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INTERVIEW

2019.01.02

Qyoto 3rdシングル「真冬のダイアリー」リリース記念インタビュー

Qyoto 3rdシングル「真冬のダイアリー」リリース記念インタビュー

2017年メジャーデビューを果たし、今年は人気アニメ『BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS』のOPテーマ「It’s all in the game」でその名を広めたQyotoが、ニューシングル「真冬のダイアリー」をリリース。楽曲に込めた想いをボーカル・中園勇樹、そしてキーボード&サックスのRYOTA. に聞いた。

――まずは2018年のQyotoと言えば、夏にリリースしたシングル「It’s all in the game」が人気アニメ『BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS』のOPテーマだったことで大きな出会いなどもあったのではないかと思いますが、実際にいかがでしたか?

中園勇樹 『BORUTO』の認知度はすごいんだな、ということを改めて感じましたね。「『BORUTO』の曲をやっていました」と言えば、会場の空気として「そうなのか」と感じてくださっているのを感じられましたし。

RYOTA. 「It’s all in the game」のリリース時に各地でリリースイベントを行ったんですが「この曲は『BORUTO』のOPテーマです」と言うと「『BORUTO』全部見てます」という声を掛けてもらえたりもして。そこでのキャッチ力というのも感じましたね。

――「『NARUTO』の楽曲を担当すると、海外からも反響がある」というのもよく聞くんですが、ことQyotoについてはいかがでしたか?

中園 海外からの反響もありました。動画サイトでカバーしてくださっている外国人の方もいたりしましたし。チャンネル登録者数が凄まじい、海外では有名なユーチューバーの方が「It’s all in the game」をカバーして歌ってくれているのも教えてもらって。動画を観たんですが、歌詞も日本語なのにしっかり再現してくださっていて感激しました。そんなふうに海外からの反響もいただいたりしましたね。

RYOTA. 海外のイベントとかも行ってみたくなりますね。

――ライブでは、この曲はどんな反応が返ってきましたか?

中園 僕たちの楽曲の中でもロック色の強い曲なので、ライブでとても盛り上がる曲だなと思いますし、自分も『BORUTO』のOPテーマとしてこの曲が流れているのを観てもいるので、歌って演奏する立場になるとより気合も入ります。

RYOTA. イントロの印象が強い曲なので、ライブでやるときの、ドラムのKENSUKEの「ワン、ツー、スリー、フォー!」のカウントもすごく気合が入っているのを感じます。イントロのロックな入りも好きですね。

――今回、ニューシングル「真冬のダイアリー」を完成させたQyotoですが、その前に2作、アニメとのタイアップシングルを出されています。ひとつは『DIVE!!』のOPテーマ「太陽もひとりぼっち」、そしてここまでお話を聞いた『BORUTO』の「It’s all in the game」。アニメーションというモチーフがあって、そこへ向けてメンバー一丸となって楽曲を作ることで気づいたことというのはありますか?

RYOTA. 初めてのことが多くて、メンバーみんなで手探りな状況で作っていたので、それがオープニング映像と重なったときに気づかされたことが多かったです。「こうやってハマるんだ」というのを発見していく感覚。

中園 歌詞にしても正解はないので、「もっとこういうこともできたかもしれない」という発見も、アニメーションと重なったのを観て改めて感じることもありました。「It’s all in the game」は掻き鳴らされる音のイントロから入ったんですけど、違うアプローチだったらどうなっていたんだろう、とか考えたりもして。経験としてとても大きかったと思います。

RYOTA. 僕はアニメがすごく好きなので、オープニングとかエンディングもたくさん観たりしているんですけど、今後またチャンスがあればもっとコラボレーションできたら面白いな、と思ったりもしました。

――もしも今後チャンスがあるなら、どこのスタジオさんとやってみたいですか?

RYOTA. 僕ら、京都出身のバンドなので、ぜひ京アニこと京都アニメーションさんの作品の楽曲がやりたいです。Qyotoなので京アニ。地元ですし、京アニなら京都のロケ地が出てくると思うので、そういうところでの聖地巡りをバンドでやりたいです。それが夢です。

――そんな皆さんですが、今回のシングル「真冬のダイアリー」はタイアップとはまた違う楽曲ということで、Qyotoというバンドに肉薄した音になっているのかな、と感じます。どのように制作を進めていかれたのでしょうか。

中園 北海道のAIR-G’さんで「QyotoのFM ROCK KIDS」というレギュラーラジオ番組をやらせていただいていたんですが、そのときに番組30周年のアニバーサリーライブの出演のお話もいただいたのをきっかけに制作しました。ラジオを担当させていただいているうえに、記念すべきライブに出演させていただけるというのがうれしくて、何か恩返しができないかということで、番組の中で楽曲を作ろうということになりました。そしてその曲をアニバーサリーライブで初披露しよう、ということになったんです。それでリスナーの皆さんから青春エピソードを募集して、いただいたたくさんのエピソードを読ませていただいて歌詞を書きおろしたのが「真冬のダイアリー」です。北海道がきっかけなので、冬をテーマにしよう、というのもメンバーで話をして、あとは皆さんの青春エピソードを読んでイメージを膨らませていきました。

――リスナーの青春エピソードが歌詞のモチーフということですが「ここにキュンとくる」という部分を教えてください。

RYOTA. 僕は最初に中園くんとHIROKIくんから「歌詞が出来ました」と送られてきたのを見たときから、2番の真ん中くらいの“校舎の裏で君と秘密のキスをしたい”というところを聴いたときに「おおっっ!!」って思っちゃいました。「これが青春なのか!!!! 僕にはこんな青春あったかな……?」って(笑)。今回の「真冬のダイアリー」からはいろんな青春が見えてきますが、その中でもこの部分に滲む青春感のインパクトが僕にとっては強いんです。ここはコーラスもあるんですけど、歌うときにもその青春感をちょっと意識しちゃいます。「ここだよ。これが青春なんだよ」と。

中園 2番の歌詞は僕が書いて、1番はHIROKIが書いているんですね。HIROKIは結構、ストレートに表現しているんですよね。いろいろな言葉を並べつつも。それがすごく胸に沁みます。特に“君の名前だけが刻まれていく”という表現が好きです。「真冬のダイアリー」というタイトルもHIROKIが持ってきたんですけど、メロディにこのフレーズはハマっていますし、曲のイメージとしてもダイアリーということで“君の名前だけが刻まれていく”というのが感覚としてもすごく伝わって来ました。高校時代のことを思い出せば夢中になったことだけが浮かんで来る。僕は高校時代はサッカーに夢中になっていたので、明けても暮れてもサッカーで。夢中になったものに自分が染まっていくのがすごく表現されているな、と感じました。

RYOTA. でもこの歌詞を見ていると青春感に照れを感じて、ニヤニヤしちゃいます(笑)。憧れの世界観です。

――ライブイベントをきっかけに作られた1曲ということでもあるので、実際にライブで歌われていかがでしたか?

中園 いろんな人のエピソードが詰まっていることもあって、リスナーさんを意識します。自分でも歌っていると結構、冬を思い出すんですよね。自分自身の冬の思い出も浮かべながら歌えるので、気持ち良く歌えます。

――そしてもう1曲、カップリングには「I’m a looser」が収録されます。こちらの楽曲はどのように生まれたんでしょうか。

中園 こちらは沖縄の「口どめ禁止」という番組のテーマソングのお話をいただいて、これまでに作ってきたデモの中からどの曲がいいかな、とメンバーで選んだ結果、満場一致で決まったデモから出来たのがこの「I’m a looser」なんです。沖縄のイメージって、楽しい「海!太陽!青い空!」みたいなイメージなので、今までのQyotoとは違った跳ねた感じで、踊り出したくなる曲にしよう、ということで制作していきました。歌詞は普段は僕とHIROKIで書いていて、僕もこの曲の歌詞を書いたんですが、今回はHIROKIのものが全体を通してストーリー性もすごくよくて、素敵だなと思ったので、HIROKIだけの歌詞で作業は進んでいきました。

――今回のシングル、Qyotoというバンドなのに北海道と沖縄の曲で作られているんですね。

RYOTA. 外から埋めていこう、と(笑)。

中園 本当に偶然だったのですが、両方が決まったときに北と南で面白いねという話にはなりました(笑)。

――この曲の聴きどころを教えてください。

RYOTA. この曲は聴いていても演奏していても、身体が動いちゃう曲ですね。MVも撮影したんですが、今まででいちばん動いていたな、と振り返ってみても思います。最初から最後まで、思わずスキップしたくなるようなメロディ感とサウンド感なんです。

中園 ライブでどこに入れても楽しんでもらえるところですね。最初に演奏しても真ん中の盛り上がる場面でも、皆さんに楽しんでもらえると思うので、ぜひライブで聴いてもらいたいです。

――その3枚目のシングルで2018年を締めくくられましたが、2018年はどんな年でしたか?

中園 今年はよりバンドとしての活動が色濃かったと思います。それにずっと言い続けてきたワンマンライブができて、セカンドシングルもリリースできて、ひとつずつ目標を叶えてきた一年でした。反省点もありますが、来年に向けてその反省も反映させていきたいと思っています。

RYOTA. 夏にセカンドシングルがあって、冬にサードシングルがあって、すごく濃厚な一年だったなというのがあって。振り返ればいろいろとありますが、あっという間でした。でも目標であったワンマンライブも出来たことで次の目標を立てて進んでいかなければいけないんだ、と自覚できる時間でもありました。最初は見えないことも多くて、手探りだったんですが、ステップアップを体感できたので、勉強しながら次のフィールドに進んでいきたいなと思いました。

――2019年はどんな年にしたいですか?

中園 もっとライブをしたいです。まだライブで行けてない場所がたくさんあるので、もっと様々な場所に、多くの皆さんに出会いに行きたいですね。

Interview & Text By えびさわなち


●リリース情報
「真冬のダイアリー」CD+DVD]
発売中

【初回生産限定盤(CD+DVD)】

品番:BVCL-932/3
価格:¥1,500(税込)

<CD>
1.真冬のダイアリー
2.I’m a looser
3.真冬のダイアリー -Thanks Message-

<DVD>
真冬のダイアリー MUSIC VIDEO
真冬のダイアリー MUSIC VIDEO -making-

【通常盤(CD)】

品番:BVCL-934
価格:¥1,000(税込)

<CD>
1.真冬のダイアリー
2.I’m a looser
3.真冬のダイアリー -Instrumental-

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