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INTERVIEW

2017.05.23

TVアニメ『恋愛暴君』OPテーマ担当! Wake Up, Girls!「恋?で愛?で暴君です!」リリース記念インタビュー!

TVアニメ『恋愛暴君』OPテーマ担当! Wake Up, Girls!「恋?で愛?で暴君です!」リリース記念インタビュー!

声優ユニットのWake Up, Girls!が、ニュー・シングル「恋?で愛?で暴君です!」をリリースする。この曲は、メンバーの青山吉能がグリ役で主演を務めるTVアニメ『恋愛暴君』のOPテーマだ。作曲・編曲は彼女たちと縁深い田中秀和(MONACA)、そして作詞はWUG作品初参加となる畑 亜貴の黄金コンビが手がけ、WUGのイメージを更新するポップで中毒性の高い楽曲に仕上がっている。まだ見ぬ高みをめざすべく、サウンドや歌唱面で新しい挑戦を続ける彼女たちに話を聞いた。

「恋?で愛?で暴君です!」はWUGにとって初挑戦の多い曲ですが、そんななかで、いかにWUGらしさを残すかを考えつつ歌いました(青山)

──「恋?で愛?で暴君です!」はどんな曲になりましたか?


青山吉能 「恋?で愛?で暴君です!」はWUGにとって初挑戦の多い曲で。今までは落ち着いた曲や壮大な曲が多かったので、ここまでポップでキュートで破天荒に進んでいく楽曲は初めてだったんです。みんなの歌い方も今までになくかわいい感じにディレクションしていただきましたし、作詞の畑 亜貴さんとも初めましてだったので。そんななかで、いかにWUGらしさを残すかを考えつつ歌いましたね。


奥野香耶
 今までのWUGはナチュラルな感じの曲が多かったのもあって、今回の「恋?で愛?で暴君です!」を初めて聴いたときは「THE アニソン」という印象を受けて。以前からそういった楽曲を歌ってみたかったので、楽しみながら歌わせていただきました。ダンスもすごく激しくて挑戦でしたね。


田中美海
 この曲は一人ひとりのソロ・パートが多めなので、みんなの声や歌い方の個性がわかりやすく出てるんです。そこからサビで7人の声が合わさったときにはドカーンと楽しい感じになるので、自分自身でも新しいWUGを感じることができて、新しい発見になりました。


高木美佑
 WUGちゃんを知らない人でも、一回聴いたら「えっ何の曲?面白いな」って思ってもらえるような曲ですし、WUGちゃんを知ってる人にとっては、みんなソロ・パートで今までとは違う歌い方をしてるので、新鮮な部分があると思います。よっぴー(青山吉能)も『Wake Up, Girls!』での七瀬佳乃のキャラクターとは全然違う、グリちゃんっぽい声がすごく新鮮で、聴いていて楽しいです。

──青山さんは歌うときにグリっぽさが出るよう心がけたのでしょうか?

青山 そうですね。やっぱりこの曲は『恋愛暴君』の主題歌なので。でも私はWUGという声優アーティストとして歌っているので、「青山成分50、グリ成分50」のイメージでレコーディングに臨んだんです。でも試行錯誤していった結果「グリ成分80」ぐらいに落ち着いたんですけど(一同笑)。

──(笑)。歌詞もタイトルを含め畑さんらしいキャッチーでユニークな内容になっていますね。


山下七海
 Dメロのところは本当にすごいって思いました。

高木 うんうん。

山下 〝Baby baby から darling になっちゃうんだ〟って(笑)。

田中 こんな歌詞思いつかないよね(笑)。このハチャメチャなのにまとまってる感じが『恋愛暴君』にもピッタリですし、本当に畑さんは天才だと思いました。

──一方で今回は作曲・編曲の田中さん(MONACA)も、新しいWUGの一面を引き出すようなリズミカルでポップな曲を提供されていますね。


吉岡茉祐
 畑さんに今までのWUGの印象を良い意味で切り離していただきましたが、田中さんはいつもお世話になっている方なので、WUGらしい要素をちゃんと残していただいていて。そういった意味で非常に良いバランスにしていただいたと思います。

山下 この曲はアレンジがハチャメチャな雰囲気で、『恋愛暴君』の作品にすごく合ってるんですよ。曲中にクラップが入ってるんですけど、それはレコーディングのときに私たち自身がみんなで録ったものを使ってるので、そこもぜひ聴いてほしいです。

──新しいという意味ではMVもそうですよね。例えば衣装はグリちゃんのマントをイメージした黒ベースの小悪魔っぽい感じだったり。

吉岡 実は今回初めてヒールを履いて踊ってるので、動きがものすごくバタバタしてしまって(笑)。でも、踊り方がだいぶ変わったので、それも相まっていままでのWUGと違う一面が見られると思います。私も踊っていて毎回新鮮な気持ちになりますね。

──ダンスの振り付けもアクションが多いうえにフォーメーションが複雑で、覚えるのが大変だったのでは?

高木 大変でした!


永野愛理
 しかもいままででいちばん覚える期間が短かったんですよ。一日で詰め込んで、2回目で完成みたいな。

吉岡 3回目にはMV撮って……違う、その前にライブ初披露だ!

永野 それを一週間のうちにやるみたいなスケジュールで。

山下 リズムが早いしフォーメーション・チェンジも激しかったので、振り入れ期間はすごく集中して覚えました。

永野 『恋愛暴君』の雰囲気に寄せたり、グリちゃんのポーズを取り入れたりもしていて。そういったアニメの要素も入ってるので、作品を好きな人にも楽しんでもらえるダンスになってます。

──振りでお気に入りの部分はありますか?

永野 1番のBメロの〝最終兵器です〟のところで、みんなが各々の武器を持ってるポーズをするんですよ。そこはみんなで考えて全員が違う武器を持ってるので、ぜひ注目して観てほしいです。

青山 私はMVで弓矢のポーズだったんですけど、ライブでは歌ってるから両手を使えなくて……。ジョブチェンジして銃に変更してます(一同笑)。

──(笑)。ではMVは変更前のある意味貴重な映像になりますね。それとMVではダンス・シーンと並行して、ストーリー仕立てのパートもあります。みなさんが待ち人を巡って争い合う、『恋愛暴君』っぽさもあるラブコメ風の内容で。

奥野 それぞれペアで争っていて、私は美海とだったんです。私がヌンチャクを持って美海を追いかけるんですけど、攻撃しようとしたら失敗して、そしたら美海がカンフーのポーズで反撃してきて(笑)。

田中 私と香耶はゴーカートにも乗りましたね。

奥野 私、本格的なゴーカートに乗ったのは初めてで。私が追いかける側だったので、ぶつかる勢いで走っていいということだったんですけど、本当に飛ばしたら、スタートして早々ガーンって(笑)。

田中 いきなり私にぶつかってきたので「えっ、香耶めっちゃガチじゃん!」と思って(笑)。それで私も真剣に飛ばしたんですよ。そしたらまた後ろでガーンって音がして、振り返ったら香耶がカーブのところでクラッシュしてて(笑)。機械が緊急停止しちゃったんですよ。

奥野 そう、動かなくなっちゃったんです。でも、だからこそすごくいい顔が撮れていて。

──めちゃくちゃ真剣だったんじゃないですか(笑)。

奥野 私、カーブが苦手で(笑)。ハンドルを左側に回そうと思っても何故か逆にやってて。免許は取れないですね(笑)。

──(笑)。でもケガがなくて何よりでした。そんな熱演が収められたMVはぜひDVDで観ていただくとして、CDのカップリング曲についてもお話を聞かせてください。「ゆき模様 恋のもよう」は舞台「Wake Up, Girls! 青葉の記録」の劇中歌ですが、どんなシーンで使われたのですか?

吉岡 舞台自体は劇場版の「Wake Up, Girls! 七人のアイドル」を元にしていて、その映画では描かれなかった7人で絆を深めるシーンで歌いました。アニメに登場したTwinkleという2人組のユニットの曲を私たちがカバーするという設定で、練習曲の一環だったんです。ゆったりしたリズムで大人っぽさもありつつ、初々しさとか微妙な年齢の女の子たちの恋模様を描いた曲で。舞台での絆が少しずつ生まれていく感じともリンクしていて、作品的にもピッタリな曲です。

──たしかに只野菜摘さんが書かれた歌詞には青春の切ない感じが表現されていますし、広川恵一(MONACA)さんが手がけたアレンジにも冬の曲らしい透明感がありますよね。皆さんのコーラスもすごくきれいに重ねられていて。

奥野 この曲は舞台の稽古中にレコーディングしたんです。その時期は初の舞台ということで不安もあったんですが、みんなで頑張ろうという気持ちでいたので、その思いが声にも乗って、すごく優しく歌えたと思います。

田中 今回はコーラスで7人全員が違うパートを歌う部分があったんですよ。そこはみんなが合わさってWUGになるというのがすごく伝わって、レコーディングは大変だったけど、完成したものを聴いたときは自分でも鳥肌がたつぐらい感動しました。ぜひ聴いてほしいです。

──実際に舞台で歌ったときのお客さんの反応はいかがでしたか?

山下 泣いてる人が多かったんじゃないかな?

田中 まだ舞台でしか披露してないので、きっと聴いたことのある人は少ないと思うんです。でも、かわいらしくてちょっと切ない曲で、WUGらしさもすごく出ているので、今回の初CD化でいろんな反響をいただけるのかなあと思って楽しみです。

──もう一曲の「TUNAGO」も只野さんが作詞、広川さんが作曲・編曲を手掛けられていて、サビにいくにしたがって壮大さが増すドラマティックなバラードです。歌詞では「ふるさと」をテーマにしていますが、どのようなことを思って歌われましたか?

山下 レコーディングのときに「ふるさとのことを思って歌ってください」というディレクションをいただいて。これは東北をテーマに作られた曲なんですが、私であれば出身地の徳島だったり、それぞれのふるさとを思いながら、とにかく優しく歌いました。

──この曲はイオン東北「にぎわい東北」イメージソングにも起用されているということで、宮城出身の永野さんと岩手出身の奥野さんは余計に思い入れがあったのでは?

奥野 この曲は岩手のチャリティー・イベントで初披露したんですよ。WUGが岩手でイベントをすること自体そのときが初めてで、4年目にして自分のふるさとでイベントを行う夢がかなってすごく嬉しくて。会場のみんなが優しくなれるような曲なので、すごく気持ちが入りました。

永野 この曲は静かでしっとりしてるんですけど、歌詞はすごく前向きな内容で。私たちは仙台を舞台にしたアニメをやらせていただいてますが、東京で活動しているということもあって、何かの形で応援することがなかなかできなかったんですけど、この曲にはそっと後押しできるような、一緒に歩いていこうという気持ちもこもっているので、少しでも東北を元気にしていけたらという思いで歌いました。

──この曲はそういったふるさとの歌でありつつ、絆をテーマにした歌でもありますよね。みなさんの心情に重なる部分もあったのでは?

吉岡 この曲は特に振りを見ていただけるとわかるんですけど、過去の曲の振り付けを一部取ってきたりして、今までのWUGの活動も活かした新曲なんです。みんなで同じラインを一定で歌っていたり、ソロでひとりずつ歌い繋いでいって、サビをみんなで歌うという構成も、タイトル通り絆を繋いでる感じで。過去から未来にも繋いでいるし、今のメンバー7人それぞれを繋いでいる、いろんな意味での「繋ぐ」が入った曲だと思います。

永野 振りは私が考えたんですけど、今まで振り付けしたなかでいちばん悩んだ曲だったんですよ。しっとりした曲なので、あえてあまり動かずに、みんなの気持ちと表情で見せるシンプルなものにして。サビの部分は「みんなを繋ごう」という意味で、ファンの人も含めてみんなでできる振りにしたんです。

──ちなみに振り付けを取り入れた過去の曲とは?

永野 「言の葉 青葉」の大間奏のところの振りです。魂をひとりずつ受け継いでいって、最後にまゆしぃ(吉岡茉祐)に渡すという振りなんですが、7人で振り入れをしているときに、私たちの物語を繋ぎたいという気持ちが生まれて、7人で話し合ってその振りを入れることにしました。一緒に見て感じて繋いでほしいという気持ちをこめているので、ぜひ見てほしいです。

──なるほど。3曲それぞれでWUGのさまざまな魅力を楽しめるシングルと言えそうですね。そんな充実作を引っ提げて、この夏はツアーやイベント出演などを控えていますが、最後に今後の意気込みを聞かせてください。

高木 “Animelo Summer Live 2017”に出演することも決定しましたし、こうやってタイアップをやらせていただいたり、舞台もやらせていただいたり。本当にいろんな挑戦をさせていただいてるので、この夏のツアーでその成果を見せたいです。いろいろなことに挑戦しているWUGちゃんを見て、いいなあと思ってくれる人が増えれば良いなと思ってます。アニメの新章に向けての部分でもあるので……いい夏にしたいです(笑)。

青山 今回はオープニング曲を任された以上、もっと飛躍していきたいという貪欲な気持ちもありますし、そのなかで自分たちが今まで持ってたWUGらしさも忘れずに、いろんなことに挑戦していきたいですね。コラボが決定したりもありますので、一つひとつ見逃さずにいていただけると嬉しいです。

永野 3rdライブ・ツアーを終えてからの一年間は、『Wake Up, Girls!』のアニメ以外の場所で個々が活躍したり、7人でも新しい活動をたくさんさせていただいていて。WUGのことを名前を新しく知った人が増えた一年だと思うので、そういう人たちが見に来てくださっても絶対に楽しんでいただけるライブにしたいと思います。アニメの新章に向けて、いちばんの頑張りどころでもあるので、新章を見てくれる人を絶対に増やせる夏にしたいです。

奥野 今までのWUGは、本当に積み上げていかなきゃという思いでやってきたので、今年はそんな思いが実る一年になると個人的には信じていて。この4月から私たち7人もより高いところをめざそうという思いが強くなったので、いろんなイベントを通してWUGにもっと興味をもってくれる人が増えるよう、一つひとつを頑張っていきたいです。

吉岡 どんな理由でもいいのでぜひ一度私たちのライブを見てくれたら、響かせることができるんじゃないかなと思うんです。それぐらいのことを私たちはこの1年で培ってきたので。

山下 私たちは結成前からいろんなことがあって、最近WUGらしさのなかにユニットとしての底力がついてきたと思うんです。一生懸命がむしゃらにやってきたなかで培った底力を、今年は開花できるのかなと思ってまして。7人だからこそできることを、この夏はしていきたいと思います。

田中 夏のツアーでアニメの新章に繋げていきたいというのもありますし、今年TVアニメがあるということは、たくさんの方にWUGを知ってもらえるチャンスだと思うんです。そこでもっともっとWUGを盛り上げていきたい気持ちがあるので、この夏は七海も言ったようにWUGちゃんの底力というか、強さを見せていけたらと思っています。頑張ります!

Photography By 小賀康子
Interview&Text By 北野 創


リリース情報
「恋?で愛?で暴君です!」
5月24日発売

【CD+DVD】

価格:¥2,268(税込)

【CD only】

価格:¥1,620(税込)

<CD>
1.恋?で愛?で暴君です!
作詞:畑 亜貴/作曲・編曲:田中秀和(MONACA)
2.ゆき模様 恋のもよう
作詞:只野菜摘/作曲・編曲:広川恵一(MONACA)
3.TUNAGO
作詞:只野菜摘/作曲・編曲:広川恵一(MONACA)

他instrumental含む全6トラック

<DVD>
「恋?で愛?で暴君です!」MV

●作品情報
TVアニメ『恋愛暴君』放送中

テレビ東京 毎週木曜日深夜2:35~
BSジャパン 毎週土曜日深夜0:30~
AT-X 毎週土曜日夜11:30~
リピート放送:毎週日曜深夜2:30~/毎週火曜午後3:30~/毎週金曜朝7:30~

【STAFF】
原作:三星めがね(COMICメテオ連載)
監督:濁川 敦
シリーズ構成:高橋ナツコ
キャラクターデザイン:いとうまりこ
総作画監督:谷津美弥子
美術設定:小山真由子 松本浩樹
美術監督:松本浩樹 菊地明子
色彩設計:いわみみか。
音楽: MONACA
音楽制作:DIVEⅡentertainment
音響監督:本山哲
音響制作:HALF H・P STUDIO
編集:近藤勇二(REAL‐T)
撮影監督:岩崎敦
撮影:T2studio
アニメーション制作:EMTスクエアード

【CAST】
グリ:青山吉能
藍野青司:小野賢章
緋山 茜:沼倉愛美
黄蝶ヶ崎 柚:長野佑紀
白峰 樒:原 由実 ほか

【音楽】
OPテーマ:恋?で愛?で暴君です!/Wake Up, Girls!
EDテーマ:「スキ」を教えて/smileY inc.

(C)三星めがね・COMICメテオ/恋愛暴君製作委員会

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