村 手拍子はお客さんみんなに?

古川 やってもらおう(笑)。

――皆さんはバンドを始める前、パンクに対してどういうイメージがありましたか?

古川 私はパンクやロック系の音楽がすごく好きで。

奥村 弾き語りしながら? そうなんだ! 私は触れてこなかったので全然わからないんですよ。いまだに「パンクって?」となります。どういう弾き方をしたらパンクになるんだろうと思うと頭の中が「??」って(笑)。

内山 「考えるな、感じろ」だよ、きっと。

奥村 そういうことか! それがパンクなのか!

内山 迷わないで! 君の信じた道でいいんだよ!

――それが『ガールズフィスト!!!!』のテーマみたいなものですからね。

内山 私は大学の軽音部に入ったときに教わったのが初めてで、それまでは世間にあふれているJポップやアイドルソングを聴いていたので。でも、最近になってあらためて触れ始めると、意外と街中に流れていると感じました。だから、冗談まじりに言いましたが本当に、「これがパンク」と感じたらそれでいいのかな、と思います。

――スタートしたばかりの皆さんですが、将来的な目標は?

奥村 ライブがしたいです、みんなで。

――例えばどこで?

奥村 大きいところがいいなあ……。

内山 武道館。

古川 武道館!

奥村 やってみたい!

――武道館でライブを観た経験はありますか?

内山 あります。

奥村 私はないです

古川 覚えていないんですが、何かを観に行った気はします(笑)。

内山 (笑)。私が大好きなモーニング娘。さんが卒業コンサートをされているイメージがあったんですが、最近だとチャットモンチーさんが卒業ライブを2daysでされていて、最後の最後に「さらば青春」をやられていたとか。そのセットリストだけで泣けてしまうんですが(笑)、そういう節目節目の場所になるというか、特別な場所というイメージがあります。

古川 私は、さいたまスーパーアリーナに立ったことがあるんですが、ステージからのあの景色を思い出すと、『ガールズフィスト!!!!』の4人でああいう大きいところに立てたらすごく気持ちいいんだろうな、とは思います。

奥村 武道館に行ったことはないんですが、吹奏楽で大きいところに立っていて。

――吹奏楽の聖地である普門館ですね。

奥村 あの黒い床に立って5000人の中で演奏した風景が浮かんでくると、同じ感覚を4人で味わってみたい!というのはわかります。となるとやっぱり武道館なのかな?(笑)。

古川奥村 目指せ武道館。

――今はまだ公開練習を披露するだけですが、まずはそこから見ていただいて、いつかはファンと一緒に武道館へ。

内山 そうですね。いろいろとイベントがあるのでぜひ来ていただければ。

古川 まだまだ我々の演奏技術は拙いですが、曲はめちゃくちゃいいので!練習頑張ります!

奥村 キャッキャワイワイしながらもがんばっていますので、まずはこの『Stand Up!!!!』をお手にとっていただきたいです!

Interview & Text By 清水耕司(セブンデイズウォー)


●リリース情報
ガールズフィスト!!!!
「Stand Up!!!!」
発売中

【TYPE A】

品番:TECI-1607
価格:¥1,667+税

<CD>
1.自分自信
作詞 奈川芳野 作曲・編曲 南松本高校パンクロック同好会
2.Roly Poly
作詞 奈川芳野 作曲・編曲 南松本高校パンクロック同好会
3.自分自信(Instrumental)
4.Roly Poly(Instrumental)
ボイストラック
5.南松本高校パンクロック同好会第一回バンドミーティング

【TYPE B】

品番:TECI-1608
価格:¥1,667+税

<CD>
1.自分自信
作詞 奈川芳野 作曲・編曲 南松本高校パンクロック同好会
2.Ready and Rarin’ to Go!!!!
作詞 奈川芳野 作曲・編曲 南松本高校パンクロック同好会
3.自分自信(Instrumental)
4.Ready and Rarin’ to Go!!!!(Instrumental)
ボイストラック
5.南松本高校パンクロック同好会第二回バンドミーティング

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