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INTERVIEW

2018.01.31

甘さの中にも、ちょっとビターな部分も込められたら―― 竹達彩奈「OH MY シュガーフィーリング!!」リリースインタビュー

昨年11月にソロデビュー5周年を記念したベスト・アルバム『apple feuille』をリリースし、これまでのアーティスト活動を振り返った竹達彩奈。それを経て踏み出した彼女のあらたな一歩となるのが、10thシングル「OH MY シュガーフィーリング!!」だ。本作には自らも枝垂ほたる役で出演するTVアニメ『だがしかし2』のOPテーマとなっている賑やかで楽しい表題曲に加え、カップリングには竹達自身が愛するアーティスト・奥 華子からの久方ぶりの提供曲「セピア色」も収録されている。そんなベストを経ての一歩目にふさわしい充実の1枚へ、彼女が込めた想いに迫る。

──シングルとしては1年半ぶりのリリースとなりますが、その間にベストアルバムをリリースされたこともあって、これまでを振り返るような機会も多かったのでは?

竹達竹達彩奈 そうですね。「こんなにたくさん歌ってきたんだなぁ」と思いましたし、「あ、もうデビューから5年なんだ」っていう感じもしました。それに、ベストアルバム付属のBlu-rayやDVDに収録した今までの全MVを観たときにもその当時の髪型とかメイクやファッションを観て、すごく歴史を感じましたしいろいろなことを思い出しましたね。「この撮影のとき、大変だったなぁ……」とか、「この撮影のあとにプロデューサーさん異動しちゃったんだよなぁ……」とか(笑)。

──竹達さんチームは異動が多いとお聞きしました(笑)。

竹達 そうなんですよ。なので思い返せば、この5年間は常にぱたぱたしていた感じがします(笑)。だからだと思うんですけど、ベストアルバムを聴いて音楽の作り方とか曲調とか、売り出し方が全然違うなぁ、っていうのも改めて感じましたね。

──そのベストアルバムを経ての初シングルが、今回の「OH MY シュガーフィーリング!!」ですが、表題曲の第一印象からお伺いできますか?

竹達 すごくしっちゃかめっちゃかな曲だなぁ、って思いました。今回はコンペで選ばせていただいたんですけど、サビでぐるぐる同じフレーズが流れる感じがすごく個性的だったし、『だがしかし2』のイメージにピッタリだなぁと思って選びました。

──作品とマッチするバタバタ感がありますよね。

竹達 そうですね。「おもちゃ箱をひっくり返したような」っていう表現があると思うんですけど、この曲はいろんなお菓子を箱いっぱいに詰めて、それを思いっきりぶわーっ!とぶちまけるような感じがするというか。そういうわちゃわちゃ感とポップな感じと、ちょっとしたいたずら心みたいなものもあって。それでいて一筋縄ではいかない曲なので、ビターな部分というか“かわいさの中にある苦味”みたいなものもあるなぁと思いました。

──そういった印象をお持ちだと、「こういうところは盛り上がりそうだな」というように感じられたポイントもあったのでは?

竹達 それが逆に、私「みんな、この曲ではどうやって盛り上がるんだろう?」って結構不思議に思ってるんですよ。歌ってるほうはすごくテンションの上がる曲なんですけど、聴いてるほうはどうやって合いの手を打ってくれるのかな?って。

──たしかに。言われてみれば、Bメロがワルツに変わるのでPPPHもできないですし。

竹達 そうなんです。拍子も変わるので「どうやってみんなサイリウム振るんだろう?」とか。そういうトリッキーな部分もあるのでみんな混乱しないか心配ですけど、盛り上がってくれたらうれしいです。でも聴いてて「楽しい!」って思ってもらえるだけでうれしいので、直立不動で彼氏ヅラで観ていただいても(笑)、全然大丈夫です!

──歌というところでひとつ思ったのが、歌声が『だがしかし』で竹達さん演じる枝垂ほたると繋がる部分があるように感じた、というところで。もちろん大前提としてこの曲はキャラソンではないですけれども、男の子をちょっといたずらっぽく手玉に取るような歌詞を奔放に歌われていた印象から、そう連想してしまいました。

竹達 あくまでも“竹達彩奈が歌っている”ということで、もちろんほたるさんではないんですけど、でもほたるさんの持つトリッキーさで(鹿田)ココノツくんを翻弄するオトナな部分を、エッセンスとして入れられたらいいなとは思っていました。やっぱりここでもちょっとビターな部分というか、かわいすぎずオトナな部分を入れて歌えたらいいな、と思って歌っていましたね。

──1期のEDテーマとして歌われていた「Hey!カロリーQueen」と比べても、だいぶ大人っぽい歌声ですし。

竹達 そうですね。「カロリーQueen」は、海外のコッテコテのおやつというか、ドーナツにすごい色の着色料の付いたチョコレートに、さらにいろんなものがトッピングされて……みたいなものがギュッと詰まってる感じで、「シュガーフィーリング」はカカオ70%ぐらいのチョコのイメージです。それで、そのまわりにいっぱい甘いものが散りばめられてて、という……どっちもカロリーは高いんですけど(笑)。でも、そういうイメージの違いはありますね。

──その「カロリーQueen」とは、イントロのシンセでもこの曲と繋がるものがあるのかな、とも思いました。

竹達 なるほど、そのへんは全然意識してませんでした(笑)。そのシンセの音って、割と“ザ・アニソン”って感じがする、馴染み深いというか定番な感じのするものですよね。でも作家さんは前回と違うので、どんなイメージで作られたのかそれぞれに聞いてみたいですね。

──そしてこの曲のMVは、カートゥーンのようなアニメキャラも登場する、かわいらしいものになっています。

竹達 そうですね。衣装もポップなアメコミ風のものだったりして、それこそ色鮮やかなアメリカのお菓子をバックにした世界で踊ってたりもしまして。ちっちゃい竹達のキャラがぴょんと出てきて動いたりするかわいらしい部分もてんこ盛りなので、私としてもとても満足のいく作品になりました。

──このコンセプトは、竹達さんが案を出されたものだったんですか?

竹達 最初にスタッフさんに、私から「こういう感じ」といろんなアーティストさんのMVを例として出させていただいていたんです。そうしたらその中のひとつの、某アイドルさんのMVを「カロリーQueen」の監督の篠田(利隆)さんが監督されていた、とスタッフさんから教えていただいて、「あ、やっぱり好きなんだな」って思ってオファーさせていただきました。

──撮影のなかで、印象に残った出来事はありますか?

竹達 篠田監督は撮影のときにきれいな絵コンテを上げてきてくださって、イメージしやすくしてくださるんです。そういうところからすごく愛を感じますし、私の「こうしたい」という話もちゃんと汲んでくださったうえで私をどうかわいく見せようか、と料理してくれているように感じるんです。なので一緒にお仕事していて楽しいですし、とても信頼している監督のひとりなんですよ。

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