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REPORT

2015.05.21

大ボリュームのショーの先にあったのは、笑顔と未来。ポニーキャニオン所属アーティスト&製作アニメのキャストも多数出演!“P’sLIVE!02 ~LOVE&P’s~”徹底レポート!

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3月8日に“P’sLIVE!02 ~LOVE&P’s~”が横浜アリーナにて開催。前回・昨年6月に大成功を収めた第1回はポニーキャニオン所属アーティストによる対バンライブ形式だったが、今回は同社製作のアニメも作品単位で参加。会場の広さはもちろん、出演者数の面でも格段にその規模を拡大することとなった。

事前に開催された記者会見にて“ARTIST SIDE”“ANIMATION SIDE”の出演者が存在することがアナウンスされていたため、筆者は2部制のような形を予想していた。しかしいざフタを開けてみれば、その両者がいいバランスで入り混じる、5時間半まったく飽きのこないイベントとなっていた。

OP映像明け、トップバッターを務めたのは竹達彩奈。この日“ARTIST SIDE”の出演者としては最古参となる彼女が、いきなり超弩級の盛り上がりを自作詞曲「ライスとぅミートゅー」で連れてきた。花火の特効で景気づけも済ませ、いきなりフルスロットルでぶっ飛ばしてくる。そのうえ観客も置き去りにせずに、コール部でマイクを向け会場をも一体にしてしまう彼女は、ドレッシーな衣装も相まってまるでおてんばプリンセスのよう。続く「ふぁいっ!」でもテンションはそのままに、Dメロにてモニター用カメラへキュートすぎるアピールも。

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MCにてここまで2曲で感じた楽しさと、改めて足を運んでくれた人々への礼を述べる。そして次は、彼女の「一番好きな作品」の主題歌をカバーすることもアナウンス。それは『カードキャプターさくら』OPテーマ「Catch You Catch Me」!もしかしたらこの1曲は、3年間走り続けてきた彼女へのちょっとしたご褒美なのかもしれない。それほどまでに、彼女はうれしそうに歌っていた。となれば、そのきっかけとなった楽曲たちにお礼をしないわけにはいかない……と、続けてシングルメドレーを披露。「齧りかけの林檎」で客席を今一度真っ赤に染めると、デビュー曲「Sinfonia! Sinfonia!!!」で観客を自らの世界に誘い、続く「週末シンデレラ」では「一緒に踊ってねー!」と引き上げることも忘れない。だからこそ「わんだふるワールド」Bメロでの掛け合いが活きる。

駆け足で彼女の軌跡をたどったあとは、もう一度「CANDY LOVE」で大盛り上がり。しかもそれを、客席間近の花道で歌ってくれるというご褒美っぷり。ここまでされたら、観客も全力で行くしかないだろう。トップバッターから、すさまじい盛り上がりっぷりだった。

そのテンションを引き継ぐのに実にふさわしかったのが、みならいディーバ(村川梨衣・山本希望)。竹達が「これでもか!」と盛り上げたムードを、OPテーマ「Run Diva Run」でカウンターとして跳ね返すほどのパワーを見せる。MCを挟み、今度は“生アニメ”である作品の醍醐味・番組放送中に毎話誕生したEDテーマの中から選りすぐりをメドレー形式で披露。なかでも1曲目「ぽんこつプリンセス」は第1話で生まれた楽曲であり、それをこの大観衆の前で共有できたのは、さぞ感慨深いことだったろう。その後も、ときにメインモニターの映像とシンクした振付けを見せつつパワー全開のステージングを繰り広げたふたり。歌い終わったあとの横アリには、“最高のやり逃げ感”しか残されていなかった。

そして今度はガラッと雰囲気を変えてくれたのが、『たまこラブストーリー』より出演の洲崎 綾。センターステージ下の扉から登場し、両手でマイクを持ちながら「プリンシプル」を披露する姿も、またキュンとくるではないか。もちろんその澄んだ歌声も含めて、初恋の甘酸っぱさが強く感じられる。MCでは生の歓声が聴きたくてイヤモニを外しつつ、『たまこ』への思い入れを存分に語る。そして続く「こいのうた」は、今度は“北白川たまこ”としての歌唱。劇場版で重要なファクターを担うこの曲を歌う洲崎にたまこが降りてきたのか、2コーラス目中盤で感極まり、一瞬ぐっと歌声を詰まらせる場面も。たまこをとことん大事にした洲崎と、想いを歌うたまこ。ステージにふたりが揃った姿が見えた。

続いては『桜Trick』より“コトしず”ペア・相坂優歌と五十嵐裕美が登場。OPテーマ「Won(*3*)Chu KissMe!」ではダンサー4人を従えて、OPのダンスを再現する。ふたりの表情が一貫して、ほんのり切なさを帯びた楽曲・作品のテイストを反映していたのにもドキリとさせられる。そして今度はアッパーなEDテーマ「Kiss(and)Love」へ。こちらもアニメED通りポンポンを手にし、チア風のかわいらしいフリを笑顔で披露する。2曲を通して見ると、確かな歌唱力と抜群の伸びを誇る歌声を持つ相坂と、振付け細部にまでより神経の行き届いている五十嵐。それぞれの長所がピッタリハマった、“ベストカップル”だ。

と、メインステージから遙か後方、アリーナうしろのステージに村川梨衣が登場。今度は本人名義で『エスカ&ロジーのアトリエ』OPテーマ「アスイロ」を歌う。先ほどとはまた違った表情で、自身演じるヒロイン・エスカと『エスロジ』を爽やかかつ瑞々しく表現し、会場を“『エスロジ』イロ”に見事に染め上げていた

その後洲崎・山本・相坂・五十嵐が登壇し、村川は客席の間を通ってメインステージに移動。洲崎をMCとした、この日初のトークコーナーの始まりである。このブロックでは「どっちが気が合うんだ対決!」と題し、『みならいディーバ』『桜Trick』に加え、『ゆるゆり』より三上枝織・大久保瑠美も登場。お題に対する答えを合わせていくというゲームで対決することに。全3問が出題されたが、当てに行った村川が「ボケないの!?」と非難されるなど、クイズなのか大喜利なのか一瞬わからなくなる展開に。しかし最後には全チームが2ポイントで並び、丸く収まる結末となっていた。

懐かしの作品曲もサプライズで披露!

今度は当時放送中の『ローリングガールズ』よりTHE ROLLING GIRLS(小澤亜李・日高里菜・種田梨沙・花守ゆみり)が登場。スタンドマイクを前に、OPテーマ「人にやさしく」を力強く歌唱する。サビのラストを飾るひと言「ガンバレ!」は、会場中を巻き込んだ大合唱に。ユニットとしての初ステージの緊張を振り払うかのように、続くEDテーマ「月の爆撃機」ではメインヒロイン・望未を演じた小澤が「もっといくよー!」と率先して煽る。間奏でも「P’s Live、声出していくよー!」とユニットを先導していたのは、座長としての責任感ゆえか。その未成熟さゆえの尖り方・突き抜け方はまさにこの2曲とリンクしたものであり、今後、本作イベントをはじめどのようにステージングが成長していくのか、という点も楽しみな存在である。

さて続いては、久方ぶりのARTIST SIDE。自らのデビュー曲「モノクロームオーバードライブ」で登場し、スタンドを真紅に染めたのは遠藤ゆりかその人である。昨年の“P’s Live 01”よりも、歌声のエモさやパワフルさがいっそう増しており、高音部での息遣いや音の切り方に加えて間奏での客のノセ方も身につけた彼女。まずは大事な曲をやりきって、安堵の表情をみせる。続く「パラレルスパイラルライン」は、サウンドの持つロックさはそのままに、瑞々しさ成分をより強くした歌声がまた印象的。

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MCでは「イヤモニで声が聞こえず不安だったけど、赤のペンライトを観て楽しい気持ちになれました」と登場時を振り返り、観客に礼。それからデビュー1年を振り返る。

そしてMC明けはカバー曲、『夢喰いメリー』OPテーマ「Daydream Syndrome」を披露。原作から好き、とのことで選ばれたこの曲。歌声はもちろん、フィジカル面でもキメどころがビシッと締まった、彼女の成長を感じるパフォーマンスだった。

曲明け、改めてこの1年を振り返りつつ「歌手も声優も“どちらも”応援していただけたらうれしいです」と2年目への決意をあらたにした彼女は、最後に「ふたりのクロノスタシス」を歌唱。これまで3曲どれとも違う、ぴょんと跳ねるような歌声でキュートな少女像を、温かなメロディに乗せて届ける。多角的な彼女の歌声から感じられるように、デビュー1年で土台は築かれた。2年目、その上の積み上げに心から期待したい。

と、ここでメインモニターに不穏な言葉が。「We never die」と表示された次の瞬間、その言葉は「Baby please kill me」に切り替わる。歓喜の渦と化す横浜アリーナ。「やすなとソーニャオンステージ」のはじまりだ。客席が黄色のペンライトに染まったところで、あのアコーディオンの音色と懐かしいシャウトが響き渡る。「キルミーベイベー!」と。やすなとソーニャ(赤﨑千夏・田村睦心)が登場し、『キルミーベイベー』OPテーマ「キルミーのベイベー!」のトリッキーな掛け合いを生でやり遂げる。客席からも「キルミーベイベー!」のコールが飛び交うなかふたりはトロッコに乗り、客席を半分に割ってコールでの盛り上がり対決まで敢行。この数分間のメッチャクチャな盛り上がり方は、来た者のみが感じられる特権にほかならなかった。

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そのままステージに残ったふたりが、『アイドルクロニクル』よりM・A・O五十嵐裕美遠藤ゆりか、『えとたま』より村川梨衣松井恵理子相坂優歌花守ゆみりを呼び込みそれぞれの魅力を紹介。中でも干支をモチーフにしたキャラクターが活躍する『えとたま』では、またまた村川が大活躍。自身のキャラの自己紹介後に、続く松井に対して「(キャラのモチーフで)鳴かなきゃ」とけしかける。その後、それぞれの作品紹介を経たのちに、まずはアイドルクロニクルの3人が「誓いのビジョン」を披露。この輝くステージと光の海は『アイクロ』をプレイすればいつでも思い出せる――そう思えるほど、3人の動きがモニターのアイドルとバッチリシンク。

続いて『えとたま』はOP/EDテーマ両方を、フルコーラスで初披露。OPテーマ「リトライ☆ランデヴー」はにゃ~たんらしく「ねこふんじゃった」のオマージュも織り込まれており、すでにコールがバッチリなファンが多かった点には驚かされた。続くEDテーマ「blue moment」はこの日限りのライブVerであったが、EDM寄りのサウンドが完成版でさらにブラッシュアップされているのか、楽しみである。また、ラインダンスなども取り入れたダンスの完成度もなかなかのものだった。

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