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INTERVIEW

2017.09.07

TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』OPテーマのニュー・シングル「空に歌えば」リリース!amazarashiインタビュー

TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』OPテーマのニュー・シングル「空に歌えば」リリース!amazarashiインタビュー

公に顔を見せず、独自の活動を行うロックバンド・amazarashi(アマザラシ)。『東京喰種トーキョーグール√A』のEDテーマ「季節は次々死んでいく」や、『乱歩奇譚 Game of Laplace』のOPテーマ「スピードと摩擦」でも話題となった彼らが、9月6日にTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』OPテーマとしてニュー・シングル「空に歌えば」をリリースした。今回はそんなamazarashiから、ボーカル・ギターの秋田ひろむにメール・インタビューを敢行。amazarashiの独特な活動スタイルについて、そして「空に歌えば」を含む新譜収録の3曲について語ってもらった。

語り一発で音楽の熱量を超えてしまう瞬間

――amazarashiが今回初登場となる『リスアニ!』は、アニメ音楽をフィーチャーした媒体になります。過去に創作活動に影響を与えたアニメ作品や漫画、ゲームなどがあれば教えてください。

秋田ひろむ 僕はゲーム・オタクなんですが、海外の古いRPGが特に好きです。『バルダーズ・ゲート』シリーズや『ネヴァーウィンター・ナイツ』シリーズなどが好きで、よくプレイしていますね。

――それらの作品からの影響は、どんな形で自分の作品に反映されていると思われますか?

秋田 “細かく作られた世界観や設定が、物語にリアリティをもたらす”という点においては、amazarashiの音楽は影響を受けているかもしれません。僕らの曲には物語調のものも多いので、物語をリアルに見せるためにはていねいなディテールが必要だというのは普段から気を付けていることです。

――amazarashiは顔出しをせずに活動しているものの、ライブを精力的に行っています。ワンマン・ライブだけでなくフェスにも出演されていますが、ライブを行うにあたってワンマンとフェスの違いはありますか?

秋田 フェスはやはり初見の人が多いので、どれだけその人たちをこちらの世界観に取り込めるかを意識してライブの流れを作ります。フェスでは新しいお客さんをつかむことがすべてだと思うので、それだけを考えてやっています。

――一方で、ワンマン・ライブはどういったモチベーションで行われているのでしょうか?

秋田 ワンマンについては好き勝手に、コンセプチュアルなものも含め、僕が歌いたいように歌って、伝えたいメッセージが伝わるように構成しています。ワンマンは表現の場で、フェスは戦いに近いかもしれません。

――ニュー・シングル「空に歌えば」は、TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』OPテーマです。完成した楽曲に関して、『ヒロアカ』に含まれるメッセージや性質と合致していると感じる部分はありますか?

秋田 泥臭く足掻く作中のヒーローたちに多くの人がグッとくるのは、普段の生活の中で降りかかる様々な苦難と戦う自分が重なるからだと思うんです。そういう普遍的な、誰もが持っているであろう苦難とそれに抗う姿勢を表現したくてこの曲を作りました。なので根底に流れる想いは合致してるんじゃないかと思ってます。

――「空に歌えば」において特に思いが込められている部分や、気に入っている歌詞などがあれば教えてください。

秋田 最後のサビに入る前の歌詞で“そのとき既にもう、雨は上がっていた”という一節があるんですけど、そこが僕らにとって大事な言葉です。僕らの“雨ざらし”という名前は、日常降りかかる悲しみや苦しみの比喩なんですけど、今このタイミングでこの一節を歌うということはamazarashiとして意味のあることだと思います。

――カップリング曲「月光、街を焼く」は、朗読をフィーチャーした独特な世界観の楽曲になっています。こちらはどのような発想から作られたものなのでしょうか?

秋田 この曲は、僕が普段部屋で真夜中に曲を作ってるときの心象風景を歌詞にしました。なにか悪いことをしているような、でも気持ちが昇るような、そういう感覚を表現したかったです。

――「空に歌えば」の一部でも使われている“楽曲に乗せた朗読”という表現については、どういった意図で始められたんですか?

秋田 僕らはポエトリーリーディングって呼んでるんですけど、朗読はよくやっている手法で、気持ちをメロディに乗せて歌い上げるより、語り一発で音楽の熱量を超えてしまう瞬間があるんですよ。人の心に土足で入り込むような攻撃力があるというか。そういう効果を狙って音楽に取り入れてます。

――もうひとつのカップリング曲「たられば」は美しいコード進行とメロディ、そこに乗せられた包み隠さないストレートな言葉が印象的な楽曲でした。曲の語り部として登場する“僕”はあくまで曲の主人公なのか、それとも秋田さんご自身に近いのでしょうか?

秋田 この曲はメンバーでピアノ担当の豊川(真奈美)が入院したことや、父が病気になったことが重なって、いろいろと落ち込んでた時期にできた曲です。ちょっと自分の人生を顧みる瞬間があって、そのときの気持ちがそのまま歌詞になったと思います。なのでこの曲中の“僕”は自分自身です。

――「空に歌えば」「月光、街を焼く」とはまったく異なる世界観の詞曲となっていますが、このCDにカップリングとして同曲を収録した意図や、「空に歌えば」「月光、街を焼く」のような楽曲を作るときとのモチベーションの違いなどがあれば教えてください。

秋田 この曲はこの先もずっと歌い続けるであろう大切な曲だと思うので、早く聴いてもらいたくて今回収録しました。こういう優しい曲調も「空に歌えば」みたいな激しい曲も、作ってる瞬間はまったく同じ気持ちです。自分の正直な気持ちを言葉や音楽にして、それが激しかったり優しかったりするだけだと思います。

――最後に、『リスアニ!』読者の皆さんへメッセージをお願いいたします。

秋田 今回『僕のヒーローアカデミア』のOPテーマということで、初めてamazarashiを知る人がほとんどだと思います。もし気になる人がいたらYouTubeで検索してください。MVをたくさん観られるので。気に入ってくれたらぜひライブにも遊びに来てください。

Interview & Text by 青木佑磨(クリエンタ/学園祭学園)


●リリース情報
NEW SINGLE
「空に歌えば」
発売中

【初回生産限定盤 A(All For One盤)(CD+DVD+ラバーバンド)】

品番:AICL.3405~07
価格:¥1,900+税
初回仕様:三方背スリーブケース+ラバーバンド(All For One ver.)
<CD>
1 空に歌えば
2 月光、街を焼く
3 たられば
4 たられば -acoustic ver.-
5 空に歌えば -instrumental-
<DVD>
amazarashi Live Tour 2017「メッセージボトル」at Nakano Sunplaza 6.23
ヨクト
少年少女
命にふさわしい
「僕のヒーローアカデミア」ノンクレジットオープニングムービー

【初回生産限定盤B(One For All盤)(CD+ラバーバンド)】

品番:AICL3408~3409
価格:¥1,580+税
初回仕様:三方背スリーブケース+ラバーバンド(One For All ver.)+
<『僕のヒーローアカデミア』TCGスペシャルカードamazarashi / 空に歌えばEDITION>
<CD>
1 空に歌えば
2 月光、街を焼く
3 たられば
4 たられば -acoustic ver.-
5 空に歌えば -TV edit.-

【通常盤(CD)】

品番:AICL3410
価格:¥1,200+税
<CD>
1 空に歌えば
2 月光、街を焼く
3 たられば
4 たられば -acoustic ver.-
5 空に歌えば -instrumental-

配信ダウンロードはこちら

●ライブ情報
“amazarashi 秋田ひろむ 弾き語りライブ”
12月7日(木) 舞浜アンフィシアター
開場 18:00/開演 19:00

料金:前売 5,500円 当日 6,500円(Sold Outの際は当日券販売ナシ)
一般発売日:10月21日(土)

問い合わせ: ホットスタッフ・プロモーション 03-5720-9999

amazarashi mobile site 「APOLOGIES」会員先行予約(会員限定)
9月4日(月)~9月7日(木)
詳細はこちら(スマフォ、フューチャーフォン)

amazarashi mobile site 「APOLOGIES」2次先行予約(応募者のみ会員限定)
9月8日(金)~9月11日(月)
詳細はこちら(スマフォ、フューチャーフォン)

●amazarashi プロフィール
青森県在住の秋田ひろむを中心としたバンド。
日常に降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、僕らは雨曝だが「それでも」というところから名づけられたこのバンドは、「アンチニヒリズム」をコンセプトに掲げ、絶望の中から希望を見出す辛辣な詩世界を持ち、ライブではステージ前にスクリーンが張られタイポグラフィーや映像が映し出される独自のスタイルを展開する。

 

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