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REPORT

2018.09.03

サプライズで藍井エイルも登場!「Animelo Summer Live 2018 “OK!”」初日詳細レポート!

アニメやアニソン好きにとってはいまや夏の代名詞的な存在となっているライブイベント「Animelo Summer Live 2018 “OK!”」が8月24日から26日の3日間、さいたまスーパーアリーナで開催された。14年目を迎えた今年のアニサマのテーマは“OK!”。その物事を力強く肯定するストレートなメッセージは、シンプル極まりないからこそ、あらゆる人の心に響くものと言えるだろう。満面の笑みで“OK!”と返したくなるようなパフォーマンスが次々と展開された3日間のうち、ここでは1日目の模様をレポートする。

アニサマと言えばライブの始まりはコラボで幕を開けるのがほぼ恒例となっているが、今年の1日目のオープニングを飾ったのは、三森すずこと内田 彩のふたり。盟友と言える間柄の彼女たちが揃ってステージ上段に登場すると、客席からはどよめきにも似た歓声が上がる。パステルカラーのカラフルで夏っぽい衣装に身を包んだふたりは、TVアニメ『ロザリオとバンパイア CAPU2』OPテーマとしてもお馴染みの水樹奈々「DISCOTHEQUE」をカバー。スウィートな内田と凛とした三森の声の相性もバツグンで、観客は同曲のトレードマークとも言える“ちゅるぱや”の大合唱で盛り上がる。

また、この曲で特筆すべきは、今年初めてアニサマのバックバンドに加わった腕利きのホーンセクション、FIRE HORNSの存在だろう。「DISCOTHEQUE」と言えば、『キューティーハニー』の主題歌「キューティーハニー」辺りを彷彿とさせるファンキーな管楽器が楽曲の肝となっているが、今回はFIRE HORNSが演奏に加わることによって、そのパンチのあるブラスサウンドを生で再現。彼らはこの後も3日間をとおして様々な楽曲でファンキーな演奏を聴かせて、今年のアニサマの影のMVPと言っても過言ではない働きぶりを見せていた。

そんな豪華コラボに続いて、今度は藍井エイルがサプライズで登場!花道の突端のセンターステージに突如現れた彼女は、活動休止からの復帰後初のシングルとなった「流星」(TVアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』OPテーマ)で会場中の観客のハートを一気に撃ち抜く。赤いレーザー演出がまるで『GGO』のバレットラインのようだ。

藍井と言えば、2015年と2016年にもアニサマ出演を予定していたが、開催直前に体調不良のため出演をキャンセル。その後、2016年11月より無期限の活動休止に入ったため、2014年以来となる今回のアニサマ参加は、彼女にとっては4年ぶりという年数以上の意味があったことだろう。そう考えると、MCでの「こうやってまたアニサマのステージに立つことができて、とっってもうれしく思っています!」という言葉にも、重みが感じられる。もう1曲、『アルスラーン戦記』のEDテーマ「ラピスラズリ」をスクリーンに月が浮かぶ幻想的な光景の中で力強く歌い上げ、改めて自身の復活をアピールした。

続いては3年ぶりのアニサマ出演となるGARNiDELiAがメインステージに登場。胸元に逆五芒星の飾りが付いた黒い衣装のメイリアは、まず「SPEED STAR」をふたりの女性ダンサーを従えてパフォーマンス。クールな振り付けと共にパワフルな歌声を届ける。続く「Error」ではさらに男性ダンサーがふたり加わり、EDM流儀のドロップも備えた攻め攻めのアップチューンで、さいたまスーパーアリーナを巨大なダンスフロアへと一変させる。ダンス志向を強めている彼女たちの現在のモードを象徴するようなステージだ。

そして、MCでメイリアが中島 愛を呼び込み、なんとsupercellの「君の知らない物語」をコラボで披露することに。あまり接点の無さそうな彼女たちだが、実はコンポーザーのtokuを含めて3人とも茨城出身。そしてお互いに「星」にゆかりのある楽曲を歌うことが多いことから、歌詞に夏の大三角形がフィーチャーされている「君の知らない物語」を歌うことになったようだ。珍しくグランドピアノを弾いたtokuの演奏を含め、満天の星空が目に浮かぶような美しくも清々しい共演となった。

その感動も束の間、スクリーンにはいきなり『GGO』の登場人物、レンとピトフーイが映し出される。ピトフーイはいつもの調子でレンにアニサマ出演を無茶振りし、レンは反論する間もなくステージに立つことに。そしてセンターステージにレン役の声優、楠木ともりが現れて、彼女がレンとして歌った『GGO』のEDテーマ「To see the future」をアニメのED映像と共に歌唱する。ピンクがトレードマークのレンに合わせるように、彼女の衣装は薄ピンク色のワンピース。会場もペンライトをピンク色にして応える。ラストはレンの愛銃であるピンク色のP90、通称ピーちゃんのモデルガンを手にしてキス。初の大舞台にも関わらず堂々としたおパフォーマンスを見せてくれた。

続いては、ソロアーティストとしてはアニサマ初出演となる声優の伊藤美来。TVアニメ『武装少女マキャヴェリズム』のOPテーマ「Shocking Blue」を、同曲のMVをバックに披露する。純白の衣装に身を包んだ彼女の表情はどこか不敵で、いつもよりもグッと大人びた雰囲気。CD音源にも参加していたFIRE HORNSの勇ましいホーンに導かれるように、歌声も実に力強く成長していたように思う。続くTVアニメ『りゅうおうのおしごと!』のEDテーマ「守りたいもののために」では、同アニメのヒロインのひとりである空銀子の映像がフィーチャーされ、伊藤は夕焼けのような演出を背に優しくも伸びやかな声を届けて、最後はとびきりの笑顔で締め括った。

お次は2.5次元アイドル応援プロジェクト『ドリフェス!』から誕生した5人組ユニットのDearDream。ステージ上段に飛び出すように登場した彼らは、TVアニメ第1期のOPテーマ「PLEASURE FLAG」で爽やかにライブをスタートさせる。それぞれのイメージカラーを差し色に使った王子様っぽい衣装が、彼ら自身の存在のキラキラ感を増幅させるかのようだ。彼らの決め台詞のひとつ「イケるっしょ!」と今年のアニサマのテーマ“OK!”を合わせた「OKっしょ!」コールで会場の一体感を高めたあとは、アニメ第2期のOPテーマ「ユメノコドウ」でメンバー5人がトロッコでアリーナへと飛び出し、客席の隅々に眩しい笑顔を振りまいた。

続いてはシンガーの亜咲花の出番。今回がアニサマ初出演ながらも、自身のデビュー曲でもあるTVアニメ『Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-』のEDテーマ「Open your eyes」である種の風格を感じさせる朗々とした歌声を響かせて、実力の程を見せつける。MCでは、2014年のアニサマでangelaのKATSUが発言した「アニサマのステージは世界一気持ちいいから、お前ら這い上がってこいよ」というメッセージを受けてから、アニサマに出演することを目標にしてきたことを説明。昨年のけやき広場(野外ステージ)でのライブを経て、今年本公演に出演することができた喜びを伝える。そして「一緒にキャンプしてくれますか?」と呼びかけ、『ゆるキャン△』のOPテーマ「SHINY DAYS」で会場をソウルフルに盛り上げた。

そしてオープニングをコラボで飾った内田 彩が、今度はソロで再登場。先ほどとは一変、白と黒のモノトーンを基調としたドレス姿で、TVアニメ『百錬の覇王と聖約の戦乙女』のOPテーマでもあるロッキッシュなナンバー「Bright way」を歌う。続くMCでは、群馬出身でぐんま観光特使でもある彼女らしく、若干敵地だと言うさいたまスーパーアリーナで群馬トークに花を咲かせる。「鶴の形は?」「群馬県!」というコール&レスポンスで会場の群馬県民との絆を確かめあったあとは、もちろんTVアニメ『お前はまだグンマを知らない』のEDテーマ「So Happy」を披露。ホーン入りの華やかなサウンドに観客が身を踊らせていると、2番でなんと群馬県のマスコットキャラクター、ぐんまちゃんの着ぐるみが登場!内田と一緒に鶴の形の群馬県ポーズ(?)を取ったり、手を繋いだりと、ハートフルな仕草で会場を盛り上げる。内田は最後に「ここから近いから群馬に遊びに来てねー」とアピールし、ぐんまちゃんを連れて帰っていった。

続いては、ソロではアニサマ初参加となる声優の山崎エリイ。センター上段にゆっくりと現れた彼女は、初のアニメタイアップ曲でもある『七星のスバル』のEDテーマ「Starlight」をしっとりと歌い上げる。小指を立てる仕草などには往年のアイドルを思わせるものがあり、アニメのヒロインである空閑旭姫をフィーチャーしたEDアニメ映像と共に甘酸っぱい世界観を作り上げていた。

さらにそこからレーベルメイトでもある伊藤美来を迎え入れ、色違いでお揃いのセーラー風ワンピとベレー帽を身に着けて、みっく&エリイとして『ママレード・ボーイ』のOPテーマ「笑顔に会いたい」をデュエット。トロッコに乗って客席の方へと飛び出したり、投げキッスをプレゼントしたりと、かわいらしさ全開のパフォーマンスで観客を魅了した。

1日目の前半戦を締め括ったのは、ガールズバンドをテーマにしたメディアミックス作品『BanG Dream!』発の声優バンド、Poppin’Party。「ティアドロップス」のワイルドな演奏が始まると同時に客席も大きく沸く。この曲では西本りみのブンブン唸りまくるベースと大橋彩香の力強いドラムが特に耳を惹いたが、メンバー全員その所作を含め、ロックバンドとしての貫禄は相当のもの。途中で演奏をストップしてからの、愛美の「この手を離さないで」という決め台詞も鳥肌モノのカッコよさだ。

会場中が熱狂的な盛り上がりを見せるなか、彼女たちはメンバー紹介を挿んでTVアニメ第1期のEDテーマ「キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~ 」を投入。スクリーンにED映像が映し出される中、5人で歌い継いでいく姿は本当にキラキラと輝いているかのよう。伊藤彩沙が飛び跳ねながら煽ったりと、観客のノセ方も心得たものだ。さらに同曲のラストから間髪入れず、TVアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の挿入歌で人気曲「God knows…」のカバーを畳み掛けるサプライズに、オーディエンスも大沸騰。イントロなどの印象的かつ難解なギターリフを見事に弾きこなす大塚紗英のプレイはもちろんながら、曲が進むにつれて熱を増していき、終盤では迫真とも言える歌声を聴かせた愛美のボーカリストとしての力量にも目を見張るものがあった。

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