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2017.04.29

誕生日にまたひとつ増えた、彼女が生まれてきた意味。 “綾野ましろOne-man Live 2017「BIRTH」”レポート!

誕生日にまたひとつ増えた、彼女が生まれてきた意味。 “綾野ましろOne-man Live 2017「BIRTH」”レポート!

4月23日、品川ステラボールにて“綾野ましろOne-man Live 2017「BIRTH」”が開催。自身の誕生日当日に開催されたワンマンライブは、彼女の確かな進化を感じられる熱を帯びまくったものとなった。

誕生し、広げた羽で飛翔するようなステージ

まずは開演前のステージに掛かった紗幕に、「生命の誕生」をモチーフにしたOP映像が上映。虹色の線がアーティスティックに次々と色を変えて10カウントが終わると、赤ん坊の泣き声が響き、逆光にシルエットを映しながらプレデビュー曲「Wingless Diver」が歌われ始める。頭サビが明けて紗幕が落ちると、ステージの中央には堂々とそこに立つ、綾野ましろの姿があった。サビの歌声はまっすぐな光のようにこちらへと飛んできて、それはサウンドの小さくなる落ちサビでより鮮明になる。さらに「刹那クロニクル」の頭サビ後に「いくぞ品川!」とさらに会場を乗せ、2-Bメロで会場の様々な方向を指差して、そしてさらってく。それは曲名通り、その刹那をファンと、ここにいるすべての人と重ね合わせようとするかのような振る舞いだった。
続く「tiny wings」は頭サビを歌いきったあと、今度は笑顔で観客を煽りつつ跳ねる。そんな引き上げられていった会場のボルテージに、どこか満足気な綾野。ファンと視線が重なった瞬間に反応を返したり、一体となっていく会場に自らも飛び込んで溶け込んでいく。そして「labradorite」では彼女の「みんな騒げ!」の声に引っ張られて、盛り上がりまくる場内。自身も、サビの歌詞と合うかのようなプリズムのように色をどんどん変えるスポットライトをバックに、笑顔で歌っていく。また、頻繁に出てくる「君と!」の言葉通り、後奏では表拍に合わせて客席を次々と指差して繋がっていった。

ここでこの日初めてのMC。「品川ステラボールに集まってくれてありがとー!」と感謝の気持ちを改めて言葉で表すと、「こうやって歌をうたってたくさんの人と出会っていくうちに、お祝いしてくれているのを通して『生まれてきた意味って、絶対あるんだな』と思って。それが本当うれしいので、今日は少しでも返せたら!」と意気込みを語り、「今日の主役は私……でもあり、こうやって集まってくれたみんな一人ひとり。だから高め合いながら、1日素敵な居場所を作っていきましょう!」と告げたところで楽曲に。
まずはスタンドマイクを前に、一転しっとりと入る「shinkiro」から。サビでリズムに勢いがつき、視覚的にも世界が明転。彼女のふたつの表情を味わえる1曲となった。そこから2曲、ミドルナンバーゾーンへ。ビブラート豊かに柔らかめな歌声でアプローチする「marionnette」から、少し強さを増した歌声で1曲の中に緩急を織り交ぜた「ハーフムーンフラワー」へと続いていく。にしても、なんと楽しそうにステージを展開しているのだろうか……と、ライブも中盤に差し掛かり、攻めまくりの曲でない楽曲が続いたところで改めて気付かされた。当然どの曲でも勘所は掴んでいるのだが、自然と「楽しそうだな」という印象が湧いてくる。しかもその感覚は、最後の最後まで消えることがなかった。
そこから一拍置いて、再び綾野が逆光に包まれるなか、「Lotus Pain」のイントロが響き始める。彼女の歌声の持ち味のひとつ、切なさと儚さを存分に味わえるこの曲。そこに太くなった歌声の芯が、それに付随する深みと豊かな表現を実現。とりわけラスト1フレーズの胸への沁み入り方も、ひとしおだった。

そのラストフレーズをピアノの音色が引き継ぐなか、綾野はいったん降壇。曲が締めくくられたのち、バンドがインストゥルメンタルで再び場内をアツく盛り上げたところで綾野が再登場。その勢いに乗って新曲「NEWLOOK」を披露する。これまでの彼女の楽曲の中でもっともポップで、キラーチューンになるであろうこの曲を、イントロで思いきり盛り上げてからここまでと変わらずパワフルに表現。歌声もこの日の段階で充分満足できるものだったが、同時に「これがファンとともに練度が上がっていったらどうなってしまうんだ……?」と、さらなる期待さえ抱かせるものでもあった。続く、クラブチューンの要素も入った「pledge of stars」では、サウンドの割に優しい歌声を響かせる綾野。この曲では会場を引っ張るよりも再び一体となることに主眼が置かれていたようで、サビでは彼女の「せーのっ」の声に合わせて左右に腕振りが起こり、白い光が左右に揺れる。その光景があまりに心に響いたのか、1サビ後には「きれーい!」と声を上げ、続けて声に出して笑ってしまってさえいた。そして玉置成実のカバー「Believe」では、イントロでドラム台からジャンプして飛び降り、Bメロでは彼女が振り上げた左腕がコールを先導。改めてのブーストにピッタリなパフォーマンスだ。勢いそのままに、続く「infinity beyond」では爽快に頭サビを歌いきり、中盤戦のクライマックスへ。客席のボルテージもさらに高まっていくが、それは綾野も同じ。2サビ明けの間奏ではドラム台に片足を乗せてヘッドバンギングをしてしまうほど高ぶる姿を見せ、最後まで駆け抜けていった。しかしこの4曲を続けても、歌声に目立ったブレのない綾野。技術のほか、身につけたフィジカルのたくましさも感じさせるブロックだった。
再び一拍置き、「幻燈」で一気に儚い方向へ舵を切る綾野。なかでも印象的だったのが、サビ最高点のファルセット。その歌声は透き通るようで、それでいて散漫にもならずにすっと耳に入ってくる、一筋の光のよう。さらに直前まで見せた“強さ”が、この曲に没入した彼女の切なさをより引き立てる。と、再び「憧憬」から加速スタート。サビでの「歌えー!」のシャウトに続いて響いた観客の声に、綾野も思わず一瞬うれしそうににこり。先ほどまで曲の世界に入っていた彼女が、ファンと再接続するかのようなワンシーンだった。そして最後は会場一体となって「for you!」と大合唱し、「スパイラルガーデン」へ。フリが歌詞と連動して視覚的にも世界観がわかりやすく作られたこの曲では、お立ち台を有効活用するなど魅せ方の巧さが際立っていた。

全力で進化を続けるステージは、いつでもファンとともに

「まだまだ行けるか品川ー!?」からのシャウトで会場にさらなる高まりを要求したところで、シングル曲2曲を連発。品川ステラボールは、いよいよこの日のクライマックスを迎える。まずはハイスピードでぶっ飛ばしていく「vanilla sky」へと突入。見せ場がどうとか言うよりも、とにかく全力で駆け抜けていく彼女の姿に魅了されっぱなしだったこの1曲。バンドメンバーもその高ぶりを感じてか、ステージ最前縁までせり出して歌唱する綾野のもとに出てきて、1列に並んでプレイを展開する。そして綾野はメジャーデビュー曲「ideal white」で、改めて“BIRTH”を果たす。デビューから2年半。CDに閉じ込められた魅力は保ちつつ、彼女はそこにその歳月で果たした進化を上乗せする。それは楽曲全体を通じて見られたものだが、特にDメロでの歌声の突き抜け方が、それを象徴していたように思う。そして大サビでは中央のお立ち台に登り、客席へマイクを向けて歌声を委ね、“一緒に”この曲を完成させていた。
そうして生まれ直した彼女は、「春想の街」でホームへと帰る。イントロ中に「駆け抜けたけれども、今日しかない特別な日をみんなと過ごせて本当に幸せでした!」とメッセージを送り、本編ラストナンバーでは優しい歌声を響かせる。それに呼応するかのように、白い光の中に少しずつピンクの光が咲いていった。ラスサビで会場全体と再び視線を交わして最後まで歌声を絞り出していった綾野は、「生まれてきた意味を、大切に感じさせてくれて本当にありがとう!」と冒頭のMCに呼応する言葉と、改めての「ありがとー!」のシャウトで本編を締めくくった。

アンコールの声に応えてステージに再登場した綾野は、「お話したいこともあったけど、『私は不器用だから歌しかうたえないや!』っていうことでたくさん歌わせていただきました」とこの日のライブ構成について説明。そしてバンドメンバーをひとりずつ紹介しながら呼び込み、観客をバックにした記念撮影へ……と、ここで場内が暗転。流れ始める「HAPPY BIRTHDAY」に観客の大合唱。バースデーサプライズ、大成功である。うれしさあまって、「やー……」と少々感慨にふける綾野。「生まれてきてこんなにお祝いされることってなかなかないじゃないですか?それがみんなと一緒に作り上げていくなかで、どんどん人が増えていって……幸せすぎてどうしよう?」とその喜びを口にしたら、その“お返し”として、新曲「ANGEL HORIZON」を初披露!アッパーなロックチューンで、再び自身の歩を前へ進め始める。歌唱しながらステージ両端へと向かったり、会場全体とクラップを合わせたりと、楽曲のムードもあいまってか楽しそうにステージで躍動していく。そして本当のラストナンバー「RAY OF LIGHT」は、直前に観客を煽りまくった綾野と、それを受けた観客との、全力と全力を笑顔でぶつけ合う1曲に。そんなこの曲でも、綾野の躍動は止まらない。1サビの頭、「Light」のタイミングに合わせてぴょんと跳ねたり、大サビ前にもドラム台から大きくジャンプするなど、ダイナミックにこの曲を楽しんでいた。また、後奏部の「Woh woh」のコールは、リピート3回目は再び観客へと委ね、4回目はイヤモニを外して自身も歌声を重ねて大合唱を体の芯まで感じていた。最後に「今日のこと絶対忘れないでください! 明日からも“どばじゅーが”していこうねー!」とメッセージを送った彼女は、「BIRTH!」の掛け声とともにジャンプして、この曲を締めた。そして観客やスタッフへの感謝を口にしたあと、「みんなが笑ってくれてるのがいちばんうれしいです!」と語り、ステージをあとにしていった。

そしてにわかにステージが暗転すると、セットには“Monthly One-man Live Circuit 2017”開催の報が!そのサプライズに、観客はまたも沸いた。6月から10月にかけて行われるこのライブはそれぞれに副題もつけられており、会場ごとのコンセプトの違いも楽しみなところだ。

“BIRTH”と名付けられた今回のライブで、誕生どころか随所に進化を見せてくれた綾野ましろ。またその裏で、前半部に観客と繋がった「君」に対応するかのように、終盤には「僕」「僕ら」が頻出。観客と一体となっていくストーリーも、密かに描かれていたように感じる構成だった。だからこそ、副題付きのLive Circuitではどんな物語が紡がれていくのか、より期待が高まる。そしてその期待は決して裏切られることはないだろう。そう断言するのに十分すぎるライブが、この日のステラボールには確かにあった。

Photography By 高田真希子
Text by 須永兼次

綾野ましろOne-man Live 2017「BIRTH」
2017.04.23@品川ステラボール
【SET LIST】
M.1Wingless Diver
M2.刹那クロニクル
M3.tiny wings
M4.labradorite
M5.shinkiro
M6.marionnette
M7.ハーフムーンフラワー
M8.Lotus Pain
M9.NEWLOOK(※新曲)
M10.pledge of stars
M11.Believe(※玉置成実カバー)
M12.infinity beyond
M13.幻燈
M14.憧憬
M15.スパイラルガーデン
M16.vanilla sky
M17.ideal white
M18.春想の街

EN1.ANGEL HORIZON(※新曲)
EN2.RAY OF LIGHT


●リリース情報
5th single
「NEWLOOK」
5月17日発売

【初回生産限定盤(CD+DVD)】

品番:VVCL-1025~1026
価格:¥1,600(税込)
※アーティストフォトカードA封入

【初仕様限定通常盤(CD)】

品番:VVCL-1027
価格:¥1,300(税込)
※アーティストフォトカードB封入

<CD>
M-1「NEWLOOK」
M-2「ANGEL HORIZON」
M-3「Dolly Girl」
M-4「NEWLOOK」(instrumental)

<DVD>
「NEWLOOK」ミュージックビデオ
「NEWLOOK」ミュージックビデオ・メイキング

【期間生産限定盤(CD+DVD)】
品番:VVCL-1028~1029
価格:¥1,500(税込)

<CD>
M-1「NEWLOOK」
M-2「ANGEL HORIZON」
M-3「Dolly Girl」
M-4「NEWLOOK」(TV size)

<DVD>
TVアニメ「Re:CREATORS」ノンクレジットエンディング映像
※アーティストフォトカードC封入

●配信情報
「ANGEL HORIZON」
先行配信中
iTunes
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レコチョク

※タイアップ情報:「LisAni! NAVI」OPテーマ
TOKYO MX毎週土曜日23:00-23:30
MUSIC ON!TV毎週月曜日27:00-27:30(リピート毎週水曜日27:00)

●ライブ情報
綾野ましろ Monthly One-man Live Circuit 2017
6月2日(金)「HELLO」東京 青山RizM
6月3日(土)「DEAR」東京 青山RizM
7月7日(金)「BELIEVERS」北海道 札幌KRAPS HALL
8月19日(土)「VOYAGE」愛知 名古屋ell.FITS ALL
9月16日(土)「APPRECIATION」大阪 心斎橋FANJ twice
10月29日(日)「ADDITION」宮城 仙台HooK SENDAI

先行受付はオフィシャルファンサイトをチェック!

MUSIC THEATER2017
5月27日(土)・28日(日)
会場:さいたまスーパーアリーナ
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