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INTERVIEW

2017.05.06

TVアニメ『武装少女マキャヴェリズム』OPテーマ「Shocking Blue」リリース記念 伊藤美来インタビュー

TVアニメ『武装少女マキャヴェリズム』OPテーマ「Shocking Blue」リリース記念 伊藤美来インタビュー

2016年10月のソロデビューから半年、TVアニメ『武装少女マキャヴェリズム』のOPテーマとして2ndシングル「Shocking Blue」をリリースした伊藤美来。1stシングル「泡とベルベーヌ」のキュートなイメージからは一転したクールな楽曲について、新境地に挑んだ彼女に話を聞いた。

──2ndシングルのリリースが決定したときは、どんなお気持ちでしたか?

伊藤美来 まず「2ndシングルを出させてもらえる」ということがうれしかったです。しかもアニメのタイアップが付くと聞かされて、1stのときとはちょっと気持ちが違いましたね。作品を背負うことになるので緊張やプレッシャーもありましたけど、すごく光栄なことだと思いました。

──「Shocking Blue」を聴いた第一印象は?

伊藤 1stシングルと比べて「こんなに曲調が変わるの!?」と驚きましたね。私の曲かどうか迷う人もたぶん出てくると思います。「再生する曲を間違えたかな?」って(笑)。疾走感があって、ブラスサウンドがオシャレですごくかっこいいんですよ。難しそうだけど、「この歌をレコーディングできるんだ」と思ってうれしかったです。メロディーもリズムも複雑で、でもだからこそかっこいい曲になっているので挑戦できて良かったですね。

──お気に入りのポイントはありますか?

伊藤 Bメロのロングトーンが、半音で不思議な動き方をするんですよ。そこがいちばん苦労したところで、いちばん気に入っているところでもありますね。かっこ良くて耳に残るし、注目して聴いてみてもらいたいです。ファルセットになるところはちょっと格好付けて歌いました(笑)。

──伊藤さんの年齢からすると、たしかにこの曲はちょっと背伸びになるのかもしれませんね。

伊藤 そうですね。まだ自分が大人に到達できているのかわからないので、「大人の女で歌わなくては」と思っていたんですよ。でもいろいろと試していくうちに、「等身大のままで、ちょっと背伸びするくらいがちょうど良い」という結論になりました。

──歌っていくうちにプランが変わっていったんですね。

伊藤 最初はもっとお姉さんっぽく歌っていたんですよ。そうしたらディレクターさんに「等身大の今の伊藤美来の歌にしたい」「自信はないけど、堂々と歌っているように」というディレクションをいただいて。私は自信がない人間なので、その言葉を聞いてすごくしっくりきたんです。いつも自信はないけど、堂々といろんなお仕事には挑戦しなきゃいけないと思っていて、そのままの気持ちで歌えば私らしくなるんだって気付きました。

──注目して聴いてもらいたい部分はありますか?

伊藤 この曲は「誰も誰も誰も」とか、同じフレーズが3回続いてサビに入っていく作りになっているんです。その3つを「全部違う表現の仕方に」というディレクションをいただいたので、感情をどんどん強くしてクレッシェンドしていく感じで歌いました。なので、そこを注目して聴いてもらいたいですね。例え違いがわからなくても、「全部違うんだな」という気持ちで聴いてもらえたらうれしいです(笑)。

──『武装少女マキャヴェリズム』の世界観を反映させた部分はありますか?

伊藤 キャラクターのみんなが芯の強い女の子だったり、目標をちゃんと持っている主人公だったりするので、若さゆえの真っ直ぐさや、がむしゃらさを曲に反映させたいなと思って歌いました。主人公たちと同年代の私が一生懸命に大人ぶって歌っている姿を、キャラクターとリンクさせて聴いてもらえたらうれしいです。

──―初回限定盤には「Shocking Blue」のMVを収録したDVDが付属しますが、こちらのMVはどのようなものになりましたか?

伊藤 MVは都内の街中で撮影しまして、2種類の衣装で私が登場するんですよ。カジュアルな衣装が今の私で、青い衣装が理想の自分という、2役を演じ分けさせていただきました。今の私が理想の自分を探し求めて、街を走り回るという内容になっています。

──MVの注目ポイントはありますか?

伊藤 MVの中に青いお花が出てくるんですけど、それがキーになっているんです。理想の自分が現実の自分に、道標としてお花を落としていくんですよ。そこに注目してもらえると、全体の物語を受け取りやすくなると思います。青いお花を見逃している現実の自分がいたりするので、「あの子、見逃しちゃった!」とハラハラしながら楽しんでください!

──街中での撮影はいかがでしたか?

伊藤 「信号が変わった瞬間に急いで撮ろう!」みたいな貴重な体験ができました(笑)。周りに関係のない人たちがいるなかで、表情のお芝居をするのは面白かったですね。最初はちょっと恥ずかしかったですけど、人の多い時間に撮ったことでいろんな人の影が映って、それがリアルさになっているんじゃないかなと思います。

──カップリング曲「ルージュバック」は表題曲とは真逆の印象ですね。

伊藤 私も最初に聴いた瞬間から「大人っぽい」という印象で、「ルージュバック」というタイトルもカクテルの名前なんですよ。恋愛の想いが伝えられなくて苦しいよ、切ないよという歌詞が大人っぽいですよね。でも曲自体はポップでかわいらしい曲になっています。私もすごく大好きです。「Shocking Blue」とは違う形で背伸びをしている感じで、2曲とも大人っぽいようでいて実は等身大で大人ぶっているという感情が根本にはあるんですよ。

──こちらのレコーディングはいかがでしたか?

伊藤 初めて座ってレコーディングをしましたね。いつもは立って歌うんですけど「ちょっとリラックスして、余裕を持って歌えたら良いね」ということで、隣に囁いている雰囲気で「相談聞いてよ」くらいの感じで歌ってみました。

──落ち着いた雰囲気なぶん、1曲の中で感情の変化がとても伝わりやすかったです。

伊藤 想いが言えなくて、でも感情はどんどん大きくなっていって、という変化がすごく切ないんですよね。歌詞の中にお酒の名前が出てきたりオシャレな雰囲気なんですけど、全部大人ぶった強がりな感じが出ていてかわいいんです。「笑顔でさよなら」って口では言っているものの、きっと笑顔にはなりきれていないんだろうなあとか。そういう女の子の強がりが存分に表現されていて、かわいらしくもあり、女の子が聴くと切なくなったり、共感できる曲になっていると思います。

──途中までは強がっていたのに、落ちサビで感情が高ぶる表現力が素晴らしかったです。「ああもうこの子我慢できなくなったんだ」と思いました(笑)。

伊藤 「ああー、泣いちゃった」みたいな(笑)。ありがとうございます、そうなんです。落ちるところはこだわって録りました。自分の中でも歌というより、喋っているくらいの気持ちで歌いましたね。後半は特に、音に合わせるより感情で歌わせてもらったフレーズがたくさんあります。

──特に気持ちがこもっているフレーズはありますか?

伊藤 “ここでお別れしないとね”ですね!ここの2行くらいは感情が抑えられなくて、でも言えなくてという気持ちを想像しながら歌いました。聴いている方にとっても、キュンと胸が苦しくなるようなフレーズになっていたらうれしいです。

──2ndシングル発売記念イベントが5月3日からスタートしていますね。

伊藤 はい。今回のキャンペーンでは東京・大阪・仙台にお邪魔することになっています。初めましての人も含めていろんな方に会えるのが楽しみです。各地でおいしいものをたくさん食べましょう(笑)。あと私は方言が好きなので、各地の言葉を聴けるのがうれしいんですよ。リリースイベントはお客さんとの距離が近いので、そういう交流もすごく楽しみです。仙台はソロで行くのは今回が初めでちょっと緊張しますけど、仙台の人たちはおいしいものを食べて育っているはずなので、きっと良い人に違いない(笑)。

──関西弁も東北弁もお好きですか?

伊藤 好きです!ずっと関東で育ってきたので、方言には憧れがあるんですよ。だからキャンペーン先では土地土地の言葉で話してくれると、私が勝手に楽しめます。ネイティブかどうかは聞き分けられないので、東京から来た人が嘘の東北弁を喋っていても気付かないかもしれないけど(笑)。

──最後に、2ndシングル「Shocking Blue」を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いいたします。

伊藤 2ndシングルが出せるということ、そして初めてのアニメのタイアップということで、本当に光栄に思っています。すごく真っ青で、若々しくて、がむしゃらな1曲ができたと思いますで、是非是非お手に取ってもらえたらうれしいです!

Interview&Text By 青木佑磨(クリエンタ/学園祭学園)


●リリース情報
TVアニメ『武装少女マキャヴェリズム』OPテーマ
「Shocking Blue」伊藤美来
発売中

【DVD付き限定盤(CD+DVD)】

品番:COZC-1316~7
価格:¥1800+税

【通常盤(CD)】

品番:COCC-17260
価格:¥1200+税

<CD>
1.Shocking Blue
2.ルージュバック
3.Shocking Blue(オリジナル・カラオケ)
4.ルージュバック(オリジナル・カラオケ)

<DVD>
「Shocking Blue」 MV
「Shocking Blue」 メイキング映像

<PROFILE>
伊藤美来(いとう みく)
10 月12 日生まれ。スタイルキューブ所属。
2012年、第1回スタイルキューブ声優オーディションに合格。
2013年ゲーム『アイドルマスターミリオンライブ』の七尾百合子役で声優デビューを果たした後、 2014年『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』の宇佐美奈々子役でテレビアニメに初主演を果たす。
歌手としてはキャラソンの他、2013年StylipSに加入し、2015年5月からはユニット「Pyxis」を立ち上げるなどの活動を続けてきたが、2016年10月12日のハタチの誕生日に満を持してソロでメジャーデビューを果たした

●作品情報
TVアニメ『武装少女マキャヴェリズム』
放送局:TOKYO MX、AT-X、テレビ愛知、KBS京都、サンテレビ、TVQ九州放送、BS11

【スタッフ】
原作:原作:黒神遊夜
作画:神崎かるな(株式会社KADOKAWA「月刊少年エース」連載)
監督:橘 秀樹
シリーズ構成:下山健人
キャラクターデザイン:滝本祥子
美術監督:李 凡善
色彩設計:岡 亮子
撮影監督:廣岡 岳
編集:坪根健太郎(REAL-T)
音響監督:土屋雅紀
音楽:水谷広実(Team-MAX)
音楽制作:日本コロムビア
アニメーション制作:SILVER LINK.
製作:「武装少女マキャヴェリズム」製作委員会

【キャスト】
畠中祐:納村不道役
高田憂希:鬼瓦 輪役
北原沙弥香:亀鶴城メアリ役
西田望見:眠目さとり役
日高里菜:花酒 蕨役
日岡なつみ:因幡月夜役
松井恵理子:天羽斬々役
伊藤美来:百舌鳥野のの役
小日向茜:蝶華・U・薔薇咲役
花井美春:倉崎佐々役
武藤志織:右井右井役
澤田美晴:東狐常美役
山田悠希:狸原絹衣役
山田奈都美:猿渡ニコ役
???:ミソギ役
藤田 咲:キョーボー役
太田哲治:増子寺楠男役

© 2017 黒神遊夜・神崎かるな / KADOKAWA / 「武装少女マキャヴェリズム」製作委員会

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