“ゆかり王国”の大型音楽フェスに豪華アーティストが集結!ヘッドライナーは田村ゆかり!“ゆかりっく Fes ’18 in JAPAN”レポート!

あの“ゆかり王国”最大の音楽フェスが日本初上陸!“ゆかりっく Fes ’18 in JAPAN”が2018年10月6日(土)・7日(日)に 幕張メッセ国際展示場1~3ホールで開催された。田村ゆかり、神楽坂ゆか、120600mAh-Metal Ampere Hour-、風の香りと太陽、スイミィスイミィ、Charlotta Mueller、田村ゆかり(Voice Actress)、Don’t MOVE、NEKO ALL STARS、DJえもんといった、もう皆さんすっかりおなじみの豪華なアーティストが集結。6時間以上にわたる音楽の祭典に1万人以上の観客が熱狂した。なお、ヘッドライナーは“ゆかりん”こと田村ゆかりが務めた。ここでは6日に行われたDay1の模様をお届けする。

会場にはフェスらしくフードコーナーやさまざまな展示コーナーも設けられ、王国民(※田村ゆかりファンのこと)の皆さんが長蛇の列を作っていた。フードコーナーではお好み焼きや焼肉などの店舗とコラボして、ゆかりんが考案した“ゆかりっくFes”オリジナルメニューを販売。中でも人気だったのはゆかりんが大好きなドムドムバーガーで、今回のフェスのために“ゆかりチキンバーガーセット(ゆかりチキンバーガーとスイートポテトパイのセット)”を開発するという力の入れようだった。また、“王国博物館”には“鳳凰”と名付けられた(なんだかよくわからない)金属の球などの宝物が展示されており、王国民の皆さんが(なんやこれと思いながら)鑑賞していた。

さて、この超大型フェスという注目される舞台でトップバッターに抜擢されたのは、ゆかりんの妹分であるアイドルの神楽坂ゆか。一時期、所属事務所の倒産によって活動休止に追い込まれていたが、2017年にフリーランスのアイドルとして活動を再開した。ちなみに、神楽坂ゆかのプロフィールは“福岡県出身、8月27日生まれ、17歳。本名・田村ゆかり。”である。まずはアイドル感全開の「コードレス☆照れ☆PHONE」を歌うと、「こにゃにゃちわー!Dまで行っちゃう?愛キャンディ♪神楽坂ゆかです!」といつものご挨拶。“ゆかたん”こと神楽坂ゆかは誕生日にゆかりんから電話がかかってきて、PHSをとると「ゆかたん、今度フェスだからね。トップバッターよろしく!」といわれて今回のフェスに出演することになったという裏話をしてくれたのだが、本人はフェスがなんなのかよくわかっていない様子だった。いつものようにポンポンを持ったダンサーたちと昭和アイドルの世界を展開。ラストの「Doki Doki☆πパイン」ではゆかたんがメモを見ながら円周率を唱えるセリフがあったが、観客はメモも見ずにすらすら円周率をコールしていた。さすがっスね!

神楽坂ゆかの後に登場したのはNEKO ALL STARS。ダンボールの顔のゆかりんや猫たちによる演劇ユニット(?)のようだ。猫たちがダンボールゆかりんをさらおうと画策するが、ダンボールゆかりんがうさぎと入れ替わってしまう……という劇を行い、最後はみんなで歌いながら踊るという子ども向けのショーのような展開で大団円となった。

そして、お待ちかねの田村ゆかり(Voice Actress)が登場。なぜ後ろに“(Voice Actress)”とついているのか謎だったが、ここは田村ゆかりが声優として歌ったキャラクターソングやアニメソングを歌うゾーンという意味だった。「恋のヒメヒメぺったんこ」(TVアニメ『弱虫ペダル』内の『ラブ☆ヒメ』主題歌)、「あ、ほーるうにゅわーるど。」(TVアニメ『ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-』キャラクターソング)、「打上花火」(映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』主題歌のカバー)、「OVER HEAT, OVER HEART」(TVアニメ「Cutie Honey Universe」キャラクターソング)と、なかなか聴く機会のない4曲を披露。特に「打上花火」はDAOKO×米津玄師の有名な曲のカバーだったが、感情の込め方、表現力の巧みさがさすが声優・田村ゆかりという感じだった。

次はメインステージの“MOUNTAIN STAGE”から、サブステージエリア“OCEAN STAGE”へと移動。メインステージは指定席エリアの前にあり、サブステージは反対側に設置されたオールスタンディングのゾーンとなっていた。両ステージの中間には移動自由のセンタースタンディングエリアがあり、指定席の観客もここに移動して観覧することができた。移動時間には、ゆかりんが“YouTuberちゅぱりん”(ゆーちゅーばーゆかりんの略らしい)となって、YouTuberにありがちな企画を行うという映像も上映。この回は“田村ゆかりファンクラブイベント2018”で販売されたモモえもん貯金箱に500円玉がいくら入るかという企画だった。

さて、観客が移動してほぼオールスタンディング状態となった“ゆかりっくFes”。ここで登場したのは謎に包まれたメタルバンド・120600mAh-Metal Ampere Hour-だ(ちなみに、“ジュウニマンロッピャクメタルアンペアアワー”と読む)。まずは「HITOME VOLTAGE」を披露すると、会場は赤いサイリウムで染まり完全にロックフェスのノリに変貌。すると、次に聴き慣れないイントロからスタートしたのが、なんと名曲「ラムのラブソング」だった。さらに続く「幽玄サクリファイス」では、王国で事前に募集されていた“生贄”がステージに登場。本日の生贄は“僧侶(29歳)”さんという方で、ボーカルのソケたんに坊主頭をなでられたり、目隠しをされたりというご褒美(※我々の業界では)を受け、王国民のみなさんからの羨望のまなざしで見られていた。最後はメタルということで期待していた方も多いであろう「†メタウサ姫~黒ゆかり王国ミサ~†」を披露。王国民の皆さんが姫にひざまずく姿が印象的だった。

休憩時間を挟んで、兵庫県出身のフォークデュオ・風の香りと太陽が登場。1曲目から阿部真央の「貴方が好きな私」のカバーという選曲で驚かせた。ギターの太陽は、登場したばかりなのになぜかすでにデスメタルを4曲ほど演奏したぐらいの大汗をかいていて、ボーカルのかおりにいじられていた。そういえば、大変不勉強で申し訳ないのだが、風の香りと太陽が“かおりさん”と“太陽さん”によるユニットであることを全然存じ上げなかったので、急にゆかり……じゃなかったかおりさんが「太陽さん」と普通に話しかけていたことに驚いてしまった。最後はスピッツの「チェリー」をカバー。優しい歌声と観客の手拍子で、温かい空気に包まれたステージだった。

ステージの転換中にまたYouTuberちゅぱりんの映像が流された。今度はアルミホイルを丸めて叩いてピカピカの球にするという、これまたありがちな企画。一見、簡単そうだが結構根気のいる作業で、ちゅぱりんは途中で飽きてしまったご様子だった。それでもどうにか、薄ぼんやり光る球が完成し、“鳳凰”と名付けられた。……とここで、みんな納得したような「ああ~」という声が。そう、王国博物館に展示されていたよくわからない球の正体がこれだったのだ。フェスが進むにつれて、博物館の宝物の正体が明らかになっていくという仕掛けになっていたのである。

さて、再びサブステージに舞台を移して登場したのがDon’t MOVE。ゆかりんとmotsuによるユニットである(よかった、やっと知ってる人が出てきた)。いきなりぶっ飛ばしてきたのが「Trouble Emotion」で、なんとフェスの前夜にリリックビデオが公開されたばかりの新曲。本番まで半日もなかったが、多くの観客がラップを覚えてきていたのは驚きだった。2曲目は「You&Me」で、王国名物となった長文のラップ合唱も見られた。そしてmotsuによるコール&レスポンスで笑いも起こしつつ盛り上げると、3曲目はm.o.v.eの「Gamble Rumble」という熱い選曲!映画『頭文字D Third Stage』の主題歌ということもあって、ゆかりんは遊園地によくあるようなパンダの乗り物でステージを爆走(※時速は3kmぐらい)した。ラストの曲、「パーティーは終わらない」の後もmotsuはステージに残って、会場を2つに分けて行われた“大声合戦”でさらに盛り上げていた。

次のゾーンはメインステージで世界のDIVA、“全米が涙する、R&Bの女王”として有名な大物アーティスト・Charlotta Mueller(シャルロッタ・ミュラー)、サブステージでスイミィスイミィが登場する予定だったが、残念なことにCharlottaが来日直前に怪我をしてしまったため出演をキャンセル。複数のステージで同時にライブが行われて、どちらを見ればいいか迷うというのもフェスならではの楽しみだったのだが、今回はそういう場面は実現しなかった。

スイミィスイミィは今年彗星のごとく登場した3ピースユニット。音楽の方向性はデジタルサウンドで、3人のシンクロしたダンスが特徴となっている。ステージには3人のメンバーが同時に出現。1曲目はスクリーンを使用した演出だったので、つまり3ピースとはそういうこと(映像を使ってゆかりんを分裂させる)なのかと思わせておいて、2曲目からは生身の3人(ゆかりん+ダンサー2名)が登場するという展開だった。この後はまたYouTuberちゅぱりんのコーナーで、私物の大容量バッテリーで掃除機を動かしたり、ライトをつけたりするという企画が行われた。

大トリで登場したのはもちろん田村ゆかり。まず最初の曲は「Shining Rabbit」で、2曲目はトロッコで会場内を回りながら「チェルシーガール」を歌った。ここからはピアノ曲のコーナーとなり、奥華子のカバーで「恋」、NOKKOのカバーで「人魚」、そして「雨のパンセ」を披露した。再びトロッコに乗って「ジェラシーのその後で」、「Fantastic future」を歌い、幕間の映像のコーナーへ。

映像はゆかりんがフェスを欠席したシャルロッタから手紙をもらい、夏の思い出を作るために旅をするという内容。しかも1日で。当然かなりの強行スケジュールとなり、矢継ぎ早に夏の思い出イベントをクリアしていく。旅の行き先は埼玉県の秩父地方。まずご当地の名物を味わったゆかりんは、お土産を購入し、宝登山ロープウェイで絶景を見る予定が条件が悪くて何も見えずすぐ下山して、陶芸をして、秩父鉄道のSLに乗車した。蒸気機関車の石炭をくべる様子を生で見てゆかりんは感激した様子だった。それから、神社でフェスの成功を祈願して、サイクリングして、長瀞ラインくだりを体験して、フィナーレはバーベキュー。スイカ割りをして志村けん張りのスイカ早食いをして、最後は花火をして終了。駆け足だったが、楽しい思い出は作れたようだった。

ピンク色の衣装で再登場したゆかりんは「恋は天使のチャイムから」などの曲を歌っていく。しかしそんな楽しいフェスもついに終わりの時間が近づいてきた。「えー」と終わりを残念がる観客にゆかりんは、「あの……9時なんすよ。3時に始まっとんねん。個人的な話をしますと、(朝の)7時半に会場に入って、リハーサル始めて、リハーサルが終わったら本番なんですね。……12時間ぐらいやっとんねん。昨日夜中もリハやっとんねん」と、いかに“ゆかりっくFes”が過酷なものだったかを語り始めた。「もう二度とやりたくない!」というゆかりんだったが、王国民からの「楽しかったよー!」という声に「またやってもいいかも」という気持ちになったようだった。

最後の曲は“世界一かわいいよ!”のコールでゆかりんライブには欠かせない「fancy baby doll」。もう終了予定時刻を大幅に過ぎていたが、いつものライブのようにトロッコで会場を一周して、ぬいぐるみを客席にプレゼントしていた。そしてアンコールで「ゆかりはゆかり♡」を歌い、6時間以上に及ぶフェス初日はフィナーレを迎えたのだった。

さて、結局“ゆかりっくFes”とは何だったのかという話なのだが、これまでにもやっていた“神楽坂ゆか”のアイディアを拡張したのが今回のフェスだったと考えられる。神楽坂ゆかはいわゆるバーチャルアイドルなのだが、ゆかりんと王国民が“ゆかたん”が実在しているという幻想を共有することで、実際にCDを出したりライブを行ったりしている。
そこで今回のフェスでは神楽坂ゆか以外にも、キャラクターソング、カバー曲、motsuとのユニット、メタル、アコースティックコーナーなどといったこれまでのゆかりんライブの要素を膨らませて、それぞれの要素ごとにキャラクターを設定。いくつもの架空のユニットをゆかりんが演じることで実在しない“ゆかり王国のフェス”を現実化するという、田村ゆかりでなければできない試みだったわけだ。しかもそれを幕張メッセという大会場を使って、これだけの規模で実現してしまったスタッフにも感服するほかない。いや、本当にすごいものを見させてもらいました。

Text By 金子光晴

“ゆかりっく Fes ’18 in JAPAN”
2018年10月6日(土)幕張メッセ国際展示場1~3ホール

<セットリスト>
【神楽坂ゆか】
1.コードレス☆照れ☆PHONE
2.ココナッツガールは誘われたい
3.ひと夏の秘密
4.教えてヴィヴァルディ
5.Doki Doki☆πパイン

【田村ゆかり(Voice Actress)】
1.恋のヒメヒメぺったんこ
2.あ、ほーるうにゅわーるど。
3.打上花火
4.OVER HEAT,OVER HEART

【120600mAh-Metal Ampere Hour-】
1.HITOME VOLTAGE
2.ラムのラブソング
3.幽玄サクリファイス
4.†メタウサ姫~黒ゆかり王国ミサ~†

【風の香りと太陽】
1.貴方が好きな私
2.アシンメトリー
3.蝶々結び
4.チェリー

【Don’t MOVE】
1.Trouble Emotion
2.You&Me
3.Gamble Rumble
4.パーティーは終わらない

【スイミィスイミィ】
1.SECRET EYES
2.Sweet Trap
3.SUKI KIRAI
4.ENDLESS MEMORIES

【田村ゆかり】
1.Shining Rabbit
2.チェルシーガール
3.恋
4.人魚
5.雨のパンセ
6.ジェラシーのその後で
7.Fantastic future
8.永遠のひとつ
9.恋は天使のチャイムから
10.fancy baby doll
EN.ゆかりはゆかり♡


●リリース情報
Blue-ray & DVD
「田村ゆかり BIRTHDAY ♡ LIVE 2018 *Tricolore ♡ Plaisir*」
12月26日発売

【Blu-ray盤】
品番:CNRV-0003
価格:¥8,000+税

【DVD盤】
品番:CNRV-0004
価格:¥7,800+税

発売元:cana aria
販売元:MAGES.

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