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2017.12.11

fripSide15周年記念ツアー、幕張1日目は“第2期”を網羅したベストライブに!“fripSide 15th Anniversary Tour 2017-2018 “crossroads””レポート

fripSide15周年記念ツアー、幕張1日目は“第2期”を網羅したベストライブに!“fripSide 15th Anniversary Tour 2017-2018 “crossroads””レポート

八木沼悟志(sat)と南條愛乃によるユニット、fripSideの15周年を記念して行われているツアー“fripSide 15th Anniversary Tour 2017-2018 “crossroads””が、2017年11月18日の北海道・ニトリ文化ホールでの公演からスタート。今回は12月2日・3日に千葉・幕張メッセ展示ホール7,8で行われた幕張公演の1日目の模様をレポートする。

会場は普段、展示会などのイベントが行われる展示ホール。そのため会場の左右が長く、100m以上はある。もちろん、ホールの空間いっぱいに客席を設置しているわけではないが、それでもかなりの広がりを感じさせる会場だ。

そんなステージにまず、八木沼悟志がギターを弾きながら登場。続いて南條愛乃も姿を現す。会場はfripSideの象徴ともいえるオレンジ色のサイリウムの光に染まり、1曲目からものすごい歓声に包まれた。

ファーをあしらった衣装の南條は「暑くてしょうがない。でも脱ぐと『Fu~!』とか言うから脱がない」と笑いを誘う。一方の八木沼は11kgもやせたとのことで、かなりスリムになって登場。南條は「その分、私が食いまくってやりますよ!」と言って、おなかをさすった。

その後も1曲ごとに歓声が大きくなっていく。歌や演奏での盛り上がりはもちろん、色鮮やかなレーザービームによる演出は会場の広すぎる空間を逆に利用して、曲の雰囲気を迫力ある形で視覚化していた。また、基本的にクールで動きの少ないボーカルである南條に対し、ダンサーたちは曲ごとに制服やメイド服などさまざまな衣装で登場。コールを煽るようなダンスでステージと観客の間をつなぐ役割を果たしている。

今回は15周年記念ということで、幕張1日目は南條が加入した2009年以降、いわゆる“第2期”のfripSideを網羅したセットリストとなっていた。八木沼によれば、シングル・アルバム・PCゲームの楽曲を網羅して「ベストアルバムっぽい並びにした」とのこと。

そんな中、今回のライブでは新曲も披露された。それがTVアニメ『キリングバイツ』のOPテーマ「killing bites」。ライブ初披露で音源もまだ世に出ていないという、観客にとっては完全に初めて聴く曲だったが、南條は「みんなならできる!」とファンの対応力に期待していた。fripSideには珍しいロックテイストでかなりハードな曲だったが、南條の期待通りに観客はノリノリでさすがの盛り上がりだった。

fripSideといえば『とある科学の超電磁砲』シリーズに代表されるアニメ主題歌のイメージが強いが、PCゲームの主題歌も数多く歌ってきている。“fripSideのベスト”という中にこれらのPCゲームソングを外さずに何曲も入れてくれていたのは、往年のファンにはうれしいところだっただろう。まだツアー中のため具体的な曲名は伏せるが、かなり懐かしめの曲、ライブでは久しぶりに歌うという曲もあった。そして、そんな曲が流れるたびにすぐさまサイリウムを曲に合わせた色に変える観客もお見事だった。

ライブも終盤。MCでふたりがファンクラブの勧誘の話をしていると、「怪しい壺や水晶を売る」という話になり、なぜか南條が客席に“怪しい水晶”を投げるという遊びが始まった。南條が水晶を投げる動作をすると、観客がサイリウムで前から後ろにウェーブを起こし、水晶が後ろまで届いたように見えるというもの。見事に100m以上後ろの客席までウェーブが起こり、観客も大喜び。すると今度は八木沼が「俺にもやらせてください。今度は波紋」と言って、客席最前列中央に石を投げるような動作をした。そこから波紋のようにサイリウムの光が同心円状にふわーっと広がっていき、最後は客席の端まで届いた。ステージ上からは俯瞰で見えるため、さぞ綺麗に見えたのだろう。ふたりは大変この波紋型ウェーブが気に入って、何度も何度も繰り返していた。横に長い会場ならではのお遊びだが、それにしてもすごいのはfripSideファンの対応力だ。

こんな感じで曲は激しく盛り上がり、MCはゆるーく楽しみながら、ライブ本編は終了。下は10歳未満から、上は70代(!)まで幅広い年齢層のファンが、オレンジ色に燃え上がったのだった。

そしてすかさず巻き起こるアンコールに応えて、再びfripSideのふたりとバンドメンバーが登場。1曲歌った後で、最後のMCの時間となった。

南條は「ライブは昔、苦手だったんだけど、この2、3年だんだん好きになってきました。みなさんがいなかったら……。自分が持っている以上のものを、いつもみなさんからいただいたエネルギーでがんばれている気がします」と声を詰まらせながら語った。八木沼はfripSideを立ち上げた瞬間、まだファンが0人だった頃のことを回顧し、「まさか0人から応援してくれる人がこんなに集まってくれるとは思いませんでした。こういうfripSideにしてくれたのは、南條愛乃かなと思っています。ありがとう」と8年間共に歩んできた南條への感謝の言葉を述べていた。

今回のライブの最大の山場だったのはやはり「only my railgun」。“第2期”の1stシングルであり、ライブに欠かすことのできないこの曲はロングバージョンで歌われた。最高潮の盛り上がりの後、いったん終わると見せかけてさらに大きな波が来るという仕掛けで、最後は観客からの大合唱も起き、ふたりも感極まった様子。八木沼は「大合唱でちょっとうるっときちゃって」と最後の挨拶を譲り、南條は「またfripSideと遊んでください!」と締めくくった。ファンからの「ありがとう!」という声の中、全25曲を駆け抜けたのだった。

“fripSide 15th Anniversary Tour 2017-2018 “crossroads””は翌12月3日に幕張メッセでの2日目の公演が行われ、8日には福岡公演も行われた。12月16日は兵庫・神戸ワールド記念ホール。年が明けた2018年1月7日、8日の愛知・名古屋国際会議場センチュリーホールでファイナルとなる。fripSideの15年の歴史を振り返りつつ、最新の曲も楽しめるツアー。会場ごとにセットリストの違いもあるようで、今後の公演も楽しみなところだ。


●ライブ情報
「fripSide 15th Anniversary Tour 2017-2018 “crossroads” supported by animelo mix」
【2017年】
11月18日(土) 北海道/ニトリ文化ホール(終了)
12月02日(土) 千葉/幕張メッセ展示ホール7,8(終了)
12月03日(日) 千葉/幕張メッセ展示ホール7,8(終了)
12月08日(金) 福岡/サンパレス ホテル&ホール(終了)
12月16日(土) 兵庫/神戸ワールド記念ホール
【2018年】
01月07日(日) 愛知/名古屋国際会議場センチュリーホール
01月08日(月/祝) 愛知/名古屋国際会議場センチュリーホール

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