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2017.06.01

輝ける2周年のステージから、さらに輝く3年目へ! “Pyxis 2nd Anniversary Party”レポート!

輝ける2周年のステージから、さらに輝く3年目へ! “Pyxis 2nd Anniversary Party”レポート!

5月20日、声優ユニット・Pyxisが“Pyxis 2nd Anniversary Party 2017~2歳になりました~”を品川ステラボールにて開催。結成2周年を祝す本イベントは、楽しく展開するトーク&ゲームパートと歌にダンスに高クオリティなライブパートから構成。そのいずれからも、2周年時点での彼女たちのありのままの魅力を感じることができた。本稿では、そのうち夜の部の模様をお届けする。

開演前、Pyxisからの生での諸注意ナレーションが行われ、観客のテンションもほどよく上がったところでイベントスタート。ふたりがステージ中央の段上に登場すると、OPナンバーとして「トキメキセンセーション!」を披露しそのステージを始める。ドレッシーな姿でヒールを履いているのにもかかわらず、軽快なステップを披露するふたり。なかでも豊田萌絵のジャンプは、本当にヒールを履いているのかと思ってしまうぐらいの高さを持っていた。また、ソロパートで歌唱していない際に、伊藤美来がキラキラの笑顔で観客と目を合わせているのも印象的で、1曲目からこのPartyを心から楽しんでいることがうかがえた。そしてその気持ちがふたりとも共通であることは、曲明けに「フー!」とスピンしながら声を上げていたことからも感じ取ることができた。

ここからはしばしトークタイム。Pyxisのお誕生会ということで、ふたりのもとにはしゅわしゅわするドリンクの注がれたシャンパングラスが到着。「Happy Birthday to You」を観客とともに大合唱してから、乾杯を交わす。ちなみに気になるグラスの中身は炭酸強めのジンジャーエールで、本物のアルコールでなかった理由は豊田曰く「(伊藤が)みんなの想像以上に使い物にならなくなる」からのよう。続けて早速観客をバックに記念撮影を行い、着席。スライドショーとともに、この1年間を振り返る。デビューが発表された昨年の“Pyxis 1st Anniversary Party 〜Pyxis1歳のお誕生日大作戦〜”から始まり、ふたりの発言がコメンタリーのようにかぶさるなか、アルバム『First Love 注意報!』のリード曲「初恋の棘」や1stシングル「FLAWLESS」のMV撮影や出演した各種イベント、1月のワンマン・ライブで上映された浅草寺への参拝の模様などを写した写真が次々とスクリーンに映し出されていく。なかでもカット数が多かったのが、写真集『harmony』を撮影したハワイでのもの。バナナボートに乗っていたり、ふたりが「火サス写真」と呼ぶ崖でのカットなど様々なものが紹介された一方、上映後には裏話も披露。飛行機が大の苦手な豊田は、「行きの飛行機、着陸するときに隣の席のみくの手をずっと握ってた」と語ったが、伊藤からは「帰りは握ってくれなかった」とまさかのクレーム。さらには「降りた瞬間に号泣し始めた」と暴露までされてしまったのだった。

そんな思い出を胸に、活動3年目に突入するPyxis。これから1年の野望ベスト3をそれぞれ発表していく。豊田は3位にアルバム、2位にFC限定イベントを挙げ、1位には「ツアー!アニソン!」と回答。「いろんなところをまわりたいし、もっとアニメの主題歌をうたいたい。それを引っさげてツアーができたら楽しいのかな?」と、意欲を感じさせてくれた。一方伊藤は、3位に“ライブをいっぱいやる”、2位にアルバム制作を挙げたが、なんと1位は「ヨーロッパに行く!」。意外すぎる回答に、思わず豊田からも「えっ」と声が漏れる。続けて「写真集とかDVDの撮影でもいいし、ライブやるでもレコーディングしにいくだけでも!」といった詳細を聞くと、豊田は「セレブだね、レコーディングがヨーロッパって」とさらに驚きをあらたにしていた。

さて、続いては“各社提供・商品争奪横取りバトル”と題されたクイズ&ゲームコーナーがスタート。ここからは映像付きラジオ『Pyxisのキラキラ大作戦!』を制作するセカンドショットの小泉社長を司会に迎え、ふたりが普段お世話になっている企業7社からの商品をクイズで争奪。さらにその後のゲームコーナーの勝者がそれを横取りでき、最終的な獲得商品を決定する……というコーナーだ。まず前半戦・クイズコーナーでは「テイチクエンタテインメントの設立当時の社名は?」といった正統派の問題(ちなみに正解は「帝国蓄音器商会」)から、所属事務所・スタイルキューブからの社名にちなんだ「“キューブ”を使ったダジャレを」という問題まで幅広く出題。白熱したバトルを展開し、後半の商品争奪ゲームへと突入する。
今回は、記憶を頼りに自由の女神の絵を描く“ぼんやりお絵描き対決”や指定されたテーマのポーズのバリエーション数を競う対決、手押し相撲対決の3戦を開催。手押し相撲対決では向かい合ったふたりが鏡のように動きを揃えたり、押したかと思えばアルプス一万尺を始めるなど魅せる魅せる。決着をつけるために距離を詰めたあとは、伊藤が終始優勢。バランスを崩して思わず伊藤の手を掴んでしまうという豊田の“不正”も虚しく、この勝負は伊藤の勝利となった。
そして各賞のボックスがオープンされると、神がかる互いの引きがあらわに。まず豊田は、ピンクのモエ・エ・シャンドン(シャンパン)をゲット。名前・色から、間違いなく彼女のために用意されたであろうプレゼントを見事引き当てる。また、伊藤は“回らないお寿司食べ放題券”を獲得。実は昼の部で“叙々苑お食事券”を手にしていた彼女、食べ物商品へのシックス・センスがハンパない。それを見た豊田、「もえしと一緒にいこー♪」と甘く誘うが、「えっ」と伊藤からカウンターを食らい、涙(するフリ)。最終的には「仲良しだから、一緒に行ってあげる!」と、お寿司デートが確定したのだった。さらに伊藤は『仮面ライダー電王 韮沢靖 イマジンワークス』も引き当て、思わず「わー!!」と歓喜の声を上げる。実は、この書籍は所属事務所・スタイルキューブの社長が執筆&編集協力の面で関わった1冊。その事実を知った伊藤は思わず「尊敬します……!」とぽそりとこぼしていた。

ここでふたりは、ライブ準備のために一旦降壇。替わって、“ふたりのデビューに関連する人”であるロッカンミュージック・渡来氏とZERO-A工藤氏が登壇し、小泉社長からの「ふたりをメジャー・デビューさせようと思ったのはなぜ?」との質問に答えていく。まず渡来氏は「愚問です!見た瞬間素晴らしいと思いましたよ」と即答&断言。工藤氏も「トークがキレッキレで歌もよかったし、みっくのあの笑顔ともえしの“moRe”?もう『逸材が現れた!』と思いました」と惚れ込んだ要素を次々と列挙していく。逆に番組に起用した理由を尋ねられた小泉社長も「初めて拝見したときに『これは、行くな』と感じて、数時間後には(オファーの)電話をかけていた」と明かし、携わったスタッフがふたりにベタ惚れであることが改めて明確になった。

そしていよいよ、ライブパートがスタート。イベント最初に登場した段上から再び登場すると、まずは「First Love 注意報!」を披露する。振付の端々からキュートさをにじませながらも、テンポ速めの楽曲にもかかわらずピタリと揃えたダンスにはさすがのひと言。豊田のスピンも美しいし、歌唱しながらの伊藤のアクションもそれぞれが大きく目立つものい。続いては、細かいリズムに愛らしさを乗せる「ハズム恋リズム」。そのリズムに乗って軽快に跳ねていた豊田の姿がひときわ印象的で、ハートを作ってからのアイドルジャンプも、高々として見応えのあるものだった。
曲明けのMCでは、まず直前のスタッフトークに、「私たちって、こんなに愛されてるんだなぁって思った(伊藤)」などと感謝を込めて触れたふたり。すると本イベントのグッズでもある背番号13のベースボールシャツを取り出し、「これを着れば野球の天才になれると聞いて(伊藤)」とそのまま着用し、「13番」を歌唱。ダンスでは変わらぬ精彩を放ちつつ、間奏のコール部分では客席にマイクを向け、一体感も高めていく。そんななか、この曲恒例のトスバッティングでは、豊田が柵越え寸前の巧打! 伊藤も1月のワンマンよりもいい当たりが増え、ともに成長を感じさせる。伊藤の持ち球が1球残り、終盤それを手にしつつのパフォーマンスとなったというプチハプニングがありつつも、ファンも巻き込みつつの楽しい1曲となっていた。

そして1stシングル曲「FLAWLESS」へ。この曲はふたりのコンビネーションの良さがひたすら冴えており、表裏対称となったふたりの振付をより際立たせるのみにとどまらず、サビ終盤ふたりが上下に重なりつつ上半身をムーブさせる部分も、実に滑らかなシンクを見せる。また、1-Aメロでの非歌唱時の豊田のスライドする動きには、ムーンウォークのような美しさがあった。シングル曲で盛り上がった場内は、続くアルバムリード曲「初恋の棘」でさらにその熱を上げる。ステージ上のふたりもそれを受けてかさらに動きに鋭敏さが増していき、特にサビで切なげな表情でキレッキレのダンスを見せる伊藤の姿には、思わず目線を奪われてしまった。また様々なパートのふたりのポージングもきれいで、曲の最後にもピタリとふたりで腕を組んで、ポーズをキメて楽曲を締める。そしてそのまま、少し大人な踊れるナンバー「ミライSniper」へと突入。この日が初披露となったこの曲では、ダンスへはもちろん、表情にも歌声にもほのかに大人っぽさを散りばめていく。パフォーマンスにはテクニカルなパートが増え、特にサビでふたりが前後に重なる部分での、うしろの豊田の動きにあわせて伊藤が上下に動くというパートが鮮烈に印象に残った。また、振付中に客席を撃ち抜く際の視線も、伊藤がよりまっすぐ突き抜けていくものだったように思う。

立て続けに3曲披露してきた彼女たちは、MCで一服するかと思いきやここでファンへうれしいお知らせ。ふたりが出演するドラマCD『剣士を目指して入学したのに魔法適性9999なんですけど!?』のイメージソングが、9月中旬に2ndシングルとして発売されることが発表。“共演してテーマソングを歌う”という夢を見事叶えた。「ドラマCDのイメージに合った、元気でかわいくて明るい、アップテンポな曲」になっているという新曲、少々気は早いと思うが耳にできる日が待ち遠しい。
そして、ラストナンバーを前に、ふたりからファンへのメッセージが。伊藤は「皆さんの声援・応援、『Pyxisいいよ』って広げてくれる心が、私たちをここまでたどり着かせてくれました」と、エールを送り続けるファンへ感謝の言葉を述べる。ただ、それにとどまらず「まだまだね、私たちはもっと上に行きたいぞ!」と力強く言い放ち、「私たちも全力で頑張っていきますので、これからも応援よろしくお願いします!」とまとめていた。続く豊田も目標として、「最終的な目標は、ドーム的な野球場で……本格的にホームランを打つ(笑)」と「13番」になぞらえた冗談もはさみつつ、「いずれはそういう大きな野外会場みたいな場所で、私たちのよさを知ってもらいたい」と掲げる。またあわせて、「とはいえまだ2歳。長い目でずっとずっと応援してくださるとうれしいです!」との言葉を届け、ラストナンバー「Jewel」へ。メジャー・デビュー前からずっと大切にしてきたこの曲で、2歳の誕生日を締めくくる。
イントロでの暗転中に客席を染め上げたふたりのイメージカラー・青とピンクの光を前に、ラストもピタリと揃えた振付でパフォーマンス。加えて伊藤はイントロで、豊田はサビラストで心の高まりをそのまま表出させたかのように大きく跳ね上がり、曲名のようなきらめく笑顔とともにステージ上で躍動。3年目の活動へのスタートダッシュに、見事成功したのだった。

トークにライブにと、徹頭徹尾抜群のコンビネーションと高いクオリティとで充実のイベントを見せてくれたPyxis。そのチームワークの良さは、降壇時に段差につまずきかけた伊藤に、自然と豊田が手を差し伸べた姿に集約されているように思う。そうして引き続き二人三脚で進み続けるふたりなら、3年目はより大きなステージでさらなる活躍を見せてくれることだろう。それを思うと今はただ、ワクワクが止まらない。

Text by 須永兼次

“Pyxis 2nd Anniversary Party 2017~2歳になりました~”夜の部
2017.05.20@品川ステラボール
【SET LIST】
M1.トキメキセンセーション!

●振り返りトーク
●各社提供・商品争奪横取りバトル
●スタッフトーク

☆ライブコーナー
M2.First Love 注意報!
M3.ハズム恋リズム
M4.13番
M5.FLAWLESS
M6.初恋の棘
M7.ミライSniper
M8.Jewel

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