TVアニメ『はねバド!』EDテーマ「ハイステッパー」をリリース!大原ゆい子インタビュー

大原ゆい子がTVアニメ『はねバド!』のEDテーマを担当。キーボードやアコースティックギターを伴ってライブで歌を聴かせる大原だが、今作では熱いロックを創出。その背景にはリアルな表現で高評価を得る『はねバド!』の作品カラーも影響した。EDテーマ曲「ハイステッパー」はアニメ盤とアーティスト盤、2形態をリリースするが、ここでは作品から生み出されたもう一つの楽曲、カップリング曲「ユアフライト」についても聞き、シンガーソングライター・大原ゆい子が『はねバド!』と交わった収穫を探る。

作品のかっこよさをちゃんと出した楽曲に

――スポーツ好きの大原さんなので。

大原ゆい子 はい、好きです。全然うまくはないですけど(笑)。

――『はねバド!』のEDテーマを担当することになったとき、熱い気持ちで取り組まれたかと思いました。ご自身の気持ちとしてはいかがでしたか?

大原 女の子が部活でスポーツを頑張って、部の仲間にも外にもライバルがいて皆で競い合って、という作品って私が思う限りだと……。

――『アタックNo.1』とか?

大原 そう。それくらいしか思いつかなくて。男子だと『ハイキュー!!』とかいろいろあるので「いいな」とは思うんですけど。だから、キャラクターに個性があってかわいくて、『はねバド!』は万人受けする作品だと思っていました。自分としては特に試合のシーンがかっこよくて、ちゃんとバドミントンが描かれていたので、そのかっこよさをちゃんと出した曲にしたいと思いました。

――では、最初からロックな楽曲をイメージして?

大原 そうですね。EDテーマではありますけど「かましてやろう」という気持ちがありました(笑)。

――今までの楽曲からすると、大原さんにあまりロックなイメージは持つ方は少ないかと思いますがご自身としてはいかがですか?

大原 やっぱりレコーディングは苦労しました。でも楽しかったです。今まで、思いきり歌える曲をあまり作ってこなくて、わりと歌い方を抑えたり、歌の切り際を気をつけたりという曲が多かったんです。でも今回はそれよりも「雑」にというか……。

――勢いを大事に?

大原 はい。荒々しく歌っているんですけど、そこがすごく楽しかったです。もちろん、落としたところもありますし、最後のサビはちょっと優しく包み込むように最後の言葉を言おうと歌いました。「また明日ね」みたいな感じで。でも、“ちゃんと決めてみせるよ”までは全力で歌っています。どこを切り取っても全力で聴いてもらえるようになっていると思うので、ライブでもこの曲を歌うと盛り上がるだろうとは思っています。

――ロックシンガーへの転身の第一歩ですね。

大原 いやいや(笑)。でも、「ウワー!」って気持ちで歌うのは楽しいですね。

――今仰ったように、自身でもライブをイメージされて歌っていたんですね。

大原 かなり前のめりでマイクに向かって歌っていました。いつもはリズムをとりながら歌う感じなんですけど、こうやって頭を振ったりとか、自分の中にあるロックのイメージでレコーディングしました。

――一方、アニメ盤にはアコースティックバージョンも収録されます。大原さんの楽曲を聴き慣れた人にはこちらの方が馴染みのあるアレンジかと思いました。

大原 そうですね。自分らしくはありますね。でもアコースティックバージョンを収録するというのは、まったく予想外でした。「ハイステッパー」が完成したあと、3話の内容に合わせてアコースティックバージョンを作ってほしいというお願いがあったんです。編曲の吉田(穣)さんには「これをアコースティックにするの?」って驚かれたんですけど(笑)、でも素敵なものを作ってくださいました。

――大原さんとしても、熱さを意識して書いていたので想定外だったかと思いますが。

大原 そうなんですよ。どうやって歌えばいいのか悩みました。自分の中ではかなりパワフルな歌詞を書いたつもりもありましたし。「全力全開」という歌詞をどうやって歌おうかイメージがつかめなかったんですね。でも、ノーマルバージョンは歌に全力全開だったんですけど、アコースティックバージョンは「全力全開で気持ちを込める」というところを意識することにしました。でもなかなか難しかったですね(笑)。

――注目してほしい部分はありますか?

大原 「ハイステッパー」の通常版にも少し入っているんですけど、アコースティックバージョンにはバドミントンの音がかなり入っているんですよ。なんならシャトルを打つ音がずっと入っています。でも、なかなか気づかないと思うのでぜひ探してほしいですね。私も言われるまでわからなかったです。吉田さん、すごい(笑)。

――その音は吉田さんのアイデアですか?

大原 そうですね。「ハイステッパー」を作るときにバドミントンの音を入れたいという話はしていたんですよ。シューズの音とか。そうしたら吉田さん自らラケットやシャトルを買ってきてくださって、打つ音をサンプリングして入れてくださいました。ノーマルバージョンではギターソロ前に入っています。

「頑張れ」とは言わずに「大丈夫だよ」の気持ちで

――大原さんから見たアニメの印象も教えてもらえますか?

大原 「本気で作っているんだな」っていうのを映像からも音からもものすごく感じました。体育館でキュッと鳴るシューズの音とか。特にすごいと思ったのが色で、夕焼けが本物よりも美しいんじゃないかという色だったんです。それから、私は知らなかったんですけど、バドミントンって体育館のカーテンを閉めて競技をするんですよね。

――シャトルが光に重なると見えなくなりますからね。

大原 漫画を読んでいるときは気づかなかったから、アニメを観たときに「なんでこんなに暗いんだろう」って思ったんですよ。でも、実際の試合でもカーテンを閉めると知って「すごい!」と思いました。ビックリしましたね。アニメなら見やすさを重視して明るくしてもよさそうなんですけど、そのリアルさがいいですね。スポーツを観るのが好きな人は、その忠実さも楽しめると思います。

――先ほどEDテーマながら「かましてやろう」と仰いましたが、放映を観て、作品とのマッチ感はいかがでしたか?

大原 最初は、「わー、流れてる流れてる」って感じで全然客観的に見れなかったです。観た人の感想がすごく気になっていました(笑)。でも、見直したとき、勢いを保ったまま終えることができたと感じられたので自己満足はしてます。自分の目標としては、最後まで「『はねバド!』おもしれーっ!」という高まった気持ちのままで終わってほしかったんですよ。そのあと、寝るにしても次の作品を観るにしても、余韻が残るくらいのEDテーマになっていればいいと思っていました。

――本編の熱さを消すことなく予告編までつなげられた手ごたえがあったわけですね。

大原 一応そこを心がけていました。自分でも「もう終わっちゃったの?」みたいに思えたので良かったと思います。

――アニメ盤のカップリング曲「ユアフライト」についても教えていただけますか?

大原 実はこの曲も『はねバド!』をイメージして作ったんです。(泉)理子の目線で(荒垣)なぎさを書かせていただきました。元々自分は、誰かを思った歌詞を書くとき、テーマが恋愛でない限り、「頑張って」という曲は作らないようにしているんです。だからこの曲を書くことになったとき、どうやって作ればいいのか、かなり悩んだんですけど、最後は素直に理子目線で書いてみました。

――“頑張れ”という歌詞を避けるのは、重荷にもなりやすい言葉だからですか?

大原 そうですね。「頑張れ」と言うのが自分はあまり好きではないんですよ。それに歌詞にする必要はないかとずっと思っていて。でも、応援とは少し違う、「あなたはすごいよ」という気持ちを込めて、自分が尊敬する友達なんかを思い浮かべながら書いてみました。

――理子には感情移入しやすかったですか?

大原 いえ、難しかったです。私は理子ではないと思うんですね。誰かのことを心配してあげたり、心配はしてもそんなに優しいわけでもないので。私はどちらかというと適当ですからね(笑)。でも、理子はとても優しいし。だから、どんな気持ちでなぎさを見ているのか、すごく悩みましたけど、自分になぎさみたいな友だちがいたらこういうことを思うだろうな、という視点で書きました、

――大原さんから見るとなぎさはサボテンに似ている?

大原 なぎさのことを考えたとき、最初に「サボテンっぽい」って思ったんです。つんけんしているわけではないんですけど、ちょっと棘があるイメージですね。だけど、どんなところにいても自分の力で頑張っていくような。サボテンって知らない間に花が咲いていますよね。陰の部分を見せなかったり、注目を浴びる感じではなかったり、というところから書きました。

――今回、『リトルウィッチアカデミア』『宝石の国』に続いて、三度YURiKAさんとふたりでOPテーマ・EDテーマを担当します。YURiKAさんに何かメッセージはありますか?

大原 え?毎日話し過ぎて特に(笑)。

――発売中の『リスアニ!』Vol.34でYURiKAさんにお聞きしたところ、「また同じ作品に関わることができて私はすごくうれしいです。ふたりで楽しいことができる機会があると思うので、今年の夏もよろしくお願いします」とのことでしたが。

大原 優しい!ヤバいヤバいヤバい(笑)。こちらこそ、これからもよろしくお願いします!

Interview & Text By 清水耕司(セブンデイズウォー)


●リリース情報
大原ゆい子
TVアニメ『はねバド!』EDテーマ
「ハイステッパー」
発売中

【アニメ盤】

品番:THCS-60221
価格:¥1,500+税

<CD>
1.ハイステッパー(TVアニメ「はねバド!」EDテーマ)
作詞・作曲:大原ゆい子 編曲:吉田 穣
2.リアライズ(BCリーグ公式応援歌)
作詞・作曲:大原ゆい子 編曲:吉田 穣
3.ライラック
作詞・作曲:大原ゆい子 編曲:吉田 穣
4.ハイステッパー -Instrumental-
5.リアライズ -Instrumental-
6.ライラック -Instrumental-

【アーティスト盤】

品番:THCS-60222
価格:¥1,500+税

<CD>
1.ハイステッパー(TVアニメ「はねバド!」EDテーマ)
作詞・作曲:大原ゆい子 編曲:吉田 穣
2.ユアフライト
作詞・作曲:大原ゆい子 編曲:吉田 穣
3.ハイステッパー(Acoustic Ver.)
作詞・作曲:大原ゆい子 編曲:吉田 穣
4.ハイステッパー -Instrumental-
5.ユアフライト -Instrumental-
6.ハイステッパー(Acoustic Ver.) -Instrumental-

●作品情報
TVアニメ『はねバド!』

好評放送中!

TOKYO MX 日曜 24:00~
関西テレビ 日曜 25:55~
BS11 日曜 24:00~
AT-X 日曜 24:00~
リピート放送:毎週(月)22:00/毎週(水)14:00/毎週(土)6:00(週1話ずつ4回放送)
※放送日時は変更になる可能性がございます。
毎週火曜24:00~順次配信中!

【スタッフ】
原作:濱田浩輔(講談社『good!アフタヌーン』連載)
監督:江崎慎平
シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:木村智
総作画監督:飯野まこと
美術監督:井上一宏(草薙)
色彩設計:辻田邦夫 ※「辻」の漢字は1点しんにょうになります。
撮影監督:野澤圭輔(グラフィニカ)
3DCG:フェリックスフィルム
音響監督:若林和弘
音楽:加藤達也
アニメーション制作:ライデンフィルム

OPテーマ:YURiKA「ふたりの羽根」
(作曲:水野良樹 作詞・編曲:ヤマモトショウ 編曲補:manzo)
EDテーマ:大原ゆい子「ハイステッパー」
(作詞・作曲:大原ゆい子 編曲:吉田穣)

【キャスト】
羽咲綾乃:大和田仁美
荒垣なぎさ:島袋美由利
泉理子:三村ゆうな
藤沢エレナ:小原好美
コニー・クリステンセン:伊瀬茉莉也
志波姫唯華:茅野愛衣
芹ヶ谷薫子:下田麻美
石澤望:櫻庭有紗
立花健太郎:岡本信彦
太郎丸美也子:小松未可子
羽咲有千夏:大原さやか ほか

©2018 濱田浩輔・講談社/「はねバド!」製作委員会

関連リンク

この記事を書いた人