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INTERVIEW

2018.09.26

劇場版『はいからさんが通る 後編〜花の東京大ロマン〜』主題歌「新しい朝」をリリース!早見沙織インタビュー

声優・アーティストの早見沙織が、待望の5thシングル「新しい朝(あした)」をリリースした。自身がヒロイン・紅緒を演じる、劇場版『はいからさんが通る 後編〜花の東京大ロマン〜』の主題歌となる表題曲では、『夢の果てまで』に続いて竹内まりやとコラボレーション。名作少女漫画のイメージに普遍的なメッセージが重ね合わされた、壮大なバラードとなっている。楽曲に込められた思いについて語ってもらった。

──9月19日にニューシングル「新しい朝」がリリースになりました。表題曲は劇場版『はいからさんが通る 後編』の主題歌となり、『前編』の主題歌「夢の果てまで」と同様、竹内まりやさんが楽曲提供されています。

早見沙織 竹内まりやさんにご提供いただくことは事前に伺っていましたが、改めて楽曲のデモをいただいたときに、前回と同様、私の声質に合わせてデモのキーを上げ、「高い部分をこう聴かせるときれいに映えると思います」とご提案いただけて。レコーディングでも、「沙織さんの感じるままに歌声で表現してもらえれば」といううれしいお言葉もいただきました。すごく幸せなかたちで制作に入れましたね。

──「新しい朝」は、一聴するとフレーズを繰り返すシンプルなメロディなのに、どこか耳に残るバラード楽曲になっていますね。

早見 なんてすっと染み込んでくる美しいメロディなんだろう、と。みんなで歌ってほしい曲だな、と思いました。

──歌詞についてはいかがでしたか?

早見 歌詞をいただいたとき、お手紙も一緒にいただいたんですが、それを読むと、この曲は、『はいからさんが通る』の主題歌であると同時に、「様々な困難を経ても立ち上がって今を生きていく人々の強さ」という普遍的なメッセージも込められていることが分かって。作品世界からさらに遠くまで行くような、広がりを持った楽曲だと感じました。

──たしかに少ない言葉数の中にも、様々に込められた思いがあるような聴こえ方です。

早見 歌っている段階で自分に刺さりすぎて。これまでの節目節目を思い出して、こみあげるものがあり、途中でうるっときてしまいました。。

──そうした早見さんの感情も端々に乗っている。

早見 だといいなと思います。長い道のりを歩んでこられたまりやさんがこの歌詞をお書きになったという、少し俯瞰した意味でもグッとくるところがありますね。歌っていて自分自身でぐっと来たテイクを採用してもらったので、聴いている方にどんなふうに受け取ってもらえるか楽しみです。10代で聴くのと20代や30代で聴くのとでは、どこの歌詞にグッと来るかも変わってくると思うので、いろいろな人に届いてほしいなと思いました

──オーケストラも豊かなサウンドですが、実際に歌うのは大変そうな印象です。

早見 こんなに壮大な楽曲で、聴くだけだったらどんなによかったか、と思うところはありました(笑)。特に序盤はそうですが、すごく壮大だからこそ素朴な歌い方を意識して、メロディと歌詞の持つ純粋なエネルギーをシンプルに届ける方向性のレコーディングになりましたね。

──「夢の果てまで」は、作品のアフレコの前にレコーディングをされたとのことでしたが。

早見 今回も原作を参考にしながら、アフレコの前に録りました。紅緒を演じたあとに聴き直すと、やっぱり『はいからさんが通る』にすごくフィットするところがありましたね。私たちの日々のあれこれにマッチする歌詞だけど、紅緒の生き方とも重なるような部分が多くて。前編を思い出すところもあれば、後編のシーンでまさに、と感じてもらえるところもあると思います。

──だんだんと成長していく紅緒を演じてみて、いかがでしたか?

早見 後編では、紅緒が女性として社会人になっていく過程がとても色濃く描かれていますから、そういった部分で変わるところと、まったく変わらない紅緒らしさの対比が面白かったですね。

──MVも素敵な映像になっていますね。

早見 今回は短編フィルムのようなドラマ仕立てになっています。観る人に解釈を委ねるような映像ですごくいいなと思いました。「新しい朝」の歌詞がまったく違う物語にもフィットして、より楽曲の幅を広げてくれましたね。

──カップリングの2曲はご自身による作詞曲です。

早見 これはこれで毎回変わらないプレッシャーのあるところで(笑)。

──「メトロナイト」はシングルの中で時代感を共通させるような、ファンキーなサウンドの7、80年代的なシティポップです。

早見 今回は6、7曲ほどカップリング候補を提出したなかで、バラードを重ねるよりはテイストの違うものを、ということでこの曲に決まりました。歌詞や世界観は編曲が上がってから組み上げています。アレンジは都会的なアーバンなサウンドで、都市やネオンのイメージなど、全体のモチーフのまとまりは編曲に助けていただいたところがありますね。

──もう1曲の「SUNNY SIDE TERRACE」は、渋谷系以降のお洒落さにソウルミュージックのグルーヴィーな歌唱を加えたような楽曲になっていますね。

早見 こちらは情景をイメージしながら作った楽曲ですね。どこか短編映画的にアングルを意識しつつ、比喩などの抽象的な表現でなんとなくストーリーが伝われば、という作りをしていますね。

──「新しい朝」のリリースに続いて、12月19日には2ndアルバムの発売も決定していますね。

早見 ただ今絶賛制作中です(笑)。前回のアルバムから2年を経て、より自分自身が楽曲に深く関わるようになったからこそ感じている面白さが、ぎゅっと詰まった一枚になると思います。

──アルバム楽曲は細部にご自身のこだわりが詰まった、ポップミュージックでも一筋縄ではいかない音楽に仕上がっている印象です。

早見 「ここの仕掛けは面白いな」とか、「良いアレンジの雰囲気になったな」とか、私が楽しいと思うものを詰め込んでいますね。前回のシングル「Jewelry」の頃から、お芝居でも自分の中でも、人間の多面的な部分に関心を持っているところがあって。単純に良い部分と悪い部分だけではない、人間の多面性のようなものをうまく楽曲に落とし込んで、素敵なアルバムにしたいと考えています。

Interview By 澄川龍一 Text By 寺田龍太


●リリース情報
早見沙織 5thシングル
劇場版アニメーション『はいからさんが通る 後編~花の東京⼤ロマン~』主題歌
「新しい朝」
9月19日発売

【アーティスト盤(CD+DVD)】

品番:1000724903
価格:¥1,800+税

【通常盤(CD)】

品番:1000724904
価格:¥1,200+税

<CD>
1. 新しい朝(作詞・作曲:竹内まりや)
2. メトロナイト(作詞・作曲:早見沙織)
3. SUNNY SIDE TERRACE(作詞・作曲:早見沙織)
4. 新しい朝-Instrumental-
5. メトロナイト-Instrumental-
6. SUNNY SIDE TERRACE-Instrumental-

<DVD>
「新しい朝」MUSIC VIDEO

封入特典(アーティスト盤、通常盤共通)
早見沙織スペシャルライブ2018Winter(仮)チケット優先購入抽選申込券

Newアルバム
『タイトル未定』
12月19日発売

【CD+Blu-ray盤】
品番:1000729930
価格:¥5,200+税

【CD+DVD盤】
品番:1000729931
価格:¥4,500+税

【CD】
品番:1000729932
価格:¥3,000+税

<CD>
1. 夢の果てまで(作詞・作曲:竹内まりや)
2. Jewelry(作詞・作曲:早見沙織)
3. 新しい朝(作詞・作曲:竹内まりや)
ほか

<Blu-ray/DVD>
Hayami Saori Birthday Special Live 2018 Selection(2018.5.29@東京キネマ倶楽部)
収録曲:secret/夢の果てまで/やさしい希望/ESCORT/ブルーアワーに祈りを/To years letter/Jewelry

※2019年開催予定早見沙織2ndコンサートツアーチケット先行購入権申込抽選券封入

●作品情報
劇場版アニメーション『はいからさんが通る 後編~花の東京大ロマン~』

10月19日(金)公開予定

©大和和紀・講談社/劇場版「はいからさんが通る」製作委員会

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