舞台、音、演出、物語から読み解く「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!」幕張公演初日レポート!

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『アイドルマスター ミリオンライブ!』初のライブツアー「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!」を締めくくる幕張公演初日が4月16日、幕張メッセイベントホールにて開催された。

幕張公演初日には、春日未来役の山崎はるか、最上静香役の田所あずさ、伊吹 翼役のMachico、箱崎星梨花役の麻倉もも、北沢志保役の雨宮 天、七尾百合子役の伊藤美来、徳川まつり役の諏訪彩花、望月杏奈役の夏川椎菜、所恵美役の藤井ゆきよ、横山奈緒役の渡部優衣、ジュリア役の愛美、真壁瑞希役の阿部里果、天空橋朋花役の小岩井ことり、永吉 昴役の斉藤佑圭、福田のり子役の浜崎奈々、周防桃子役の渡部恵子が出演。公演リーダーは、山崎はるかと田所あずさの2人が務めた。

ツアーファイナルの舞台となる幕張メッセイベントホールは、幾つかの意味で『ミリオンライブ!』にとって特別な会場だ。3年前に開催された『アイドルマスター』のライブイベント「THE IDOLM@STER MUSIC FESTIV@L OF WINTER!!」では、新コンテンツ『ミリオンライブ!』の始動が初めて世に明かされた。同年9月の「THE IDOLM@STER 8th ANNIVERSARY HOP!STEP!!FESTIV@L!!!」幕張公演には、本公演のリーダー・山崎はるかと田所あずさが765プロ本隊のライブにゲスト出演。そして昨年、「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 2ndLIVE ENJOY H@RMONY!!」が開催された場所でもある。

そんな数々の思い出がある会場でのFINAL公演だが、最後にして最大の会場にふさわしく、練りこまれた素晴らしいセットリストと演出の数々を堪能できた。今回は公演演出の面からライブを振り返ってみたい。

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スクエア型のフロントステージ

幕張公演のステージは、ツアー各会場を踏襲した大階段+5つのお立ち台ボックスのメインステージと、メインから花道でつながったスクエア型のフロントステージがメイン。この正方形のフロントステージの使い方が面白かったのは、麻倉ももの「トキメキの音符になって」。麻倉自身がくるりと右(下手側)を向き、4人のダンサーが麻倉の周りを回りながらフォーメーションを変えて彼女の背後につくと、ステージ下手側に向けたパフォーマンスをスタート。しばらくすると今度は上手側に同じことをする。同じ前方以外の観客に向けたパフォーマンスでも、演者の背後にダンサーがきちんと並んで隊列を作るだけで、サイドから見た「正面感」「最前列感」が全く違うのは面白かった。「トキメキの音符になって」は星梨花のキュートさを凝縮したような楽曲だが、麻倉がちょっと凛々しい表情でダンサーを率いていると、かなり印象が変わる。この頼もしさは福岡でリーダーを務めた自信もあるのかな……と思っていると、星梨花としての「まだまだ行きますよー!」の煽りにも、みんなを頑張って引っ張ろうとするような強さを感じるのだった。

ユニット「乙女ストーム!」が勢揃いした「Growing Storm!」は大会場での5人パフォーマンスは初披露だったが、横に並んだ隊列のままフロントステージで回転するような円の動きが取り入れられていたり、なるべく多くの人がステージを近く感じるように、笑顔をまっすぐ届けられるように気を配っていたように思う。角度によって見え方が変わる副産物としては、阿部里果の「In The Name Of。…LOVE?」ではぜんまいじかけのようにぴょこんっと起き上がるような振付を、後ろから見るとすごくかわいさが引き立つ。渡部優衣のパフォーマンスはサイドから見ると、大きな身体をさらに大きく、躍動するように見せるためにどれだけの運動量があり、見せ方を考えているかがわかりやすい。前方から見るのが基本のメインステージやスクリーンとは違って見える場面がいくつもあった。逆に、愛美の「プラリネ」に代表されるような圧倒的な存在感を叩きつけるような楽曲では、やはり正面から圧を受けてみたいと思うのだが、サイドから少し客観的に見ると、彼女のトレードマークの笑顔にもいろんな表情があることに気がつく。ギターを持って歌った「プラリネ」の、繊細なソロパート、絶対に間違えられないぞ……という難しいポイントでこそ、手元を見つめながらにっと笑ってみせる。だがそのパートを全て演奏しきって浮かべる会心の笑顔はやっぱりまたひと味違うのだった。

そしてフロント・ステージは、舞台上の演者から見れば全周を光と笑顔で包まれる会場の真の中心でもある。大きなライブ・ステージに初めて立つ浜崎奈々と斉藤佑圭は、初披露の「Dreamscape」で爽快で疾走感のある、この2人ならではの表現を見せながら「プロデューサー、最高の景色だよー!」「この夢の続き、見せてくれよな!」と充実した表情で叫んでいた。だが歌い終えたMCでの2人は「最高の景色ですね……」「もう胸がいっぱいで……」とどこか夢見心地のようで、その体験がどれだけ特別だったかを言葉よりも雄弁に教えてくれていた。

スクエア型のフロントステージをこう使ってきたか!と思ったのが、浜崎奈々の「求ム VS マイ・フューチャー」。浜崎は初のアイマスステージとは思えないほどの堂々としたステージングを見せ、そんな彼女を後押しするようにダンサーたちも激しく熱いダンスを見せる。あっと思わされたのは楽曲の後半。プロレスの熱い闘いを描いたこの曲らしく、曲のラストには浜崎がダンサーをノックアウトして3カウントを奪う遊びがあったのだが、その瞬間、あ、このステージはプロレスの四角いリングのイメージでもあるんだ!とうならされてしまった。別のダンサーに高々と手を掲げられた浜崎は、「4.16幕張。アタシの勝ちってことで!」とプロレス風の勝ち名乗りで見事なフィニッシュを決めてみせた。

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外周を回る二台のトロッコ。

昨年同会場で行なわれたセカンド・ライブにおいて何より印象的だったのは、トロッコの多用だ。メイン・ステージと会場後方のバック・ステージのみを用意し、その間を縦横無尽に移動するトロッコで動き回ることで、様々な場所にトロッコステージを出現させるのはライブ演出上の「発明」だった。だが、ひとつ弱点があったとすれば、せっかくのトロッコなのに移動がアリーナエリアに限定されるため、スタンド席の上方、後方からは結局演者が遠いことは変わらない、ということだ。

今回は、トロッコは2台。上手・下手のステージサイド見切れあたりのかなり上の方から会場を半周し、会場最後方で相方に出会うシンプルな構成。トロッコは後ろの席、高い席の人にも近くで演者を感じてもらう役割に特化したわけだ。これは西武ドームで行なわれたアイマス10周年ライブから得た着想だろう。

トロッコでのパフォーマンスが一際印象的だったのが、雨宮 天の「ライアー・ルージュ」だった。2周年ライブでもトロッコ上で歌った楽曲だが、そのときは固さも見えたというか、固定ステージで歌った「Blue Symphony」などの方が、彼女の真骨頂である空気感、表情感はよく出ていたように思う。だが今回の雨宮の「ライアー・ルージュ」は、セカンド・ライブのそれよりはっきりと進化していた。福岡公演での彼女は、「絵本」を基点にした優しく包みこむような、仲間たちと共に歩む成長した志保の色合いが強いパフォーマンスだっただけに、ここで解放した挑むような艶やかさを全開にした表現はより鮮やかに感じられた。

デュオ曲でトロッコに乗った場合の難点は、ツアーを通して2人セットで磨き上げてきたパフォーマンスが、距離という制約を受けることだ。夏川椎菜と伊藤美来の「成長Chu→LOVER!!」は、「もっとラブしたーい!」の声に合わせて2人が一緒に大きなハートを描くのが最高の見どころ。初日はその場面で2人の距離は離れていたが、大型スクリーンで2人のアップ映像をつなぎ、画面上では2人がハートマークを描く絵が完成していたのはしっかりと仕込んだ準備を感じさせた。

そして、離れているからこそツアーで培った絆が感じられたのが、藤井ゆきよと愛美の「エスケープ」の一場面。後方から出発したトロッコが最前方の両翼までたどり着くと、2人の距離はかなり開く。取材席からはかなり遠くに愛美が見えるだけで、背後の藤井は姿すら見えなかった。だが遠くからでも、愛美が会場の反対側の一点を見つめてうれしそうに満面の笑顔を浮かべるのははっきりと見えた。その場所にあるはずのものが、きっと藤井の同じような笑顔であることが「見なくてもわかる」のは、とても不思議な体験だった。

逆に、トロッコが前方から出発した際は、2台のトロッコは最後方で出会って終わることになる。初日で一番仲睦まじさを感じさせたのが、麻倉ももと山崎はるかの「Smiling Crescent」。移動中はトロッコから客席の笑顔をひとつでも多く見つけようとしているように見えた麻倉だが、トロッコが出会うと、大きく握手の手を差し出し、山崎がそれにちょっとはにかみながら応える。福岡でも雨宮に対してそうしていたが、こういうところは麻倉、イケメンである。そのあとぴったりと寄り添って仲良くはしゃいでいる2人は、ステージ上であることを忘れるぐらい幸せそうだった。

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音響、音圧。

2ndライブに比べてはっきりとよく感じられたのは、音圧や歌声の響きも含めた意味での音響だ。2ndライブでは「Sentimental Venus」で音響機材のトラブルがあったが、夏川椎菜や渡部優衣たちと会場のプロデューサーたちがアカペラで歌い、まるで演出のように変えてみせた奇跡の時間があった。だが、サウンド・チームとしてはやはり忸怩たるものがあったのか、今回は音環境がかなり向上していたように感じた(こればかりは座席位置による感じ方のブレがあるので、断定はできないが)。

音のいい大会場ならではの音や聴こえ方をいちばんはっきりと感じたのが、阿部里果のパフォーマンスだった。「歌の力」にはいろいろなタイプがあって、たとえば田所のソロの「Precious Grain」などは多少の音響の違いなどねじ伏せ、貫くような無双の槍だ。それに比べると阿部のニュアンスはもうちょっと繊細なのかもしれない。大会場で初めて披露される「In The Name Of。…LOVE?」を初めて聴いて、そのどこまでも高く遠く響き、抜けていく歌声の広がりに心から驚かされた。「乙女ストーム!」が2年ぶりに勢揃いした「Growing Storm!」では、このユニットの中で阿部が演じる真壁瑞希という個性がどれだけ効いているのかを改めて実感した。5人で歌っているなかでも、瑞希の表からは見えにくい、内に確かに渦巻いている熱い嵐を感じられたのは、音の粒のクリアな音響の手柄でもあった気がする。表現の繊細さを存分に感じられたのは諏訪彩花の「フェスタ・イルミネーション」もそうで、CDではトリップ感をいちばん感じる楽曲だが、幕張ではその向こうにある語りかけるようなニュアンスが感じられたように思う。

そして音圧の強さもあって、ステージ上の演者の想いや叫びもよりダイレクトに伝わってきた。渡部恵子の「MY STYLE! OUR STYLE!!!!」で、会場を煽っていくうちに天井知らずで上がっていく彼女のテンションの高さと、全身から振り絞るような「みんながいるから!」の叫びは今も身体に残っている気がする。夏川のパフォーマンスはクオリティの平均点が高すぎて変化が見えにくいところもあるのだが、歌声にほんの少しの揺れが感じられたときに夏川が胸元にそっと添えた手で歌声を整えてキープしている姿を見ると、常に全力でベストを追求し続けているからこその高いクオリティなんだなと温度が感じられた気がした。

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演出。

幕張では他会場に比べて演者の移動距離が長くパフォーマンス・エリアが広大なこともあり、映像によるステージのフォロー、そして演出がより練りこまれていたように思う。「ここでスクリーンにアップ・ショットが抜かれる」認識が演者にも共有されているこその見せ方が幾つかあって、たとえば「鳥籠スクリプチュア」。パフォーマンス中の小岩井ことりは、常にどこか彼方にある一点を見つめているような眼差しをしている。だがラストに騎士団七箇条の大合唱が終わった後、小岩井は一度そっと視線を落とすと、初めて正面カメラをまっすぐ見つめてウィンクをばちり!この見せ方がにくいほどキマるのだ。

伊藤美来の「空想文学少女」も近いものがあって、時々視線をそらす、落とすことによるメリハリや、決め所での視線の誘導は演出プランに入っているような気がする。「目と目があったらいいな」のフレーズで、スクリーンの中で最高の笑顔の伊藤とばしっと目が合う(ように錯覚する)のはまさに演出の勝利だろう。この見せ方の良いところは、おそらくライブ・ビューイングでも同様に、あるいは現地以上に効果的に体感できるであろうことだ。

今回の幕張ではクレーン・カメラも多用していたが、はっとしたのは田所の「Precious Grain」でのカメラ・ワークだ。最近アイマスのライブ映像が獲得した視座として「演者の背後から会場を見渡す光景」というものがあるが、「Precious Grain」では会場と歌声と一体化したような田所の背中に向けてカメラが迫ると同時に映像が寄りになり、やがて追い越して上空に抜けるような撮り方があった。その貫き羽ばたくようなスピード感は、まさに田所あずさと「Precious Grain」そのものを表現するような見せ方と迫力だった。

全体的に、画面エフェクト的な演出はむしろ減らして、演者のパフォーマンス、表情そのものを届けることに重きをおいていたのは『ミリオンライブ!』のカラーとして良いのではないかと感じた。

そして、これまでに書いたすべての要素の結晶のようなステージが、Machicoと愛美と阿部里果による「アイル」だった。この曲はゲッサンで連載中のコミック版『アイドルマスター ミリオンライブ』第3巻から生まれた楽曲で、このツアーでの披露はサプライズ要素だった。だが、その予兆は「プラリネ」を歌う愛美の手元にあった。今までのツアーでは身に着けていなかった「指輪」。この段階で、翼がジュリアに贈ったおもちゃの指輪を連想した人は会場の何割ぐらいいただろうか。今宵もギターを下げての圧巻のパフォーマンスを見せた愛美の「プラリネ」には、この日だけの続きがあった。

幾筋ものスポットが作り出す光の中で、愛美は“ジュリア”の空気をまとったままくるりと背を向けると、指輪にキスをひとつ。ゆっくりとメインステージに向けて花道を歩く足取りにたっぷりの間をかけて、「その向こうに待つもの」を感じさせる。期待と喜びでいっぱいに満たされた緊張感の風船が弾けそうなタイミングで、舞台のセリ上がりからすっと現れたのは、Machicoと阿部里果の2人だった。「アイル」の物語に関わる3人が、現実の同じステージに揃う姿は、まさにコミック版で見た世界。2人がセリ上がってくるまでに、舞台側で行なわれた目立った演出は、舞台上に真っ白な神々しい光のフィールドを作り出したのみ。ステージと会場に確かに存在した奇跡のような時間と空間は、全て愛美という生身の身体が、その仕草と表情、佇まいと背中で作り出したものだった。ジュリアと愛美が全身全霊で創り出した舞台で、燃えなければ伊吹 翼じゃ、Machicoじゃない。「伊吹 翼の物語」を背負い、阿部里果と愛美のコーラスとサポート・ギターと肩を並べたMachicoのパフォーマンスは、吹き上がる炎のように激しく、まっすぐで。その背中には、確かに金色の翼が広がっているようにさえ感じられた。

コミックスを“再現”するのではなく。愛美と、Machicoと、阿部里果自身の想いと個性が、理想のステージを“創造”して見せたのは、彼女たちだけのオリジナルといってもいい奇跡のようなステージだった。コミックで「アイル」につながる前話のサブタイトルは「プラリネ」。この日Machicoが参加した765プロカバー曲は、コミックの物語において翼が憧れた星井美希の「マリオネットの心」。とても美しいセットリストだと思う。

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765プロと未来の“物語”

このツアー、いやこれまでの3年間をとおして、山崎はるかは「春日未来らしくあり、会場を盛り上げ客席とキャッチボールをすること」と「未来のために歌のクオリティを上げていくこと」のバランスを探しながら戦っていた気がする。それを特に強く感じたのが大阪公演だったのだが、そのひとつの答が幕張初日で見えたような気がする。答は、どちらもあきらめないこと。初日の「素敵なキセキ」の彼女はとてもよくばりで、歌い出す前の煽りから「のり子ちゃんすごかったですね!素敵なキセキも負けませんよ〜!」と初ステージの仲間を讃える言葉からスタート。会場全体を煽って、自分の思いを叫んで、会場の感想を聞いて、感謝を投げかけて、その間もステージの端から端まで全力で駆け抜ける。まっすぐ歌いあげるところでは丁寧に想いを込め、一瞬で掛け合いモードに切り替える、ラストのキメ前は全力ダンス!ものすごく忙しく、全部をあきらめない。それは少し散らかっているかもしれないが、ものすごく春日未来だった。昔からステージに立っているのは自分ではなく春日未来である、ということにとてもこだわっていた彼女が出した答が、きっと春日未来ならこうするだろう、と思える姿だったことは、とても素敵な奇跡に思えた。

最近『ミリオンライブ!』がはっきりと打ち出したカラーとして、「765プロの未来は、ここにある!」と胸を張って宣言したことがある。アイマスのワールド間は基本パラレルであるとはいえ、10年以上の時を越えて紡がれた想いのこもった名前を背負う意味は重い。この日のセットリストでその覚悟をはっきりと感じたのが、「THE IDOLM@STER」と、そして「合言葉はスタートアップ!」だった。

765プロとシアター組が対等に競い合う仲間でありライバルとして描かれたプラチナスターライブ編のはじまりを告げたのは、765プロレジェンド組だけで構成された「合言葉はスタートアップ!」と、シアター組だけで構成された「Growing Storm!」の2曲だった。この2曲と「マリオネットの心」の作詞家は、いずれもオノダヒロユキ(mft)。初期アイマスの土台にアイドルの魂を吹き込み、当時は星井美希の“お父さん”とも呼ばれた人だ。初日のセットリストの背骨に彼の気配が通っていて、ツアーを駆け抜けた彼女たちがアイマスシリーズの原点「THE IDOLM@STER」を歌う姿からは、彼女たちもまた間違いなく「アイドルマスター」であることを改めて感じたのだった。

765プロの先輩たちオンリーというメンバー構成ゆえに、今まで歌われる機会があまりなかった「合言葉はスタートアップ!」を、あえてライブのラスト・ブロックを締めくくるリーダー・デュオ曲に持って意味は、ライブの終わりにしっくりきた気がした。アイマスシリーズでは恒例となった「アイマスですよ、アイマス」のコール。それは天海春香と中村繪里子の代名詞である言葉であり、各会場のリーダーたちからは特別な言葉を担当する緊張と誇らしさを感じた。それもまた素晴らしい光景ではあったのだが、幕張の初日の山崎と田所のその言葉はちょっと異質で。その言葉が本当に、自分たちの言葉、自然な言葉に聞こえたのである。

3年間、先輩たちの背中を見つめながら、誰よりも全力で『ミリオンライブ!』を牽引し続けてきたのは、山崎と田所の2人だと断言できる。田所が歌うパートさえも、噛みしめるようにオフマイクで口ずさむ山崎からは、この歌に本当に強い想いを込めていることが伝わってくる。「静香ちゃん、一緒に歌おう!」「ええ、私たちの夢のために!」とキャラクターをまとって。リーダーとしてつないできた37人の想いを背負って。そして、3年間の成長の全てを込めて、ツアーの締めくくりに「レジェンドデイズ」の楽曲を自分たちの歌として歌う姿を見ていると、彼女たちはようやく本当の意味で、765プロのレジェンドたちと同じ地平に立ったような気がした。その向こう側にある景色はきっと、最終日のステージにあるはずだ。

Text by 中里キリ

「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!」
20160416 幕張公演初日セットリスト

M01:Dreaming!(THE IDOLM@STER MILLIONSTARS)
M02:Cut. Cut. Cut.(阿部里果・渡部恵子)
M03:ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーン(渡部優衣)
M04:ビギナーズ☆ストライク(斉藤佑圭)
M05:成長Chu→LOVER!!(夏川椎菜、伊藤美来)
M06:トキメキの音符になって(麻倉もも)
M07:アフタースクールパーリータイム(藤井ゆきよ)
M08:Legend Girls!!(田所あずさ、麻倉もも、小岩井ことり)
M09:Growing Storm!(山崎はるか、阿部里果、Machico、伊藤美来、夏川椎菜)
M10:フェスタ・イルミネーション(諏訪彩花)
M11:VIVID イマジネーション(夏川椎菜)
M12:In The Name Of。…LOVE?(阿部里果)
M13:piece of cake(雨宮天、田所あずさ)
M14:エスケープ(愛美、藤井ゆきよ)
M15:求ム VS マイ・フューチャー(浜崎奈々)
M16:素敵なキセキ(山崎はるか)
M17:キラメキ進行形(山崎はるか、伊藤美来、浜崎奈々)
M18:待ち受けプリンス(渡部優衣、愛美、諏訪彩花)
M19:Fate of the World(田所あずさ、小岩井ことり)
M20:SMOKY THRILL(夏川椎菜、藤井ゆきよ、渡部恵子)
M21:マリオネットの心(斉藤佑圭、Machico)
M22:虹色ミラクル(雨宮天、麻倉もも、阿部里果)
M23:THE IDOLM@STER(THE IDOLM@STER MILLIONSTARS)
M24:HELLO, YOUR ANGEL♪(諏訪彩花、小岩井ことり)
M25:HOME, SWEET FRIENDSHIP(渡部恵子、浜崎奈々、渡部優衣)
M26:Smiling Crescent(山崎はるか、麻倉もも)
M27:Eternal Harmony(愛美、諏訪彩花)
M28:Shooting Stars(藤井ゆきよ、斉藤佑圭、雨宮天)
M29:深層マーメイド(Machico、渡部優衣)
M30:Dreamscape(斉藤佑圭、浜崎奈々)
M31:MY STYLE! OUR STYLE!!!!(渡部恵子)
M32:プラリネ(愛美)
M33:アイル(Machico、愛美、阿部里果)
M34:ライアー・ルージュ(雨宮天)
M35:鳥籠スクリプチュア(小岩井ことり)
M36:空想文学少女(伊藤美来)
M37:Precious Grain(田所あずさ)
M38:合言葉はスタートアップ!(山崎はるか、田所あずさ)
M39:Welcome!!(THE IDOLM@STER MILLIONSTARS)
M40:Thank You!(THE IDOLM@STER MILLIONSTARS)
M41:Dreaming!(THE IDOLM@STER MILLIONSTARS


●リリース情報
THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!! 2015 Live Blu-ray “PERFECT BOX”
6月8日発売
品番:LABX-35132~6
価格:¥30,000+税
・豪華6枚組( BD5枚+CD1枚)
・フォトブック同梱
収録内容:Day1(2015年7月18日公演模様)、Day2(2015年7月19日の公演模様)、本番当日のメイキング映像など収録
特典CD:ライブテーマソング「アイ MUST GO!」のオリジナルverはもちろん、765プロ、シンデレラガールズ、ミリオンスターズの各チームverも収録

THE IDOLM@STER M@STER OF IDOL WORLD!! 2015 Live Blu-ray Day1
MAIN WORLD 765PRO
6月8日発売
品番:LABX-8132~3
価格:¥10,000+税
収録内容:2015年7月18日公演の模様を収録
出演者:765PRO ALLSTARS+ 
<サポートメンバー>CINDERELLA GIRLS、MILLIONSTARS

THE IDOLM@STER M@STER OF IDOL WORLD!! 2015 Live Blu-ray Day2
MAIN WORLD 765PRO + CINDERELLA GIRLS + MILLION LIVE!
6月8日発売
品番:LABX-8134~5
価格:¥10,000+税
収録内容:2015年7月19日公演の模様を収録
出演者:765PRO ALLSTARS+、CINDERELLA GIRLS、MILLIONSTARS

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

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