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INTERVIEW

2016.03.26

【『Wake Up, Girls! 続・劇場版 前後編』公開記念 Wake Up, Girls! 全部見せちゃうぞ!】最終回 青山吉能インタビュー

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「青春の影」アフレコで感じた悔しさ

──昨年末には続・劇場版の後篇が公開され、イベントや取材ラッシュだったと思います。振り返っていかがですか?

青山 『Wake up Girls!』ってすごい作品だなって、最近あらためて思うんです。(続・劇場版後篇の)「Beyond the bottom」にも私たち目線がすごく入っているのを感じてますし、今の自分が置かれている状況……WUGのメンバーとして活動して、声優として活動してってものも、この作品との出会いがなければなかったことなので。本当にすごいなと思います。

──ネタバレ完全解禁ということで、続・劇場版のアフレコや物語で印象に残っていることを教えて下さい。

青山 続・劇場版前篇の「青春の影」で久しぶりにメンバーと一緒に揃ってアフレコをやった時に、すごくみんな成長してるなって思ったんです。客観的に見て声優としての技術を身につけてるなって。現場を多くこなしてる子は本当に差が歴然とあって、正直悔しいなって思いました。同じデビューで同じレッスンをしてきたのにって。もちろん、最初から技量の差というのはそれぞれあったんですけど……。

──実家の熊本に住んでいらっしゃった時期はどうしてもオーディション参加などにも制約がありましたからね。

青山 でも、そのことを自分自身で言い訳にはしたくなかったんです。自分で客観的に考えて、これは山本監督にお前が足を引っ張ってるって言われるぞ!と思って……山本監督はそれを言う人なので。だから、現場の経験が足りないなりに結構やるじゃないかと言わせたかったんですよ!

──結果はどうでしたか?

青山 ……「青春の影」のアフレコが終わったあと呼びだされました。もうボロ泣きしましたね。自分でもわかっていたので、超悔しかった。ちょうど物語的にも「青春の影」でWUGちゃんたちが壁にぶつかる暗い展開だったので、今思えば佳乃の気持ちとすごくリンクしていたと思います。気持ちとしてはどん底でしたね。

──そういう気持ちや悔しさとは、役者の仕事をやっているとずっとつきあっていかないといけないんでしょうね。

青山 そうなんでしょうね。演技の世界って、正解がないじゃないですか。きっとこれからも大変だろうなぁと思います。

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──その悔しさを経て臨んだ、後編「Beyond the bottom」のアフレコはどうでしたか?

青山 あれっていつ頃でしたっけ……。

──去年の夏のツアーが始まる直前に、最近後篇のアフレコをした話をリスアニ!本誌のインタビューで伺いました。

青山 あー! ありましたね、インタビューのあとに中里さんが某西武ドームに行ったときですね(笑)。

──そ、そうですね。もう半年以上前なんですね。

青山 そんなに前だなんて信じられないです。後篇のアフレコは、技術的に変わったかはわからないんですが、自分の中での佳乃へのアプローチが変わったと思います。それまでは佳乃をどう演じようかと思っていたんですが、後篇では「佳乃じゃなくてあたしがどうするかだな」と思ってたと思います。物語的には、主役が菜々美だったじゃないですか。演じる七海も元々歌手になる夢を持っていてWUGのメンバーになったので、すごくイメージがしやすかったですね。

──佳乃じゃなくて自分がどうしたか、のニュアンスももう少し聞けますか。

青山 自然に演じられたんですよね。台本にはこう書いてある、この時の立場の佳乃の立場だったら自分はどう感じるんだろうってことを考えながら演じてました。その辺ちょっと成長できてたらいいな、と思います。

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──「Beyond the bottom」は全体としてみると菜々美にフォーカスされていましたが、“アイドルの祭典”は(昨年足を怪我をしていた)佳乃としてはリベンジの場ですよね。

青山 ね。「Beyond the bottom」を歌っている佳乃がすっごく笑ってるんですよ。白い衣装もあって画面のキラキラ度も増しているように見えて、同じステージなのにWUGちゃんのアイドル力がパワーアップしてると感じました。佳乃がかわいくて、笑顔からあの場所で歌っていることが超うれしくて満足していることが伝わってきました。ほっこりしました!

──リアルのWUGちゃんたちの「Beyond the bottom」のステージもとてもキラキラしていたと思います。

青山 いやーもうもちろんですよ! 何より曲が良い! 天才かよって感じです。なんなんでしょうね、あの音楽の引き出しの深さは。(作曲の田中)秀和さまの。楽曲によってテイストが全然違うじゃないですか。なのに、WUGらしい! WUGちゃんはほんと楽曲に恵まれてると思います。その中でも「Beyond the bottom」は大好きな曲です。

──「タチアガレ!」があの頃のWUGちゃんと紐付いているとすれば、「Beyond the bottom」は今のWUGの曲ですよね。

青山 そうですね。今「タチアガレ!」のCD音源バージョンとか恥ずかしくて聴けないですもん。ちょ→下手くそ! 最後のサビとかちょ→下手くそなんですけど、なんか泣けますね(笑)。スタジオやマイクのことも何もわからなかった頃のことを思い出しますし、だから「Beyond the bottom」を聴くとちょっと一皮むけたのかなとは思いますね。

──ライブ曲として見た「Beyond the bottom」はどうですか?

青山 最高です!毎回サビで泣きそうになります。振付が忙しくて休む暇がないんですけど、それでも。あ、でも一番泣ける曲は「少女交響曲」なんですよね。「いっぱい悩んだ日々は決して無駄じゃないから」の歌詞が本当に好きなんです。山本監督に怒られたり悩んだりした日々が浮かんできて……あー、また泣きそう(笑)。

──青山さんは本当に山本監督に怒ったりいじられたりしますよね。

青山 そうなんですよ!舞台挨拶とか超良いこと言ってるのに!「Beyond the bottom」の舞台挨拶はお客さんも素直に感心してくれてそんな空気じゃないのに。とにかくいじめられるんですよ。

──いじめられるのは監督がツンデレなんじゃないですか。

青山 そうですね。監督もう私のこと大好きだから。

──監督はWUGちゃんと一緒だとああなっちゃいますけど、おひとりの時は吉能はかわいいっておっしゃいますからね。

青山 それは、あんまりうれしくないなぁ…(笑)。

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──(笑)。では年末に幕張で行なわれた「Wake Up, Girls!Festa.2015 Beyond the Bottom Extend」についても伺えますか。

青山 アンコールの最後に「タチアガレ!」を歌ったんですけど、普段はステージからは見えない、背後のバックモニターを初めて見たんですね。そしたらそこに映っていたのが去年の幕張の私たちの映像だったんです。画面の向こうに昔のまゆしぃがいて、こっちに今のまゆしぃがいて。メインステージに戻ってくるまゆしぃを見る私はファンの心境でしたもん。あの演出はすごく良くてボロ泣きでした。アニサマでも過去の映像を映して頂いて、あれはすごく好きです。アニサマもBSでの放送を見て泣きましたね~。ステージでも泣きそうでしたけど、(泣いたかもだけど)記憶が無いですね。

──1stツアーの大阪みたいにはならなかったですからね。

青山 いやー、大阪の話は忘れたいです!でもあの時の「タチアガレ!」は不動の感動第1位で、2位が見当たらないぐらいだったんですけど、幕張の「タチアガレ!」の過去と今と未来が交わる感じが2位にぽーんと入ってきましたね。 

──1stツアー大阪で青山さんが声を詰まらせたところで会場全員が咄嗟に叫ぶように歌った場面と、同じところで泣きそうになったのを次は地力で乗り越えて見せた場面はWUGライブ全部を通してのベストシーンだと思います。

青山 WUGベストシーン、いいですね。いつかやりたいです。本編じゃない私たちのベストシーン、超やりたいのでよろしくお願いします(笑)。

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