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INTERVIEW

2015.02.06

『新妹魔王の契約者』OP/EDテーマリリース記念!sweet ARMS&佐土原かおり スペシャル・インタビュー

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この1月から放送がスタートしたTVアニメ『新妹魔王の契約者』の主題歌が、2月4日にそれぞれリリース。OPテーマには声優ユニット・sweet ARMSの「Blade of Hope」が、EDテーマにはそのメンバーでもある佐土原かおりの「Still Sis」がそれぞれ起用されている。この2曲、『新妹魔王の契約者』の主題歌としてどのようなアプローチのもと歌われ、作品を彩っているのだろうか。楽曲自体からMVに至るまで、彼女たちが感じ・表現したものへと迫った。

――まずは「Blade of Hope」を初めて聴いたときの印象をお教えいただきたいのですが。

佐土原かおり デビュー・シングルが割とポップで明るい感じだったのに比べて、『デート・ア・ライブ』からは重厚感や迫力のある楽曲が続いていたんですけど、今回の楽曲に関してはかなり爽やかなアップテンポで、でも疾走感のある感じで、またちょっと新しいsweet ARMSの楽曲だな、という印象でした。この4人で歌ったときにどんなハーモニーになるのかな?というのを想像して、実際に歌声が合わさるのを楽しみだなと思える楽曲でしたね。

富樫美鈴 今回が5作目のシングルになるんですけど、毎回楽曲を聴くと新鮮な印象がありまして。その都度、また新しい自分が引き出されるんじゃないか?っていうワクワク感があるんです。今回の曲もそんな新鮮な気持ちと同時に、「私だったら、こうだな」っていうのがすんなり出てきて。レコーディングもその強い想いや切ない想いをバランスよく気持ちよく歌わせていただけたんじゃないかな、って感じました。それと、曲を聴いた時期とsweet ARMSの2ndワンマン・ライブが近かったのもあって、ライブのイメージもパッと浮かんできて。早く皆さんの前で一緒に歌って盛り上がりたいです。

野水伊織 今までのsweet ARMSの曲って、すごくロックなガッツリした曲かかわいらしくてサラッとした曲に分かれると思うんですけど、今回の曲はその間という感じがしていて。この曲をいただいたときには、私がもう原作を読ませていただいていたというのもあって、爽やかさや疾走感みたいなバトルモノにピッタリな雰囲気はありつつも、女の子の多い作品ということもあってその凛とした強さみたいなものがある曲だな、と感じました。それを女子4人のsweet ARMSが歌うことで、その重なった感じが出ればと思いながらレコーディングには臨みましたね。

味里 本当に爽やかな、軽くてポップな曲だなと思って。しかも歌詞が『新妹魔王の契約者』の世界観とピッタリで、単語ひとつひとつが内容とすごくよくリンクしていたのも印象的でした。

――曲のタイトルには、どんな意味が込められているんでしょう?

野水 私は、(東城)刃更の名前に“刃”という字が入っているので、「希望の刃」という言葉はそこにかかってるのかな?と勝手ながら思っていて。勇者と魔王が対立していて、元々勇者側だった刃更が、妹たち家族を守るためにいろんなものと敵対していく。でもそれがひとつの希望になって未来を切り開いていく、みたいなイメージの曲かな?と思っています。

――ありがとうございます。一方EDテーマ「Still Sis」は佐土原さんがソロで歌われています。そちらの印象もお聞かせください。

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佐土原 今回がソロ4枚目のシングルになるんですが、今まででいちばんアップテンポな曲でして。前作「Day to Story」と同じ作曲家さんに作っていただいて、同様に曲の最初と最後に少しゆったりした部分もあったりと、かなり緩急のついた楽曲になっています。初めて聴いたときは、とても切ない歌詞の想いがアップテンポな楽曲に乗って情熱的に訴えかけてくるなという印象で。それを表現するうえで少し悩んだんですけども、いつも録ってくださっているディレクターさんからは「アップテンポだけど、佐土原さんらしく歌ってください」とお話をいただき、柔らかく切なく歌わせていただきました。

――先ほどの味里さんのお話の中で、「Blade of Hope」が作品の世界観とすごくぴったりだとお伺いしたんですけれども、楽曲と作品とのリンクをどう歌声に込められたのかお伺いできれば。

佐土原 刃更と妹たちの関係がかなり描かれているOPテーマになっていると思うので、守りたいものや力強さを込めました。あと、私もそうですしファンの方々もそうだと思うんですけど、“契約者”などの言葉が歌詞中にしっかり入っている部分が、いちばん高まる部分だと思います。

富樫 先ほど言わせていただいた“歌うときに自然と出てきたもの”が、作品を読ませていただいたときにすごくシンクロしました。刃更の守りたいっていう強さやヒロインたちの切ない想いとか、うまく噛み合っていかないもどかしさみたいな部分が歌っていて曲にキッチリハマった分とても気持ちよくて。なので、私も早く作品に合わせて曲を聴いてみたいです。

野水 主人公が刃更で、守られる側の澪たち妹がいるっていう構図が、曲の構成ともリンクしてるなと私は思っています。今回は野水・佐土原、富樫・味里の2人・2人に分かれて歌っていて、サビの部分で2人ずつで追っかけたりするところがあるんですけど、そこが刃更側が手を伸ばしていて、澪たちがその手を掴む感じで応えている、みたいなイメージが私の中にすごくあって。歌詞もそうなんですけど、そういうメロディの構成とか畳み掛けるような感じからも、バトル感の中にも絆が見え隠れする曲だと思っています。

味里 曲をいただいたときに、自分の中では激しいバトルシーンみたいなものがイメージできたので最初はそういう感じで歌ってみたんですけれども、「もうちょっと抑えて」みたいなディレクションをいただいたりして。でも激しい想いは伝えたいなっていう葛藤もありながら歌わせていただいた作品なので、今回は新しい挑戦をしたものになっています。

――そこをうまく消化されて歌われたんですね。

味里 そうですね。本当にギリギリまで録り直させていただいたり、時間をかけていただきました。その結果、サビは激しく歌っていて、AメロやBメロはきれいに歌っているという、二面性のある感じの仕上がりにできたと思います。

―― 一方佐土原さんは、ソロのなかでは比較的激しめの楽曲となっています。何かレコーディングの際に、普段と違う取り組みをされたりはしましたか?

佐土原 今回の楽曲はイントロと終わりの部分がかなりゆったりしているので、そこの差の付け方に結構苦戦しました。アップテンポな所は割とスムーズに録れたんですけど、ゆっくりなところはとっても柔らかく歌いたかったので、何度も録らせていただいて。ディレクターさんとも、テンポ感とかについてディスカッションさせていただきながら録らせていただきました。そこがいちばん力を入れた部分です。

――すでにスチール撮影やMV撮影も行われたとのことですが、その際のエピソードなどがあればお聞かせいただけないでしょうか。

佐土原 今回はMVを廃校で撮らせていただいたんですが、今まででいちばん激しく踊っているものになっています。反対に、先ほど話に出た2人ずつ分かれて歌っている部分のイメージシーンとして、その組み合わせでたそがれていたりとかなり緩急のついたMVになっています。屋上とか教室の中でも踊ったりしていて、すごく新しいsweet ARMSだなと思いました。衣装も原作に沿った感じの、セーラーカラーの制服を作っていただいて。

――スカートがすごくかわいいですね。フリフリで。

佐土原 ありがとうございます!4人ともそれぞれデザインがだいぶ違っていたり、こだわって作っていただきました。あと、MVでは4人で千手観音に挑戦していたりもするので、見どころたっぷりになっていると思います。

野水 さどさん(=佐土原)が言ったことがすべてじゃない?(笑)

味里 すべてですね、もう言うことがないです(笑)。

佐土原 あ、言い過ぎちゃった(笑)。すいません。

富樫 やっぱりロケでみんなで学校に行くってなると、自ずとワクワクしますよね。だから最初から4人のテンション感もすごくよかったし、分かれて撮影したところも4人で撮ったところも、みんな生き生きしてると思います。

野水 今までロックな曲が多かったのに対して今回は弦も入る爽やかな曲だったので、初めてガッツリ振付をつけていただいたダンスメインのMVになりました。画面の質感も、主人公の刃更くんが抱えている、自分は元々勇者側だったけれども魔王の娘の(成瀬)澪を守るためにいろんなものと敵対していくとか、そういう葛藤のようなものが入った、ちょっとアンニュイでクラシカルな映像感になっています。なのであえて晴れじゃなくて曇りのときに屋上で撮っていただいたり、イメージシーンではアンニュイな表情だったり何かに追われるようなカットが入っていたりと、結構シリアスめな感じで撮っていただきました。なので、今までのMVともまただいぶ違う感じになっています。

―― 一方「Still Sis」のMVやジャケットの撮影はどのように進んだのでしょうか?

佐土原 まずジャケットなんですが、今回は白と黒と2種類の衣装がありまして、はじめは白をジャケットにする方向でした。ただあとで黒の衣装で撮ってみたら、「こっちが今回の楽曲のイメージかな?」と急遽変更になったんです。私的には黒というのは今まであまりありませんでしたし、クールで大人っぽいイメージなのも初めてだったので、「新鮮だなぁ」と思いながら撮影させていただきました。MVもその2種類の衣装が交互に出てくるんですけど、そんななかでも白の衣装でふわっと写真を撮っていたり、黒い衣装でクールにしていたりといろんなシーンが詰め込まれています。いろんな私を撮っていただいているので、ぜひご覧いただけたらうれしいです。

――さて、「Blade of Hope」についてもう少々お聞きしたいのですが、パフォーマンスのなかで「ここは!」という売りはありますか?

富樫 ……味里さん言っていいよ、言いたいでしょ?(笑)

味里 あの、千手観音一択だと思うんです!(笑)

(一同笑)

野水 この曲とかsweet ARMSに関してじゃないんだ(笑)。

味里 ふざけてみんなでそれっぽい動きをしたことはあったんですけど、ちゃんと公式でできるとは思っていなかったので。ぜひライブでも、皆さん各々の千手観音をやっていただければ。

富樫 それに、サビのフリとかもその場でもできるものなので、一緒にやっていただけたらうれしいですね。

――そんな「Blade of Hope」ですが、実は先日のワンマン・ライブで1コーラスだけ披露されています。そのときのファンの方々の反応をご覧になって、どう感じましたか?

佐土原 初めて聴いていただいたのに、ものすごくノッて一緒に盛り上がっていただいて。

富樫 その前にちょっとだけCMスポットみたいに流していたというのもあって、“待ってた”感がすごかったです。もう、こっちにその気持ちが思いっきり伝わってくるような感じで。

味里 皆さん本当にノリ方が完璧で。「知ってたよね?この曲」ぐらいに。

富樫 私たちもコンスタントに曲を発表できるのもうれしいですし、待っててくれるのがいちばんうれしいので、皆さんのその反応を観るたびに「頑張ろう!」って思います。

――ちなみに、フリとかもそのときされてましたっけ?

野水 そうですね、1コーラスバージョンで。

味里 なので、千手観音はまだこれからなんです(笑)。

――少々脱線してしまうのですが、楽曲披露の機会ということですと佐土原さんは1月からマンスリーイベント“今年は佐土原の年にします宣言!”を開催されます。初回はゲストに野水さんと味里さんがいらっしゃるとのことですが、今後も含めてどういうイベントにしていきたいのでしょう?

佐土原 内容としては、アコースティックな感じやジャズライブみたいな、かなりまったりとした雰囲気をイメージしていまして。

野水味里 そうなんだ、初めて聴いた!(笑)

味里 ジャジーな感じで。

野水 アダルティな感じだ!ディナーショーみたいなこと?(笑)

佐土原 盛り上がるよりは割とそういう感じにしようと思っていまして。まだはっきり決まってはいないんですが。

野水 さどちんらしい、ふんわりしたイベントにしたいってことですね。

佐土原 そうですね。なので、激しいのが苦手な方でもゆったり楽しめるようなイベントになると思います。2回目と3回目はまだゲストさんも発表されていないので、ゲストさんによっても内容が変わってくるかな、と思うんですけど。

野水 大丈夫? 野水呼んだら激しくなるよ?(笑)

佐土原 あ、全然そこは激しくても。ゲストさんによって変わると思うので。

――柔軟に対応していくような。

佐土原 そうですね。本当に自由なイベントになると思います。ギターとピアノとがあるライブ会場なので、まったりお酒でも飲んでいただきつつ、しっとりとしたライブにしたいなと思っております。

――シングルも4枚目になり、“今年は佐土原の年にします宣言!”というタイトルのイベントもやられるとなると、ファンの方がそろそろアルバムを楽しみにし出す頃かなと思うんですが、もしリリースされるとしたらどういうアルバムにしたいですか?

佐土原 今まで歌わせていただいた楽曲が、バラードから山形ユキオさんとデュエットさせていただいた曲まで、いろんなジャンルのものを歌わせていただいているので、バラエティに富んだ1枚にしたいなぁ、という想いはありますね。カバーも歌ってみたいですし、いろんなジャンルのものを組み込んで。でもジャケットは私らしく、全体的にほんわかしたような柔らかい雰囲気のものにできたらな、と思っています。実現できるように頑張ります!

――なるほど、そちらの実現も楽しみにしています。さて、話を「Blade of Hope」に戻させてください。今回“「Blade of Hope」で新しくsweet ARMSを知った”という方もいると思うのですが、そんな方々へ「sweet ARMSならでは」のアピールポイントを教えていただけますか?

野水 いつも言っているんですが、sweet ARMSは個性もキャラクターもすごくバラバラで。でもそれがただバラバラなんじゃなくて、聴いていくとガッツリハマっているっていうのがsweet ARMSらしさなのかな?って私たちは思っているんです。なので、例えば佐土原の柔らかい声とか富樫のパワーある声とかが合わさったときの、曲ごとの組み合わせでの化学反応は、すごく面白く見せられるところだなと思っています。今回は爽やかな疾走感のある曲ということもあって、今まで聴いてきてくれた方にもまた新たな一面が見える曲なので、逆に今回入ってきてくださった方には今までのガッツリした曲も聴いてもらえたらうれしいですね。あと、私たちの目指しているところは“歌はかっこよく、トークはバカで”なので(笑)。イベントとかにいらしていただくと、トークで「すごくバカなこと言ってるな」って思いながらも、曲のイントロが始まった瞬間にガッと振付と歌が始まって――そこで表情が変わるという、その変化も観てもらえるとハマっていただけるかな?と感じているので、ぜひ“生sweet ARMS”にも会いにきていただきたいです。

――最後になりますが、改めて『新妹魔王の契約者』OP/EDテーマについて、ファンの皆さんへのメッセージや意気込みをお願いします。

味里 本当に『新妹魔王の契約者』とリンクしている歌になっていると思うので、アニメのことも想像していただきながらワクワクした気持ちで聴いていただけたらな、と思っています。ライブでも盛り上がる曲だと思うので、ぜひライブの際にはみんなで一緒に盛り上がって、千手観音をやっていただけたらなと思います!

野水 「Blade of Hope」はすごく耳に残る曲で。私も最初に聴いたときに、スッとサビのメロディの部分が残るなと思ったし、追っかけもあったりしてつい口ずさみたくなる曲です。MVも今回はダンスメインなんですが、フリも覚えやすくなっています。なので、皆さんについ口ずさんでいただいてつい踊ってもらって、ついライブに来ていただけるような(笑)、そんな「観てみたいな」って思える曲だと感じているので。とは言ってもただ軽いだけではなく、しっかりとしたバトルの疾走感なども詰め込まれている曲なので、アニメを観ながらOPでは曲のかっこよさも楽しんでもらって、『新妹』とsweet ARMSのいいところを感じてもらえたらうれしいです。よろしくお願いします。

富樫 やっぱり聴いていただくと、また新しいsweet ARMSの一面を感じ取ってもらえると思うし、作品の世界観にもすごくリンクしているので、私たちの込めた強い想いと、聴いていただいた皆さんの感覚と、アニメの内容とが全部リンクすると思うんです。その状態でライブに来ていただけると、またすごく世界観が広がるんじゃないかな?って思うので、MVもたくさん観て曲もたくさん聴いて、一緒に踊りながら歌ってこの曲を育てていっていただければなと思います。よろしくお願いします。

佐土原 「Blade of Hope」はアニメのバトルシーンを連想させるようなすごく爽快感のある曲ですし、イントロの部分から「来た、始まった!」っていう楽曲になっています。MVではダンスもかなり激しく踊っているので、みんなで爽快にライブでも歌って踊って汗をかいていただいて、新しいsweet ARMSの楽曲と一緒に盛り上がっていただけたらと思います。「Still Sis」は柔らかく激しく、切なく情熱的にという感じの楽曲です。周りが敵だらけでも私は手を離さない、っていう、しっとりとしつつも力強い絆が込められた曲になっているので、そういうところを感じながら聴いていただけたらうれしいです。

Text by 須永兼次


 ●CDリリース情報
TVアニメ『新妹魔王の契約者(テスタメント)
OPテーマ&EDテーマ 2015年2月4日同時発売
OPテーマ「Blade of Hope」sweet ARMS
【DVD 付き限定盤】
op_sleeve

価格:¥1,800+税
品番:COZC-1009~10
【通常盤】
int-1502062100-c004
価格:¥1,200+税
品番:COCC-16969

EDテーマ 「Still Sis」佐土原かおり
【DVD 付き限定盤】
ed_sleeve
価格:¥1,800+税
品番:COZC-1011~2
【通常盤】
int-1502062100-c006
価格:¥1,200+税
品番:COCC-16970

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