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INTERVIEW

2017.10.19

鷲崎 健のラジオ番組「ヨルナイト×ヨルナイト」から誕生したユニット、オッド・アイ デビュー・シングルリリース記念インタビュー

文化放送インターネットラジオ「超!A&G+」で、毎週月~木曜の深夜24時~25時に放送中の生ワイド番組「鷲崎 健のヨルナイト×ヨルナイト」。この番組から、メイン・パーソナリティの鷲崎に加え、アイドルグループprediaのメンバーである火曜アシスタント・沢口けいこと、バンド・学園祭学園のメンバーであり、「リスアニ!」をはじめライターとしても活躍中の水曜アシスタント・青木佑磨の3人がユニット、オッド・アイを結成!このたびCDデビューを果たした。そこでリスアニ!WEBでは3人へインタビューを敢行!結成の経緯からデビュー・シングルまで、たっぷり話を聞いてきた。

――いよいよオッド・アイのCDデビューとなりました。こうしてデビュー・シングルが完成した現在のお気持ちはいかがですか?

鷲崎 健 自分もメンバーの一員で、プロデュースというと偉そうだけど、自分のやってるユニットの中で、メイン・ボーカルの子を盛りたてて何かを作るぞってことを初めてやったんですよ。別にアイドルにすごく興味があったっていうことは人生の中であまりなかったんですね。文化として面白いと思って触れたことはありましたけど、そういう曲を自分が書くというのは初めてで、全部においてちょっとそわそわしています。

――オッド・アイはメイン・ボーカルである沢口けいこさんをセンターに、その両脇を固めているのが、鷲崎さんと青木さんという業界屈指のメロディーメーカーで……。

鷲崎 (遮って)バカにしてるでしょ!(笑)。まあ押しつけの高評価だけど!

青木佑磨 知らないうちにたすきにして掛けられたみたいな評価ですよ。

――いやいや(笑)、ソロやバンドでの実績からそこは折り紙つきですよ!

鷲崎 まあ、ラジオの冗談から始まったユニットなんで。

――いわゆるラジオ番組発信のユニットですが、番組アシスタントの火曜日を担当されている沢口さんと水曜日担当の青木さんは面識があったんですか?

青木 それまで、ひと桁回数くらいしか会ったことがなかったんですよ。

沢口けいこ そうですよね。

青木 「鷲崎 健のヨルナイト×ヨルナイト」(以下、「ヨナヨナ」)が始まる直前に、鷲崎さんがやられている前番組にふたりでゲストで行って、「これから『ヨナヨナ』でそれぞれに曜日を担当します」っていう瞬間が初対面で。あとは番組が始まったら曜日が違うので会わないですし。で、たまに「ヨナヨナ」でイベントや取材があったときにお会いするくらいで。ただ、僕は火曜の「ヨナヨナ」をずっと一方的に聴いていて。だからラジオっ子としてもこの子頑張ってほしいという思い入れが芽生えていた感じはありますね。だから沢口さんにとって僕は知らない奴なんですけど(笑)。

沢口 知ってはいます!(笑)。

鷲崎 大ファンである鷲崎さんの何かでしょ、みたいな。Sister M(坂本美雨)の曲をテイ・トウワが書く、みたいな(笑)。

青木 もう血縁関係が絡んでくるじゃないですか(笑)。

――ここで「#シラナイト」をつけても誰も答えてくれないので一応説明しますと、テイ・トウワさんが坂本龍一さんのラジオ「サウンドストリート」のデモテープ特集出身です。一方、沢口さんの青木さんの第一印象は?

沢口 私、人見知りしてたのであまり記憶になくて。そのときなんの話しましたっけ?アイドルが好きで、ももクロの話とか……。

青木 その頃はそれくらいしか繋がりがなくて。ぼやっとした会話をしてましたね。俺も人見知りだし、何も心は通わなかったです(笑)。

沢口 イベントがきっかけでちゃんと心が通ったなって思いました!結構時間かかりましたね。

鷲崎 そのイベントって、オッド・アイのお披露目なんですけどね(笑)。

――そこでようやく(笑)。

青木 ほかに声優の方がいっぱいいるイベントのなかで特に声優でもなければアニメ関係者でもない僕と沢口さんが、ほんとに誰もしゃべる人がいなくて、仕方なしにお互いを時間つぶしに使った日があって。これはもう耐えられないから、せめて共通の話題の鷲崎さんの話で場を繋ごうと、暇な時間を2時間くらいつぶしてましたね(笑)。

鷲崎 いいなー。俺そういう人がずっといなかったんだよ。イベントあるたびに。

沢口 どうしてたんですか?そういうとき。

鷲崎 マネージャーさんとかと話してたよ(笑)。

青木 ラジオ・スタッフとしゃべるか沢口さんとしゃべるかしか方法がなかったので。つぶしの効くやつを選んで仲良くなっていきましたね。

――そうやってコミュニケーションを図りながら。メンバーとしてのパートナーシップも築いていったわけですね。一方そういうふたりを見て鷲崎さんはいかがでしたか?

鷲崎 変な言い方ですけど、「ヨナヨナ」って月曜日はマンスリー・ゲスト、木曜日はいつも通りのウィークリーのゲストで、普通に今までやってきた番組みたいに業界の声優さんやアーティストさんたちが来る。で、真ん中の火曜と水曜をこの子たちに決めたのも僕なんです。沢口さんは以前別番組で一緒で、佑磨は昔からの知り合いで。タレントバリューはないけど、このふたりに決めたいと思って、そこにドラマを作りたいと思ったんです。曜日ごとの盛り上がりは勝手に出来ていくと思うんですけど、火・水の物語があればいいと思ったんです。最初始まったときから月曜と木曜だけ聴けばいいって子がたくさんいたんですね。まあそれはそうだろうなと思うんです。それが逆に火・水で何かがっと盛り上がることがあったらかっこいいなって思ったんですね。でも具体的に何かするというのはなかったんですけど、あるとき番組内でアイドル・ユニットみたいのをやったりして、って冗談話でね。彼女はprediaっていう、性倫理の低い男と付き合ってるような歌ばかり歌ってるんで(笑)。

沢口 ほんとそうなんです!(笑)。暗くて重くてどろどろした。

鷲崎 後期の矢沢あいみたいな(笑)。

沢口 ほんとにそう。否定できないです(笑)。

鷲崎 けっけ(沢口)はもともとアイドル好きで、「放課後自転車ふたり乗り」「渡り廊下でキミとすれ違ってドキドキしちゃう」って歌がうたいたいのにって言ってたんで。スタートを切ったのはラジオのなんでもない話で。そこに佑磨が1曲書いてきたんですね。

青木 その企画で思いつきましたということで。

鷲崎 で、書いてきたからなんでもいいからとりあえず走ってみるかって。で、俺も曲書いて、ライブイベントをやって。そのときはリリースまでは考えてなかったんです。

青木 そうですね。そのイベントのために、僕と鷲崎さんが曲を作ってくるという企画でしたね。

――コンセプトとしてはアイドル・ユニットで、アイドル・ソングを作ろうということだったんですよね。

鷲崎 我々というより、けっけをプロデュースしようという企画なので……あっ、「野ブタをプロデュース。」の3人です!(笑)。

沢口 あー!いい!

青木 じゃあ俺と鷲崎さん、「修二と彰」だ。やった!(笑)。

鷲崎 Aフラットマイナーで始まりサビでAマイナーに上がるからね(笑)。

沢口 堀北真希になれた!わーい!

青木 だとしたらリリースするのは俺らだけですけどね。「青春アミーゴ」みたいな。

――楽曲の話に戻ってください。順番としては。先に青木さんが一曲作ったと。

青木 沢口さんがハロプロ好きで、3人組だしBuono!ってイメージがあったので、初めはロック・アイドルをイメージして、Buono!を聴き返しながらギター・ロックのサウンドでアイドルソングを作れないかなと思ったのがひとつと、オッド・アイという名前で、片目の色が違うっていうアイドル感を、理想の私と現実の私みたいなところからイメージを膨らませていって、なんとなくそういうちょっと内気な女の子が色違いな目の私にそそのかされて恋を頑張っちゃうみたいなやつを作ってみようという企画でしたね、「ヒトツメの恋」は。

――いわゆる青木さんが作る曲はギター・ロック、鷲崎さんの楽曲はフォーキーな印象があって、全体的にバランスが取れていますよね。

鷲崎 レコーディングでもベーシストもギタリストも、「これ鷲崎さんの曲じゃないでしょ」ってすぐわかったらしいです。「こっちは鷲崎さんだよね」って。ずっと組んでるチームなんで。別に分けようとしたわけではないんですけど、僕ギター・ロック系を書けないので。ほんと聴いてこなかったんで。

青木 ただ僕も書けないですよ(笑)。

鷲崎 でも速いじゃん!(笑)。速いの書けないもん。うまいことやるなって。

青木 たしかにテンポで言うとちょっと遅いのが鷲崎さんですね。

鷲崎 出来上がったらバランスが良かったって感じですね。

――一方で沢口さんは、歌ってみていかがでしたか?

沢口 もともと大人アイドルを10人でやってるので、レコーディングもこんなにまともにちゃんと歌ったのは今回初めてって言っていいくらいなんですよ。

鷲崎 普段は10分くらいで終わっちゃうんですって。

――そうなるとオッド・アイのレコーディング経験は新鮮だったのでは?

沢口 そうですね。私、地ハモって言葉も知らなくって。今回初めて「地ハモでやってみて」って言われて、「地ハモってなんだろう?」みたいなところからやることがあったりとか、自分がちゃんとしないとなんともならないって気持ちになったのも初めてでした。チャンとまじめに向き合ってやらなきゃヤバいぞって焦るところもあって。でもやりたいことはこれなんで。prediaでできなかったことをすごく詰め込んでもらって夢をかなえてもらったので、そのぶん頑張らなきゃって。

――いわゆるラジオとしてのストーリーや流れもありますけど、沢口さんご自身としてのストーリーや想いがあったと。

沢口 ありましたね。これまでの人生でずっと思ってましたもん。ずっとアイドルやりたいって。

鷲崎 そのprediaの中でもずっと人気がなかったんです、ぶっちゃけ。握手会ってあるじゃないですか、それで残酷なくらいひとりだけ列が少ないんですって。これが「ヨナヨナ」が始まって、どんどん自分の列が増えていったんですって。

沢口 増えました!

鷲崎 そこにまずラジオの持つドラマがあって。もともとそういうのもなかったら「じゃあやろうか」ってのもなかったと思うんですよね。どんどんラジオで自分のグループの中でも注目度が上がって、メンバーも「けいこどうしたの?」ってなって。じゃあなんかもっと沢口を見つけてくれた人たちに、輝かしい夢を見せてあげるために、たまたま自分たちもギター弾けるし、なんとなく曲も書くんだからいいんじゃないの?っていうのがそもそもの入口だったと思います。

――ラジオと現実がリンクしたリアルなストーリーというか、徐々にファンを獲得していく過程もソングライティングに反映されていくわけですね。

鷲崎 実際はわからないですけど、きっとアイドルとかのフェスに出たら、お客さんって残酷だと思うんですよ。若い子もいっぱい出てくるし。で、都内のアイドル・ファンって一定数の取り合いでもあるし。そんななか、ラジオで出来たファンってすごく優しいし根強いので。そういうところに愛されつつあるのであれば、何かちゃんと形を作ってあげたいなというのもひとつですね。

沢口 ほんとにラジオのファンの方って優しいし、人間として好きになってくれたなって気がすごくするんですよ。ちゃんと人を知って、その人を好きになってきてくれるので、今までとは違ったカラーのファンの方というか。

――それこそ楽曲を聞いて、「感動した」「泣きました」というメールが届くのも、ラジオでの沢口さんを追い続けてきたからなんでしょうね。

沢口 ありがとうございます。すごくうれしいです。

――青木さんが作った「ヒトツメの恋」はアッパーなギター・ロックで、鷲崎さんが作った「Sweet My Soul」ですが……。

鷲崎 澄川さん好きでしょ?俺好きだと思うんだ。

――たまらんです(笑)。歌詞も含めてぐっとくるという。

鷲崎 これはこまっしゃくれた進行も何もなくて。ABサビの関係性もすとんとわかりやすく、聴きやすくかわいらしいで作ったんで。(次ページへ続く)

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