INTERVIEW
2015.10.30
映画館でのライブは忘れられない思い出に
──劇場版前篇『Wake Up, Girls! 青春の影』がついに公開されました。舞台挨拶もかなり頑張っていましたね。
高木 今までメンバーも、劇場版の内容のネタバレしないように我慢していたので、たくさんお話しができてうれしかったです。毎回舞台挨拶の時間があっという間すぎて、盛り上がったー! というところで終わってしまうんですね。思う存分WUGのアニメの話ができて良かったです。
──舞台挨拶は何回やったんでしたっけ。
高木 仙台に行って、池袋、新宿、それから翌週大阪で、全部で10回ですね。
──新宿では舞台挨拶のステージでライブという新しい試みもありました。
高木 そうなんです、TOHOシネマズ新宿さんのスクリーン前でライブをやったんです! 映画館でライブってどんな感じなのかなと思ったら、音響がすごく良かったって感想がとても多かったです。
──映画館の音響としては、TOHOシネマズ新宿の9番スクリーンはトップクラスだと思います。
高木 そうなんですね! ホールとかだと音の反響があるところが全部壁に吸い込まれるような感覚なので、客席だとどうなのかな? と思ったら、きれいに聴こえていたようで良かったと思いました。でも反響があるとエコーっぽく響いて誤魔化しがきくところもあるので、ちゃんと歌わなきゃって緊張もしました(笑)。私たちにとっても広い映画館でライブなんてなかなかできない経験だし、映画を見終わったあとに現実の私たちのライブがあるのって、WUGならではのハイパーリンクなんじゃないかと思います。
──上映も一段落したタイミングなので、ネタバレ解禁で本編の感想をお願いします。
高木 自分のキャラクター目線で言うと、未夕と夏夜がホテルで話をしているときに、「(未夕声で)私絶対Sクラスまで行く!」「(夏夜っぽい声で)もう、置いてかないでよ」「(未夕に戻って)夏夜ったら寂しいんですか〜?」みたいなやりとりがあって、すごくいいなぁ……! と思いました。
──かやみゅーごちそうさまですみたいな。
高木 ごちそうさまです! TVシリーズの未夕は夏夜にただただツッコまれてうぇーん、しょぼーん、やめてくださいよーみたいな感じだったのが、今度の劇場版では未夕が言い返してかやたんがちょっとデレる、みたいな顔が見えてうれしかったです。仲良くなって距離感が縮まったんだと思いました。
──『Wake Up, Girls! 青春の影』ではWUGちゃんたちが東京の壁にぶつかります。高木さんはこのお仕事やWUGの活動で壁にぶつかったなーって経験はありますか?
高木 初めてのラジオはすごく緊張しました。対面しておしゃべりしながら台本をチェックして……ということがまったくできませんでしたね! 今はだいぶ慣れてきたかな、とは思います。初めての経験がたくさんあったので、そういう細かいところでいつも壁にぶつかっていました。あとはライブツアーとかで、体力的な面の厳しさはもちろんあるんですけど、ライブならではのトークの難しさもやっぱりあって。7人で一度にトークすると、どうしても間延びしてしまうんですね。
──誰が話す? みたいな探りあいの間とかですね。
高木 そうなんです。私はそういうのが事前にすごく心配になってしまうほうなので、フリートークでこの話題のとき誰が話すか決めとこうよ、みたいなことは自分から提案するようになりました。そういう割り振りをして自分が安心するんです(笑)。
──『Wake Up, Girls! 青春の影』の各キャラクターに絡めたお話をうかがっていきたいと思います。早坂さんの印象を教えて下さい。
高木 もう超かっこよかったです! まず早坂さん、おいもちゃん(※WUGのこと)好きすぎだろーって感じです。あんなにきれいで物がないお部屋にムスビ丸が置いてあったり、レストランでおいもちゃんの話をしながら「じゃがいも」をやっぱり食べてたり。本当にWUGちゃんが大好きなんだなと思います。やっぱりラストで「少女交響曲」を持ってきてくれるシーンのかっこよさはいろんな意味でズルいです!
──かっこよすぎるし、そもそも早坂さんが詞を書いてくれたらピンチになっていないですもんね。
高木 そうですそうです! 早坂さんはズルいなぁ、かっこいいなぁ、に尽きますね。
──白木さんと日高社長、松田たち、WUGを取り巻く大人たちの印象を教えて下さい。
高木 白木さんと丹下社長がお話しているシーンはものすごく印象に残っています。流れている雰囲気自体が他とは違っていました。丹下社長のセイント40(かつて白木が手がけたアイドルグループ)時代の過去が垣間見えたりして、後篇につながっていく何かを感じました。落ち着いたトーンの丹下社長素敵だな、いいなって思いました。
──拳で解決だけでなくあんな腹芸もできるんだと驚きました。
高木 そうなんです。bvexのレッスンスタジオに来て、夏夜と一緒にすごい顔で周りを威嚇していたりするところは、相変わらずだなぁって思うんですけど。
──アフレコで白木vs丹下を見てどうでしたか?
高木 宮本充さんと日高さんは、いつもお芝居の迫力が違います! 白木さんの長台詞ってすごく大変だと思うんですけど、宮本さんはアフレコ前いつも、ものすごく丁寧に、直前までチェックと練習をされているんです。台本にもものすごく書き込みがされていて、そういうプロの姿勢に憧れるし、自分もこうなりたいって思います。
──ライバルI-1clubも動きましたね。
高木 萌歌っちと志保ちゃん、バチバチしてますね〜! 実際にああいう派閥争いとかが起こったらつらいんだろうなぁと思うんですけど、現実のI-1(を演じるキャスト)の皆さんはすごく和気藹々として冗談を言い合っているので、リアルだとそんなに怖くないです(笑)。
──高木さんはI-1に推しメンっていますか?
高木 あー! 迷いますね〜。萌歌ちゃんかナノカスかなぁって感じです。萌歌ちゃんの喋り方とかが大好きで、ちょっと強気な感じがかわいいです。でもセンター争いの対決は、志保っちもいい奴なんですよね…! TVシリーズでも、ツンとした態度をしながらも怪我をしたよっぴーのために専属トレーナーを連れて来てくれたりしましたし。いいツンデレです…でも萌歌ちゃんの負けず嫌いなところも…うん、選べないです(笑)。ナノカスは、ちょっと未夕に立場が似てると思うんです。I-1とWUGが対決したら未夕とナノカスが対称の位置に来るのかなって。
──ちょっと意外に感じたので、未夕と菜野花のどのあたりが似てると思いますか?
高木 キャラクター性じゃなくて、役割というか。どこかから情報をつかんで来てみんなで共有する役割とか、ちょっと似てません?
──なるほど! 菜野花は分析、未夕はネットや噂話みたいな感じで。
高木 情報屋的なね、そういうポジションが似てると思うんです。
──I-1のキャストの皆さんについて、アフレコ、ライブなどを通して教えて下さい。
高木 去年の幕張のライブのとき、忙しい皆さんがライブ前の控室に集まって、ステージの確認とかをものすごく真剣にやっていたのが印象に残ってます。ステージに立っての煽り方やファンサービスがやっぱり決まっていて上手だなと感じます。やっぱりI-1は、先輩はすごいなって思います。アフレコ中はきさくに話しかけてくださって、すごく場を和ませてくださいます。
──どんな話をするんですか?
高木 洋服の話とか、女子トークが多いです! あとは大坪さんが大好きなおいしいバウムクーヘンの話を聞いたり(笑)。本当に優しいです。WUGの現場は差し入れが多いので、みんなで食べながらおいしいねーってほっこりしてます。
──前篇の上映も無事済んだところで、後篇のアフレコについて聞かせてください。
高木 前篇と後篇のアフレコがちょっと間があいていたので、山本監督にどんなところを気をつけたらいいですか? と聞きに行ったんです。そしたら岡本美夕ちゃんは周りがしゅんとした時に場を明るくしていく、そして流れを作っていく切り込み隊長だと言われました。お前はとにかく明るくやれ! と言われたので、迷わず明るい未夕ちゃんと思いながらやりましたね。舞台挨拶等でもななみんが触れてますが、後篇の物語は結構菜々美もいろいろ悩んだり揺れ動く話なので、未夕は未夕らしくいようと思って演じていました。
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