INTERVIEW
2018.04.19
──「かかってこいよ」はご自身でも仰ったように、まさにNakamuraEmiという楽曲でありながら、『メガロボクス』や『あしたのジョー』の世界観にマッチしています。それは今、話に出た「人間臭さ」という点で共通しているのではないかと感じます。NakamuraEmi楽曲のルーツも教えていただけますか？
NakamuraEmi 私は20代後半のとき、地元の厚木でレゲエのライブを見たことで人生が大きく変わったんですね。それまではバラードで愛を歌い、しかも「どれだけ歌をうまく歌えるか」ということばかり考えていました。でも、音響なんてどうでもよくて、集まったみんながお酒を飲みながらフリースタイルで楽しんでいるのを見て、「あっ、これが音楽なんだ」ってすごく感動したんです。ちょうどその頃、RHYMESTERさんを初めて聴いて、言いたいことがあってリリックがあるというヒップホップにも衝撃を受けました。人に嫌われないように、好かれたくて音楽やっていたような自分が恥ずかしくなったんですね。それで音楽は趣味にしました。でも、悩みをノートに書くようになり、それが歌詞に変わり、「これを吐き出すところはないかな」「自分のために歌ってみよう」という気持ちになって、ライブを再開したんです。
──内から生まれる衝動を音楽に？
NakamuraEmi そうですね。悩みとかその解決方法とかばかりだけど、自分が今言いたいことができたからやってみようと思って。
──新しいスタイルで音楽を始めたことで、自分にとって何が一番変わりました？
NakamuraEmi 「何のために音楽をやってるんですか？」って聞かれたとき、「自分のためだけにやってます」ってはっきり言えるようになりました。それは大きかったです。それまでは「誰かのために」とか「人を感動させたい」とかなんかよくわかんないこと言ってましたから（笑）。でも今は、本当に申し訳ないですけれど、リスナーでもスタッフでもなく、自分のために歌詞を書いています。ただ、それで今のメンバーやスタッフさんに出会えたので、そのスタンスだけは変えません。自分のために書くから嘘のない歌詞を書けるし、自信を持てました。だから、さっき話に出ました、歌詞を一番に作る、というのはヒップホップからの影響です。それまでは結構コードにこだわっていましたし、メロディを作ってから歌詞を当てはめていました。
──今回でアニメの主題歌を作るのは2回目となります。アニメの音楽を作ることについてどういった意識でいるか、教えていただけますか？
NakamuraEmi やっぱり、一所懸命に制作している作品の「音」として自分を選んでもらえるというのは、すごく光栄なことだと思います。一人だけで作る世界ではないものですし。なので、想像されていたよりも2倍、3倍となるものをお返しすることで関わっていきたい、ということはすごく思っています。
──アニメに仕事として関わったことで得た喜び、楽しさって何ですか？
NakamuraEmi 『笑ゥせぇるすまんNEWでは、OP映像を歌詞に沿って作ってくださったんですよ。私もう感激で！ 喪黒さんが出てきて歩いているところに曲がのる、くらいかと想像していたら歌詞一個一個に沿っていただいて。うちの母親なんか「あんたこの絵に沿って歌詞書いたのね」って言ったんですよ（笑）。自分がアニメの一部になっているんだと実感できましたね。
──アニメに関わりはじめたことで出てきた夢や願望ってありますか？
NakamuraEmi 邪魔しないように頑張りますので、どうやって絵がつながっていくのか、絵を描いているのか、あとアフレコされているところとか、アニメが作られているところを見学したいです！ TVとかでは見たことあるんですけれど。鏡とかガラス越しでいいので見てみたいです！
──ぜひトムスさんにお願いしてみてください（笑）。最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
NakamuraEmi これからこの機械とか、あとはロボットとかどんどん増えていくんだろうなと思ってるんですけど、でも自分がポケベルもなかった時代を生きていた人間としては、そのときってパソコンもなくて、ポケベルもなくて、携帯電話もなくて、人と人がコミュニケーションを取ったり、何かを五感で感じたりっていう時代であったなって思うと、昔がよかったわけではなくて、そのなんか感覚というのを、これからも、機械やロボットが進んでいく中でも大事にできたらいいなと思って書いた曲がたくさんあるので、アニメの世界で楽しむプラス、何かそれで自分が五感で感じて楽しむこともこれからどんどん進めていっていけたら、人間臭い、やっぱり時代というのも、これから続けていけたらいいのかなと思うので。そういうものを少しでも感じてもらえるアルバムになれたらうれしいなと思ってます。
Interview ＆Text By 清水耕司（セブンデイズウォー）
●リリース情報
『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.5』
発売中
【初回限定生産盤(豪華紙ジャケ特別仕様)】
品番：COCP-40289
価格：￥2,700＋税
【通常盤(Pケース仕様)】
品番：COCP-40297
価格：￥2,700＋税
※初回限定生産盤が終了次第、通常盤に切り替わります
【LP】
品番：COJA-9330
価格：￥4,000＋税
※本人直筆シリアルナンバー入り
※数量限定生産
＜収録曲＞
1. Don’t(Album mix) （TVアニメ「笑ゥせぇるすまん NEW 」オープニングテーマ）
2. N
3. かかってこいよ （TVアニメ「メガロボクス 」エンディングテーマ）
4. 新聞（朝日新聞社 企業ラジオCM）
5. 波を待つのさ
6. 星なんて言わず
7. 教室
8. モチベーション （Volkswagen New Polo WebCM「カワイイだけで、生き残れる時代じゃないから。」RENA篇 WebCMソング）
●作品情報
TVアニメ『メガロボクス』
2018年4月～ TBS、BS-TBSにて放送中！
【キャスト】
細谷佳正 斎藤志郎 安元洋貴 森なな子 村瀬迪与 木下浩之
【スタッフ】
原案：「あしたのジョー」（原作：高森朝雄、ちばてつや／講談社刊）
監督・コンセプトデザイン：森山洋
脚本：真辺克彦、小嶋健作
音楽：mabanua
アニメーション制作：トムス・エンタテインメント
製作・著作：メガロボクスプロジェクト
●ライブ情報
「NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.5 ～Release Tour 2018～」
＜2人編成＞
Vo,NakamuraEmi / Gt,カワムラヒロシ
5月2日(水) 群馬県 高崎club FLEEZ
5月3日(木･祝) 栃木県 HEAVEN’S ROCK 宇都宮
5月9日(水) 石川県 金沢21世紀美術館・シアター21
5月10日(木) 新潟県 新潟ジョイア・ミーア
5月13日(日) 高知県 高知X-pt.
5月15日(火) 京都府 京都 磔磔
5月16日(水) 兵庫県 神戸チキンジョージ
5月18日(金) 熊本県 熊本B.9 V2
5月19日(土) 長崎県 長崎DRUM Be-7
5月22日(火) 岐阜県 岐阜club-G
5月23日(水) 三重県 松阪M’AXA
5月26日(土) 広島県 広島Live Juke
5月27日(日) 岡山県 岡山Desperado
5月30日(水) 福島県 郡山CLUB #9
5月31日(木) 宮城県 仙台MACANA
6月2日(土) 北海道 函館あうん堂ホール
6月3日(日) 北海道 札幌cube garden
＜バンド編成＞
（福岡、香川、東京）
Vo,NakamuraEmi / Gt,カワムラヒロシ / Ba,鹿島達也 / Dr,TOMO KANNO / Per,大塚雄士
（大阪、愛知）
Vo,NakamuraEmi / Gt,カワムラヒロシ / Ba,鹿島達也 / Dr,河村“カースケ”智康 / Per,大塚雄士
6月22日(金) 福岡県 福岡DRUM Be-1
6月23日(土) 香川県 高松DIME
6月27日(水) 東京都 EX THEATER
6月30日(土) 大阪府 大阪BIG CAT
7月1日(日) 愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
チケット代
5月2日（水）～6月3日（日）公演
全自由￥4,000（税込+1Drink）※石川公演のみドリンクなし
6月22日（金）～7月1日（日）公演
全自由￥4,500（税込+1Drink）
席種：全自由※東京公演1F全自由
※未就学児童可
※小学生以上の方はチケットが必要となります。
©高森朝雄・ちばてつや／講談社／メガロボクスプロジェクト
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