4年ぶりに上演された話題作!『ROCK MUSICAL BLEACH ~もうひとつの地上~』ゲネプロレポート

int-160815-001

これまでにも幾度も上演され、そのスピード感とパワー溢れる物語とロックとが見事な融合を果たしてきたてきた「ROCK MUSICAL BLEACH」。霊感が強く霊の姿が見える高校生・黒崎一護は家族を悪霊である虚(ホロウ)に襲われ、戦うも窮地に追い込まれる。そこに居合わせたのが一護たちが暮らす世界・現世に虚退治に来ていた死神・朽木ルキアだった。虚は強くルキアも深手を負うが、彼女は一護に死神の力の一部を渡すことで一護の霊力を増幅し、虚を倒すのだった。

初演となった2005年以降もストーリーを変え、近年はオリジナルの物語で繰り広げられてきた一護と死神たちの活躍だったが、今回は「ROCK MUSICAL BLEACH」としては4年ぶり、原作に沿ったものとしては実に8年ぶりの上演となった。

サブタイトルを「もうひとつの地上」とした今作は演出・脚本の堤泰之氏が以前に手がけた「ROCK MUSICAL BLEACH THE ALL」をベースに新たなキャストで挑むミュージカル。主人公の黒崎一護役にはDream5唯一の男性メンバーである高野 洸。さらに周囲を固めるのは物語の中核を担う朽木ルキアに甲斐千尋、護廷十三隊五番隊隊長・藍染惣右介役に馬場良馬、同じく五番隊副隊長・雛森 桃役には美山加恋、ルキアの義兄で六番隊隊長・朽木白哉役には猪野広樹など、実力派が盤石のキャスティングをされているだけに期待値も高まっていく。そんな舞台のゲネプロ並びにその後に行われた囲み取材をレポートする。

int-160815-002int-160815-003
int-160815-005int-160815-004

物語はルキアが一護へ死神の力を分け与えるシーンから始まる。尸魂界(ソウル・ソサエティ)を守る死神の精鋭を擁する護廷十三隊ではルキアが人間へ死神の力を譲渡したことが重罪と判断され、六番隊隊長でありルキアの義兄の白哉と、ルキアの幼なじみである阿散井恋次(崎山つばさ)は、捕縛のためルキアの元へと現れる。そこへ助けに現れた一護だったが、段違いの実力を持つふたりの斬魄刀を前に斬られることしかできず、悔しさを放ちながらも地面に横たわる一護の眼前で、ルキアは尸魂界へと連行されていくのだった。

int-160815-006int-160815-007
int-160815-008int-160815-009

極刑の命が下されたルキアは刑の執行まで幽閉へ。しかしただ一人、この決定はあまりにも重いのではないかと思い至っていたのは五番隊隊長の藍染惣右介。そんな藍染に近づき揶揄するように振る舞う三番隊隊長の市丸ギン(遊馬晃佑)の行動を、十番隊隊長・日番谷冬獅郎(永田崇人)は訝しんでいた。その頃、瀞霊廷内へと侵入した一護は、尸魂界に侵入した旅禍(りょか)として死神たちから追われていた。一心審にルキアの元を目指す一護の前に、戦闘に特化した護廷十三隊十一番隊の第三席・班目一角(塩田康平)が立ちふさがる。「なんとしてもルキアを助け出す」と強い信念の元で対峙する一護は一角を倒して、先へと歩を進めるも、次に現れたのは阿散井恋次だった。再び恋次と対決する一護だがここでも戦いの最中に成長し進化していく一護は勝利。恋次は、一護にルキア救出を託して倒れ、単独行動での敗北により投獄されてしまう。そんな中「朽木ルキアの処刑の裏には何か大きな謀略があるのでは」と考えていた藍染の元に、彼に憧れを抱く五番隊副隊長の雛森 桃がやってくる。騒然とする瀞霊廷の状況に不安を覚える雛森だったが、藍染に優しく包み込まれ、心に穏やかさを取り戻すのだった。

int-160815-010int-160815-011
int-160815-012int-160815-013

一方の一護は、ルキアを慕う四番隊の山田花太郎(橋本真一)と出会い、共にルキアが幽閉されている殲罪宮へと向かっていた。そこに「強いヤツと戦いたい」と姿を現したのは十一番隊隊長の更木剣八。あまりにも強い剣八との戦いに、一度は倒れる一護。しかし自身の斬魄刀「斬月」と共に戦うことでさらに強さを増し、辛くも勝利するのだった。そして物語はここから大きく動くことに。強大な陰謀の存在に気づいていた藍染が何者かに殺害されているのが発見される。衝撃を受ける雛森。幼なじみである日番谷から「三番隊には気を付けろ」と伝えられていた彼女は怒りに任せて、その場に居合わせた市丸へと斬り掛かるが、隊長を守ろうとする三番隊副隊長の吉良イヅル(健人)の刀に止められる。同期でありながら斬り合おうとする雛森と吉良。二人を制止した日番谷は、この状況を前にしても薄ら笑いを浮かべている市丸への疑念と怒りを募らせていた。ルキアを中心にして瀞霊廷を席捲していく大きな陰謀を感じずにはいられない中、戦いを経てルキア奪還へと心を共にする一護と恋次は彼女を奪還できるのか。処刑の真の目的とは一体――?

int-160815-014int-160815-015

ロックミュージカルと銘打たれた作品なだけに、登場人物たちの心模様が歌によって繊細に紡がれていくのが印象的な舞台は、死神それぞれの個性溢れる斬魄刀を使っての殺陣の場面でも豪快かつ躍動感たっぷりに魅せていく。

int-160815-016

ゲネプロ後の囲み会見で、「僕がこの作品に関わっていたのが10年くらい前からになるんですが、今回は8年前に上演したものを改訂した形になります。とにかく原作が面白くて、その世界をなんとか皆さんにお届けできればなと思って一生懸命に作りました。ぜひ観に来ていただきたいと思います」と脚本・演出の堤氏。主演の高野も「原作の連載が完結するタイミングで、黒崎一護として舞台に立てることを本当に幸せに感じています。真夏より熱い一護を演じられるように精一杯頑張ります!」と気合を見せる。

ルキア役の甲斐も「緊張しているんですが、BLEACHの世界をみんなでお客さんに届けられるようにルキアとして頑張っていきたいと思います。本当に素敵なカンパニーなので、そういう面もBLEACHの絆として見せられたらなと思っています」と力強い声で告げる。物語の鍵となる存在である藍染を演じる馬場からも「連載では熱い熱い戦いが繰り広げられていますが、僕らもブリミュをそれに負けない熱い熱いものにしていこうと思います!よろしくお願いします!」と覇気を見せる。カンパニーが一体となってこの物語の熱を放っていこうという強い意志はステージから、そして彼らの言葉からも感じられた。

原作マンガで、アニメで見てきた一護や死神たちの生き様がはまさにそのままに目の前で躍動していく感のある今回のミュージカル。声ひとつ、身体の動きから視線の流れひとつをとっても、尸魂界潜入からルキア救出までの、あのハラハラドキドキと心躍った時間が蘇ること間違いなし。京都劇場で行われる千秋楽公演の生配信も決定した今、見逃す手はない。一護と死神たちの戦いと熱い想い、そして生き様を、劇場で、そして生配信でぜひ目撃して欲しい。

Text By えびさわなち


●公演情報
「ROCK MUSICAL BLEACH」~もうひとつの地上~
東京公演 2016年7月28日(木)~8月7日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo (公演終了)
京都公演 2016年8月24日(水)~8月28日(日) 京都劇場

【スタッフ】
原作:久保帯人「BLEACH」(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
脚本・演出:堤 泰之

【出演】
高野 洸、甲斐千尋、崎山つばさ、遊馬晃祐、馬場良馬、美山加恋、猪野広樹 他

主催:RMBLEACH製作委員会2016
(C)久保帯人/集英社・RMBLEACH 製作委員会 2016

関連リンク

この記事を書いた人