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INTERVIEW

2017.08.29

TVアニメ『Re;CREATORS』第2クールEDテーマ「ルビコン」リリース記念、三月のパンタシアインタビュー

TVアニメ『Re;CREATORS』第2クールEDテーマ「ルビコン」リリース記念、三月のパンタシアインタビュー

2016年6月、TVアニメ『キズナイーバー』EDテーマ「はじまりの速度」でメジャー・デビュー以降、コンスタントにリリースを重ねている三月のパンタシア。今年3月に発売した1stアルバム『あのときの歌が聴こえる』を経て新たな一歩を踏み出した彼女らの最新シングルが、TVアニメ『Re:CREATORS』の第2クールEDテーマとしてオンエア中の「ルビコン」だ。このシングルに収録された2曲について、そして先日発表された待望の1stワンマンライブについて、ボーカルのみあに話を聞いた。

――最新シングル「ルビコン」ですが、みあさんとしてはどんな楽曲になったと思いますか?

みあ すごく疾走感があって爽やかな、希望の光が射すような曲になったと思っています。でも、移り変わっていくものに対する寂しさとかもそのなかでは歌っていて。タイトルの「ルビコン」は、「ルビコン川を渡る」っていう、決意を表したことわざから取っているんですけど、この曲では、「どんなに離れた場所にいても、私たちはずっとそばにいるんだよ」っていう心の繋がりと、「その絆を信じて、あらたな一歩を踏み出す」っていう決意を歌いました。

――歌詞で印象的な部分は?

みあ サビの“大丈夫だよ”と“一人じゃないんだ”というところをいちばん大切にしていて。それを、どれだけまっすぐ、ちゃんと伝えられるかって考えました。日々過ごしていくなかで、もちろん楽しいこともいっぱいあるけど、それだけじゃなくて、後悔することも、なかなか前に進めないこともたくさんあると思っていて。もし自分がそういう状況になったときに、どういうふうにこの言葉をかけてもらったら心がグッと動くのかな?って考えました。言い方によっては、軽くも聞こえてしまうし、「なんで、そんな簡単に言えちゃうの?」っていう捉え方もされてしまう可能性だってあるので。私は、こういう言葉を言うのも、受け取るのも、すごく慎重になるんですよね。

――たしかに、シチュエーションや言い方で受け取り方も変わりますからね。

みあ 実は私にはこの曲の“大丈夫だよ”と結びつく経験があって。

――それはどういう?

みあ すごく自分がつらくてボロボロだったときに、真正面から「大丈夫だよ」って、まっすぐに言ってくれた人がいたんです。そこには本当にウソがなくて、ただまっすぐな感情だけがあって。だからこそ、私はその人のことを信じてみたいと思ったし、その人のためにも変わらなきゃって思えて。そこから「一歩進まなきゃな」って思えたんですよね。そのとき私がもらったまっすぐな感情を思い出しながら、サビは、特に大切に歌いました。

――この曲がEDテーマになっている『Re:CREATORS』との関連性で考えると、この歌詞はどんなイメージで見えてきますか?

みあ 『Re:CREATORS』は、現実世界と創造の世界っていうふたつの世界がキーワードになっているので、この「ルビコン」の中でも、別々の世界で生きるふたりの人物っていうのは、すごく意識しながら歌いました。でもアニメの中のキャラクターの誰かに当てはめてしまうのではなくて、そこは自由にとらえてもらえたらと思っていて。物語が進んでいくにつれて、いろんな解釈ができると思っているので、皆さんがどのキャラクターのことを想って「ルビコン」を聴いてくれるのか、すごく楽しみですね。

――なるほど。改めて『Re:CREATORS』という作品の魅力はどんなところにあると思いますか?

みあ 現実世界に出てきた被造物たちの中でも対立があって、そこに、世界の存亡が委ねられてるっていうところが、すごく新しいなと思いますね。クリエイターと被造物が協力しあって、世界を救おうとするっていう物語もすごくアツくなるものがあります。自分があのクリエイターの中にいたら、ものすごく燃えるだろうなって(笑)。

――クリエイターとして、感情移入するところってありますか?

みあ そうですね。「創作」っていうことに対する責任感とか、影響力という部分は、私も考えさせられるところがたくさんありますね。

――一方カップリングの「リマインドカラー~茜色の記憶~」は、切ないミドル・バラードになっていて。

みあ こちらはケータイ小説サイト「野いちご」に掲載された小説が原案となっているんですが、届かない想いの痛みや苦しみを歌った、すごく切ないバラード曲で、痛みを隠すように、あえて優しく淡々と歌って、最後に思わず感情が溢れちゃったような表現をしています。感情を抑制するっていうアプローチは、(2ndシングルの)「群青世界(コバルトワールド)」でもやっているんですけど、「リマインドカラー~茜色の記憶~」の方が、より優しく包み込むような歌い方になっていると思います。「ルビコン」とはまったく違う表現をしているので、皆さんがこの2曲をどういうふうに受け取ってくれるのか、すごく興味深いところでもありますね。

――この曲の歌詞の世界観については、みあさんはどう解釈されていますか?

みあ この曲に関しては、小説を先に読ませていただいていて。田舎町で暮らす、幼馴染の高校生ふたりのお話なのですが、主人公の女の子とその幼馴染の男の子がいて、その男の子が、手紙に触れると、「誰がどんな状況で、何を想って書いたのか」が見える、という特殊能力を持っているんです。でもその能力を使うと、大切な人の記憶がひとり分消えちゃうという……。それが引き金となって物語も動いているんですけど、その女の子の気持ちになって、「自分がいちばん大好きな人に忘れられたら……でも、そうせざるを得ない状況だとしたら、悲しいけど、ちゃんと笑ってたいし背中を押してあげなきゃ」という想いで、泣き笑い感を出せるように歌いました。

――そういう物語が元々ある曲のほうが、歌う際に気持ちが入りやすかったりしますか?

みあ 物語になぞらえてシーンをイメージして歌うのは、物語を自分で立体的に具現化しているみたいで面白いですし、もらった歌詞から自分で物語を想像してシーンを作っていくのもやっぱり歌っていて面白いので、両方それぞれに面白さはありますね。

――今までにない表現が詰まっていて、非常にチャレンジングな曲ですね。

みあ 3月にリリースさせていただいた1stアルバムが、インディーズ時代を含めたこれまでの活動の集大成となるもので。そのアルバムを経て次のステージに進むっていう、あらたな一歩を踏み出すその最初の一歩目のシングルでこういう挑戦ができたのは、すごく意味があることだったんじゃないかな、とは思っていますね。

――そして、11月25日にはshibuya duo MUSIC EXCHANGEにて待望のワンマンライブが決定しましたね!

みあ そうなんです!「ついに!」という感じですけど、すごくうれしいですね。今からドキドキしています(笑)。ライブでは、歌を始めるなかでいちばん大切にしていた「ちゃんと伝える」っていうことを意識していきたいですね。これまでも“MUSIC THEATER 2017”のようなイベントに参加させていただいたり、ニコ生の配信でスタジオライブもさせてもらっているんですけど、生のライブとなると、やっぱりまだ想像できない部分もあって。“MUSIC THEATER 2017”に出演が決定したときは、「ミスしちゃいけない!」「上手に歌わなきゃ」っていう気持ちがやっぱり強かったんですけど、ステージに立つとすべて忘れちゃって、「みんなと楽しいことやりたいな」っていう気持ちになれたので、今は新鮮な気持ちでワクワクしています。

――ワンマンライブということは、そこに集まっているお客さんたちは、三月のパンタシアだけを観に来ているってことなので。ある意味、ファミリー感も生まれるのかな?と。

みあ そうですね。距離もすごく近いですし。みんなに来てよかったって言ってもらえるようなライブにできるよう、頑張ります!

Interview By 冨田明宏 Text By 編集部


●リリース情報
「ルビコン」
8月30日発売

【初回生産限定盤(CD+DVD)】

品番:KSCL-2959~2960
価格:¥1,500+税

【通常盤(CDのみ)】

品番:KSCL-2961
価格:¥1,100+税

<CD>
1.ルビコン
作詞・作曲:aokado 編曲:ゆうゆ、aokado イラスト:萩原あさ美
2.リマインドカラー ~茜色の記憶~
作詞・作曲・編曲:buzzG イラスト:浅見なつ
3.ルビコン -Instrumental-

<DVD>
ルビコン -Music Video-

【期間生産限定盤(CD+DVD)】

品番:KSCL-2962~2963
価格:¥1,500+税

<CD>
1. ルビコン
2. リマインドカラー ~茜色の記憶~
3. ルビコン -TV Size-

<DVD>
「Re:CREATORS」ノンクレジットエンディング

●ライブ情報
三月のパンタシア ワンマンライブ〜きみとわたしの物語〜
11月25日(土)東京・shibuya duo MUSIC EXCHANGE
開場時間:16:30 開演時間:17:30

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