待望の1stアルバムが完成!瀧川ありさ『at film.』リリース記念インタビュー

「ようやくですね!」と言葉をかけると、「ありがとうございます! お待たせしました、満を持しました!」と弾けるような笑顔を見せた瀧川ありさ。アニメ『七つの大罪』のEDテーマ「Season」でのデビューから1年半。彼女が「今までの私の音楽と人生の集大成」と呼ぶ1stアルバム『at film.』が、11月2日ついにリリースされる。『at film.』に込めた想いと最新楽曲についてをロングインタビュー!11月9日発売の『リスアニ!Vol.27』に掲載されるインタビューと併せてご覧ください。

私の歌のすべては、人との繋がりとその間に生じること。「フィルム」という言葉がそれを象徴しています

――じつは『at film.』というアルバム・タイトルを見たとき、とても納得できたんです。『リスアニ!』本誌の「Season」リリース・インタビューから、瀧川さんはずっと「映像が見える音楽をやりたい」と言っていましたから、「film」という単語が腑に落ちました。

瀧川ありさ あはは、そうですよね!「film」には映像的な音楽の意味のほかにも……人と人との間に、私はいつも1枚のフィルムを感じているんです。私の歌のすべては、人との繋がりとその間に生じること。「フィルム」という言葉がそれを象徴しています。

――だから「at」という前置詞がつく。そのフィルムの中にいるんだ、瀧川さんの曲たちは。

瀧川 そうですね。「at」は私のイニシャルでもありつつ、このフィルムにある私の曲たちを、聴いてくれる人の居場所にしてほしい、そこに入り込んで欲しいなと思いました。「film」のあとのピリオドも、私の心の象徴で。これが今までの自分の集大成。『at film.』とペンで書いたとき、私、無意識にピリオドを付けていて。あ、これいいな、としっくりきたんです。

――『at film.』には、今までリリースしてきたシングル5曲が収録されていますけど、その他に初音源化が8曲ありますね。

瀧川 はい。昔から書きためていた曲もあり、書き下ろした曲もあり。いちばん古い曲は、「BOY’S CHRONICLE」かな? 「BOY’S CHRONICLE」と「17番地」と「アイセイハローのすべて」は、20歳くらいに曲をたくさん作っていた時代の曲ですね。

――収録楽曲にも集大成感がありますね。シングル曲も、こうしてアルバムで聴くと、また印象が変わりますし。

瀧川 それは私も感じました。じつは、私の曲の主人公って全員、同じ世界の地平線上にいるんですよ。同じ人の別々の場面を抜き出していたり、誰かの成長した後を別の曲で歌っていたり。でもシングル曲は、私のストーリーとはまた別に、みなさんに聴いていただいて曲が成長している感じがあって、今回もマスタリングをしていて、その成長に泣けました。

――1曲目にあえてデビュー曲の「Season」を置いたのも、意味深いですね。

瀧川 自分のアイデンティティとして、「Season」は大切な曲。私のメジャー人生の始まりを飾った音なので、アルバム本編は、2曲目の「BOY’S CHRONICLE」から改めてスタートする感じです。「Season」は、プロローグかな。

――では、その「BOY’S CHRONICLE」から、初音源化の8曲を順に紹介していただけますか?

瀧川 はい! 「BOY’S CHRONICLE」は自分にとってのアンセムにしたくて作った曲で。私は諸行無常を歌うことが多いのですが、この曲もまさにそれ。宇宙とかすごく大きな言葉も出てくるんですけど、そんな10代の青さも含めて、当時感じていたことが詰まってる大事な曲です。内容は、男の子の一生を歌いたかった。なぜ男の子なのかというと、それは自分の中の中性的な部分を投影しているからかもしれないです。空想世界のひとつとして、男の子視点がしっくりきた。自分の中の別人格みたいな感じですかね。

――ライブでも歌っている「日々モノクローム」は、かなり切ない曲。「君が居ないと日々は白と黒」だし、「なにもかもつまらない」とまで言ってます。

瀧川 これは3年前くらいに作っていて、音源化を大事に温めてきた曲です。歌詞は絶望しきっていて希望はひとつもないんだけど、じつは聴いてくれる人に希望を向かせられるような曲になったと思います。ただ希望を歌われると、「希望を持たなきゃ!」と焦ってしまうこともある。それはとても辛いので。

――「プラネタリウム」は、ベランダと星空と電話がキーワード?

瀧川 私、10代はヒマさえあれば丘の上に星を見に行ってたんですよ。でも星は意外とモチーフにしてなかったなと。あと、電話ソングが書きたかった(笑)。私は違うんですけど、私の世代はケータイを2個持ちして、みんな朝まで長電話してた。そんな人間観察も入った曲です。

――この曲は、世界観がとてもミニマル。「色褪せない瞳」に収録された「anything」もそうでしたが、最近、ミニマルな歌が増えている?

瀧川 そうだと思います。ゼロか100なんです。壮大か、小さすぎるか。宇宙か、ベランダか(笑)。そういう落差も、アルバムにするとよく分かりますね。

――「Sugar」はダンサブルなシティ感あふれるポップス。新鮮ですね。

瀧川 音もほとんど打ち込みです。こういうサウンドも好きだけど、自分ではやってこなかったので、挑戦しました。私は悲しがりですが、ルンルンな日もあるわけですよ(笑)。じつはこれ、私の中だけの裏テーマがあって、「夏の花」の女の子が大人になった話なんです。「夏の花」は男の子視点で、そこに出てきた「キミ」が大人になったときの歌が「Sugar」。だから彼女は、窓辺から「海」を見て、思い出が繋がってる。群像劇になってます。

――「17番地」も20歳頃の曲。これは、どこの17番地?

瀧川 小さい頃の思い出の場所です。この曲は、「僕」&「君」と「わたし」&「あなた」は時系列が違っていて、相手が違うふた組なんです、私の中で。17番地にいたころの、子どもの頃の「僕」と「君」。大人になった私と別の「あなた」……分かりにくいんですけど、あえて当時書いたままの歌詞で歌いました。そのあたりは、みなさんそれぞれの想像で聴いてほしくて。

――大人になって変わってしまうことを歌ってますよね。

瀧川 そうですね。あの日の「君」には何でも言えたことも、大人になると人と本音をさらした話はできづらくなる。大人になる途中で書いた曲なので、いちばんそれを感じてたんですね。

――そして「Journey」は、とてもロック色が強い。歌詞も困難を乗り越えようとする強さを感じます。

瀧川 意外と、悲しいロックがなかったなと思って。疾走感があるのに、泣き叫んでるような。アレンジャーの渡辺拓也さんにアコーディオンを入れてもらい、懐かしいラテンっぽいサウンドにもなりました。歌詞も、『七つの大罪』やいろいろな作品を観たからこそできたもの。この新しい音の感じは、ライブでも肝になりそうですね。

――ラストから2曲目の「アイセイハローのすべて」も、ライブではおなじみの曲ですね。

瀧川 「アイセイハロー」と言ってるくらいなので、アルバムの冒頭のほうにあってもいい曲なんですけど、あえて終わりに置いて。「さよならのゆくえ」のように、次に向かう気持ちを表したかった。ラストの「花束」がエピローグ的な曲なので。歌詞も私らしくけっして明るい内容じゃないんですけど(苦笑)、「それでも今を生きよう」という決意のある曲です。

――そしてエピローグとなる「花束」は、楽曲の完成も最後だったそうですね。

瀧川 本間光昭さんにアレンジをやっていただけることになり、第一稿をもらったとき、すごく感動しました。自分の曲でも、ここまでいけるんだ……と。

――どういう意味で?

瀧川 私の曲は……メジャーになれないとどこかで思ってたんです、マインド的に。でも本間さんのアレンジが、そこに上る階段をひとつ作ってくれた気がしたから、「このままではだめだ!」と思い、歌詞を書き直しました。でも、全然書けなくて、オケ録りの最中にも、演奏を聴きながら歌詞を書いてたくらい。ボーカル・レコーディング直前に、やっと書き上げられました。

――「瀧川ありさは何を歌いたいのか?」がしっかり見える歌詞になっているのは、そのせいですかね。まさにエピローグを飾るにぴったりな。

瀧川 はい。今までふさがれたいた自分自身が、こじ開けられた感じがします。アルバムを作るにあたって、この試練があって良かった。ただ、これまでの自分のアイデンティティを並べるだけじゃなく、この先、ずっと歌っていくことへの覚悟を、ちゃんとカタチにしなきゃいけないと思いながらアルバムを作っていったので、「花束」を歌い終わって、本当に「良かった!」と思えました。自分の未来が見える曲を最後に置けて。

――最初におっしゃっていたひと区切り、集大成にはそういう意味も込められているんですね。

瀧川 今までの自分は、バンド出身だったこともあって、正直、独りぼっちなことに違和感を感じちゃったままのデビューだったんです。でも覚悟を込めた『at film.』を出し、ファンのみなさんと出会えたおかげで、やっと自分ひとりでしっかり立つことができるようになった、もう何も怖くないな、と思っているところです。

――次に目指すものも見えてきました?

瀧川 そうですね。このアルバムで音楽的にもいろいろ挑戦できたので、何かに囚われることなく、進んでいこうと。音楽的なアイデンティティだったバンド・サウンドもありつつ、ギターを持たずに歌う曲とか、新しい自分にもっと出会いたいと思います。すごくポップな曲もやりたいですし。来年頭のツアーでも、新しい表現に挑戦したいので、観に来てもらえたらなと思います。

――20歳の頃は「日々モノクローム」だった瀧川さんですけど、今の世界は何色に見えます?

瀧川 それはもう、虹色ですよ! めちゃめちゃカラフルになりました(笑)。これからは、さらに鮮やかな色を増やしていきたいですね。金色だったり銀色だったり?(笑)。

Interview&Text By 阿部美香


●リリース情報
瀧川ありさ 1stアルバム
『at film.』
11月2日発売

【初回生産限定盤(CD+DVD)】
news-1610042200-c003

品番:SECL-2064~2065
価格:¥3,600(税込)
※三方背スリーブケース付

【通常盤(CD)】
news-1610042200-c004

品番:SECL-2066
価格:¥3,200(税込)

<CD>
1. Season
2. BOY’S CHRONICLE
3. さよならのゆくえ
4. 色褪せない瞳
5. 日々モノクローム
6. プラネタリウム
7. Again
8. Sugar
9. 夏の花
10. 17番地
11. Journey
12. アイセイハローのすべて
13. 花束
14. The Seven Deadly Sins Medley(※初回限定生産盤のみ)

<DVD>
1. Season Music Video
2. 夏の花 Music Video
3. さよならのゆくえ Music Video
4. Again Music Video
5. 色褪せない瞳 Music Video
6. アイセイハローのすべて from Girl meets wonder TOUR
7. The Seven Deadly Sins Medley Music Video

●イベント情報
瀧川ありさ 1stアルバム「at film.」リリース記念イベント
11月2日(水)18:30~
【神奈川】ラゾーナ川崎プラザ2F ルーファ広場 グランドステージ
11月3日(木・祝)14:00開始
【大阪】あべのキューズモール 3Fスカイコート
11月4日(金) 18:30開始
【愛知】タワーレコード 名古屋パルコ店 西館1階イベントスペース
11月6日(日)12:00開始
【東京】タワーレコード新宿店 7F イベントスペース
11月12日(土)13:00開始
【広島】広島駅南口地下広場
11月13日(日)14:00開始
【福岡】イオンモール福岡
11月19日(土)14:00開始
【宮城】タワーレコード仙台パルコ店
11月20日(日) 14:00開始
【北海道】HMV札幌ステラプレイス

●ライブ情報
瀧川ありさ ワンマンライブツアー2017 “at film.”
2017年1月18日(水)福岡・INSA
開場18:00 開演18:30 [問合せ]キョードー西日本 092-714-0159
2017年1月20日(金)名古屋・SPADE BOX
開場18:00 開演18:30 [問合せ]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
2017年1月21日(土)大阪・ESAKA MUSE
開場17:00 開演17:30 [問合せ]キョードーインフォメーション 0570-200-888
2017年2月4日(土)東京・渋谷DUO –Music Exchange-
開場17:00 開演17:30 [問合せ]H.I.P. 03-3475-9999

料金:全公演 ¥3,500 (税込・入場時別途ドリンク代) ※整理番号付き
チケット一般発売:2016年11月26日 (土)

関連リンク

瀧川ありさ オフィシャルサイト

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