私の誇りは、フロアに輝く星たちです。“佐藤聡美ワンマンライブ2015『しゅがちゅん。~星たちの宴~』”レポート!

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4月5日、赤坂BLITZにて“佐藤聡美ワンマンライブ2015『しゅがちゅん。~星たちの宴~』”が開催。ミニ・アルバムを引っさげた昨年のツアーとはまた趣を異にしたコンセプト・ライブではあったが、変わらぬ歌唱中のノリに、爽快感と心地よさを同時に感じることができた。
まずは自身によるナレーションで、昨夏のツアーを「数多の星(=ファン)が集められました」と振り返る。そしてこの日のステージは、その星たちがしゅが美姫にお城で開催される宴に招待された……という設定。姫からの感謝と「楽しい宴を始めて参りましょう♪」との言葉から、いつもの「S・U・G・A・R!」コールに乗せバックバンド“しゅがぁず”と姫が登場。幕開けを飾った「White Canvas」では星たちによるBメロのコールもバッチリで、姫様もタンバリンを手にしてお立ち台に登るなど、おてんばプリンセスっぷりを見せつける。続いてのタオル曲「アキノソラ」では、サビの「行くよ!」の合図とともに無数のタオルが乱舞。その様相はまさに、タオルの舞踏会。とりわけ、ベースソロ明けの間奏での盛り上がりはすさまじかった。

「もっとみんなの声を聴かせてください!」とさらに畳み掛けられたアッパー・チューン「♡’s☆cReaM♪」では、今度は歌詞に合わせてバキューンとファンサービス。そんな余裕が持てるほど、彼女は成長していた。パワフルかつロッキンにフロアを煽るなか、不意に入ってくる激甘な「聴かせてよね♪」のセリフは、もう必殺以外の何物でもない。このふたつのギャップこそ、まさに彼女にしか成し得ない“しゅがぁロック”だろう。

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MCで星たちから「姫ー!」と大歓声を受け、思わず「はずかしい(笑)」と一瞬素が出る微笑ましい場面も見せたしゅが美姫は、「頭から飛ばしていく曲が続いたので、甘いものが欲しくないですか?」と、続く「sweet! sweet!! sweet!!!」でカゴいっぱいのアメを撒いて星たちをおもてなし。姫から「飛べ飛べ!」とガチな煽りはあったものの、お立ち台に腰掛けて最前の星たちと目を合わせる瞬間など“甘い瞬間”を感じられるシーンも多々見られた。そのテンションを引き継いで突入した「You Know」ではクラップで盛り上がったが、そんななかでも大サビでキスまでプレゼントしてくれるのは、本当にズルい。

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と、曲明けのMC中に突然不穏なノイズが。「最近このあたりで魔女が物騒な事件を起こしていますが……大丈夫です。皆様には私がついております!」と場を先導する姫。凛々しさの一方で、沸き起こった女子ゾーンからの黄色い歓声に「やっててよかった(笑)」と、またも一瞬だけ素が。

そうして姫のテンションもさらに上がったところで、今度は90年代アイドルの香り漂う「恋のメロンソーダ」を、衣装のかわいさにもハマるキュートなステップとともに披露。大サビでのキュートな内股ジャンプもお見事だ。またこの曲でも、お立ち台に上がりながらも遠くから最前まで目配せするというところに、彼女の人柄が表れていた。そしてスローめでちょっぴり切ない「オレンジdays」で曲調的には少しブレイク。後奏でお立ち台に上がって手振りの先導をした姫だったが、不意にこみ上げてくるものがあったのか、一瞬星たちに背を向ける。星たちの、想いの熱量が届いた瞬間であった。

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曲が終わり姫が退場すると、突然稲光とその姫の悲鳴が。すると“魔女ハバネロ(※こちらも声は佐藤)”から姫を連れ去ったというナレーションがなされる。だが彼女、同時に客イジりもしながら物販情報のアナウンスを担当。案外律儀である。

さて、姫が連れ去られたとなれば、助けに勇者が登場するのもお約束。村娘・さとみとして登場した佐藤が、勇者にしか抜けない“勇者の剣(ギター)”をあっさり抜き、コードを引いた瞬間に勇者の記憶を取り戻す。思い返せば、彼女は一昨年12月のデビュー発表イベントから、ギターを“勇者の剣”と呼んでいたのだ。そして“スターチャの酒場”で出会ったバンドメンバーを紹介すると、「本当に行けんのか赤坂!?」と雄々しく星たちを煽ってライブ再開。勇者の剣を携えた姿=ギター・ボーカルとして「Brave Morning!!」で旅の幕開けを飾る。歌唱しながらのパフォーマンスに加えて間奏のギターソロまでも担当する勇者、この旅を前にまたまたレベルを上げてきたようだ。続く「魔法のようなもの」では、イントロでバンドメンバーと向かい合ってセッションを楽しむかのような姿を見せる。

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そして、自身の“Lv.1”から付き合ってきた始まりの曲「ミライナイト」を披露。会場中から響き渡る「オーライ!」の声は、彼女がここまでともに育ってきた曲だからこそ、より胸を打つのだろう。2サビ前Bメロ、キメのポイントでしっかりギターを鳴らし、加えてポーズまで決めた彼女。こうして彼女にとってのアンセムは、自身のパフォーマンスによってよりこの場で高められた。

続く「Starlight Fortune」では、「タオルで風の魔法が使える」との設定から再びフロアでタオルが回る。歌詞になぞらえて1サビの後半は女子エリアに視線を送りっぱなしだったりと、本公演中一番表情豊かに“遊んで”いたようにも感じられた。

そしていよいよ魔女に向かい合う勇者・さとみ。一旦は絶望に包まれるものの、彼女を星たちの光が包み込む。それに支えられて立ち上がり歌ったのは、デビュー1周年を記念して配信リリースされた「stella message」。めまぐるしく表情が変わるこの曲は、彼女の「いろんなことをやりたい!」という強い想いが感じられる、これまでの総括とこれからの変革を示したような曲。それって、このライブも同じじゃないか。この公演と彼女のこれからとの両方を象徴するような曲がもっとも心に刺さる場所に置かれ、しかも“星の光に支えられて”歌われたことに、うれしさを禁じ得ない。

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想いの詰まった楽曲で魔女を弱らせたところで、本編ラスト曲「さよならギャラクシー」でとどめを刺しにかかる。実にパワフルなパフォーマンスを見せる彼女は、歌詞にもある「もう迷わない」というメッセージも含め、会場全体へと自身の想いをいっぱいに届ける。ラスサビ、最後の「to the Galaxy!」の大合唱に、「サイコー!」と超絶うれしそうな笑顔で返す彼女が象徴するように、魔女が倒れてハッピーエンド。

……かと思いきや、実は魔女も救出した姫も偽物という事実が判明。同時にスクリーンには、見覚えのあるかわいい天使と悪魔が登場する。それは、佐藤がかつて出演していた『ラジオ☆聡美はっけん伝!』に登場していた天使・ホワイトしゅがりんと悪魔・ブラックしゅがりん。思わぬ再会に歓喜の声を上げるフロアに次の冒険の存在をほのめかしつつ、“to be continued…”の文字とともにこの日の冒険は幕を下ろす。

そして、満を持して登場する佐藤聡美。まずは今回のライブのコンセプトを「一風変わったことがしたくて、『佐藤聡美が自分で勇者だって言った』という設定を生かした」と説明。続いて、この日初となる“自分の言葉”でのMCで、積もり積もった想いを「みんな会いたかったよー!今日のことすごく楽しみにしてたんだよー!」と爆発させ、この場のすべての人の心を震わせる。「皆さんが“しゅが美ー!”って呼んでくれることが、私の糧になってます。自分の気持ちをこうやって話すのはあまり得意ではないんですが、みんなが『好き』って言ってくれるから、私も自分のことを好きになれるし自信も持てるな、って今日このステージで改めて感じました。本当にありがとうございます」と、時折声をつまらせながら、感謝の言葉を重ねる。「あー、こんなつもりじゃなかったのにー!」と、ちょっぴりの照れ隠しの言葉も添えて。

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これまでの感謝を伝えたあとは、未来の話。6月10日に発売される、彼女の1stフル・アルバム『Fanfare』のアー写を紹介したところで、元Hysteric Blueのたくやが手掛けた「紙ヒコーキ舞うこの場所で」を先行披露。ロック・テイストと爽やかさを併せ持っており、この日の盛り上がりからもライブ映えの間違いなさを感じさせる1曲だ。ストーリーを演じ終えた佐藤も、この曲では“自分自身の感情”で100%楽しみ尽くす。

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そしてライブは惜しまれながらもラスト曲へ。「また次に元気な姿で、優しくて、思いやりがあって、大切なみんなに会えますように……っていう気持ちを込めて」、2ndシングル「Le jour」の歌唱へ。その想いの強さゆえか、1コーラス目では涙声での歌唱となった彼女。だが2コーラス目では見事に立て直し、感情の波も、スカートの裾をグッと掴むことで堪える。そして間奏前「次の冒険でまた会おうね!」と呼びかけた彼女は、気づけばイヤモニを外していた。ラスサビのファンとの大合唱は、間違いなくその分厚いエールが届いていたはずだ。

両耳のイヤモニを外したまま、客席のあらゆる方向へしゅがぁずとともに礼をする佐藤。そして最後に、ファンへメッセージ。

「デビューを発表したときに『ついてきてね!』って言ったんですけど、今はみんなに手を引っ張ってもらって、一緒に歩いているように感じていて。それをすごく心地よく思っています。私は、いつもこんな素敵な空間を作ってくれる皆さんが誇りです。また次の冒険で皆さんに会えることを祈っています!」

ツアーと変わらず、みんな笑顔の最高の空間を作ってくれた星たちは、最初から最後まで佐藤聡美の“誇り”にふさわしいきらめきを放っていた。彼女は「みんなに手を引っ張ってもらっている」と語っていたが、そのステージングからは、ときに前後入れ替わりながら手を引き合い進んでいるようにも感じられる。だからこその心地よさなのだろうし、それはファンも同様に感じているはず。そうしてともに歩むその先には、きっと冒険の続きが待っていることだろう。

Text by 須永兼次

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“佐藤聡美ワンマンライブ2015『しゅがちゅん。~星たちの宴~』”
2015.04.05@赤坂BLITZ
【SET LIST】
M1.White Canvas
M2.アキノソラ
M3.♡’s☆cReaM♪
<MC>
M4.sweet! sweet!! sweet!!!
M5.You Know
<MC>
M6.恋のメロンソーダ
M7.オレンジdays
<MC>
M8.Brave Morning!!
M9.魔法のようなもの
<MC>
M10.ミライナイト
M11.Starlight Fortune
<MC>
M12.stella message
<MC>
M13.さよならギャラクシー

EN1.紙ヒコーキ舞うこの場所で
<MC>
EN2.Le jour

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